ストーリー詳細 — ビ・ヨンド 〜黒大将に見られてる〜
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全体あらすじ(完全ネタバレ)
銀河連合警察(UGP)が次元拒絶現象を察知する中、漆黒の外骨格を纏った記憶のない男が「鳳凰」と呼ばれる巨艦の中で目覚める。駆けつけたエバ=ブラッディメリー艦長率いる第261独立強襲艦隊を一撃で壊滅させた男は、眷属のレンとともに宇宙の旅に出る。「のだ」口調のコメディと宇宙規模のシリアスが交錯しながら、仲間が増え、やがて過去・現在・未来をまたぐ時空の旅へと展開してゆく。
9章でレ'ン(4千年の孤独を経たレンの別個体)が出現し、物語は宇宙の真相——原始の4王・影・そしてレンと主人公の本当の関係——が一挙に暴露されるクライマックスへ突入する。クライマックスで影との決戦が描かれ、プレイヤーの選択によって11種のエンディングが分岐する。
章別ストーリー
銀河連合警察の艦隊が「次元拒絶現象」を検知。エバ=ブラッディメリー艦長と作戦参謀ロゼが第261独立強襲艦隊を率いて現場に急行するが、目覚めたばかりの主人公は何も理解しないまま艦隊を一撃で壊滅させる。「鳳凰」内でレンと主人公は再会し、宇宙の旅が始まる。
UGP長官アイザックがエバに極秘命令を下す。魔王(主人公)の動向監視と抑止。エバは壊滅させられた艦隊への怒りと復讐心を抱えながらも命令に従い追跡を開始。主人公はレンとともに宇宙を旅しながら自身の正体に疑問を持ち始める。
「『魔王降臨せし時、宙は恐怖に打ち震える』」という古文書の記述がUGP内で参照される。長官は魔王の実力を把握した上で「接触・観察」を優先し、武力行使を禁じる。エバはこの方針に納得できないまま任務に就く。
主人公一行を追うエバだが、追跡中の出来事が積み重なってゆく。物質転送の誤作動によりエバが全裸状態で鳳凰内に転送されるという(コメディ的な)事件が発生。この「屈辱」がエバの復讐心をさらに強める。最終的にUGPはエバを「最果て派出所」に左遷する処分を下す。
「補給地レオ」での失敗が続き、一行は独立惑星ティサスへ向かうことになる。エバは正式な艦隊を失いながらも愛用の「流星号」(宇宙走行自転車)で追跡を続ける根性を見せる。ロゼが「作戦参謀としての矜持」を保ちながらエバを支える描写が入る。
獣耳の少女フェイが登場。バウンティハンターギルドが魔王の懸賞金を狙って艦隊で追跡してくる。フェイのおじさんも実は仇敵でありハンターギルドの一員だった。様々な混乱を経てフェイが鳳凰の仲間に加わる。
フェイは「汎用人型戦闘兵器」ギアフレーム「吉右衛門号」のパイロット。「ふぇ?」という口癖と天真爛漫な性格でコメディパートを彩る。フェイの父はハンターギルドで「勇者と謳われた素晴らしいハンター」とされており、フェイの過去に影を落とす。恒星突入の罠が仕掛けられる緊迫場面もある。
神聖ライトゥワースの王女・アメジストが「アメリア」という偽名で登場。ジェストラント帝国との政略結婚に絡む騒動が起きる。「くふふふ♪」という独特の笑い方を持つ謎めいた彼女が仲間に加わる。
アッセルハイマー=ボジョレー=ヌーボー(ジェストラント帝国皇太子・自称「奇跡の皇子」)が絡むコメディ展開が続く。UGP・ジェストラント・ライトゥワース三者の魔王対策連合が水面下で動いており、アメジストはその政略の中心に置かれていた。
エバが復讐の切り札として、自艦の動力炉を暴走させてマイクロブラックホールを生成する罠を発動。主人公は取り込まれたエバを救うために「次元装甲」を強制移行させ、エバに譲渡して生き延びさせる。次元装甲を失った主人公は、マイクロブラックホールに飲み込まれ時空の彼方へと放り出される。
