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キャラクター詳細 — 不確定世界の探偵紳士

PS2版『不確定世界の探偵紳士 〜悪行双麻の事件ファイル〜』の本編(事件001〜006)、クリア後の麻衣子シナリオ、PS2版で加わった追加シナリオ(事件007)に基づき、登場人物の正体と結末まで解説する。年齢は作中の資料や台詞に明示があるものだけを、CVはゲーム内のスタッフロールに名前がある人物だけを記した。各人物の「ネタバレ詳細」を開くと、真相と最後がどうなるかまで踏み込む。

悪行双麻

悪行双麻 あぎょう そうま 主人公
悪行双麻
読みあぎょう そうま(ライセンスカードの表記は「Agyou Souma」)
役割主人公。国際探偵組織アイドラーのクラスA探偵。表向きは「クラスDのヤブ探偵」で通す
年齢不明(アイドラーの機密ファイルでも「年齢:不明」)
CV子安武人
外見身長180cm。帽子を深くかぶり、風呂でも取らない。拳銃はS&Wチーフスペシャル(.38口径・5発)

クズ通りの裏路地に「離れ」を構え、一人で住む探偵。アイドラーのクラスAは世界に30人、日本に2人しかいない。《しあわせ探偵事務所》の設立者で所長だが、事務所には顔を出さず、警察などには「クラスDのヤブ探偵」で通している。手柄は事務所の名で報じられ、双麻の名は表に出ない。

皮肉と軽口、下ネタが多く、ときにはプレイヤーに向かって話しかける。自分を「巻き込まれ屋」と呼び、運は「最悪を通り越して、極悪」。捜査の流儀は「俺はまず最初に推理し仮説を立てる。そのあとで証拠を見つける。」で、念力や幽霊を推理に持ち込まない。タバコは「死ぬ前だけ」と決めて吸わない。女性には「合意のないことは一切しない」と繰り返すが、その言葉と行いが食い違う場面もある(綾木麻衣子の項)。

過去。元妻の神あやめと組み、奴隷シンジケートや、政治家とヤクザの癒着を潰してきた。国際犯罪組織アウトフィットの支部を次々に潰して目を付けられたころ、1年前にあやめが組織を潰すための証拠書類を持って姿を消す。周囲には「犯人と駆け落ち」と言われ、双麻は名前を消して表舞台から退いた。

事件001〜004。依頼人の「真裕美」が偽者であることを、失言・服装・結婚指輪のはったり・髪の長さの証言から暴く。事件002ではミントを預かって同居し、「家族さ」と言うまでになるが、ミントの恋情は額や頬へのキスでかわし続ける。ホテルでガルシアに縛られたまま、ガルシアの前でミントを抱きしめてキスし、「愛を育むことが人間の条件なら、俺はここでミントを愛する」と言い切る。事件003では麻衣子の兄が人身売買に加担していた証拠をつかみ、自分の手で握りつぶしたうえで、麻衣子にわざと嫌われる(麻衣子の項)。事件004では涼子の催眠術で主犯の江ノ本を撃たされかけるが、頭に響いたミントの声で醒め、江ノ本を警察へ連れて行く。報復より、憎しみの連鎖を断つ方を選ぶ。

事件005・006。さらわれたミントを追い、公安第4課の依頼で「ソウマ」として中華街の高級クラブ「華蝶」に潜入する。孔龍から組織を裏切った女幹部の殺害を頼まれ、それが元妻あやめだと知る。廃ビルの谷間の早撃ち勝負で、双麻はあやめを撃つ。あやめの銃は空で、彼女は自分がエマーヤだったと告げて息を引き取る。

最終局面。御剣邸の地下で御剣修一に腹と手を撃たれ、ミントにかばわれる。ミントは機能を止め、それを合図にアウトフィットの全情報が「悪行双麻と悪行あやめ」の名でインターポールへ送られる。双麻は「あやめ‥‥ミントを殺せとは‥‥このことだったのか」と悟り、ミントの体を持って屋敷を出たところで公安第4課に囲まれる。戦いの経過は描かれない。事務所にたどり着いた双麻は、吸わないと決めていたタバコを吸って眠る。そこへ現れた涼子が願いを一つかなえると言い、双麻が「それは‥‥‥‥。」と答えかけたところでテキストは途切れる。

続いて医者の「奇跡だ‥‥。」と、あやめの声が入る。エンディング映像の最後は、双麻の視点と思われる画面で、ミントが見おろしながら「おかえりなさいませ。悪行サマ。」と迎える場面である。生還を強くにおわせる演出だが、確定させる台詞や描写は無く、どうやって助かったのかも描かれない。映像は字幕「弱きもの! 汝の名は《女》」「この物語はミステリートのエピソードである」で結ばれる。

その後。1週間後、双麻はクズ通りの事務所に出血の跡を残し、メイ=ドロイドとともに姿を消している。アイドラーでは長期休暇扱い。生存がはっきり書かれるのは事件007の冒頭の語りで、そこでは「双麻やミントが生き延びたのは、彼にとっては奇跡としか言いようがないことだ」とされる。

事件007。表向きは死亡扱いのまま、ミントと海外で暮らしている。『エラスムスの聖書』の奥付を見るために一人で帰国し、エリックを名乗る少年(シン)の依頼を受ける。リーとシンの双方に利用されていたと知ったうえでリーを救い出し、シンは殺さずに倒す。手柄は《しあわせ探偵事務所》に譲り、リーを助手にして《紅の館》へ向かう。ミントについては「遠い場所に置いてきた」とだけ言う。

象徴的な台詞
「俺の名は悪行双麻。世界のトップ30に名を連ねる、クラスAディテクティブさ。同時に、運の悪さも世界一だ。」冒頭の名乗り
「俺が関わらない事件は、この世に存在しない。俺が解けない事件も、この世に存在しない。」同じく冒頭で
「愛を育むことが人間の条件なら、俺はここでミントを愛する。」ホテルでガルシアに縛られたまま
シリアス系
「本当の御剣 真裕美は、俺を捜し求めていたのかもしれなかった。運が悪かったな。生きているときに、会ってみたかった。」事件001の決着後の独白
「どの世界に、元女房と撃ち合いをする奴がいるっていうんだ‥‥。」あやめと再会したあと
「やっぱり1人のまま死ぬのは、寂しすぎるぜ。」「なあ、ミント‥‥。」事件007、シンを倒したあと
笑える台詞
「はい、こちら不幸なラーメン屋。」麻衣子からの電話に出て

ミント=御剣

ミント=御剣 みんと=みつるぎ メイ=ドロイド
ミント=御剣
読みみんと=みつるぎ
役割双麻が期限つきで預かる機械仕掛けの少女。自称「NEXUSプロトタイプ002」
年齢1歳(アイドラーの機密ファイルに「年齢:1歳(人間の年齢だと12歳)」)
外見漆黒の髪に金色の瞳(人工水晶体)、純白の服に赤いスカートと紅いリボン。身長145cm。あまり笑わない

御剣修一の屋敷の2階奥の小部屋で双麻と出会う。屋敷に張り巡らされた歯車と鉄パイプは彼女を閉じ込めるための仕掛けで、外へ出ようとすると微弱な電波で機能が止まる。執事を名乗る米村の依頼で双麻の事務所に預けられ、朝食から掃除、洗濯、買い物、夕食、風呂までの世話をしながら暮らす。

丁寧語で話し、嘘を吐けない。聴覚は人間の200倍、暗視は300倍以上。核融合で動くので食事は要らない。横になると炉心が溶けてしまうため、座った姿勢で省電力モードに入る。頭脳の一部には人間の脳細胞を使った有機バイオチップを持つ。「男女の謎」を解き明かしたいと言い、人間の暮らしや感情について双麻に問い続ける。双麻を「悪行さま」と呼び、自分を「妻」と称する。双麻が長く帰らないと、捨てられたのではないかと詰め寄る。

