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キャラクター詳細 — GAOGAO! 1st. ラジカルシークエンス

『GAOGAO! 1st. ラジカルシークエンス』の登場人物を、正体・立場・結末まで含めて解説する。「ネタバレ詳細」を開くと、その人物の真相と最後がどうなるかまで踏み込む。

柴田祐二

柴田祐二 しばた ゆうじ(読み推定) 主人公
柴田祐二
読みしばた ゆうじ(ゲーム内の初期設定名。読みは推定)
立場西新井大学2年生。入学を機に築20年の賃貸マンションで一人暮らし
一人称「俺」
関係ミィの拾い主にして同居人。奈々子とは同じ学部・学年の友人

語学の試験勉強に追われる、どこにでもいそうな大学生。ツッコミ気質で、突飛な事態に振り回されながらもミィを見捨てられないお人好しである。戦いごとは苦手で、権三やまふゆには手も足も出ない場面が多い。駅前の売り子・白井あやのから護身術を教わる程度が関の山という頼りなさが、かえって彼の立ち位置を決めている。

物語を通じて一貫しているのは「人間以外の生き物にも心がある」という一点である。ミィを実験体・所有物として扱う香織やウォーレンに対し、祐二はこの一点だけは譲らない。腕力でも権力でも劣る彼が唯一持っている武器がこの信念であり、それが最終的に香織の側を変えていく。

象徴的な台詞
「ミィはものじゃないぞ。そんなことを言うような奴にミィは渡せるもんか」— 香織にミィの引き渡しを迫られて
「気長にいこうや。な?」— 記憶が戻らず落ち込むミィを励まして

屋敷でウォーレンからミィが遺伝子実験の産物だと聞かされ、香織を「所有」の論理で断罪する。アルファの暴走で権三が倒れてからは、かつての敵である香織と共闘してクリスマスイヴのデパート決戦に臨む。

屋上での決着の際、ミィ・アルファと共に転落。生死の狭間のような空間でミィから別れを告げられ、彼女がアルファと去るのを見送ることになる。最後まで彼が示したのは、脅威そのものであったアルファに対してさえ向けられた同じ態度だった。

「アルファ、思い出さなくていい、つらいことは何も思い出さなくていいんだ」— 苦しむアルファへ

病院で一人目覚めた祐二は、雪の中にミィの死体も足跡も見つからなかったと知らされる。同居は痕跡もなく終わり、残されたのは待つという一言だけである。

「いつか必ず…会いに来いよ…。俺はいつだって待ってるから…」— ミィを見送った後の独白

ミィ

ミィ みぃ メインヒロイン
ミィ
読みみぃ(鳴き声から祐二が名付けた)
立場猫の耳としっぽを持つ猫娘。ゴミ捨て場で祐二に拾われた記憶喪失の身
一人称「あたし」。語尾を伸ばす甘えた口調が特徴
関係祐二の同居人。奈々子を「ななこ」と呼び姉のように慕う

天真爛漫で無邪気、そして食いしん坊。人間界の常識を知らないため、言ってはいけないことを場所も選ばず口にしてしまい、周囲をたびたび凍りつかせる。おいしいにおいや動くものに反応するなど猫の習性が濃く残っており、電話を初めて見て「望遠鏡みたいなもの?」と尋ねるような場面が繰り返される。

臆病な一面もあるが、祐二への情は本物である。無邪気さの陰にある情の深さが、終盤の決断で一気に前面に出てくる。

象徴的な台詞
「にゃ?」「ふみぃ…」「うにゃあ」— 猫らしい反応(全編)
「おいしいにおいは幸せなにおい」— 食べ物のにおいに反応して

正体は、老婦人・伊集院ゆかりが飼っていたアビシニアン種の猫「シェラザード」である。生物工学者フリッツ・ウォーレンが、遺伝子を操作したウィルスを媒介にヒトの遺伝情報を猫へ感染させた実験の、数え切れない失敗の末に得られた成功例にあたる。

公園でゆかりと出会って前身を思い出すが、ミィは元の飼い主のもとへは帰らない。

「今はあたしのおうちは祐二のいるところなの」— 伊集院家が元の家だと知った上で、涙ながらに

終盤、デパート屋上の死闘でアルファに斬られて倒れるが、猫族の身体能力と大雪に助けられて生き延びる。そして生死の狭間のような空間で、ウォーレンに虐げられて心を病んだアルファを一人にはできないと考え、祐二のもとを去る決断を下す。

