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用語集 — Canvas 〜セピア色のモチーフ〜

「Canvas 〜セピア色のモチーフ〜」(キャンバス)の舞台・固有名詞・花言葉・テーマ語をネタバレ全含みで解説します。撫子学園や御薗神社といった舞台から、黒百合・クジャクソウなど百合奈ルートの花言葉、「呪い」「天使さん」といった各ルートの核心語まで全28語を収録しました。序盤の意味は本文で開放し、真相はアコーディオン内に隠してあります。

場所
撫子学園 なでしこがくえん 場所(学校)

大輔・天音らが通う私立高校。制服が可愛いと近隣で有名で、学園祭は他校生も訪れるほど大規模に開催される。

詳細
特待生制度と教育実習生の受け入れ制度を持つ普通の私立高校。屋上・教室・校庭・購買など複数の場所が日常シーンの舞台になり、物語の大部分がここで展開する。学園名「撫子」は、百合奈が愛する花「撫子」とも響き合う。
御薗神社 みそのじんじゃ 場所(神社)

町にある由緒正しい神社。秋の紅葉が美しく、参拝に訪れる人も多い。

真相
御薗瑠璃子の実家であり、君影百合奈の「呪い」に関わる家系の場所。瑠璃子は百合奈をこの神社に入れまいとし、百合奈はそこから自らを「不浄」と規定するようになる。
各ルートでの登場
百合奈ルートの重要舞台。天音ルートでも、大輔と天音が並んで祈りを捧げる場所として登場する。
ハーゲンダック はーげんだっく 場所(店舗)

商店街に新しくできたアイス屋。カモのマークが目印で、天音お気に入りの店。

詳細
桜塚恋がアルバイトをしている店。実在ブランドを捩った架空の店舗名で、期間限定マロンアイスなど季節商品が用意されている。恋ルートで大輔と恋が接するシーンの主舞台になる。
おしるこ屋 おしるこや 場所(学園祭出店)

天音のアイディアで決まった、大輔のクラスの学園祭出店。

詳細
大輔は売り子に任命され、小豆の缶詰・餅・器・割り箸を商店街へ買い出しに行く準備シーンが描かれる。天音発案の出店として、二人の日常を彩るイベントになる。
生き物
ぴょん吉 ぴょんきち 生き物(ウサギ)

天音が学校で世話している飼育ウサギ。放課後の天音の行動目的として機能する。

詳細
「ぴょんぴょん跳ねるから」と天音が命名した分かりやすいネーミング。天音の動物好きを象徴する存在で、彼女の素直で温かい人柄を示す小道具になっている。
にゃん太 にゃんた 生き物(故猫)

天音と大輔が幼少期に共有していた飼い猫の名。「にゃーにゃー鳴くから」が由来。

真相
天音が小学生のときに飼っていた猫で、病気で亡くなった。大輔が引っ越してきた直後、二人で一緒に墓を作った猫でもある。
絵との関わり
大輔が天音に初めて絵を描いてプレゼントした対象。大輔が「かつて絵を描いていた」過去を示す最初の証拠であり、二人の共有の思い出の象徴として機能する。
8(子犬) はち 生き物(子犬)

序盤では未登場。天音ルートの核心場面で姿を見せる子犬。

真相
天音ルートで、川の中州から大輔が救出した子犬。「8ちゃん(大輔)が助けてくれたから8」と天音が命名する。
意味
大輔の呼び名と同じ名前がつけられることで、天音の大輔への感情が可視化される仕掛け。天音ルートの核心シーンを象徴する存在。
花・象徴
黒百合 くろゆり 花・象徴

君影百合奈が自分自身を重ねる花。花言葉は「呪い」。

真相
百合奈は自分の名「影の百合」を黒百合と重ね、不浄で呪われた存在として自己を規定する。花言葉「呪い」が、彼女のアイデンティティの呪縛そのものを象徴している。
作中での機能
花屋のシーンで、大輔が百合奈に贈る花の花言葉と対比される。黒百合の「呪い」に対して、桔梗の「誠実」などが彼女を肯定する対極として置かれる。
クジャクソウ くじゃくそう