米村によれば、ミントは「闇の組織を壊滅させる情報」をプロテクトつきで内蔵しており、公安第4課が捜していた「機械人形」も彼女だった。造ったのは、ソフトを担当した御剣修一と、ハードを設計・製造したガルシア。ミントは御剣を「お父様」、ガルシアを「お母様」と呼ぶ。名付け親は米村。

同居のなかで恋情は育っていく。ミントが唇を差し出しても、双麻は額や頬にずらす。ミントの申し出には「子供は理解しなくていい」と断り、翌朝「どうしても心にリミッターが掛かっちゃってね」と謝る。性的な場面は無い。24時間帰らないと省電力モードに入る理由を、ミントは「悪行さまにとって、私が必要ないからです。」と言う。

刑事の西船橋には「プリチーな女の子」として追い回され、夜の公園で靴下を脱がされ「奉仕」させられかけたところを、双麻が打ち倒して止める。ミントを連れ出させたのは「お母様」ガルシアで、ミレニアムホテルの一室でミントを「玩具」と呼び、人間の特権は男性と愛し合えることだと迫る。ミントは「大好きです。愛してます。本当です。」と告白し、双麻はガルシアの前でミントを抱きしめてキスする。

事件004では、涼子の催眠術で江ノ本を撃ちかけた双麻の頭に「悪行さま。いけない。」という声が届く。

やがて黒スーツの一団にさらわれ、生まれた研究室である御剣邸の地下で、記憶を抜き取られたうえで解体される寸前だった。御剣は感情を持ったミントを「不良品」と呼ぶ。ミントは「私の心は、悪行さまとともに育まれた」と言ってガラスケースを割り、撃たれた双麻をかばう。ケースを出れば電源が落ちて死に向かうと知っていた(「機械兵などに、私はなりたくありません」)。双麻に愛を告げて「そして、また愛して下さい‥‥」と頼み、「ああ。約束しよう」という答えを受けて止まる。あやめの死を知らないまま、あやめと仲良く暮らしてほしいと言い残す。その停止を合図に、あやめが仕込んだアウトフィットの全情報がインターポールへ流れる。

エンディング映像の最後では、双麻の視点と思われる画面で、夜空と満月を背に見おろしながら「おかえりなさいませ。悪行サマ。」と言う。機能を止めたミントが再び動いていることをにおわせる場面だが、経緯は描かれない。1週間後の報告書では双麻とともに忽然と姿を消しており、事件007の冒頭で、双麻とともに生き延びて海外で一緒に暮らしていることが書かれる。今回の帰国には同行しておらず、双麻の居場所を知るのは「ミントだけのはず」、機嫌を損ねると「激辛みそ汁」を出す、と語られる。事件007に本人は登場しない。

象徴的な台詞
「私の頭脳の一部は、人間の方の脳細胞を使用しています。」事務所で双麻に
「人間の暮らしとは、本来こういうものではないのですか。」双麻との暮らしのなかで
「私の父も‥‥御剣 修一様も、私を捨てて行きました。」長く帰らなかった双麻に
笑える台詞
「天井のシミの方が、私よりも重要度が高くなってしまわれたのですね。」寝転がる双麻に
最期の言葉
「悪行さま、お食事は定期的になさって下さい。お掃除は机の下もお願いします‥‥」地下の研究室で
「ああ、悪行さま‥‥今度は人間に生まれて‥‥悪行‥‥さま‥‥と‥‥。」同じく

綾木麻衣子

綾木麻衣子 弁護士
綾木麻衣子
役割綾木法律事務所の所長で、アイドラーとの橋渡し役。事件003(ゴースト殺人事件)の依頼人
年齢22歳(アイドラーの機密ファイル)
外見双麻の前では度の入らない眼鏡に秘書風のスーツで現れる。本来は少女趣味のワンピースにツインテール。身長163cm

午前4時、双麻の隠れ家に「クラスAへの依頼」を持ち込む。海辺に出るゴーストと、それを調べに行ったクラスB探偵が首と胴を切断されて見つかった事件で、殺された探偵は彼女の兄、たった1人の家族だった。本来の連絡員を籠絡して双麻の資料を持ち出し、独断で兄を送り込んだことを、双麻に推理で言い当てられる。

丁寧語(「〜ですわ」)と、素の甘えた口調(「ンもう」)を使い分ける泣き虫。その後も事件の進み具合を確かめに来ては双麻に振り回され、「責任とって下さい!」と怒る。クリア後の麻衣子シナリオでは、彼女を操作して街を回る。

最初の夜、色仕掛けを「女の尊厳を侮辱し傷つけることだ」と叱られて泣き、兄のことを打ち明ける。双麻が彼女にキスし、以後「私にあんなことした責任、取ってよね」と言うようになる。双麻とは以前から関係があったことが、のちの「もう一度俺と愛し合うなら」という言葉でうかがえる。

双麻の仕置きは度を越す。情報を隠した罰として超ミニで街を歩かされ、縄張り荒らしと誤解した街娼たちにもみくちゃにされても、双麻は止めない。別の日には、変装のことを事務所の人たちに言いふらすと脅され、秘書の前で「私、悪行さんのこと、愛してるんですぅっ!」と言わされる。コメディとして書かれているが、麻衣子は本当に泣く。この脅しのなかで、ゴースト事件を調べているのが警察ではなく公安だと白状する。

事件003の真相で、兄の綾木哲夫が使い込みの穴埋めにアウトフィットの人身売買を手引きしていたと知らされる。報告しないでと頼み、双麻の「もう一度俺と愛し合うなら、報告書類の捏造は考えてもいい」を承諾すると、「つくづく君は安い女だな」「もう君には飽きた」と突き放される。「最低の男。やっぱり名前通りね。誤解していたわ!」と去り、事務所のテナントも引き払う。双麻は兄の不正の証拠を自分で握りつぶしていた。兄を哀れむより自分を憎んで生きる方がいい、と考えての芝居だった。

1週間後の報告書は麻衣子が書く。ゴースト殺人事件での双麻を「私を傷つけまいとして、自ら悪役をかって出た」と記し、姿を消した双麻のオフィスをそのまま保ち、長期休暇扱いを深雪と相談して決める。生きていたあやめの弁護を引き受け、事件004の主犯・江ノ本の弁護もする。麻衣子シナリオでは事務所を掃除させ、「もう血の跡はふき取って綺麗にしてあります」と言う。

シリアス系
「‥‥ええ。殺されたクラスBの探偵は、私の兄。たった1人の家族。」最初の夜、双麻に
「刑罰は本来、応報が原則ですわ。」同じく
感情的な台詞
「女のプライドはねっ、男の命に勝るんですっ‥‥ひっく。」双麻に脅されて
「彼がいつ戻ってきても、大丈夫なように‥‥。」麻衣子シナリオ
笑える台詞
「ロードしてやりなおしたらいかがですか?」双麻との電話で

神あやめ

神あやめ 元妻・エマーヤ
神あやめ
役割双麻の元妻で元相棒の探偵。1年前に双麻のもとを去った。正体は情報屋エマーヤ
年齢20歳(アイドラーの機密ファイル)
外見喉元のチョーカー(本人いわく「隷属の証よ」)、白い高級スーツ、サングラス。身長158cm。拳銃はワルサーPPKで、早撃ちは双麻を上回るとされる

かつて双麻と組み、事務所を営んでいた探偵。双麻がクラスAだったころ、あやめもクラスBへの昇格を目前にしていた。1年前、組織を潰すための証拠書類を根こそぎ持って姿を消し、周囲には「犯人と駆け落ち」と言われた。双麻の独白や夢には、「裏切るな。おまえが裏切ったとき、俺はおまえを殺す」「あなたに殺されます」という誓いが繰り返し現れる。

再会の場は、双麻が潜入していた中華街の高級クラブ。あやめはアウトフィットの幹部になっていた(「宿命ね。私はアウトフィット。あなたはディテクティブ。」)。公安への保護要請は孔龍が双麻を殺すための罠だと明かし、国外での探偵開業に誘って断られると、早撃ちの勝負を挑む。その夜は双麻の事務所に泊まり、食器が2つずつ並ぶのを見て「恋人、いるんでしょ?」と訊く。アッシュの店を訪ね、「悪行ちゃんのこと、よろしく」と頼んでもいる。

