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キャラクター詳細 — 下級生

卒業を間近に控えた卯月学園3年生・けんたろうと、彼が町を歩いて出会う攻略ヒロイン13名の詳細プロフィール。各キャラクターの序盤の姿と、ルート別の結末・原文セリフを収録。隣室の転入生・ティナの正体と、卯月町での高校生活が「夢の世界」だったと明かされるテトラ王国の真エンド、飯島美雪と南里愛の三角関係、美夏が抱える昼と夜の二重生活など、各ルートの核心に踏み込むネタバレ記述を含む。日々のスケジュールを組み、門限と財布を気にしながら町を巡る、卒業=別れの叙情を底に敷いたスケジュール選択式恋愛ADVが舞台となる。

主人公「けんたろう」はゲーム内のデフォルト名(変更も可能)。以下ではこの名で表記する。原画は門井亜矢、シナリオ・ディレクションは蛭田昌人。原典のPC-9801版(1996)はボイスなしの作品で、以下の各キャラ情報では読み・立場・年齢・関係などの事実のみを記載する。

けんたろう

けんたろう けんたろう 主人公
けんたろう
読みけんたろう(ゲーム内デフォルト名。変更可)
立場卯月学園3年C組・卒業間近の高校生。両親と離れて学園寮で独り暮らし。卒業後はコンピューターの専門学校へ進む苦学生
アルバイト親戚が営む喫茶店「土下座」で時給400円で酷使される
呼ばれ方ヒロインからは「けんたろう君/けんたろうさん/けんたろう先輩」。ティナは呼び捨てで「けんたろう」
一人称・人物軽口・憎まれ口が達者でスケベな一面を持つが、根は面倒見がよく困った相手を放っておけない。色っぽい言葉に弱く、すぐ照れて「鳥肌が立つ」と言い訳する

両親と離れて卯月学園寮でひとり暮らしをし、時給400円のアルバイトに酷使される日々を送る苦学生。女の子にはマメに動く一方、親友・稔の恋には親身に助言し、隣室のティナや病弱な慎二にも結局は世話を焼いてしまう。日曜・祝日にしか自由時間がなく、門限と財布の中身を気にしながら町を歩き回る。

卒業=この町と同級生たちとの別れを前に、けんたろうは誰に本気になり、誰と最後の春を迎えるのかを選んでいく。軽妙な会話劇の底に、季節の終わりの叙情が静かに流れている。

「あーあ、もうこんな時間かよ。クソマスターめ、いつも門限ぎりぎりの時間まで働かせるんだから。」 — バイト帰りの冒頭・軽妙な独白
誰を選ぶかで結末が分かれる、卒業までの一年

本作は日々のスケジュールを組んで町を巡り、居合わせたヒロインと関係を育てていくマルチルート恋愛ADV。けんたろうがどのヒロインに本気で時間を割くかで個別ルートに収束する。攻略が成就すれば卒業後の同棲・将来の約束へ至るグッドエンド、好感度が伸びなければ「ただの友達」のまま疎遠になる、あるいは関係が最悪になって破局する苦い結末になる。

ヒロインの一人ひとりが抱える背景に、けんたろうが軽口を交えつつ寄り添っていくのが本作の芯である。魚屋の跡継ぎ娘・麻紀のルートでは店に住み込んで婿養子として修行し、美術部の涼子のルートでは彼をモデルにした絵が実を結ぶなど、けんたろう自身の卒業後の身の振り方まで相手に合わせて変わっていく。

真エンドで明かされる、もうひとつの正体

ティナルートのみ性質が異なる。卯月町での高校生活が「夢の世界」であったことが明かされ、目覚めたけんたろうは異星テトラ王国の衛兵だった。彼が常に身に着けているペンダントはティナの持つものと対になっており、姫ティナと衛兵けんたろうの結婚式でその真の意味が明かされる。

