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用語集 — 未来にキスを

恋愛ADV「未来にキスを」の固有用語・哲学概念・キャラ呼称をすべて解説。タグでカテゴリを絞り込めます。

人物

笹本康介 ささもと・こうすけ人物

主人公。一人称「俺」。両親が南米へ去ったため、去年から叔母夫婦(霞の両親)の家に居候している高校2年生。霞と同じクラス。怠け者を自認するが料理は霞より上手い。物語を通じて「鈍さ」「全部肯定する力」「ぼうっとしてるだけで人を変える力」が周囲の少女たちに「新しい世界」を見せる起爆剤となる存在。霞ルート終盤では「俺たちは絶対的に幸せだ」と作品テーマそのものを語る。

飛鳥井霞 あすかい・かすみ人物

康介の従妹で同学年・同クラス。康介を「お兄ちゃん」と呼び、自分を「ボク」と呼ぶ天然系少女。料理音痴で岡崎さん(おもちゃのハンマー)でしか起きない。物語冒頭、両親不在の2週間が始まる夜に「ボクのこと、奴隷にして?」と告白する。霞ルート終盤・後日譚では物語の視点キャラとなり、慧子の「お兄ちゃんという個人ではなく『お兄ちゃん』概念への愛」というテーゼの体現者として再定義される。

柚木式子 ゆずき・しきこ人物

霞の幼馴染で、今年から同じクラス。理屈っぽい文学少女で神託研究会の幽霊部員。康介に対し最初は「霞に手出すな」と釘を刺すが、IN CHAOS では彼女自身の「自転車置き場での衝動」から関係を持つ。「自走するシステム」「属性」「社会性の檻」を理屈で言語化する役。「わたしたちは進化しようとしてるの。社会性を克服してね」と新世界宣言を行う知性的代弁者。

守里椎奈 もりさと・しいな人物

霞と康介の通学路に登場する後輩女子。「ですよ」「ですか」口調。彩子の娘で、母を絶対視しつつもどこか息苦しさを抱える。タニシを宝物のように扱う風雅な感性の持ち主。AUTOMATON「自動機械から人間へ」のヒロイン。「自動的に動くような場所」(=彩子に作られた家庭の檻)から「新しい世界」へ抜け出したいと願う。終盤、河原で「あそこはもう……檻じゃないです」と宣言する。

神澤悠歌 かんざわ・ゆうか人物

神社の娘で神託研究会の部長、高校3年生。長い髪。掃除嫌いで式子を翻弄する。自分を「悠歌さん」と三人称で呼ぶ。神主の父と研究者の母は海外の大学にいて神社は開店休業中。DIVINE「ファーストコンタクト」のヒロイン。「巫女の力は人の力」「他人理解=神様の声を聞くことの応用問題」と語るが、自身は「人の気持ちが判ってしまう」がゆえに「特別の好き」になれない苦しみを抱える。

飛鳥井慧子 あすかい・けいこ人物

霞ルート後日譚に登場する10歳くらいの少女。叔父側の親戚(美智恵の娘)で、両親の急用のため数日間笹本家に預けられる。礼儀正しく、難しい古文書を読み「人間が生きていた時代の懐かしさ」を感じる早熟な子。物語の哲学的核心を最も明瞭に語る役。「人間は滅びかけてる」「霞ちゃんはお兄ちゃんという個人が好きなんじゃなくて、『お兄ちゃん』っていう概念が好きなんだよ」と霞に告げる。

守里彩子 もりさと・あやこ人物

椎奈の母親。康介の眼にも「ロリータと言ってもいいくらい若く可憐」に映る母。霞や椎奈が「彩子さんが怒ってるとこなんて想像できない」と評するほどおっとり。AUTOMATON で重要な独白を行う。「結局わたしがしたことはあの子を1つの檻からもう1つの檻に移しただけ」と、自身が娘を閉じ込めた「永遠の檻」の主であることを告白し、康介に椎奈を解放するよう託す。