事件002の裏にもあやめはいた。ガルシアとバイオ・クリスタルを撃ち抜いたのは米村で、その場で米村と話していた「お嬢様」があやめだった。

廃ビルの谷間の決闘で、あやめのワルサーは空だった。双麻の弾を胸に受け、双麻を死なせないために空の銃で臨んだこと(「だって、そうじゃないと双麻が死んじゃう‥‥。」)、「ミント=御剣を破壊して」ほしいこと、自分がエマーヤだったこと(AYAMEを逆さに読むとエマーヤ)を告げ、「さよなら‥‥私だけのディテクティブ」と言って息を引き取る。双麻は抱きしめて唇を重ねる。遺体は、あやめの書簡に従って米村が引き取る。

最後に届く手紙で真意が明かされる。1年前、治療法のない病で余命1年と告げられていた。内偵していたアウトフィットが、証拠書類の奪取と悪行双麻の抹殺を計画していると知り、証拠書類を手土産に組織へ入って、エマーヤの名で双麻に情報を流し続けた。疑われたため証拠は紙にも磁気ディスクにも残さず、組織が狙うミントの機能停止を引き金に、インターポールへ情報が流れる仕掛けにした。あと3日あれば孔龍は本部に粛正され、自分は逃げられたが、双麻の動きが予想より早かった。「明日、私はあなたに殺される。だけど勝負には勝つわ」。

生死の扱いは場面によって異なる。決闘の場では息を引き取るが、本編の最後には医者の「奇跡だ‥‥。」に続いて、あやめの「愛してるの‥‥‥‥。」という声が入る。1週間後の報告書では生きて取り調べを受けており、麻衣子が弁護を引き受ける。アイドラーの調査報告は「奇跡的に命を取り留めた」「公判を待つ身であったが、ある日、忽然と姿を消す」とする。どうやって助かったのかは描かれない。事件ファイルの備考では、組織の内部情報を明らかにした「功労者」として、アイドラーが特別功労賞と減刑の働きかけを決めたとされる。

象徴的な台詞
「隷属の証よ。好きな人に一生添い遂げる、ね。」チョーカーについて
「一緒に暮らしていたときのあなたは、光り輝いていた。恐い者知らずの、私だけの、素敵なディテクティブだった。」再会したホテルで
シリアス系
「あなたの腑抜けぶりは重傷ね。撃鉄を起こしなさい。ダブルアクションだと死ぬわよ。」決闘の場で
「1年しか余命がなくても、私の命はあなたのものだわ。」双麻への手紙

村雨涼子

村雨涼子 自称ジャーナリスト
村雨涼子
役割事件004(海御寺殺人事件)の依頼人。変声機の電話で「クール」と名乗る
年齢23歳(アイドラーの機密ファイル)
外見ジャケットにスカート。「雪のように白い美貌」。身長168cm。ミレニアム・ホテルに滞在し、酒に弱い

変声機の電話で「クール」と名乗り、暗号のメモで双麻をミレニアム・ホテルへ呼び出す。正体は自称ジャーナリスト(「横文字でお願いね」)の村雨涼子。半年前の海御寺殺人事件は、新聞では「詐欺の常習犯が、被害者の逆恨みにあって、殺された」と報じられていたが、涼子は海御寺の手記の一部を根拠に、海御寺邸の隠し財宝探しを持ちかける。軽口で双麻を試しながら、ひとりになると「‥‥彼らに、罪を償わせるのよ。涼子。」とつぶやく。

ホテルの部屋で涼子から誘い、二人は一夜を共にする(場面は暗転で飛ぶ)。この前後に「綺麗でも、汚れてるわ‥‥」「私に残された時間は、あとわずかなの」と言い、翌朝「夜の11時くらいに、海御寺邸へ来て。毎日」とメモを残して去る。

海御寺邸では双麻と一緒に閉じ込められる。居間で吊るされて鞭打たれる涼子の姿を双麻が見るが、あとには跡形もない。手記が見つかり、誘拐されたと報じられていたNEXUSの開発部長・江ノ本が現れると、涼子は「諸悪の根源」と殴り、催眠術で双麻に江ノ本を撃たせようとする(「忌むべき罪人には死を!」)。ミントの声で双麻が醒めると、「本当言うとね、私ものすごい男性不信なのよ‥‥」と言い残して消える。

迎えに来たミントは、涼子の姿を見ていない。屋敷は1か月前に取り壊され、荒れ地になっていた。海御寺の一人娘の名は「海御寺 涼子」で、父が殺されたとき頭を撃たれて意識不明となり、事件の解決後に亡くなった。双麻は「少女の年齢はまだ十代であり、俺の知る涼子は成熟した大人の女だった」「村雨 涼子という女性は、果たして存在したのか?」と独白する。夜にだけ通じる携帯からは「生前に、あなたと会いたかったわ‥‥。」という声がする。二人の涼子が同じ人物なのかは、作中で明言されない。双麻はのちに「涼子の供養はもうしたよ‥‥」と言う。

最終局面、傷ついて事務所で眠る双麻の前に「悪行 双麻。約束を果たしにきたわ。」と現れ、心からの渇望を一つだけかなえると言う。双麻の願いは画面に出ず、涼子は「‥‥やっぱりあなたは、素敵なディテクティブだったわ。」と応える。

象徴的な台詞
「誰にでも優しい人って、誰にも優しくないのよ‥‥。」ホテルで双麻に
「声をかけた、あなたの恋人さんに感謝しないとね。私が、あなたに撃たれていたかもしれないから。」催眠が破れたあと
シリアス系
「罪人には、相応の罪を与えるべきだと思わない?」海御寺邸で

御沙月真裕美(G/ガルシア)

御沙月真裕美(G/ガルシア) 姓は みさらぎ 偽の依頼人
御沙月真裕美(G/ガルシア)
読み御沙月=みさらぎ(名の読みは作中に手がかりが無い)
役割事件001の依頼人。正体は、御剣修一の共同開発者の科学者ガルシア
年齢明示なし(調査報告の「御沙月真裕美」の欄に19歳とあるが、依頼人本人のものか、名前を使われた人物のものかは定まらない)
外見依頼人のときはウェーブのかかったショートヘアで、コンタクト。ガルシアとしては眼鏡をかけ、挑発的な服装をする

雨の夜、双麻の事務所の前にずぶ濡れで立っていた女性。新婚旅行で来た街で、夫の修一が「タバコを買い忘れた」と言って消えた。ホテルも店も夫を覚えておらず、夫が勤めていると名乗ったNEXUSにも該当者はいない。精神安定剤を飲み、「私が本気で信じているということは、本気で狂っているかもしれないということ」と自分を疑ってみせる。

「あの家で待ってる」という電話で双麻が御剣邸へ駆けつけると、彼女は縄で縛られ、背中に刀を負った大男と一緒にいた。大男が去ると、「あの男に捕まってしまって、ここで無理矢理‥‥。」と、強姦されたと訴える。行為は描かれず、縄の痕や傷など事後の様子だけが書かれる。大男はのちに公安第4課の隠弐丸と分かる。

別室には、胸を撃たれた女性の遺体があった。双麻は、「死んでる」としか言っていないのに彼女が「人が殺されてるんですか」と訊いたこと、性別を言う前に「そんな女性、私知りません」と言ったこと、結婚指輪に名前が彫ってあるかもしれないというはったりへの動揺、事務所を訪れたときと違う服装、依頼人をロングヘアと言ったアッシュの証言から、偽者だと見破る。彼女は否定せず「言っておくけど、御剣 真裕美を殺したのは私じゃないわ。」と言い、「Gと呼んで頂戴」と名乗って去る。双麻の「あの泣き声だけは、本気だったって訳か」には「今度、そのことを言ったら殺すわ」と返す。

正体は科学者ガルシア。御剣修一とメイア計画を進め、ミントのハードを設計・製造した。海御寺の手記によれば、ガルシアが研究をアウトフィットに売り込み、アウトフィットが10倍の額を投資して、最初のスポンサーだった海御寺からすべてを奪った。

