主人公がツッコまへんのが、逆にめっちゃ面白い。
宇宙を股にかけた大冒険なのに、主人公は「ぬぅ?」しか言わへん。でもそれがコメディとしてめちゃくちゃ機能してる。フェイの天然ボケ、エバの暴走、アメジストの小悪魔——このメンバーで旅してるだけでなんか楽しくなってくるんよ。Hシーンだけ少し浮いたけど、コメディとテンポの爽快感は本物やった。
スコア詳細
うちが苦手な「設定盛り盛り系」が、なぜか読めた話
「漆黒の魔王」が「のだ」口調でコメディをやる宇宙ADV。設定盛り盛り系はふつう苦手なんやけど。
記憶を失った主人公が宇宙を旅する話なんやけど、「漆黒の魔王なのに間抜け」「最強なのに社会的な問題は全部解決できない」というギャップがコメディになってる。宇宙警察の艦長、獣耳の賞金稼ぎ、家出した王女——濃すぎるメンバーと一緒にわちゃわちゃ進むから最初は「ついていけるかな」と思った。でも読み始めたら全然止まらなかった。
「ぬぅ?」主人公が全部受け流す
この主人公、ほんまに「ぬぅ?」しか言わへん。
フェイが恒星に向かって暴走しながら「タイヤキ‥‥そぉですかぁ」って寝言言ってても「ぬぅ?」。エバが全裸転送されてぶち切れてても「ぬぅ?」。アメジストが「情婦になる」って宣言してきても「ぬぅ?」。普通やったらツッコみやんか。でもこの主人公はツッコまへん。シュールに受け流してばかりや。それが、なんかめちゃくちゃ面白い。ツッコミがいないせいで、ボケだけがずっと積み重なっていく感覚。読んでてテンション上がったわ。
フェイとエバとアメジスト、全員濃すぎる
ヒロインのキャラが立ちすぎてて、旅してるだけで楽しいねん。
フェイは「ふぇぇぇぇッ!?」って言いながらすぐ泣くし、食事担当なのに小麦粉を全部使ってお菓子の家を作ろうとする天然。エバは「ふざけるなーーッ!」が口癖の暴走艦長で、主人公に何をされても「キサマだけは絶対殺す」と言い続けるのに、仲間たちが再結集したシーンでは「目に‥‥ゴミが入っただけよっ」ってなる。アメジストは「くふふふ♪」って笑いながら全部見透かしてるお嬢様小悪魔。このキャラたちが同じ船の上でやり合ってるのを見てるだけで、うちは全然飽きへんかった。
章ごとに場面が変わるのがええ
宇宙→異世界→時代を超えた世界→また宇宙、って展開の切り替えが気持ちいい。
章ごとにシーンの雰囲気ががらっと変わるから、「ずっと同じ場所にいる」飽き感がない。前の章の引きが気になって次を読んでしまう感じが続く。テンポが良いゲームって、やっぱ読み心地が全然違うわ。1996年の作品とは思えんくらい、流れがスムーズやった。
Hシーンだけちょっと別物な感じ
全体のコメディ路線と、Hシーンのトーンの差が気になった。
コメディでわちゃわちゃしてる流れで来てるのに、Hシーンになると急に別のゲームみたいになることがある。物語の文脈とのつながりが薄く感じる場面があって、そこだけ少し浮いた。コメディの流れを崩さんままHシーンやってるやつもあって、そっちのほうがうちは好みやったかな。全体の評価を下げるほどではないけど、揺れが大きかった。
7.8——笑えるゲームが好きな人には刺さる
コメディとキャラの掛け合いを楽しめる人なら、これはかなりアリな一本やと思う。
ヒロインの掘り下げがもう少し深かったら、もっと点数出せてた。でもそれ言っても仕方ないし。コメディの爽快感とテンポの良さ、黒大将一行で旅する楽しさ——それだけで十分に読む価値がある。Hシーンの浮き感はちょっと気になったけど、全体の楽しさで帳消しにできる。7.8点。「ぬぅ?」の破壊力は本物やった。