中谷海彦 なかたに・うみひこ人物

近所の青年で、通学路で必ず康介たちと出会う。サーフボードを常時抱え「これがしゃもじにでも見えるのかい?」と言う海好き。「行動する哲学者」を自称。物語の進行を見守り、しばしば哲学的な一言を残す賢者ポジション。「時間というものが過去から未来へと一方通行に流れている限り、それによって失われるものは確実にある」と作品のテーマを核心的に語る。最後は「君たちは君たちの目指すところに行きたまえ。僕は僕だけの宝島を目指す」と去る。

尚樹 なおき人物

康介のクラスメイト。メガネ。部活生で毎日朝練がある。「メガネ君なのに康介と話が合う、ちょっと奇特な奴」と康介に評される。主要ルートには深く絡まないが、生真面目に部活と勉強を両立させる「旧い人類」側のキャラとして機能する。「毎朝部活に行ったりサーフィンに行ったりするのも……そっちの方が楽だからかも知れない」と漏らす場面はテーマの周辺を示唆する。

顧問 こもん人物

神託研究会の顧問教師。年配で「来年で定年」。式子と康介が部室でいけないことをしようとした時に「掃除はついこの前あったはずだが……」と現れ、式子に冷や汗をかかせる枯れた先生。物語の主筋には絡まないが、神託研究会の存続にかろうじて承認を与える存在。

叔母 おば人物

霞の母、康介の叔母。物語冒頭で2週間の旅行に出かける。霞をあまり信用していない母性的な主婦。「霞みたいな子供がいるとは思えないくらい若く見えて、おばちゃんロリータといってもいいくらい」と康介に評される。旅行先で「家がめらめら燃えてる夢を3回見た」と心配症を発揮する。終盤、慧子を預かることで物語に再度関わる。

叔父 おじ人物

霞の父、康介の叔父。終始無言で旅行に出かけ、終始無言で帰ってくる寡黙な男。物語上の役割はほぼ「叔母とセットで存在する空気」だが、終盤霞の発言に「眉がぴくりと動いた」と微反応を返す場面があり、何かを察している可能性をほのめかす。

山彦 やまひこ人物

中谷海彦が「実は僕には双子の弟がいてね」と告白する架空の弟。山好きでハイキング三昧という。中谷家の悩みの種。実在するかは作中で確認されない。中谷さんの「身の上について」の質問を煙に巻くために唐突に登場するキャラ。

美智恵 みちえ人物

叔父側の親戚。慧子の母。本人は作中に登場せず、慧子を預かる理由として叔母が言及するのみ。「美智恵さんたちに急用ができて、3、4日うちで預かることになったの」。慧子という「真相を告げる少女」を物語に届ける役割を負う。

概念・哲学

奴隷 どれい概念

物語冒頭、両親不在の夜、霞が同じベッドで囁いた「ボクのこと、奴隷にして?」という言葉から発生する本作の核キーワード。霞曰く「ボクね……お兄ちゃんのものになりたいの」。康介には不思議な言葉だが、霞自身も意味を正確には把握していない。終盤、「奴隷」は霞が「お兄ちゃんを支配する/お兄ちゃんに支配される」という不可分の関係を選び取った、新世界的な所有関係の宣言として再定義される。

巫女 みこ概念

悠歌の家業。悠歌曰く「巫女っていうのはね、神様の言葉を聞いて、それを普通の人に伝える仕事」。さらに巫女の力=人の力であり、「人の心を理解する」という日常的能力の応用問題に過ぎない、と再定義される。これにより悠歌ルートの核「人の気持ちが判ってしまう故にどきどきできない」という悲しみへとつながる。

新しい世界 あたらしいせかい概念

椎奈・式子・慧子・霞ルートで繰り返し語られるキーワード。最初は椎奈が「自動的に動くような場所」(古い世界)に対する「自分で動いているような、そんな世界」として導入する。終盤、慧子と式子の言葉によって決定的な意味を獲得し、「自分の中の相手を見ることで永遠に手に入れる」場所として定義される。

古い世界 ふるいせかい概念

椎奈が式子に対し「式子ちゃんは古い世界にいるです」と告げる場面で初登場する。「好き」という言葉に縛られ、それが「檻」となって人を支配する世界。「簡単に好きって言葉を使っちゃうと……それは、すぐに固まって……檻みたいなものを作っちゃう」。世の中のほとんどの人がこの古い世界にいる、というのが本作の現状認識。