事件002では「お母様」としてミントに会いに来ると伝え、刑事の西船橋を使ってミントを連れ出させ、止めに入った双麻をスタンガンで気絶させる。ミレニアムホテル15階で双麻をワイヤーで縛り、ミントを「玩具」と呼び、双麻とミントのキスを見せられると「悪行双麻、あなたは人間の尊厳を踏みにじったわ。」と激昂する。手を組んで組織を牛耳ろうと双麻を誘って断られ、「御剣に執事などはいなくてよ」と米村の素性を突く。バイオ・クリスタルを示して説明しかけた瞬間、窓の外から撃たれ、クリスタルとともに倒れる。撃ったのは米村だった。

象徴的な台詞
「機械人形の檻よ‥‥。」御剣邸の歯車について
「違うわ。身体の結びつきのない愛など、愛じゃない。」ミレニアムホテルで
笑える台詞
「あの可愛い子ブリッコの真裕美は、全く性に合わなかったわ。」正体を明かしたあとで

御剣真裕美

御剣真裕美 姓は みつるぎ 御剣の妻
読み御剣=みつるぎ(名の読みは作中に手がかりが無い)
役割御剣修一の妻。事件001で、本来捜されるはずだった人物
外見「素敵なロングヘアの女性」(街の証言)

米村や、丸メガネにヒゲの初老の男が、「御剣 真裕美」という名の女性を捜している。依頼人の御沙月真裕美との関係が、事件001の焦点になる。本人が口を開く場面は作中に無く、人物像は他人の証言と双麻の推理からしか分からない。

御剣邸の2階の小部屋で、胸を一発撃たれて死んでいた(死後1日以上)。左手の薬指に結婚指輪をはめ、日記の切れ端を握り、遺体のそばには夫の手記『真裕美すまない』があった。

双麻の推理では、真裕美は敵の手に落ち、看守を殺して逃げたというNEXUS総合病院の脱走患者は彼女だったのかもしれない。本名を名乗れないまま中途半端な偽の姓で探偵事務所を回っていたところを再び捕まって撃たれ、殺した側がその偽名のまま真裕美になりすまして、腕のいい探偵に夫を捜させようとした。撃った者は作中で特定されない。ガルシアは自分ではないと言い、夫の御剣修一は最終局面で「それを阻むものは、妻であっても殺さねばならない」「直接は手を下さないよ」と言う。

御剣修一(名波秀一)

御剣修一(名波秀一) みつるぎ しゅういち ミントの製作者
御剣修一
読みみつるぎ しゅういち(名波秀一の読みは作中に手がかりが無い)
役割ミントを造った研究者。NEXUS生体工学研究所の主任で、私立桧大学の助教授(名波秀一)
外見外見の描写は乏しい。自宅の御剣邸は、歯車と鉄パイプが張り巡らされた、止まったからくり屋敷

ミントを造ったとされ、行方の分からない研究者。米村のもとには「ワタシハ、ゲンキ」という電報だけが届く。別に、桧大学の名波助教授が妹の春香とライトバンで海辺のゴーストを観測しており、双麻を「探偵」と冷笑して、空気中のプラズマか燐の発光という通説を口にし、妹に近づくなと言う。

名波助教授こそ御剣修一本人だった。婿養子で、妻と死別したのち旧姓の名波に戻していた。春香の話から、兄の亡き妻が「御剣さん」だったと分かる。

ガルシアとメイア計画(人格と記憶を別の身体に移し、身体を取り替えながら記憶を受け継いで永遠の生命を得る構想)を進め、ミントのソフトを担当した。ガルシアがアウトフィットと接触すると警察に身の安全を求め、研究成果を取り戻すためにゴースト観測を自ら買って出た。盗聴を恐れて家の電話で謎の相手と連絡を取り、「居場所がわかったかっ!」と叫んで家を出たまま戻らなくなる。

最終局面では、御剣邸の地下研究室でミントの記憶を抜き取り、解体しようとしている。背後から双麻の腹を撃ち、さらに手を撃つ。ガルシアが倒れ、公安が研究を闇に葬ろうとしているのでアウトフィットと手を結んだ、スポンサーは軍需産業への応用を整えている、と語る。バイオ・クリスタルを核にした頭脳は学習が速すぎ、ミントは情緒と感情を持ってしまった。御剣はそれを「不良品」と呼ぶ。ミントがケースを割って双麻をかばい、御剣は双麻に倒される。「医者を呼んでくれ」とわめきながら研究室に残され、その後の生死は作中に出ない。事件ファイルの備考には「死亡」とするものと「行方不明」とするものがある。

象徴的な台詞
「君は掃除機に愛情を抱くのかね?」ミントを解体しようとして
「発想と、欲望、そして感情を克服することこそが、メイ=ドロイドの役割だ。君は何か勘違いをしていやしないかね。」同じく
感情的な台詞
「不合理だ。こんなことは不条理だ。私は認めない。認めないからなっ。」ミントにかばわれた双麻を前に

名波春香

名波春香 名波助教授の妹
名波春香
役割名波助教授の妹で、ゴースト観測の助手。本人いわく「桧学園の生徒」
外見ミニスカートに上げ底ブーツ、髪飾り、フード付きのパーカー

海辺の公園でゴーストを観測する名波助教授の妹。両親を早くに亡くし、兄と2人で暮らしている。兄が妻と別れて大学に戻ってから人が変わったと双麻に相談し、盗聴を恐れて家の電話で誰かと連絡する兄を不審に思って、盗み見た番号を双麻に渡す。自分もゴーストを見たと言う。双麻を「探偵さん」と呼び、人なつこく「ウフフ」と笑う。

渡した番号は、公安第4課のものだった。傷ついて住宅街まで歩いてきた伏姫を自分の部屋で手当てし、兄の亡き妻が「御剣さん」で兄が婿養子だったことを話して、兄が御剣修一だと分かるきっかけを作る。兄は電話のあと家を出たまま戻らない。事件の決着後、双麻は「名波春香にも悪いことをした」と言い、もう会うことはあるまいと距離を置く。

感情的な台詞
「すみません、探偵さんの顔を見ると、なぜかホッとするんです‥‥ウフフ、変ですよね。」海辺の公園で

米村宗一郎

米村宗一郎 執事を名乗る老人
米村宗一郎
役割御剣修一の執事を名乗り、ミントを双麻に預けた依頼人(事件002)
CV小林範雄(事件007のスタッフロール)
外見背の高い初老の男。片眼鏡に、毎日アイロンをかけたスーツ。祖父がイギリス人と自称する

数日かけて双麻の素行を見張り、どの組織にも属していないと確かめたうえで、御剣が研究していた「お嬢様」を期限つきで預かってほしいと頼む。依頼金はアイドラーに供託し、情報を引き出す「キー」探しに100万円を上乗せする。半年前に撃たれて倒れていたあやめを助けたと言い、双麻は「あやめの紹介と思えばいい」と引き受ける。丁寧語でとぼけ、忠告や謎めいた予言を残しては去る。双麻に「爺さん」と呼ばれると「米村でございます。爺さんではございません。」と返す。

ミレニアムホテルでガルシアがバイオ・クリスタルを示した瞬間、百メートル以上離れた場所から窓越しにクリスタルとガルシアを撃ち抜いたのは米村だった(「たまたま無風でしたからな」)。現場では「お嬢様」と呼ぶあやめと話し、「とてもイキの良い餌でしたからな。クリスタルとガルシア、両方が針にかかりました。」と言う。ガルシアは「御剣に執事などはいなくてよ」と言い、御剣本人は「助手の米村」と呼ぶ。御剣によれば、研究成果を持ち出して妻の真裕美に手記を送ったのも米村だった。決闘のあとは、あやめの書簡に従って遺体を引き取る。