「私を覆っている次元装甲を、客人側に移す」主人公(5章)
「いけません! マスターが絶対たる所以は、その次元装甲にあるのです!」レン(5章)
エバはこの「屈辱的な救われ方」を生涯忘れない。次元装甲を得ながらも怒りは収まらず、しかし主人公への感情が変化するきっかけとなる。主人公は次元跳躍能力を意図せず発動させ、過去の惑星ウィランディへ転送される。
過去の惑星ウィランディに降臨した主人公は、首都ウィネリアで鬼(敵)に襲われていた村人を救う。「黒い天使様」として伝説化する主人公。そこで少女チャイムに出会う。6章でチャイムを突き放す選択をするとEND1(バッドエンド・ラトクに刺殺)となる。チャイムルートを進むと20年間をウィランディで過ごすことになり、過去との別れを経て現代に強制帰還する。
この章でラトクという科学者が登場。彼は主人公の身体からわずか2%の情報を得て「魔導科学」という独自の科学体系を打ち立てる(後に8章で魔導科学の創始者として老齢の侍従長となって再登場する)。チャイムは6章時点では少女であり、「いつか大聖母様よりすてきなレディになるもん!」と宣言する場面が印象的。この後の20年間の描写は多くが省略されている。
6章の時空跳躍から帰還した一行が、しばしの「日常」を過ごす章。レン・フェイ・アメジストが星団情報誌『イヤ~ンバカンス』を手に取り、宇宙のリゾート惑星への旅行計画を立てるバカンスシーンが描かれる。シリアスな後半戦に突入する直前の緩衝地帯として機能する。
エバルートでは艦隊への感情と主人公への変化した感情が交差し、フェイルートでは行方不明だった間の心配と安堵が丁寧に描かれる。アメジストルートでは「アメリア」という偽名の背後にある政略結婚の事情が整理される。
7章のバカンスシーンは本作でも珍しい完全な日常回。雑誌を囲んでわいわいする描写が、8・9章のシリアスな展開との落差を強調する仕掛けになっている。一方でレンはこの章でも内心の感情の揺れを見せており、「平和な日常」が表面的なものに過ぎないことを示す伏線が随所に置かれている。
一行が再びウィランディを訪れると、そこには20年が経過していた。少女チャイムは女王として国を治め、ラトクは老齢の侍従長となっている。そして「鎧の戦姫」ベルモット(ベル)——主人公とチャイムの娘——が成長した姿で登場する。章末にはレ'ンの影が見え始める。
チャイムは女王となりながらも「私の天使様」と主人公を呼び続ける。ベルモットは父(主人公)の存在を知っており、強くなった自分を見せようとする。ラトクは「魔導科学の創始者」として歴史に名を残しながら、老齢の体でベルを支え続けた侍従長として再登場する。8章の終わりに「みつけた‥‥みつけたよ‥‥あたしの‥‥マスター‥‥」という台詞とともにレ'ンが出現の予兆を見せる。
元のレンとは別の個体「レ'ン」が主人公の前に現れる。一人称「あたし」で「4千年間、ずっと独りぼっちだった‥‥闇の中で‥‥ずっと震えてた」と告白する。9章の真相暴露によって物語はクライマックスへ突入。「影」が本格的に動き出す。
「ますたぁは‥‥あたし達『レン』を守護するエサ」レ'ン(真相告白)
レンとレ'ンの本当の関係が明かされる。「シモベ」という自己定義は嘘ではなかったが、実際には主人公こそがレンたちを守護する「エサ」であり、レン側が主人公を捕食する宿り木だった。レ'ンはかつての「マスター」を自らの手で殺してしまい、4千年間この事実を抱えて孤独に生きてきた。終盤、レ'ンは影と道連れに消滅するルートに入る。
エバルート。ロゼが散り散りになっていた第261独立強襲艦隊の生き残りを再結集させ、鳳凰へ突入する熱血展開。エバは「銀河連合警察賛歌」を叫びながら特攻を敢行する。