おり概念

椎奈・彩子のやりとりで頻出する比喩。「自走するシステム」が人を閉じ込める形そのもの。椎奈にとっては母・彩子が作った家庭という「自動的に動く永遠の檻」、式子にとっては「近代的な教育」、霞にとっては「お兄ちゃんを失わないため別離を練習しなければならない」という強迫観念。終盤、式子は「自分だけの檻に入る」という逆説で新世界を定義する。

自走するシステム じそうするシステム概念

式子が校舎を見上げて呟く言葉として導入される。「自走するシステムを仕掛けた張本人の話」「近代的な教育が、歴史上最大の自走するシステムを生み出したんじゃないか」。一旦動き始めると当事者の意思とは無関係に勝手に走り続けるシステム全般。「好き」という感情も、家庭も、学校教育もこれにあたる、と式子は分析する。

新しい人 あたらしいひと概念

慧子が霞に「人間は滅びかけてるんだよ」と告げ、その代わりに生まれるものとして提示する。「名前とかはついてないけど、今までの人間とは違う、新しい人」。旧い人類が「意思疎通」によって成立していたのに対し、新しい人は「ただ独り言を言うだけ」「自分の中に存在する相手を見るだけ」で完結する存在。霞の「お兄ちゃんを心の中に持つ」あり方こそ新しい人の代表例である、と慧子は祝福する。

旧い人類 ふるいじんるい概念

物語終盤、式子が新世界宣言とともに使う対比語。「意思疎通」に依拠して相手を理解しようと試みる従来の人間。「みんな相手のほんとの姿を見ようとしてたから……絶対に結ばれることがなかった」存在として批判的に語られる。式子曰く「旧い人類が滅びて、わたしたちが生き残ったの」。

属性 ぞくち概念

霞ルート後日譚で式子が新しい世界を説明する際の用語。自分の中にあらかじめ用意された他者像のテンプレート。「わたしたちはもう、相手を見ていない」「見ているのはただ、自分たちの中にある『属性』に過ぎないのね」。人間はそれを目の前の相手にあてはめて見ているだけ、というのが式子の認識。慧子の「『お兄ちゃん』っていう概念」と同義。

意思疎通 いしそつう概念

旧人類が依拠した能力。新世界では捨て去られるものとして式子が定義する。「意思疎通なんてものを捨て去ったところに、未来はあるのかも知れない」。康介の悠歌ルート発言「言葉っていうのは、相手に伝えるように話すものじゃないんだ」「むしろ、誰にも伝わらないように話すものなんだ」と地続きの概念。

支配 しはい概念

霞・椎奈が望む、相手を所有する行為。彩子は「人が人を支配するのはね……いいことだと思う。好きな人に支配されたいとか、それって普通の気持ちだと思うから」と、「人による支配」と「制度による支配」を区別する。前者は新世界の愛、後者は旧世界の檻として扱われる。

神様の言葉 かみさまのことば概念

巫女が聞く声。悠歌の父の研究によれば「人が元々持ってる力」が強くなっただけのもので、応用問題としての他者理解と本質的に同じ。「巫女さんはね、神様よりも近くにいる人の心を、普通の人よりももっと知ることができるの」。

赤い世界 あかいせかい概念

夕焼け時に起こる「いつもと違う」出来事の比喩。式子と康介が自転車置き場で関係を持つ場面、椎奈ルートの河原の夜明けなど、夕方〜朝の時間帯に「日常の薄皮」がめくれる瞬間を指す本作の象徴語。

自走するもの じそうするもの概念

共通シナリオ終盤・椎奈ルート分岐の手前で提示されるサブ見出し。椎奈ルートの核を示す概念で、「自走するシステム」と同義だが、エンディング副題ではない。シナリオ構造上の中間タイトル。