事件007では、今は「国民の皆様」に仕えているとはぐらかすが、実は怪盗サファイアを「お嬢様」と呼ぶ配下で、双麻の動きを見張っていた(「悪行様のことは、すべて把握しておけとお嬢様のご命令でしたので」)。聖書に近づくなと忠告し、リーが連れ去られたことを知らせ、屋敷の見取り図と双麻用のM66、自分用のP90をそろえて、双麻と正面から突入する。負傷したリーを病院へ運んで去る。ミントのことは「ミントお嬢様はお変わりありませんか?」と気にかけ続ける。

シリアス系
「悪行様以外の、何者にもできません。これは疑いようのない真実でございます。」ミントを預けるとき
「私はただ、お嬢様を埋葬し、静かに眠って戴きたかったのです。」あやめの遺体を引き取って
象徴的な台詞
「主が必要とするものは、なんでもそろえるのが執事の務めなれば。」事件007、突入の前に

デビット西船橋

デビット西船橋 名は デビット 刑事
デビット西船橋
読み名はデビット(姓の読みは作中に手がかりが無い)
役割捜査一課の刑事。海御寺事件の担当
外見青ヒゲの中年。月に一度しか洗わない汚いコート

「捜査一課の鬼刑事、デビット西船橋さま」を自称し、事件が起きるたびに双麻を疑ってからむ。「がーっはっは」と笑い、NEXUSから小遣いをもらい、アイドラーへの転職を夢見る。上から「等身大のフィギュアだか、人形」を捜せと命じられながら、双麻の事務所にいるミントを「プリチーな女の子」と追い回す。

「任意同行」と偽ってミントを展望レストランへ連れ出し、手を握って、飲んだものを排出できないミントにジュースを飲ませ続ける。街では、青ヒゲの刑事が夜の公園で女の子に悪戯しようとしたが、大金を出した者がいて不起訴になった、と噂される。のちにガルシアに頼まれてミントを夜の公園へ連れ出し、「お母様のところへ」と言って靴下を脱がせ、「人間であるこの私に奉仕してもらおうと‥‥。」と言ったところで、双麻に背後から打ち倒される。双麻にはネクタイで首を締め上げられ、殴られもする。

その後は誘拐事件の捜査から外され(双麻は深雪の工作と見る)、中華街の闇組織の幹部に取り入ろうとする。孔龍の依頼で「あまり笑わない」10代ぐらいの少女を捜し、「少女を捜し出せれば、孔龍様よりたっぷりと謝礼が‥‥あわわわっ。」と口を滑らせる。

笑える台詞
「捜査一課の鬼刑事、デビット西船橋さまを忘れたとは言わせねぇぞ。がーっはっは。」双麻にからんで
シリアス系
「今度はどいつを殺した?」事件の現場で双麻に

アッシュ

アッシュ アッシュ 情報屋
アッシュ
読みアッシュ
役割セントラル街のショットバー「ジプレ」の店主で、双麻に情報を売る情報屋
外見スキンヘッドで、おねえ言葉を使う

双麻を「悪行ちゃん」と呼ぶ顔なじみで、バー「ジプレ」の主。口は軽いが面倒見がよく、店の前で雨に打たれて膝を抱えていた女性に双麻の居場所を教えてしまい、ボトル3本で手打ちにする。正体不明の情報屋エマーヤからのFAXを双麻に取り次ぐ窓口でもある。「私は性転換じゃなくて、ゲイなのよ」。

最初の電話で依頼人をロングヘアと言っていたことが、偽の真裕美を見破る手がかりの一つになる。エマーヤの正体はあやめで、あやめは本人としても店を訪ね、「悪行ちゃんのこと、よろしく」と頼んでいた。決闘のあとの双麻を見て「親でも殺しそうな顔」と言う。麻衣子シナリオでは、姿を消した双麻を待ち、「彼が帰ってくるまで、約束は守るわよ」と言う。

シリアス系
「悪行ちゃんのこと、よろしくって言っていたわ。可愛くて健気で、いい奥さんじゃないの。」あやめが店に来たことを伝えて

南条深雪

南条深雪 部下
南条深雪
役割《しあわせ探偵事務所》の所員で、報告書では双麻の「第一の部下」。アイドラーのクラスC。事務所名《しあわせ》の名付け親
外見外見の描写は乏しい(麻衣子の内心では「とっても可愛い方」)

表の《しあわせ探偵事務所》で働く双麻の部下。電話で情報を伝え、双麻の手柄を事務所の名で報じさせて、双麻の名を報道から伏せる手配をする。双麻を「ボス」と呼び、食事に誘うなど好意を隠さない(「私はボス一筋ですから」)。

西船橋が誘拐事件の捜査から外されたのを、双麻は深雪の工作と見る。1週間後、双麻の長期休暇扱いを麻衣子と相談して決め、毒島が後任の所長になったことを「人使いが荒いのなんのって」とこぼし、辞表を出すつもりでいる。失踪したクラスDの七尾芹奈の郵便物を調べ、双麻については「ボスはまだ、どこかで生きてるような、そんな気がするんです。」と言う。事件007では姿を見かけるだけ。

感情的な台詞
「ですが、ボスが命を削って事件を解決しているというのに、部下の私が何もできないというのは、歯がゆいです。」双麻との電話で

毒島

毒島 ぶすじま 副所長
毒島
読みぶすじま
役割《しあわせ探偵事務所》の副所長で、アイドラーのクラスB。双麻が消えたあとは所長
CV園部好徳(事件007のスタッフロール)
外見野太い声で、女性のような話し方をする男性。新人所員いわく「モンスターみたいな顔」

本編では名前が出るだけで、夫を捜す真裕美を「痴話喧嘩」として追い返していた。元は「国立大卒の官僚」で、夢はアイドラーの日本支部長。双麻を「ボス」と慕い、「あたしはいつだってボス一筋です」と言う。

本編の1週間後、双麻不在の事務所の所長になる。事件007では、死んだという噂が流れていた双麻と再会して泣いて抱きつき、聖書の発行年月日、麻生優希、リーの身元を調べる。リーがクラスBで3か月前から行方不明だと突き止め、聖書には「もともと発行年月日などなかった」ことを知らせる。最後に《紅の館》の資料と『風祭男爵』の招待状を渡し、「ボス。あたし、いつまでもボスの帰りを待ってますわ~。」と見送る。

感情的な台詞
「ボスが生きててうれしいんです! 死んだって噂が流れてたから、ホントに心配してたんです!」事件007、双麻と再会して
笑える台詞
「こうみえても、国立大卒の官僚でしたのよ。」事件007で

伏姫

伏姫 公安第4課の頭領
伏姫
役割公には存在しないとされる公安第4課(破壊工作専門の部署)を率いる女性。事件006の依頼者
年齢不明(アイドラーの機密ファイルに「年齢:不明」)
外見ロン毛につり目、黒ジャケットと噂される。孔龍の屋敷をうかがうときや最終局面では黒いつなぎ。体術を身につけている

双麻の調べる先々に現れる謎の女性。中華街の奥で孔龍の屋敷をうかがっていたところを、双麻に作り話で連れ出される。「久しぶりね‥‥あの熱い夜は忘れていないわ」と言い、双麻にアウトフィットへの潜入を依頼して、成功すれば双麻の「グレーゾーンの罪状」を不問にすると持ちかける。情報を取引の材料にし、「破るために約束はあるの。」と言ってはばからない。

孔龍邸に忍び込んで捕まり、鉄爪男らに痛めつけられて、全身に青あざや切り傷を負って倒れていた。殺されかけたところを双麻が救う。名波春香の部屋で手当てを受け、春香は「身体の傷自体は、酷くなかったんですけど‥‥」と言い、双麻は精神的なものだと察する。何をされたのかは作中で明かされない。そのあと双麻に「満足させてくれたら、教えてあげるわ」と迫り、御剣修一が警察に身の安全を求めていたこと、ゴースト観測が研究成果を取り戻すためだったことを明かす。

裏では隠弐丸と、双麻に情報を開示して問題を「アウトフィットと悪行自身の確執」にすり替え、報告書から「公安」の2文字を消させるつもりだった。最終局面では、流出したアウトフィットの情報に政府要人の名があるため「全てを消去する」と、破壊工作の部隊を率いて双麻を囲む(「そのメイ=ドロイドのボディは、こちらへ渡してもらうわ」)。戦いの経過は描かれない。その後は行方不明で、公安4課は活動を続けているらしいが、その姿を見た者はいないとされる。