「……未来は待つものではなく自分で創るものなのだから……」 — 冒頭に提示される、本作の主題

結城瑞穂

結城瑞穂 ゆうき みずほ テニス部の同級生・メインヒロイン
結城瑞穂
読みゆうき みずほ
立場卯月学園テニス部の女子生徒。けんたろうの同級生で入学時からの顔見知り。国立大学進学を志す真面目な優等生
関係本作の看板(メイン)ヒロイン。攻略難易度は低め
一人称・口調おっとり丁寧な言葉遣い。けんたろうを「けんたろう君」と呼ぶ

おっとり丁寧な言葉遣いの、純情で一途な優等生。学業優秀で礼儀正しいが、けんたろうへの恋心では極端に不器用になり、「将来はけんたろう君と…」と切り出しては「今日のお昼は何を食べた?」と話を逸らしてしまう奥手さが愛らしい。一方で独占欲と嫉妬心も強く、「私以外の子には同じ事を言わないで」と本音を漏らす。

「けんたろう君は、私にとって最初の人で……そして最後の人なの。」 — 生涯を誓う一途さ

テニスコートや町中、瑞穂の家を訪ねて交流を重ねるうちに両思いになる。好感度を上げると瑞穂の方から「迎えに行ってもいい?」「寮に引っ越して来ようかな」と積極的に踏み込んでくる。約束を破られると泣くほど繊細で、「愛してると200回言って」と甘える一面もある。

グッドエンドは卒業から3年後。けんたろうは専門学校を出て仲間と小さな会社を起こし、瑞穂は大学3年生。二人でハワイ旅行に出かけており、瑞穂が「いつ両親に挨拶してくれるの」と結婚を促し、けんたろうがハワイから帰ったら挨拶すると決意する将来が描かれる。「ガムみたいにくっついて離れない」と笑い合う、素直で温かい成就エンドである。

「目障りだと言われても、ガムみたいにくっついて離れないつもりだから。」 — エンディング、幸せを噛みしめて

神山みこ

神山みこ かみやま みこ 神社の娘の同級生
神山みこ
読みかみやま みこ
立場卯月学園3年B組。地元の小さな「指切り神社」の娘で跡取り候補。正月には巫女装束で社務を手伝う
関係厳格な神主の父を持ち、門限は午後5時。洋風の菓子は御法度
一人称・人物極端にマイペースな天然の少女。常に石鹸の香りをまとう。けんたろうを「けんたろう君」と呼ぶ

アリの行列に見入って居眠りし、下着を覗かれても気づかないほど純真で、危機感や色気にうとい浮世離れした少女。けんたろうの軽口にもテンポが噛み合わず、会話がしばしばすれ違う。神主である父が非常に厳格で、破ると蔵に閉じこめられた過去もあるほど。芯は素直でひたむきで、好きになった相手には一途。

「胸が苦しくて顔がほてる、私は病気でしょうか」 — 自分の恋心を病気と勘違いする初心さ

富裕だが家庭で孤独な同級生・晴彦がみこに言い寄り、けんたろうの名を騙ってラブホテルへ呼び出す嫌がらせ電話の犯人でもある。みこはその誘いを「あなたがけんたろう君ではないから」と退け、けんたろうへの一途さを示す。クライマックスでは彼女の方から口づけし、夜の境内で結ばれる。

グッドエンドでは、厳格な父に背いてまでけんたろうについていく決意をし、卒業後は風呂もない狭いアパートで貧しくも幸せに同棲。後悔の有無を問うけんたろうに「けんたろう君が側にいてくれるから平気」と答え、頑固だが男気のある父に二人で会いに行く、結婚を見据えた未来へ進む。好感度が伸びなかった場合は、終始ただの友達としか見られず自宅前で玉砕して疎遠になる苦い結末になる。

「それは……あなたがけんたろう君ではないからです!!」 — 晴彦の誘いを拒んで

新藤麗子

新藤麗子 しんどう れいこ 資産家令嬢の同級生
新藤麗子
読みしんどう れいこ
立場卯月学園でけんたろうと同じクラス。大富豪「新藤家」の令嬢。リムジンと運転手・執事・ガードマンを抱える豪邸住まいのお嬢様
関係執事の定岡を連れ歩く。攻略はやや困難
一人称・口調高慢で毒舌。けんたろうを「あなた」「一般庶民」と見下し、「せめて麗子さんと呼んで」と要求する