オラクルの浸透圧 オラクルのしんとうあつ概念

共通シナリオ終盤・悠歌ルート分岐の手前で提示されるサブ見出し。悠歌ルートの巫女論の核を示すキーワードだが、エンディング副題ではない。「オラクル」(神託・お告げ)が日常空間に「浸透する圧力」として、悠歌の鋭さを比喩化したもの。

新約 しんやく概念

NEW TESTAMENT 副題。霞ルートのトゥルー的エンド。叔母帰宅の夜、康介が霞の犬用首輪を外し、代わりに翼を持つ蛇のリングを贈る場面で「奴隷契約」の旧い印が外され、新しい契約が結び直される——その「契約の更新」を指す。

混乱したままの定常状態 こんらんしたままのていじょうじょうたい概念

IN CHAOS 副題。式子ルートの状態。叔母帰宅日の午後、康介と式子が街でハンバーガーを食べ、ホテルに入り、散歩を続けるが、関係は明確に「進む」ことなく曖昧なまま落ち着く。「現実の残骸」の上で関係は続いているが、それが「先に進む」ことを意味しないという、定常状態の混乱がそのままタイトルになっている。

自動機械から人間へ じどうきかいからにんげんへ概念

AUTOMATON 副題。椎奈ルート結末。椎奈が「家族という、自動的に動くもの」(檻)から抜け出し、康介と一晩中街を放浪して河原で朝を迎え、「あそこはもう……檻じゃないです」と告げるまでの過程を指す。「自動機械」から「人間」への移行。

ファーストコンタクト ファーストコンタクト概念

DIVINE 副題。悠歌ルート結末。康介が「断絶ゆえに存在する、かすかな希望」を独白し、神社へ走って悠歌の悲しみを「目を閉じる」「キスは世界を閉じるための儀式」と返す場面の総称。意思疎通を捨て、目を閉じて自分の内側だけで成立する関係を「初めて」結ぶこと。

創世 そうせい概念

最終話GENESISの日本語訳。慧子合流による物語の起点回帰。叔母帰宅から3週間後、ゴールデンウィーク明けの月曜朝。日常が完璧に回帰し、霞・式子・悠歌の関係も並行して続く全体エピローグ。タイトル画面の「START GAME」が「GENESIS」に変化することで開放される。

黙示 もくし概念

霞ルートの後日譚で霞視点が示される章に与えられた語感。「黙示録」の黙示で、終末ではなく「これから来る世界の啓示」の意味で用いられる。霞の独白を通じて、康介との関係が新しい人類の愛のかたちであることが明かされる。

楽園 らくえん概念

霞ルート後日譚に与えられた語感。終局の到達点。慧子と式子の語る「新しい人類のパラダイス」が、霞・康介の二人の関係として具現化する。「俺たちは存在してる以上、ずっと幸せなんだ」「俺たちは平面的な感じがする……存在してないみたいな存在だからこそ幸せなんだろうな」が、ここで康介に与えられた台詞。

パラダイス/楽園 パラダイス・らくえん概念

式子が言う「最悪の檻を抜けた先」。「だから霞……笑っていいのよ? この先にはパラダイスがあるだけなんだから」。霞ルート後日譚の語感「楽園」と直結する概念。意思疎通を捨て、自分だけの檻に入った先に開ける場所。

薔薇色の未来 ばらいろのみらい概念

慧子が霞に約束する未来の状態。「霞ちゃんの未来は薔薇色だってこと、覚えておいて欲しいの」。慧子の最後のメッセージで、霞が「お兄ちゃん」概念を所有することで到達する幸せの形容。

組織・呼称

神託研究会 しんたくけんきゅうかい組織

校内の小さな部屋を部室に持つ部活動。部長は神澤悠歌、唯一のまともな部員は柚木式子(幽霊部員)。康介は流れで入部届を出すことになる。通称「巫女部」。「悠歌さん卒業しちゃうし、顧問の先生も来年で定年だし」と、解体寸前の存在。物語上は悠歌ルートの主要舞台であり、康介と式子の関係が部室で深まる場でもある。