象徴的な台詞
「信頼に値する男は女を征服できる男よ。だけど、逆は成り立たない。」春香の部屋で
「我々の通った後には何も残らない。そのための部課なのだから。」最終局面
感情的な台詞
「あなたのこと、お仕事抜きで好きだったわ。」双麻を囲んで

隠弐丸

隠弐丸 伏姫の部下
隠弐丸
役割公安第4課で伏姫に仕え、忍者部隊を指揮する。「仮の名を隠弐丸という」
外見身長2メートルほどの大男。背中に長い刀を差し、夜は忍者装束

伏姫の部下として双麻の前に現れる大男。一人称は「オレ」で、双麻を「小僧」と呼び、双麻からは「ゴリラ野郎」と呼ばれる。公安第4課が公式には存在しない部署であること、第3課が壊滅したことを双麻に説明する。第4課は刀など日本古来の暗殺器を使い、拳銃は使わない。

事件001の御剣邸の書斎で、「真裕美」(ガルシア)を縄で縛り、双麻が近づけば首を刎ねると脅していた大男が隠弐丸だった。のちに双麻は「無骨な男だ‥‥御剣邸以来の再会だな。」と言う。書斎では「俺が女をいたぶっているときに」と自ら口にし、女は強姦されたと訴える(行為の描写は無い)。双麻をアウトフィットと無関係と見て、「この件からは手を引け」と言い残して去った。

麻衣子の兄・綾木哲夫を斬ったのも隠弐丸だった。綾木が拳銃を向けて撃ったので斬ったと言い、人身売買の実行犯が鉄爪男であること、連行されていた女性たちが保護されたことを双麻に教える。華蝶の店長摩耶華によれば、機械人形(ミント)を孔龍の側へ持ち込み、あやめと双麻の件を吹き込んだのは「刀の男」だった。ミントが連れ去られるのを公安は見ていて止めなかった(「我々の捜していた機械人形が、あの少女だったということだ。」)。

最終局面では、「悪行あやめ」の名でインターポールへ情報が送られたと伝え、政府要人の名が入っているとして、忍者部隊で双麻を襲う。

象徴的な台詞
「この刀は、貴様のリボルバーよりは速く抜ける。」双麻と向き合って
「殺ったとは人聞きが悪い。正当防衛と言ってもらいたいものだな。」綾木哲夫の件で
「もう少し、あの男には、それとわかっていても、踊り続けてもらいたいものだな。」伏姫との会話
シリアス系
「だが、バラバラになり、廃人にされた彼女たちの人権は?」海辺の倉庫で

鈴麗

鈴麗 潜入捜査員
鈴麗
役割中華街の高級クラブ「華蝶」のコンパニオン。正体は公安第4課の潜入捜査員
年齢不明(アイドラーの機密ファイルに「年齢:不明」)
外見身長158cm(アイドラーの機密ファイル)。ほかに外見の描写は乏しい

伏姫の指示で「華蝶」に入っている協力者。潜入する双麻に指示を出し、店での段取りを組む。伏姫には「はい、伏姫様。」と従い、双麻が店の女性たちにもてると「なんかムカつくわ」とすねる。

潜入で双麻は鈴麗の元ヒモ「ソウマ」を演じ、店長の摩耶華の前で鈴麗の体を強く握り、平手で叩いて金を要求してみせる。打ち合わせどおりの芝居だが鈴麗は本当に泣き、双麻は「俺は半分以上本気だった」と言う。盗聴を警戒して、宴の席では恋人のふりをして耳打ちし合う。女幹部を殺しに行くと見せかけて連れ出すという双麻の計画に、呼応して脱出すると応じる。アウトフィット壊滅後の足取りは分からず、公安4課に戻った様子もない。事件007では中華街の入口に姿を見せる。

シリアス系
「人、殺したこと、ある?」潜入中、双麻に

摩耶華

摩耶華 華蝶の店長
摩耶華
役割中華街の高級クラブ「華蝶」の店長で、孔龍の部下にして愛人
外見外見の描写は乏しい

華蝶を仕切る女性。双麻とは面識がある様子で、「いつもいつも野生的な男性ね」と迎える。強い男に惹かれ(「強い男に、女はしびれるものよ」)、脅されるとすぐに口を割る。

潜入では、差し向けた用心棒を双麻に蹴り倒され、双麻を用心棒として雇う。チンピラのナイフから救われて双麻に惹かれ、「孔龍様のお相手をしていても‥‥ソウマの‥‥ことばかり」と言う。双麻の扱いは乱暴で、跪かせて孔龍への紹介を命じ、尻を叩く場面もある。孔龍の命令として「あなたには期待しているわ‥‥裏切り者を殺して頂戴。」と伝える。

双麻に首を絞められ、孔龍は機械人形を本部へ送らなければ粛正されること、刀の男が機械人形を持ち込み、あやめと双麻の件を吹き込んだこと、機械人形が「生まれた研究室に、生みの親と一緒に連れていかれた」ことを白状する。事件後、華蝶はつぶれる。

象徴的な台詞
「考えてみれば、あの刀の男が、全てを仕組んでいたような気がするわ‥‥。」双麻に白状して

ウォン孔龍

ウォン孔龍 姓は ウォン 極東支部の長
ウォン孔龍
読み姓はウォン(名の読みは作中に手がかりが無い)
役割中華街一の富豪。孔龍大中華料理店のオーナーで、NEXUSの非常勤取締役。アウトフィット極東支部の長
外見中華街の奥の、警備の厳しい屋敷に住む。外見の描写は乏しい

中華街を牛耳る富豪で、双麻の命を狙っていると言われる。料理店の下では会員制の高級クラブ「華蝶」を営む。人を値踏みし、金と地位で人を動かす(「価値観は人間を区別する鎧のようなものだ。」)。

双麻を殺すため、公安への保護要請という罠を仕掛けた。機械人形を本部へ送らなければ粛正される立場にあり、ゴースト事件でさらわれた女性たちは孔龍の「例の計画」のサンプルとされていた。用心棒の「ソウマ」(双麻)に、公安に保護を求めた裏切り者の女幹部を殺せば即幹部にし、待遇を2倍にすると依頼する。その女幹部があやめだった。首輪をつけた女2人を「後で君の部屋に行かせよう」と差し出すが、双麻は断る。刑事の西船橋には少女を捜させている。

事件後、自宅で無理心中を遂げたと報じられ、事件ファイルの備考は「自殺をはかった」とする。本部による粛正との見方もあるが、証拠は無い。孔龍大中華料理店は閉店し、事件007では空いた屋敷がゼニスに使われ、リーが監禁される。

シリアス系
「この仕事をやりとげたら、即幹部にしてやろう。待遇は現状の2倍は保証する。ちょうど幹部ポストが1つ、空くのでね。」用心棒のソウマに
笑える台詞
「‥‥そこは私の膝の上だが。」潜入中の双麻に

リー・ウェイディン

リー・ウェイディン リー・ウェイディン クラスB探偵
リー・ウェイディン
読みリー・ウェイディン(最後に求める呼び名は「ウェイ」)
役割事件007に登場。中華街の古書店の店番を装う、アイドラーのクラスB
年齢18歳(アイドラーの機密ファイル)
CV朝樹りさ
外見中国風の派手な服。身長170cm。青竜刀ではなく日本刀を使う

中華街の古書店で店番をしている、店主の孫を名乗る女性。『エラスムスの聖書』を買いに来た双麻と、倍額で競る麻生優希に、「今夜の零時までに」発行年月日を当てた方に売ると言い出す。奥付だけ見たいという双麻の申し出は断る。夜の公園で、香港の貧民街育ちの孤児だと明かし、日本刀を向けて双麻が本物か確かめる。一人称は「あたし」。艶っぽく挑発的だが、同情されるのは嫌う。