細かく割れた花弁と、孔雀の羽根に似た葉が美しい花。花言葉は「可憐」。

詳細
大輔が百合奈に贈る花の三択の一つ。花言葉「可憐」が、百合奈の繊細な印象に重なる。「百合奈に似合う花」を表す選択肢として用意されている。
スカビオサ すかびおさ

深い紫の気品ある花。花言葉は「悲しみの花嫁」「不幸な愛情」。

詳細
寡婦の花とも呼ばれる。大輔が百合奈への贈り花にこれを選ぶと、百合奈自身が「悪い意味の花」だと花言葉を解説する。三択のうち、彼女の自己否定を映す選択肢になっている。
桔梗 ききょう

爽やかな青の花。花言葉は「誠実」「変わらぬ愛」。

真相
大輔がこの花を選ぶと、百合奈は「私は誠実とは違う」と謙遜する。しかし大輔は「自分の信じるものを曲げない誠実さがある」と評し、百合奈の「呪いを信じる頑なさ」を「誠実さ」として肯定し直す。三択のなかで彼女を救う花言葉になる。
撫子(花) なでしこ

パウダーピンクの可愛らしい秋の花。百合奈が好む花。

真相
百合奈はこの花を「繊細で美しい、まるで貴方の絵を見ているよう」と大輔の絵に重ねる。自己象徴である黒百合(呪い)とは対照的に、「愛でるもの」として機能する花。学園名「撫子学園」とも響き合う。
概念・テーマ
呪い のろい テーマ概念

百合奈が自分について語る抽象概念。百合奈ルートの核心テーマ。

三層の意味
①百合奈の血筋・神社家系に関わる事情(詳細は明確には語られない)、②大輔自身が抱える「絵が描けない症状」のメタファー、③人を諦めの中に縛り付ける力としての文学的モチーフ、という三層で機能する。
共鳴の構造
大輔が「自分も呪われている」と認識することで、百合奈と大輔が互いの呪縛に共鳴する。二人が呪いをどう乗り越えるかが、百合奈ルートの主題になる。
不浄 ふじょう 自己定義

百合奈が自分を呼ぶ言葉。身体が弱く体育を見学する彼女の、自己否定の核となる語。

真相
神社という神聖な場所にいるべきでない存在として、自らを規定する言葉。御薗神社で瑠璃子から排除されることが、この自己定義を強めている。
身体の弱さ
百合奈は身体が弱く、学園では体育を見学している。自分を「不浄」と呼び続ける姿勢と、この体質が結びついて語られる。
天使さん てんしさん あだ名・象徴語

大輔が小学校時代の七城柚子につけたあだ名。柚子ルートのテーマ「届かない夢」の象徴語。

由来
跳び箱の上に座る柚子の姿が、幼少期の大輔には天使に見えたことから生まれたあだ名。柚子はこの言葉を覚えており、ハイジャンプ部で「天使になりたい」と練習を続ける動機にしている。
クライマックス
「天使さんになれない」という台詞が、柚子ルートのクライマックスの核心になる。届かない夢と、それでも跳び続ける柚子の姿が重ねられる。
制度・イベント
教育実習 きょういくじっしゅう 制度

篠宮悠が大輔の学園に来た理由。期間は一ヶ月間。

詳細
悠が日本史教師を志望しているための実習。学園内では「篠宮先生」、私的には「お姉ちゃん」という呼び分けが発生する原因になり、この使い分けが二人の関係性の核心を成す。
特待生 とくたいせい 制度

絵の才能を理由に、大輔が学園から受けている特別待遇。

真相
絵を描かなくなった大輔は、特待生資格の剥奪をちらつかされている。学園長室に呼び出された経歴もあり、「絵が描けない」スランプと制度上の立場が結びついて、彼の置かれた状況に圧力を加えている。
児童絵画コンクール じどうかいがこんくーる 過去イベント

序盤では未言及。大輔が幼少期に出品した絵画のコンクール。

真相
大輔が小学校三年頃に出品したコンクール。悠が「これに賞を取れたら離れない」と約束したが、結果は入選せず、悠は引っ越していった。
意味
この約束が果たせなかったことが、大輔が絵を描けなくなった出発点になる。悠ルートの過去の核心であり、大輔のスランプの根源を説明する出来事。
設定・家系
鷺ノ宮財閥 さぎのみやざいばつ 家系・設定