巫女部 みこぶ組織

神託研究会の通称。式子曰く「『神託研究会』。その信託じゃなくて、『神託』よ。神のお告げの神託」「通称で言うと、『巫女部』っていう呼び方もあるんだけどね」。

お兄ちゃん おにいちゃん呼称

霞・慧子・椎奈が康介を呼ぶ呼称(3者で意味が異なる)。霞では「概念愛の対象」、慧子では「お兄ちゃんと呼びたい憧れ」、椎奈では「霞の真似に始まる愛着のあだ名」。霞ルート終盤で「『お兄ちゃん』っていう概念」として理論化される本作のキー呼称。

ボク ボク呼称

霞の一人称。同年・同クラスの女子なのに「ボク」を使う独特の語彙。同居人=従妹である康介を「お兄ちゃん」と呼ぶ呼称体系とセットで、霞の幼児性と男子的振る舞いを同時に成立させる。

悠歌さん ゆうかさん呼称

悠歌が自分を呼ぶ三人称。康介を「康介さん」と呼ぶことに合わせて自分も「悠歌さん」と呼ぶ。「これで対等?」「うん、対等」と二人の関係を定義する装置。

はみゃ/はみゅ はみゃ・はみゅ呼称

霞の口癖・驚いた時の声。「はみゃーっ!」「はみゅみゅ」「うきゅう……」「ふみゃー?」が各場面の擬音語的反応として頻出する。

ですよ ですよ呼称

椎奈の語尾。「〜ですよ」「〜ですか」が定型で、笑い擬音「くきゅくきゅ」「くきぃ」と組み合わさって椎奈印を形成する。「電柱がぶつかって来たんじゃなくて、椎奈が突っ込んだんだろ」「大した違いはないですよ」のような切り返しに使われる。

お父さん/お母さん おとうさん・おかあさん呼称

霞からは叔母夫婦、康介からは「南米の両親」を指す。同じ呼称が指示対象を変えながら家族構造を浮かび上がらせる装置として機能する。

海の貴族 うみのきぞく呼称

椎奈が中谷海彦に付けた異名(の正規版)。サーフボードを抱える海好きの男に対する敬称的なラベリング。

しゃもじの貴族 しゃもじのきぞく呼称

椎奈が中谷海彦に当てた誤称。霞がサーフボードを「しゃもじ」と呼ぶ感性に乗っかった呼び方で、「しゃもじの人」「しゃもじの貴族」と中谷を呼び続ける。「しっけーですねー、もう、しゃもじの人のくせに」が典型。

行動する哲学者 こうどうするてつがくしゃ呼称

中谷さんの自称。「いかに問題が哲学的であろうと、考え込んでいても仕方がない」と、考えるより波に乗る姿勢を哲学として宣言する独特の名乗り。

双子の弟 ふたごのおとうと呼称

中谷さんが告白する架空(?)の弟・山彦。「中谷『そいつは山彦という名前なんだが、これがまたひどく山の好きな男なんだ』」「中谷『山あるところに山彦ありだからね』」。質問を煙に巻く装置。

神主 かんぬし役職

悠歌の父の職業。海外出張中。巫女研究の学者(学会会長経験あり)で、悠歌の語る巫女論「人の力の応用問題」のソースとなる人物。

アイテム

岡崎さん おかざきさんアイテム

おもちゃのピコピコハンマー。霞を起こす道具。「叩くとピコッと音のするおもちゃのハンマー」に霞が勝手に名前をつけている。霞ルートの象徴的小物の一つで、霞は「ピコピコ、ピコピコ……」と自分の頭を叩いて起きようとする場面もある。