典型的なお嬢様気質のツンデレ。けんたろうを見下し、プライドの塊のように振る舞う。だが幼少から「友達に普通に接しようとしても、皆が新藤家のお嬢様としてしか見てくれなかった」という孤独を抱えており、その裏返しとして虚勢を張っている。地位に頓着せず「ただの麗子」として遠慮なく接するけんたろうに、内心では救われていく。

「私を普通の女の子として扱いなさいよ。」 — 虚勢の下の本音

接点は、けんたろうが「卯月レディス」という連中に絡まれていた麗子を助けた一件。麗子は「借りをつくるのがいや」と恩着せがましさを嫌うが、それ以来けんたろうが教室・町中・新藤邸へ押しかけて距離を詰める。憎まれ口の応酬の裏で麗子は少しずつ態度を軟化させ、デートを「文句を言い足りないから来ただけ」と強がりつつ重ねる。

グッドエンドでは卒業から1年後、麗子が「近所を通りがかったから寄った」と言い訳しながらけんたろうの安アパートに入り浸り、洗濯や家事(壊滅的)を焼き、ついには裸で隣に寝て「あなたが眠るまでこうしている」と居つく。最後まで素直になれないまま寄り添う、ツンデレ然とした結末である。

「私は……あなたが眠るまでこうしているわ。」 — エンディング、素直になれないまま寄り添って

橘真由美

橘真由美 たちばな まゆみ 美容師志望の同級生
橘真由美
読みたちばな まゆみ
立場卯月学園3年(途中でけんたろうと同じクラスになる)。髪を染めた派手な見た目の遊び好きな少女。卒業後は美容師の専門学校へ進む
関係けんたろうを見かけるたび背後から驚かす「わっ!!」が挨拶代わり
一人称・人物底抜けに明るく距離感が近すぎるムードメーカー。明るさの裏に自己肯定感の低さと寂しさを抱える

下ネタを臆面なく口にし、人目を気にせず大声で愛情表現をする天真爛漫な少女。本人いわく「たぶん何も考えてない」が、それは細かいことに囚われず前向きに生きる強さでもある。一方で交友関係が派手で、下着を売るなどの危うい一面もあり、周囲の陰口に密かに傷ついている。強い男に惹かれる性質で、「捨てられたくない」という切実な寂しさを抱える。

「私、《橘 真由美》……よろしくね。」 — 名乗りの明るさ

本屋で万引きを疑われ絡まれているところをけんたろうが助けた一件などから親しくなる。奔放な振る舞いの裏で、男友達の親に「ふしだらな娘」と言われ落ち込む姿、三月静香に身体を大事にするよう諭される過去が描かれ、彼女の繊細さが明らかになる。けんたろうに下着販売を叱られ「やめろって言ってくれたの、けんたろうが初めて」と心を開き、過去を捨てて彼に本気になる。

個別エンディングは卒業後、美容師となった真由美とけんたろうが卯月町を遠く離れた町で同棲。過去のイヤな記憶や昔の男たちから逃れるように二人だけの生活を選び、「男性経験豊富な私なんて」と不安をこぼす真由美に、けんたろうは「俺と知り合って変わってくれた真由美が好きなんだ」と応える。好感度が伸びなかった場合は仲が最悪になる分岐もある。

「やめろって言ってくれたの、けんたろうが初めてだったし。」 — 過去を清算して心を開く

三月静香

三月静香 みつき しずか 担任格の女教師・寮監
三月静香
読みみつき しずか
立場卯月学園の女性教師。けんたろうの担任格で進路指導と保健室を担当。学園寮の寮監も兼ね、けんたろうと同じ寮の同フロアに住む
誕生日・関係2月21日。商社勤めの恋人(大学時代の友人)がいたが、けんたろうと深まる過程で整理をつける。攻略対象として成立
一人称・呼称本編では一貫して「静香先生」。電話口では「三月です」。関係が深まると「静香」と呼ばれる