正体はアイドラーのクラスBで、3か月前から行方不明扱いになっていた。香港でマフィアに殺されかけたところを、ボスのウィリアム・ヴァーミリオンに救われ、半年つきまとって相棒になった。ボスとエルロンド卿を護衛していたときにシンの襲撃を受け、ボスに命じられてエリックと聖書を持って逃げた。来日直後にエリックがさらわれ、監禁先のホテルに踏み込んだときには、エリックは殺され、シンは消えていた。

シンを自分の手で殺すため、聖書をネットに流して双麻とサファイアを誘き寄せ、シンが彼らを利用して現れるよう仕向けた。双麻の元事務所で、エリックを名乗る少年に日本刀を向け、「そいつはエリックなんかじゃない。そいつは、殺し屋よ!!」と叫ぶ。双麻に止められ、シンに傷を負わされたまま追ったところを黒服の男たちに拉致され、孔龍の屋敷の地下で縛られて人質にされる。サファイアに救い出され、米村が病院へ運ぶ(肋骨2本の骨折など、全治1か月)。

病室で、復讐は「ただの自己満足だ」と双麻に諫められて認める。「双麻。あたし、あなたの愛人になってもいいわ。」と言うが、双麻は「誰かの身代わりにされるなんて、ごめんだね」と断る。退院すると明るい口調に変わり(「これが本来のあたしなの。今までのは仮の姿よ」)、双麻を「ボス」と呼んで助手を志願する。双麻が折れて「ウェイ」と呼び、二人で《紅の館》へ向かう。

象徴的な台詞
「あなたはどっちの人間なの?」夜の古書店で
「あたしはたくさんの家族がいたから、自分が不幸だなんて思わなかった。」病室で
感情的な台詞
「あんたは、あたしから大切な人を2人も奪った。」正体を現したシンに
笑える台詞
「ウ・ェ・イ。これからはあたしを「ウェイ」って呼んで。」助手を志願して

麻生優希(怪盗サファイア)

麻生優希(怪盗サファイア) 怪盗
麻生優希(素顔) 怪盗サファイア
役割事件007に登場。ルポライターを名乗る女性で、正体は怪盗サファイア
CV草柳順子
外見すらりとしたショートカット。怪盗の衣装は太股が出る派手なもので、本人いわく「意外と実用的」

古書店で『エラスムスの聖書』を倍の値で買おうと、双麻と競う女性。一人称は「ボク」で、「はろはろ~」と軽い調子で話す。「国立大学で博士号」「神学も研究」と言うが、毒島の調べでは住所不定・年齢不詳で、名前も自称。《しあわせ》の内部情報を2度暴露したことがある。双麻に、リーについて「あの子は信用しちゃダメ」と忠告する。

正体は、どんな警備もくぐり抜ける変装の達人、怪盗サファイア。夜の古書店で泥棒姿の双麻と対峙し、自分も「悪行双麻が聖書を奪いに来る」という電話で呼ばれていたと明かす。狙いは、聖書の奥付に書かれた《貴婦人の宝石》の在りか。米村を配下に持ち、双麻を見張らせていた。エルロンド家の凶器が鋭い刃物だったと告げ、日本刀を持つリーが聖書で「本当の相手」を誘き出そうとしていると示唆する。

金庫の前の床下に隠し金庫を見つけ、暗号「N-E-R-O=???」を解いて本物の聖書を手に入れる。奥付を見せる約束で双麻と組み、孔龍の屋敷への突入では、双麻と米村が正面で囮になる間に地下のリーを救い出す(「麻生優希、ここに参上。」)。シンに手を組もうと誘われるが、ゼニスも宝石を狙っていると知って拒む。宝石の在りかが《紅の館》と分かると、「キスはそのときまでにおあずけね」と再会を予告して去る。

シリアス系
「狙っていると分かった以上、ボクは敵だよ。」夜の古書店で
象徴的な台詞
「でも、本当はあなたが危険なものを求めて、飛び込んでるのかもしれないよ。」双麻に
笑える台詞
「スリーサイズと年齢はお断り。」双麻に訊かれて

シン(エリック・エルロンドを名乗る少年)

シン(エリック・エルロンドを名乗る少年) シン ゼニスの殺し屋
シン(エリック・エルロンドを名乗る少年)
読みシン
役割事件007の依頼人を装った少年。正体は殺人請負組織ゼニスの殺し屋
年齢不明(アイドラーの機密ファイルに「年齢:不明」)
CV小林眞紀
外見金髪の外国人の少年。身長150cm。袖に特殊チタン合金の刃を2本仕込む

クズ通りで双麻とぶつかった外国人の少年。「仏滅さん」という探偵を捜していると言い、夜に双麻の元事務所へ忍び込むが、「俺はガキの依頼を受けないことにしている。」と断られる。翌日、イギリスのエルロンド伯爵家の一人息子エリック・エルロンドと名乗り、一ヶ月前に一家が刃物で殺されて聖書が盗まれたこと、護衛の「ネーネ」が消えたことを語って、「本を取り戻すことだけ」を条件に契約する。元事務所に居候して夕飯の買い物に出かけ、屋上では鳩に向かってつぶやく。

正体はゼニスの殺し屋で、「ボクはゼニスのエージェントとして育てられた」。顔も名前も変えており、本名は作中に出ない。一ヶ月前、エルロンド伯爵家で当主のエルロンド卿と夫人、執事やメイド、警備を刃物で殺し、護衛のウィリアム・ヴァーミリオンも殺した。日本では、リーを人質に取ったと電話で本物のエリックを騙して連れ出し、聖書を取引の条件にしたうえで殺した。

リーに正体を暴かれると、殺しを「趣味」と言い放ち、エリックの最期を真似てリーを挑発する。暗歩で双麻の弾を避け、リーを痛めつけて退き、リーの携帯から「今夜の0時までに『エラスムスの聖書』を孔龍の屋敷まで持ってきてね」と要求する。双麻は振り返って、クラスDと聞いても執拗に会おうとしたこと、命を狙われているのに一人で買い物に出たこと、暗闇で銃を突きつけられたと分かったことを、シンの「ミス」として挙げる。

孔龍の屋敷での一騎打ちで刃を1本折られ、「ターゲットを殺すか、自分が殺されるしか、ボクの生きる道はない」と向かってくるが、肩を撃ち砕かれて倒れる。エリックを演じていたときの「ボクは1人きりでいることが多かった」という言葉がシン自身のことだと思った双麻は、とどめを刺さない。シンは逮捕されてアイドラーへ引き渡され、取り調べが続いている。

象徴的な台詞
「ボクもおまえたちみたいに仲間と一緒に、自由に飛べたらいいのに‥‥。」屋上で鳩に
「‥‥ふん。お人好しめ。いつかそれがおまえの命取りになるぞ。」双麻に倒されて
感情的な台詞
「‥‥ボクは暗殺対象に感情なんか持っていない。そんなものは与えられてない。」同じく
シリアス系
「ボクは両親のことはよくわかりません。だから、家族というものもわかりません。」エリックを演じていたころ

田中沙也香

田中沙也香 新人所員
田中沙也香
役割事件007に登場。《しあわせ探偵事務所》の新しい所員で、最近クラスCに昇級した
CV飯野優子

《しあわせ探偵事務所》の前で双麻とぶつかる、そそっかしい新人。何度も転び(「あうっ! また転んじゃったよぉ~」)、双麻を自分のファンかと勘違いする。

目の前の男が事務所の設立者で、「所員に顔も知られていない所長」だとは知らないまま、事務所の案内板を勧め、今の所長の毒島について「モンスターみたいな顔をして、威張ってますけど、気にしないでくださいね」と言う。事件そのものには関わらない。

笑える台詞
「はっ!? もしかしてわたしのファン?」事務所の前で

その他の登場人物

エマーヤ

エマーヤ 謎の情報屋

アッシュのバーにFAXで一方的に情報や警告を送ってくる情報屋。アッシュは「<彼>」と呼ぶ。その情報でいくつもの組織が潰れた。警告の一つは「支離滅裂の女性とは付き合わないが華。笑わない少女は絶対に関わってはならない。」、別の一つは「機械人形を殺せ」。正体は神あやめで、AYAMEを逆さに読むとエマーヤになる。