「あたしだって祐二と離れるのは、とっても悲しい。でも、祐二には奈々子たちがいる。だけど、アルファは…あたしがいなかったらひとりぼっちなの」— 去る理由を語る
「人間のいない…あたしたちが耳やしっぽを隠したりしないですむような所…」— 去る先を語る

行き先が具体的にどこなのかは最後まで語られない。祐二に「愛してる」と告げ、忘れないと言い残して姿を消す。無邪気なだけに見えた猫娘が、最終的にもっとも重い選択をする側に回るという構成である。

立川奈々子

立川奈々子 たちかわ ななこ(読み推定) 同級生
立川奈々子
読みたちかわ ななこ(読みは推定)
立場祐二と同じ大学・学部・学年。夜はコンビニでアルバイト
関係名前で呼びあう間柄の友人。ミィには母親か姉のように接する

しっかり者で面倒見がよく、祐二にとってはもっとも頼れる相手。ミィの正体を最初に打ち明けられた人物でもあり、常識では受け止めがたい話を前にしても、目の前の相手を見て判断する強さを持っている。

「こんなに心細そうで震えてる子を見捨てるなんてできるわけないわ」— ミィを受け入れて

普段は穏やかだが、いざという場面では思い切りがよすぎるほど大胆に動く。祐二が屋敷に捕らわれたときには爆薬で門を吹き飛ばして助けに来るなど、コメディの担い手でもある。祐二への淡い想いをのぞかせる場面もあるが、彼女の側からそれを押し出すことはない。

物語終盤、M公園での対峙で香織一味に人質として捕らえられ、その場でひどい仕打ちを受ける。この暴力がアルファの制御首輪を壊す引き金となり、物語は一気に別の局面へ動く。追う者と追われる者という構図が崩れる転換点が、彼女の受難によってもたらされる形になっている。

救出後も退かず、クリスマスイヴの決戦に仲間として同行する。祐二への想いは最後まで実らないまま、彼女はミィを見送る側に立つ。生還後にアルファへ向けた一言は、この作品が敵役に対して取る態度をよく表している。

「アルファはあの時、もしかしてその気になれば全員を殺せたのに、わざと手加減したんじゃないのかしら」— 生還後、アルファを思って

綾小路香織

綾小路香織 あやのこうじ かおり(読み推定) 綾小路家の令嬢
綾小路香織
読みあやのこうじ かおり(読みは推定)
立場綾小路家の令嬢。中学の頃からアメリカに留学し、飛び級を重ねてハバト大学院を優秀な成績で卒業。大学には研究助手として在籍
関係まふゆ・みゆき・権三ら伊集院家の面々を従える。育ての親は伊集院ゆかり
外見軍装めいた「作戦服」で行動する

「やっと見つけたわ」とミィの前に現れる、高飛車で自分本位な令嬢。ミィを実験体・所有物として扱い、回収のためには祐二を人質に取ることも辞さない。「うふ」という笑い方や、自作の薬に「香織お姉様特製超強力記憶消去剤」といった長い名前を付けるセンスなど、コミカルな部分も併せ持つ。

「あんた、自分の立場がわかってるの?あんたを煮るのも焼くのも私の自由なのよ」— 祐二を捕縛して

両親を亡くし、母の姉である伊集院ゆかりに引き取られて育った。綾小路は父方の姓にあたる。公園でミィの正体を明かした老婦人と、ミィを追う令嬢が同じ家の人間だったという事実が、屋敷編で二本の筋を繋ぐ。

「綾小路は父方の姓よ。両親が亡くなったから、私は母親の姉である伊集院ゆかりに引きとられて育ったってわけ」— 素性を明かす

実験対象としてシェラザードを選んだのは香織だが、実際に姿を変えたのは同居の科学者ウォーレンであり、香織自身も結果までは予期していなかった。

「あの猫を実験対象に選んだのはあたしだけど、姿を変えたのは私じゃないわ」— 変身の実行者を示して

高慢さが砕けるのは、アルファの暴走で権三が瀕死の重傷を負ったときである。半狂乱で泣き崩れ、憔悴したまま病院で付き添う姿は、それまでの尊大な令嬢像とはまるで別人になっている。以降は祐二たちと共闘し、決戦では伊集院家の総力を率いてアルファ討伐の先頭に立つ。