おっとりとした口調で生徒思いの面倒見の良い教師。進路が決まらないけんたろうを本気で案じ、「あなたの事を考えると心配で夜も眠れない」とまで言うほど親身になる。生徒のふざけた質問にも真顔で取り合い、それを人生の話に引き戻す包容力を持つ。大人の色気を漂わせる美女で、けんたろうの強引さを「不思議と憎めない」と許してしまう。

「先生はあなたの味方なのよ、何でも言ってちょうだい」 — 生徒思いの面倒見のよさ

けんたろうが寮や保健室、町中で繰り返し接触し距離を詰めていくと、静香先生は次第に「先生と生徒」の枠を超えていく。クリスマスイブや元日に「目立たないように」という条件付きで秘密のデートを重ね、約束の場所でも声をかけず別々の車両に乗るなど、徹底して人目を避ける背徳的な逢瀬を続ける。二人きりになると教師としての立場と一人の女としての本心の間で揺れ、「女って子宮で物事を考えてしまう時があるから厄介」と自嘲しながら、年下の彼に本気で惹かれていく自分を持て余す。

やがて「教師より女をとってよかった」と告げ、卒業が近づくと「卒業したら寮を出るつもり」と将来を仄めかす。エンディングでは卒業から3年後、社会人一年目のけんたろうと夫婦として暮らしており、静香の妊娠が判明して幸せな家庭に着地する。喧嘩になると「先生の言う事を聞きなさい、けんたろう君」と教師口調に戻る描写が、二人の馴れ初めを偲ばせる。

「私ね、教師より女をとってよかった。」 — 立場より本心を選んで

美夏

美夏 みか 音大生・親友の交際相手
美夏
読みみか(姓は本編で明示されず)
立場音楽大学2年生(ピアノ科)。喫茶店「土下座」で日曜だけアルバイトをする一方、夜は繁華街のキャバクラ「スターシア」で働く二重生活を抱える
誕生日・関係10月3日。けんたろうの親友・の交際相手(友人の彼女という三角関係の立場)
一人称・人物背中に色気のある大人びた女性。用心深く「裏切られた時は普通の10倍傷つく」と語るほど警戒心が強い

人を信じるまでに時間がかかる用心深い女性。水商売をしていることに強い後ろめたさを抱え、「所詮キャバクラで働く女」と自分を卑下する瞬間もある。一方で恋する相手の好きな音楽まで好きになってしまう尽くし型で、母性的な包容力を併せ持つ。傷つきたくないがゆえの警戒を、けんたろうの一途さが少しずつ溶かしていく。

「私ってね、人を信じるのにすごく時間がかかる方だから。」 — 傷つくことを恐れる警戒心

当初は親友・稔の恋人として登場し、けんたろうがドア越しに何度通っても「稔君に悪いから」と部屋に入れず距離を置く。喫茶店で水をこぼす珍事をきっかけに会話が増え、世間話・プレゼント・デートを重ねるうちに惹かれ合う。水商売の客と腕を組む場面を見られ気まずくなる修羅場もあるが、けんたろうが信じる姿勢を示すと心を許し、相思相愛となる。

グッドエンドでは卒業から1年後、けんたろうが専門学校に通いながら美夏と同棲。彼女は「あと1年で夜の仕事を辞める」と告げ、甘く支える日々を送る。「こんな私でも普通の女の子と同じように接してくれた」ことへの感謝と、けんたろうの「美夏さんは一番大事で特別な人」という言葉で結ばれる。攻略に失敗すると最後まで稔の彼女のまま、けんたろうは片想いを諦める結末になる。

「私は、けんたろう君と一緒に生活できるだけで幸せなんだから。」 — 警戒を解いた先の幸福

緑谷麻紀

緑谷麻紀 みどりや まき 魚屋の年上の姉御
緑谷麻紀
読みみどりや まき
立場卯月町商店街の鮮魚店「江戸前」を切り盛りする跡継ぎ娘。けんたろうより年上
関係けんたろうからは当初「江戸前のお姉さん」と呼ばれていた。以前の彼氏がいた過去がある
一人称・人物口が悪く威勢のいい江戸っ子気質の姉御肌。本質は照れ屋で面倒見がよい。名前で呼ばれると「無性に腹が立つ」と突っぱねる