西本さん にしもとさんアイテム

岡崎さんの先代ハンマー。椎奈用にも「西本さんが効くと判明」する場面があり、椎奈の朝練自慢に登場する。霞の擬人化癖を表す典型アイテム。

河埜さん かわのさんアイテム

霞のくまのバッグ。「河埜さんというのは、霞が使っているくまのバッグのことだ」と康介が解説する。霞の擬人化癖の代表例。

山倉さん やまくらさんアイテム

風呂のアヒルおもちゃ。「アヒルさんの名前」として霞がつけた名。岡崎さん・河埜さんと並ぶ霞の命名癖シリーズ。

福良さん ふくらさんアイテム

康介が冗談で挙げた呼び名候補。霞の擬人化癖に対するツッコミの一環として登場する。

有田さん/呂さん/加藤さん ありたさん・ろさん・かとうさんアイテム

霞が身の回りの物につけた名前(具体物不明)。山倉さん・岡崎さん・西本さんと並ぶ命名シリーズで、霞の世界認識の独特さを示す。

首輪 くびわアイテム

霞が「奴隷」の印として身につける犬用首輪。康介が買ってやり、霞は街中でも「奴隷の印」と言って嬉しがる。霞の章の半ば以降、学校・自宅・最終夜のいずれの場面でも首輪を着けたまま身を委ねる描写が反復され、NEW TESTAMENT で翼のある蛇のリングと交換される。

翼のある蛇のリング つばさのあるへびのリングアイテム

康介の父からの贈り物として保管されていた金色の指輪。翼を持つ蛇の意匠が彫られている。NEW TESTAMENT で霞の犬用首輪と交換する形で贈られる、霞ルート真エンドの象徴的アイテム。「奴隷契約」の旧い印からリング=新しい関係への移行を視覚化する装置。

ハンバーグランチ ハンバーグランチアイテム

霞が学食で毎日食べるメニュー。霞は家でもハンバーグ偏重で、冷蔵庫いっぱいのハンバーグを買い込み、毎日のように朝食からハンバーグを食べたがる。霞の食卓を象徴する小物。

サーフボード サーフボードアイテム

中谷さんが常時携える物。霞は「しゃもじ」と呼び、椎奈は「しゃもじの貴族」呼ばわりの根拠にする。中谷の象徴アイテムであり、変わらない日常の象徴として全ルートに登場する。

ししおどし ししおどしアイテム

笹本家(叔母の家)の庭にある仕掛け。椎奈ルートで重要な役割を果たし、「ししおどしを投石器に改造してやったですよ!」と椎奈に「ししおどし・改」へと改造される。投石器の夜のコメディシーンの起点。

タニシ タニシアイテム

椎奈がししおどしの水盤で見つけ感激した貝。「タニシですっ!」と椎奈は宝物のように扱う。椎奈の風雅な感性を象徴する小物。AUTOMATON の彩子台詞「もうタニシなんか拾わなくていい世界に」と接続する。

入部届 にゅうぶとどけアイテム

悠歌が康介を勧誘するために差し出す書類。康介と悠歌の関係の始まりを記録する小道具で、康介はその場で「神託研究会に入ることになりました笹本康介です」と書き込む。

アディオス アディオスその他

康介の父母の口癖。南米へ去る際の言葉。「俺の両親はただ単にネジが何本か抜けてるだけだ」と康介に評される、本作の不在の親を象徴するフレーズ。

ハンマー ハンマーアイテム

ピコピコ音のするおもちゃ。岡崎さん・西本さんの種別。霞・椎奈それぞれに「効く」ハンマーがあるという設定で、朝の起こし方をめぐる共通ルートのギャグの軸になる。

黒い車/リムジン くろいくるま・リムジンアイテム

中谷さんを連れ去ったと椎奈が証言する車。中谷は「あれはタクシーだよ」と否定し、双子の弟・山彦の話で煙に巻く。本作の解決されない伏線の一つで、コメディ的に処理される。

トランプ トランプアイテム

霞が好む遊び。神経衰弱と七並べが基本。霞がカードを並べ始めると「自動的に神経衰弱に決定してるんだな」と康介に評される。両親出発の夜、霞ルートの導入で活躍する小物。