かつてミィを所有物としか見なかった彼女が、造られた命の孤独を言葉にするようになる。この変化が本作でもっとも大きな人物の振れ幅である。

「高い知能を持ちながら、受け入れてくれる社会がほしいと思いながら最も野蛮な本能をあわせもつ…これがどんなことかわかる?絶望的な孤独よ」— アルファの存在を語る

決戦を生き延び、最後は病院で祐二を看護する側に立つ。

フリッツ・ウォーレン

フリッツ・ウォーレン ふりっつ・うぉーれん 生物工学者
フリッツ・ウォーレン
読みふりっつ・うぉーれん
立場米国出身の生物工学・遺伝子工学者。自ら「第一人者」を名乗る
関係米国での規制を嫌い、伊集院家をスポンサーに屋敷の離れを研究室として住み込む
外見あちこちにシミのついた白衣。神経質で眼光が鋭い

物語の黒幕にあたる人物で、序盤には姿を見せず、屋敷編で初めて登場する。求められもしないうちから自らの業績を語り出す。

「私の名前はフリッツ・ウォーレン。生物工学・遺伝子工学の第一人者と自負しておる」— 研究室で

ミィを猫娘に変えた張本人である。遺伝子を操作したウィルス(バクテリオファージ)を運び屋として、ヒトの遺伝情報を猫へ感染させる研究を進め、ミィがその成功例となった。

「数え切れないほどの失敗を繰り返し、やっと成功したのがその娘なのだよ」— ミィが成功例だと明かす

この一言が意味するものを、彼は誇りとしてしか語らない。生命を「作品」と呼び、倫理を問われても一顧だにしない態度が、祐二との断絶をそのまま作品の主題にしている。

「わたしは研究者だ。研究さえしていられればかまわん」— 倫理を問われて

第二の成功例として、サーカスから盗まれたホワイトタイガーを改造しアルファを作り出した。アルファが脱走した後は精神的に不安定になり、香織が嘘をついて奪ったのだと思い込んで掴みかかる。その最中に当のアルファに襲われて殺害され、研究室もろとも焼かれて退場する。創造主に向けられた評価は一言だけだった。

「コイツ、嫌イ」— アルファ、ウォーレンを手にかけた直後

なお彼の研究は死後も伊集院財閥に引き継がれる。その帰結はシリーズ後続作で描かれることになる。

アルファ(α1号体)

アルファ あるふぁ/α1号体 第二の成功例
アルファ
読みあるふぁ(α1号体)
立場サーカスから盗まれたホワイトタイガーを、ウォーレンが遺伝子改造して作った二例目の成功例
特徴高い知能と人間以上の身体能力、そして戦闘用の凶暴な本能を併せ持つ。金属製の意志制御用首輪をはめられていた
関係ミィとは同じ実験から生まれた「同じ生まれの子」にあたる

冒頭のホワイトタイガー盗難ニュース、中盤の「謎の獣」報道と、伏線だけが先に積み上げられ、姿を現すのは終盤である。当初は感情のない瞳をした戦闘兵器としてしか描かれない。

その内実は、受け入れてくれる社会を求めながら凶暴な本能に苦しみ続ける存在である。ウォーレンのもとで虐げられた経験が深い傷として残っており、同じ実験から生まれながら人に拾われて可愛がられたミィと、暗闇に一人で置かれた自分との差が、そのまま憎しみに変わっている。

制御首輪が壊れたことで暴走し、権三に重傷を負わせ、創造主であるウォーレンを手にかけて研究室を焼く。街を襲い、クリスマスイヴの駅前デパートで香織一党と死闘を繰り広げ、屋上でミィを斬る。だが念願を果たしてなお、返ってきたのは空虚さだけだった。

「憎んで…憎んで…憎み続けて…やっと念願を果たしたのに…どうしてこんなに虚しいんだろう…」— ミィを斬った後

転落後、生死の狭間のような空間でミィと和解する。孤独を抱えたこの存在を一人にはできないというミィの決断によって、二人は共に「人間のいない場所」へ去っていく。脅威の元凶として登場した存在が、最後には主人公から最愛の相手を連れて行く——しかも憎むべき相手としてではなく、寄り添われる相手として——という着地が、本作の結末を単純な勝利にしていない。