初対面のけんたろうを「暇人」呼ばわりし、客あしらいもぶっきらぼう。だが本質は照れ屋で情が深く、けんたろうが通い詰めるうち顔を赤らめ口ごもる場面が増えていく。「もっと女らしくならないと」「年上なのにもっと努力しないと」と自分を責める一面があり、けんたろうは「今のままの麻紀さんがいい」と受け止める。

「その呼び方はやめてくれ、私には麻紀って名前があるんだよ。」 — 名前で呼ばれることへの照れ隠し

けんたろうが鮮魚店「江戸前」に通い詰めることで距離が縮まる。「麻紀さん」と呼ぶようになると徐々に態度が軟化し、デートを重ねて恋仲へ。麻紀には以前の彼氏がいたが、向こうから謝罪の電話が来ても「今、好きな人がいる」とはっきり断り、けんたろうを選ぶ。

グッドエンドでは、卒業から1年後、けんたろうが「江戸前」に住み込みで魚河岸通いの修行を積む若旦那となっている。当初は包丁を持ち出すほど反対した麻紀の父親に認められれば結婚という約束で、麻紀が朝4時にこっそりキスで起こす仲睦まじい同棲生活が描かれる。婿養子として店を継ぐ未来へ進む。

「私も……けんたろうだけの私になるよ。」 — 姉御肌の下の女らしさ

南里愛

南里愛 なんり あい 稽古事のお嬢様の後輩
南里愛
読みなんり あい
立場卯月学園2年生(物語の進行で3年へ進級)。けんたろうの後輩で彼を「先輩」と呼ぶ。茶道・琴・華道・日本舞踊・書道など多くの稽古事を仕込まれ、厳格な母のもとで育ったお嬢様
関係親友の飯島美雪(陸上部)とは仲が良く、その美雪を介した三角関係に思い悩む立場
一人称・人物極度に内気で純情。けんたろうの顔を見るだけで頬を真っ赤にし「倒れそう」になるほど初心

男の子とまともに話せなかった過去を持ち、恥ずかしさのあまり相手の顔や声を直視できないほど内気。一途で一度好きになると相手だけを見つめ、「目が覚めて最初に考えるのも、寝る前も先輩のこと」と告げるほど思い込みが深い。その純真さの裏返しで、約束を破られると不安に飲まれて壊れてしまう脆さも持つ。厳しく育てられた反動から自立を望む芯の強さもある。

「私は先輩以外の男の人と、手をつないだ事すらありませんから。」 — 純情ゆえの一途さ

最初は男性恐怖を残しけんたろうを避けるそぶりを見せるが、転んだところを助けられたり頬の汚れを拭ってもらったりする出会いを重ねるうち心を許す。親友・美雪も実はけんたろうに想いを寄せており、二人の友情に亀裂が入りかける三角関係が物語の影となる。愛は「美雪に知られたら傷つく」と関係を秘めつつ、それでもけんたろうを選ぶ。

情交後は「先輩の子供が欲しい」と願うほど深く愛する。グッドエンドでは卒業から数年後、愛は20歳の女子大生となり、プログラマーとして働くけんたろうと交際を続けている。「ママを説得してみせる」と結婚へ向け奮闘し、けんたろうから「俺のお嫁さんになってくれるかな」とプロポーズされ、夢のような幸福に包まれて物語を閉じる。攻略を誤ると関係が最悪になり、美雪との友情ごと破綻する結末もある。