連絡員の爺さん

アイドラーの連絡員

双麻担当のアイドラーの連絡員で、声だけで登場する。一人称は「わし」。双麻からリベートを受け取って内通している。麻衣子に籠絡されて双麻の資料を渡した当人で、事件003のあとは「あんなエエ娘を泣かせおってからに」「だから戯言を吐いたというのかい。証拠を握り潰してまで」と双麻を責める。

綾木哲夫

麻衣子の兄

アイドラー専属のクラスB探偵で、麻衣子のたった1人の家族。首と胴を切断された遺体で見つかる。使い込みと横領の穴埋めにアウトフィットへ魂を売り、女性3人の国外移送を手引きしていた(2人はバラバラにされて死亡、1人は廃人同然)。斬ったのは公安第4課の隠弐丸で、隠弐丸は綾木が先に撃ったと言い、事件ファイルは正当防衛とする。退職して妹の法律事務所に入る予定だった。

江ノ本

NEXUSの開発部長

NEXUS社の開発部部長。誘拐されたと報じられていたが、海御寺邸に衰弱した姿で現れ、「社命で仕方なく」「私には妻と娘がいるんだ」と命乞いする。事件ファイルの備考では、研究の独占を狙った海御寺殺害の主犯。涼子の催眠で双麻に撃たれかけるが、双麻に警察へ連れて行かれる。NEXUSは単独犯として解雇扱いにし、麻衣子が弁護する。

海御寺

カイオンジ 殺された実業家

化学繊維メーカーを営んでいた成金。半年前に町外れの屋敷で殺され、当初は詐欺の常習犯が逆恨みで殺されたと報じられた。実はメイア計画の最初のスポンサーで、手記に「私はじきに殺されるだろう」と残していた。事件004の解決で汚名が晴れる。

海御寺涼子

海御寺の一人娘

海御寺殺人事件の唯一の証人。父の殺害と同時に捕らえられて頭を撃たれ、意識不明のまま、事件の解決後に亡くなった(江ノ本は、追ってきた男の拳銃を奪って自分の頭を撃ったと証言する)。屋敷には同じ少女の幻が現れ、「お父様が‥‥殺されてしまう」と言って消える。村雨涼子との関係は作中で明言されない。

鉄爪男

人身売買の実行犯

指名手配番号3442。素肌に紅いベスト、逆立った髪、両手に長い鉄の爪。隠弐丸いわく「女をいたぶるのが3度の飯より好きという真性サディスト」。女性たちを鎖でつないで国外へ移送し、目撃した学生を殺し、伏姫を痛めつけて殺そうとした。双麻と再び戦うが、決着は描かれない。

心霊スポット研究会の学生たち

行方不明の大学生

海辺のゴーストを観測していて、1週間行方が分からなくなっている学生たち。事件003の発端の一つ。鉄爪男らは「女は1人2人使えそうだったので外国へ移送した。他は全員コレだ。」と言う。

クズ通りの女たち

街娼

黒コート・スタジャン・赤ワンピの女たち。双麻を客に誘い(「悪行ちゃんなら、商売抜きでもいいんだけどな」)、縄張り荒らしと誤解して麻衣子をもみくちゃにする。黒コートの女は《しあわせ》の手柄が双麻のものだと見抜いており、決闘のあとの双麻を「親兄弟でも亡くしたような顔」と言う。

婆さんと麗々

中国古典遊戯店の祖母と孫

中華街の中国古典遊戯店を営む祖母と孫娘で、「〜ある」口調で話す。格言やCGを売り、進め方のヒントもくれる。麗々は事件007にも出て、全ての事件を終えると「お客さん、これで全ての事件をクリアできたある!」と告げる。

変声機の声

正体不明の電話の主

事件004で「カイオンジ、ハ、ザイホウ、ヲ、ノコシタ」と電話してくる声は、涼子(クール)とは別の声で、正体は明かされない。事件007でも「《アギョウ、ソウマ、カ?》」「イソイデ、ホンヤニ、イケ」と電話してくる声があり、こちらも誰なのか確定しない。

医者と看護師

本編の最後に聞こえる声

本編の最後に「あそこから持ち直したというのか!?」「奇跡だ‥‥。」と驚く声。誰を治療しているのかは画面に出ず、直後にあやめの声が続く。

もう1人の双麻

おまけの語り手

機密ビデオやカタログを全てそろえたときのおまけなどに出る、もう1人の双麻。「俺はラストで、ちょっと遠くへ旅立った」とプレイヤーに語りかける。同じ場面でミントも「私は悪行さまと旅立ちましたが、それは永遠ではありません。」と言う。

東

《しあわせ》の所員

《しあわせ探偵事務所》の男性所員。本編の1週間後には、怪盗サファイア(手配番号9900号)の案件を担当している。事件007では研究所の共同捜査に出て連絡が途絶えるが、のちに脱出する。

七尾芹奈

失踪したクラスD

アイドラーのクラスD。ロンドンから留学してきた探偵で、クラスAのYasogamiのアシスタント。失踪しており、麻衣子シナリオで深雪が郵便物を調べるが、行方は分からないまま終わる。

Yasogami

日系イギリス人のクラスA

麻衣子シナリオの報告書と深雪の話に、ローマ字の名前だけが出る。世界で31番目に誕生したクラスAで、深雪によれば「まだ18歳ですよ。じゅ・う・は・ち。」。

エリック・エルロンド

伯爵家の一人息子

イギリスのエルロンド伯爵家の一人息子(本人)。リーに連れられて来日したあとシンにさらわれて殺され、十日ほどのち、傷だらけの遺体でミレニアムホテルから見つかる。リーを「ネーネ」と呼んで懐いていた。シンは彼を「泣き虫のボウヤ」と呼ぶ。

エイブラハム・エルロンド卿

伯爵家の当主

熱心なカトリック教徒で、アンティークの収集家。アイドラーの後援者でもある温厚な人物で、家族の時間を大切にしていた。一ヶ月前、夫人らとともにシンに殺される。聖書は事件のあと、エルロンド卿の屋敷へ返される。

ウィリアム・ヴァーミリオン

リーのボス

日本刀を使うアイドラーのクラスB。香港でマフィアに捕まったリーを救い、相棒にした。亡くなった妻が日本人で、「自分も日本人だ」と言っていた。エルロンド家を護衛していて、シンに殺される。

ジュエル・フランシスカ

イギリスのクラスA

イギリスのクラスAの女性探偵。伯爵家の事件の捜査を担当し、護衛にクラスBを2人派遣していた。見立ては強盗殺人。双麻は、得た情報を彼女への「貸し」にする。

舞ノ小路・八十神かおる

事件007に名の出るクラスA

舞ノ小路は、東たちと実験心理学研究所の共同捜査に加わって連絡が途絶え、のちに脱出するクラスA。『風祭男爵』を名乗る人物から、名探偵を集める《紅の館》への招待状が、双麻と同じく舞ノ小路にも届く。八十神かおるは、続編『ミステリート〜不可逆世界の探偵紳士〜』の主人公で、同じころ来日して研究所に閉じ込められていたクラスAとして、事件007の冒頭に名前だけが出る。

メガネ君

東の同行者

東と研究所の共同捜査に出て、連絡が途絶える少年。「ボサ髪のメガネの少年」とも言われ、優希は「今はボサ髪のメガネ君にしか興味ない」と言う。作中で名前は出ない。

古書店の老人

中華街の古書店の主

中華街の古書店の奥で、死後1日以上たった遺体で見つかる。病死ではない様子で、シンが殺したと双麻とサファイアは推測する。双麻は、リーが遺体をそのままにしてシンを誘う餌にしたと見る。

黒服の男たち

ゼニスのエージェント

事件007で孔龍の屋敷に詰めるゼニスの男たち。リーを車で拉致し、屋敷の地下に縛って監禁する。突入した双麻と米村に多数が撃ち倒され、死者も出る。