「寂しかった、アルファ、ずっと暗闇の中で一人きりで寂しかった…」— 心を開いて

その他の登場人物

まふゆ

まふゆ

まふゆ 光牙の里のくの一

「香織様にお仕えする光牙の里のくの一」を名乗る女忍者。またたびの実を使ってミィを酩酊させるなど、搦め手で祐二たちを追い詰める。気が強く直情的だが、どこか間が抜けていてドジな面があり、祐二の部屋に深夜侵入して首輪を盗み出したあと、再侵入したところを取り押さえられ、窓から転落して救急搬送されるという扱いを受ける。「忍者の世界では、命令は絶対なんだ」と任務には忠実。ナツ・アキという妹分がいる。香織陣営の反転にともなって共闘側に回り、決戦ではアルファに手傷を負わされながらも生き延びる。

みゆき

みゆき

みゆき 香織の側仕え

香織に仕えるメイド。特殊な催眠眼鏡を使う。香織を「お姉様」と慕い、褒められると大喜びする高いテンションの持ち主。伊集院屋敷では酩酊剤入りの茶を出して祐二を昏倒させる手際を見せる一方、眼鏡を壊されたことをいつまでも根に持つなど幼い一面もある。決戦では香織側の一員として参加し、負傷しつつ生還する。

ナツ/アキ

なつ/あき まふゆの妹分

まふゆを「お姉様」と慕う二人組のくの一。入院したまふゆの仇を討つとしてM公園周辺で祐二に挑むが敗れる。二人で張り合ってばかりいる掛け合いが持ち味で、シリアスな中盤に息抜きを差し込む役回りにある。のちに香織陣営の一員としてアルファ討伐に加わる。

吉田権三

吉田権三

よしだ ごんぞう(読み推定) 香織の護衛

香織に仕える大男。サングラスを掛け、祐二の攻撃をものともしない怪力の持ち主で、「立場をわきまえろ、小僧」と一喝する寡黙な忠臣。吉田家は代々この家に仕えてきた執事の一族という設定で、決戦には同じ顔をした一族「吉田A〜F」までが動員される。忠義に厚い反面、命令とあれば非情な役目も辞さず、M公園では香織の指示で奈々子に手をかける。その暴力がアルファの制御首輪を壊す引き金となり、暴走したアルファに重傷を負わされて血の海に倒れる。友引病院に搬送され、香織が付き添う。命に別状はないものの、そこで戦線を離脱する。

伊集院ゆかり

伊集院ゆかり

いじゅういん ゆかり(読み推定) ミィの元飼い主

高級住宅街の屋敷に住む穏やかな老婦人。子に恵まれず、飼い猫のアビシニアン「シェラザード」を我が子のように可愛がっていた。長く入院しており、退院後に姿を消した愛猫を捜し続けている。公園でミィと出会うこの場面が、彼女の正体判明の鍵になる。香織の育ての親(母の姉)にあたることが屋敷編で明かされ、追手の令嬢とこの老婦人が同じ家の人間だったことがわかる。物語当時は伊豆の別荘で療養中のため屋敷編には不在。終盤、祐二たちから子猫を贈られる。

白井あやの

しらい あやの 駅前の売り子

駅前スナックパークでティラミスやクレープを売る女店員。名前を「企業秘密」とはぐらかすが、身分証から「白井あやの」だと判明する。いつもにこやかで人当たりがよい一方、戦いごとの苦手な祐二に護身術を指南するなど、ただの売り子ではない気配を漂わせる。街の探索パートで立ち寄れる相手のひとりで、本筋にはほとんど関わらない。

大月教授

おおつき きょうじゅ(読み推定) 大学の教授

西新井大学の教授でプラズマ関連の研究をしている。香織を研究助手として受け入れており、祐二に彼女の素性——綾小路家の令嬢で、飛び級を重ねてハバト大学院を優秀な成績で出た才媛であること——を伝える説明役にあたる。ミィを連れた祐二に「そちらの女の子はきみの妹さんかね?」と尋ね、ミィのとんでもない返答を引き出してしまう場面でも知られる。