「先輩が……私にプロポーズしてくれました。」 — エンディング、幸福に包まれて

飯島美雪

飯島美雪 いいじま みゆき 陸上部の後輩
飯島美雪
読みいいじま みゆき
立場卯月学園2年B組。けんたろうの後輩で陸上部の現役スポーツ少女
関係同学年の親友・南里愛と行動を共にする。愛との間でけんたろうを巡る三角関係になる
一人称・人物ボーイッシュで気が強く口が悪い「男みたいな女の子」。けんたろうからは「筋肉少女」とからかわれる。先輩相手でも遠慮なくタメ口で噛みつくツンデレ

男っぽい言葉遣いと負けん気で応戦する典型的なツンデレだが、内面はまっすぐで一途、義理堅く誇り高い。けんたろうに惹かれていく自分を認められず、顔を赤らめては「人の顔をじろじろ見るな」と照れ隠しに走る、言葉と表情が裏腹な可愛げが最大の魅力。最大の葛藤は、自分と同じくけんたろうに好意を寄せる親友・愛の存在である。

「女の子は、言葉で言って欲しい時があるんだよ……好きだよって。」 — 強がりの下の素直さ

陸上部の練習で擦りむいた膝にけんたろうがハンカチを貸す出来事が距離を縮めるきっかけ。以後、4人でのデート(ボウリング・水族館等)を通じて愛との三角関係が表面化していく。エリート気取りの晴彦が「あんな最低の男はやめて僕に乗り換えろ」と美雪を口説く場面では、美雪は一度同調するふりをして晴彦に熱いコーヒーを浴びせ「下品で粗野なけんたろう先輩が大好きなんだよ、文句ある?」と啖呵を切る名場面がある。

「愛と仲良くすればするほど、自分が嫌いになってくる」と涙しながらも、最終的には愛に正直な気持ちを告げ、自分の恋を選ぶ芯の強さを見せる。個別エンディングは卒業3年後、けんたろうはプログラマー、美雪はフィットネスのインストラクターとなり、半ば同棲状態。相変わらず口喧嘩しつつも将来を見据える、賑やかで温かい関係に落ち着く。好感度不足の場合は仲が最悪になり破局する分岐もある。

「私はね……下品で粗野で理性がなくて家柄や環境もよくない、そんなけんたろう先輩が大好きなんだよ……文句ある?」 — 晴彦に啖呵を切る名場面

皆川奈々

皆川奈々 みながわ なな テニス部の後輩
皆川奈々
読みみながわ なな
立場卯月学園2年生でけんたろうの後輩。テニス部所属で彼を「先輩」と慕う。終盤でテニス部を退部し、駅前の料理学校へ通い始める
関係当初はテニス部の留学生の先輩・ティムに片思いしていた
一人称・人物明るく素直で少し甘えん坊。テニスの才能には恵まれないが一生懸命に練習する努力家。少女漫画好きの子供っぽさを残す

運動神経の鈍さを気にしながらも一心に練習する健気な後輩。料理が好きだが腕は未熟で、卵焼きやシチューを焦がしては泣いて落ち込む。「好きになってくれる人がいても、自分が好きじゃないとだめ」という芯の強さを持ち、恋に破れると素直に泣くが立ち直りも早い。神社で「けんたろう先輩とずっと一緒にいられますように」と一心に祈る一途さが微笑ましい。

「奈々の好きな人は……テニス部の人じゃないですよ。」 — 想いが移った先を告げて

奈々は当初、留学生のティムに片思いして手紙で告白までするが、ティムは冷たく、奈々は振られて泣く。先輩であるけんたろうが彼女を励まし、その優しさに支えられて立ち直る過程で、奈々の想いはけんたろうへと移っていく。やがて誰もいないテニス部の部室で奈々の方から口づけし、テニスウェア姿のまま結ばれる。

グッドエンドでは付き合って1年以上が経ち、テニス部を辞めて料理学校に通い始め、「料理も掃除も洗濯も上手になって……私をけんたろう先輩のお嫁さんにしてくれますか」と将来を願う。けんたろうは専門学校を卒業して一人前になるまでの猶予を求め、奈々は「ずっと待ってます」と約束する。相手を思いやる気持ちが恋を愛に変えていく余韻で締めくくられる。好感度不足の場合は疎遠になる苦い結末。