「銀河連合警察賛歌ーーーーッ!」エバ(特攻時)
長官が「土下座してでも頼む」と仲間達に求める場面があり、組織の枠を越えた人間関係が描かれる。このルートを完全攻略するとEND4(転生・「ナンパ」エンド)に到達する。完全攻略前の段階ではEND02(エバ単独悲劇・短編)に分岐する。
フェイルート。フェイがギアフレーム吉右衛門号の最終決戦兵装「コレダーハンド君」を起動し、影に単身で挑む。出力最大で戦い、フェイは原子の塵となる。このルートの直後はEND3(沈黙短編)に繋がる。完全攻略するとEND5(雪原転生エンド)へ。
「『コレダーハンド君』、出力最大!」フェイ(最終決戦)
フェイの犠牲の場面は本作でも屈指の感情的な場面として語られる。コメディキャラとして描かれてきたフェイが、その天真爛漫さのまま命を賭す姿のギャップが強烈な印象を残す。END5では「雪原でフェイに拾われる」という転生めいた再会が描かれる。
影がレンに乗り移り「コレデ駒ハスベテソロッタ」と宣言する。原始の4王(白・金・白金・黒)と「影」の真相——古代文明の魂だけが残った存在——が明かされる。そして主人公の正体「黒王の細胞レプリカ」も暴露される。終盤の分岐と究極の選択を経て、各エンディングへ到達する。
「コレデ駒ハスベテソロッタ」影(クライマックス冒頭)
「我コソガ造物主!」影
終盤クライマックスで「力をくれ」を選ぶとEND01(永遠彷徨バッドエンド)となる。4つの文明が興亡を繰り返す中、永遠の魔王として彷徨い続ける壮大な末路が描かれる。各ヒロインとの関係・レ'ンをどう扱ったか・分岐Aか分岐Bかによって最終エンディングが決まる。
全エンディング一覧
| エンド名 | 分類 | 到達条件(概略) | 結末概要 |
|---|---|---|---|
| END1 チャイム放棄バッド |
BAD | 6章でチャイムを突き放す選択 | 主人公がラトクに刺殺される短編エンド |
| END01 永遠彷徨バッド |
BAD | 終盤クライマックスで「力をくれ」を選択 | 4つの文明の興亡を繰り返しながら永遠に魔王として彷徨い続ける |
| END02 エバ単独悲劇 |
BAD | エバルートの途中(完全攻略前) | エバが鳳凰特攻するも意識を失う。短編の悲劇エンド |
| END03 デッドエンド |
BAD | 9章で力尽きる | 「ゲハッ」の一言で終わる最短バッドエンド |
| END2 ベルエンド |
NORMAL | レ'ンを許しレンが影に堕ちるルート | 主人公が去った後、20年後にベルモットが父を語る回想エンド |
| END3 フェイ犠牲後 |
NORMAL | フェイの犠牲の直後 | フェイが塵となった後の沈黙を描く短編エンド |
| END4 エバ救済(転生) |
GOOD | エバルートを完全攻略 | 病院で目覚めたエバに主人公が「ナンパ」する転生めいた再会エンド |
| END5 フェイ救済(転生) |
GOOD | フェイルートを完全攻略 | 雪原で倒れた主人公をフェイが拾う転生めいた再会エンド |
| END6 アメジスト幸福 |
GOOD | アメジストルートを完全攻略 | 子供達に宇宙の旅の伝説を語る母(アメジスト)のエンド |
| END7 チャイム夢オチ |
GOOD | チャイムルートの選択肢分岐 | 主人公が魔王の冒険を夢と混同し、若い頃のチャイムと赤子ベルがいる日常に目覚める夢オチ風のエンド |
| END8 チャイム昇天 |
TRUE? | チャイムルートの別分岐を完全攻略 | 薔薇を数えるチャイム。星の海でレンが主人公を迎えに来るエンド |
※ END8は構造上もっとも完結した終幕として位置づけられる。