七並べ しちならべアイテム

GENESISで霞と康介が2人で遊ぶカードゲーム。神経衰弱と並ぶ霞の遊び。日常回帰を象徴する小物の一つ。

神経衰弱 しんけいすいじゃくアイテム

物語冒頭で霞が始める「自動的に決定」のゲーム。霞は鳥頭で常に負ける。「そりゃ霞が鳥頭だからだ」と康介に勝ち続ける理由を訊かれて答える場面が定番。

ロバ・イヌ・ネコ・ニワトリの目覚まし ロバイヌネコニワトリのめざましアイテム

GENESISで霞が岡崎さん代わりに買おうと言い出す動物形目覚まし。康介に却下される。霞の擬人化癖が日常回帰後も健在であることを示す小物。

巻き寿司 まきずしその他

霞がサーフボードを誤認した物。「しゃもじ」と並ぶサーフボード誤称の一つ。霞・椎奈の中谷さんいじりの素材。

宝島 たからじまその他

中谷さんが目指すと宣言する場所。「君たちは君たちの目指すところに行きたまえ。僕は僕だけの宝島を目指す」が別れ際の決め台詞。具体的にどこを指すかは作中で語られない。

西夏文字 せいかもじその他

康介が「ゆううつ」を読めず引用した古代文字。「ゆううつ」という単語を書き下せないことを揶揄するためのギャグ的引用。

ピーナッツバター ピーナッツバターアイテム

霞が悪夢を見る時の食べ物の象徴。霞の食生活が悪夢と接続される、本作の小さな仕掛けの一つ。

場所・時間

神社 じんじゃ場所

悠歌の家。父母が外国の大学にいるため開店休業中。康介が500円玉を賽銭箱に入れて以降、悠歌との関係の主舞台になる。DIVINE のクライマックス「世界を閉じる儀式」の場でもある。

自転車置き場 じてんしゃおきば場所

式子と最初に肉体関係を持つ夕暮れの場所。赤い夕陽が情景描写の主軸で、式子の「ご休憩」要求などの起点となる場でもある。式子ルートの象徴的場所。

部室 ぶしつ場所

神託研究会の小さな部屋。式子と康介の関係が深まる場であり、悠歌が部長として「掃除」を指示する場でもある。顧問教師が時折顔を出す。

校舎裏 こうしゃうら場所

霞や式子との屋外シーンの舞台。共通シナリオ終盤に置かれる霞との校舎裏シーン「四つん這いになれ」「霞、ひょっとして感じやすい奴だろ」が代表的。土の地面と着衣のままの行為が描かれる。

メキシコ/南米 メキシコ・なんべい場所

康介の父母が滞在する場所。「アディオス」と言い残して旅立ったきり戻らない。康介が叔母夫婦の家に居候することになった理由を作る、不在の地。

大学 だいがく場所

悠歌の母が外国で勤める場。父も同行している。悠歌が神社で一人暮らしする理由を作る、不在の地。

河原 かわら場所

AUTOMATON で椎奈と康介が朝を迎える場所。彩子の長台詞「家族って独りでに動き出して、その中にいる人を支配するようになっちゃう」がここで語られる、椎奈ルートの最終舞台。

天竺 てんじく場所

霞が「あっち」と言って指す心の中の目的地。具体的な場所ではなく、霞の独特の感覚を表す比喩的な地名として登場する。

電柱 でんちゅう場所

椎奈が二度ぶつかり、椎奈の登場記号となる物。「電柱がぶつかって来たんじゃなくて、椎奈が突っ込んだんだろ」「大した違いはないですよ」の康介とのやりとりが、椎奈の初登場と性格付けを同時に行う装置。

銃砲店 じゅうほうてん場所

GENESISで霞・式子・康介がつつこうとした店。日常回帰の中で霞のとんでもない発想が再開されることを示す小道具的舞台。

ダリみたいな男 ダリみたいなおとこその他

物語冒頭、康介が夢で拉致される紳士風の男。「シルクハットをかぶってタキシードを着たダリみたいなヒゲの紳士」。本編で正体は明かされず、本作の世界の不安定さを示す導入の悪夢として機能する。

2週間 にしゅうかん時間

叔母夫婦の旅行期間。物語の主要時系列。4月10日(月)からの14日間で、康介と霞の二人だけの非日常が始まり、終わる。GENESIS では「2週間続いた2人だけの生活だったけど、元通りになるのはそんなに難しくなかった」と回想される。

ゴールデンウィーク ゴールデンウィーク時間

物語の時間軸の節目。GENESISの基準。「叔母さんたちが帰って来てから、もう3週間が過ぎていた」というGW明け月曜の朝が、日常完全回帰のタイミング。