「私を……けんたろう先輩のお嫁さんにしてくれますか?」 — 将来を願う一途さ

持田真歩子

持田真歩子 もちだ まほこ 花屋でバイトする隣町の生徒
持田真歩子
読みもちだ まほこ
立場卯月学園ではなく葉月学園の生徒。町の花屋でアルバイトをしている。終盤で卒業し、家から通える短大へ進学する
関係母親と、全寮制中学に通う弟・たけしがいる。テニスが得意で料理上手
一人称・人物おっとりして礼儀正しく、けんたろうを終始「けんたろうさん」と敬称で呼ぶ控えめな少女

花に話しかけながら世話をするやわらかな感受性の持ち主で、遊園地でははしゃぎ、映画では登場人物に感情移入して泣くなど、子供っぽく素直な一面がある。一方で強引に手を引かれることを「嫌いじゃありません」と受け入れる素直さもあり、好きになった相手には一途。弟の前では姉らしくしっかりした態度に変わる。

「けんたろうさん、これからもずっと私と一緒にいてくださいね。」 — 控えめな一途さ

町でナンパ者にからまれた真歩子をけんたろうが救ったことが距離の縮まる契機。途中、けんたろうが彼女を別の若い男と一緒にいるところを目撃して動揺するが、その相手は道草癖のある弟・たけしを寮へ送り届けていただけで、嫉妬は誤解と判明する。デートを重ね、「初めて好きになった人に身体を見て欲しい」と告げて初めて結ばれる。

グッドエンドでは卒業・短大進学を経て関係が続き、彼の部屋に泊まり込んで家事をするほど深い仲に。「あの時よりもっと好きになりました」「これからもずっと一緒にいてください」と将来を誓い合い、二人で寄り添えればほかに望むものはないという穏やかな共同生活へ落ち着く。好感度が伸びなかった場合は疎遠になり苦い後味だけが残る。

「それなら……けんたろうさんの物にしてください。」 — 初めて心を委ねて

加納涼子

加納涼子 かのう りょうこ 美術部の同級生
加納涼子
読みかのう りょうこ
立場卯月学園3年でけんたろうと同級生・同じクラス。美術部の芸術家肌の少女。葉月芸大を志望し、美術コンクール「三科展」に毎年挑戦している
関係父は建築家、母は専業主婦。自宅にアトリエ兼自室を持つ。攻略難易度は高め
一人称・人物クールで大人びた、近寄りがたい雰囲気。本質は強い理想主義者で芸術に妥協しない芯の強さを持つ

出会った頃は「会話はお互いに意志があって初めて成り立つもの」と切り捨て、刺すような視線で相手を値踏みする辛辣さがある。けんたろうを「子供みたいな人」と評し、当初は彫刻・絵画のモデル候補として観察対象に据えるが、接するうちに恋愛感情へと変わっていく。刺々しさの奥に、可憐で寂しがりな素顔を隠している。

「私の名前は、《加納 涼子》……覚えておいてね。」 — 大人びた名乗り

最初はけんたろうの体型に「ヴィーナス(裸婦像)のモデルにならないか」と興味を示すところから接点が生まれる。実際に自宅アトリエでヌードモデルをさせる場面もあるが、その芸術家然とした距離感が、デートを重ねるうちに崩れていく。関係が深まると「身も心も両方とも愛して欲しい」と本心を打ち明け、「私……変わっていく自分が恐い」と戸惑うほど態度が軟化する。

個別エンディングは卒業から3年後。涼子は描き続けた裸婦画でついに三科展に初入選を果たし、その絵のモデルこそけんたろう本人だった。挫けそうになる度に励ましてくれたけんたろうへ感謝し「これからも、ずっと私だけのパートナーでいて欲しい」と告げ、二人は芸術家とその支えとして生きていく。好感度が伸びなかった場合は関係が決裂し「彼女と親しくならなければよかった」と苦い結末になる。