鷺ノ宮藍の実家筋。日本有数の大財閥。

詳細
本宅は入口から車で十分走らないと着かない規模で、メイドが多数雇われている。恋の説明では「ドラマやマンガの中の存在」と評されるほどの格。藍の生活レベルと一般生徒とのギャップを示す設定として登場する。
藍について
鷺ノ宮藍は大輔を「お兄様」と呼ぶ。藍のシナリオはPC版に存在するが、イベントCGが一枚も収録されていない。
食物・小道具
あんパン あんぱん 食物

天音の絶対的好物。朝食にも昼食にも食べるほどの偏愛ぶり。

詳細
「あんパンなら別腹」と天音が言うほどの偏愛。寝坊した天音を起こすときに大輔が用意する切り札でもあり、半分こするシーンが複数回登場する。大輔と天音の日常を象徴する食物。
段ボール だんぼーる 小道具

序盤では日常の荷物。天音ルートのクライマックスで重要な役割を果たす。

真相
天音ルートのクライマックスで、天音が段ボールを抱えたまま階段から落下する場面に関わる。日常的な小道具が、物語の転機を演出する装置として使われる。
マカロニグラタン まかろにぐらたん 食物

悠が台風の夜に大輔の家で作る料理。料理上手の悠を象徴する一品。

詳細
悠が手際よく振る舞う家庭的な料理として登場し、悠の「お姉ちゃん」としての面倒見の良さを印象づける。台風の夜という閉じた状況が、二人の距離を縮める場面を彩る。
弁当 べんとう 小道具

桜塚恋にまつわる小道具。恋ルートのツン外しの場面に関わる。

真相
恋が密かに大輔のために作っていた弁当。その事実が藍にバラされることで、ツンとした態度の奥にある恋の本心が露わになる。恋ルートで彼女の素直になれなさが解ける転機の小道具。
呼称
8ちゃん/8くん はちちゃん/はちくん 呼称

天音・悠が大輔を「8ちゃん」、柚子が「8くん」と呼ぶ呼び方。麻生大輔の「8」にちなむ。

詳細
幼少期からの親しみを込めた愛称。天音ルートでは、大輔がこの呼び名で救出した子犬に「8」と名付けられることにつながる。呼び手によって「ちゃん」「くん」が使い分けられ、各ヒロインとの距離感を示す。
お兄様/お兄ちゃん おにいさま/おにいちゃん 呼称

鷺ノ宮藍が大輔を「お兄様」、桜塚恋が「お兄ちゃん」と呼ぶ呼び方。

詳細
恋の「お兄ちゃん」は身近で気安い距離感、藍の「お兄様」は財閥令嬢らしい丁寧で慕う距離感を表す。同じ「兄」の呼称でも、二人のキャラクター性の違いが対比的に表れる。
お姉ちゃん おねえちゃん 呼称

大輔が篠宮悠を私的に呼ぶ呼び方。「姉さん」とも呼ぶ。

詳細
幼少期からの関係に由来する呼称。教育実習で学園に来た悠を、学園内では「篠宮先生」、私的には「お姉ちゃん」と呼び分ける構図が、悠ルートの関係性の核心を成す。
篠宮先生/麻生君 しのみやせんせい/あそうくん 呼称

教育実習中の学園内で、大輔と悠が交わす公的な呼び合い。

詳細
学園では教師(実習生)と生徒として「篠宮先生」「麻生君」と呼び合い、私的には「お姉ちゃん」「悠」に切り替わる。この公私の呼び分けが、立場と本音のあいだで揺れる二人の関係を表現している。
君影さん きみかげさん 呼称

御薗瑠璃子が君影百合奈を呼ぶ呼び方。大輔は「百合奈」「先輩」と呼ぶ。

詳細
瑠璃子が百合奈を姓で「君影さん」と呼ぶことには、二人のあいだの距離と、百合奈を御薗神社から遠ざけようとする立場が表れている。大輔が名で「百合奈」と呼ぶことと対比され、百合奈ルートでの大輔の存在の意味を際立たせる。