「これからも、ずっと私だけのパートナーでいて欲しいわ。」 — 芸術家とその支えとして

ティナ

ティナ てぃな 隣室の転入生・真エンド担当
ティナ
読みてぃな
立場外国からの留学生で、けんたろうのクラスの隣の席・寮の隣室に住む同級生。周囲からは「プリンセス」と呼ばれる。弟のティムと二人で来日
関係真エンド担当の特殊ヒロイン。母国にフィアンセがいると語られる。直接的なHシーン描写はない
一人称・人物天真爛漫で世間知らず。しばしば空中に浮くなど人間離れした特性を見せる。けんたろうを呼び捨てで「けんたろう」と呼ぶ

けんたろうを見つけるたびに「やっほー!」と全身で喜びを表す明るい少女。ご飯を炊くのに水を入れ忘れるなど、この国の生活に不慣れな一面が愛嬌になっている。一方で恋愛観は一途で芯が強く、「自分だけを見てくれる人がいい」とけんたろう一人だけをまっすぐ想い続ける。けんたろうが常に着けているペンダントに強い関心を示し、密かに同じものを持っている。

「けんたろうの目がね、すごく綺麗だったから……私、たぶん隣に座りたかったんだと思うよ。」 — 出会いの時点からの想い
「フィアンセ」の正体と、けんたろうを試す心理ドラマ

占い屋でティナを占うと「強烈なバリアで心が読めない」と匙を投げられ、彼女が普通の人間ではないことが暗示される。中盤、彼女に帰国後結婚予定の「フィアンセ」がいることが晴彦の口から告げられ、けんたろうは動揺する。だがティナは「フィアンセはいるけど、もしかしたら結婚できないかも」「その人の気持ちが最近わからない」と意味深に語る。

実はこの「フィアンセ」こそけんたろう自身であり、彼女は彼の心(他の女の子に流れず自分だけを見るか)を試していた。彼女は密かに肩幅や腕の長さを採寸して何かを手作りしており、これがペンダントと並ぶ伏線になっている。けんたろうが誠実であればティナは正体を打ち明ける。

卯月町は「夢の世界」だった — テトラ王国の真エンド

エンディングでは、卯月町での高校生活が「夢の世界」であったことが明かされる。目覚めたけんたろうはティナの故郷・カラシン系第三惑星テトラ王国の衛兵であり、二人は姫と衛兵として、カラシン神へ誓う結婚式を挙げる。対になったペンダントを通じて互いの気持ちが伝わる設定が、ここで真の意味を持つ。攻略を誤った場合、ティナは何も伝えずに「バイバイ」と去り、けんたろうは地球に残ったまま終わる。物語は「下級生の世界は現実の中にも存在している」とプレイヤーへ語りかけて締めくくられる。

「これからも、私の事だけを見てくれる?」 — エンディング、対のペンダントとともに誓い合う

その他の登場人物

稔

みのる けんたろうの親友

けんたろうの親友で、3年C組で3年間同じクラス。本編を通じて最も近くにいる相棒。明るく騒々しく、性欲と食欲が人一倍。喫茶店「土下座」で美夏に一目惚れし、「自分で名前を聞いて自分で誘う」と意気込むところから、稔×美夏の純愛サブストーリーが動き出す。当初は遊び中心だった彼が「胸がしめつけられるような恋がしたい」「ちゃんとした彼女をつくる」と本気になっていく成長が描かれ、不器用に距離を詰めて美夏とつき合えるようになる。情に厚く、けんたろうは「優しそうなフリばかりの晴彦とは大違いだ」と評する。

ティム

ティム

てぃむ ティナの弟

ティナの弟で、姉とともに卯月学園に転入し、けんたろうの隣室に住む。姉思いだが態度はぶっきらぼうで、口を開けば皮肉やトゲのある言葉が出る。けんたろうとは終始そりが合わないが、本心は屈折しており、ティナいわく「馬鹿野郎と言う時は、いつもお礼を言いたい時」。テニス部の奈々と前から友達で、彼女に好意を寄せられるが、「つき合い続けたら最後に泣くのは彼女」「姉を同じ目に遭わせたくない」と、自分たちが日本に永住しない身であることを理由に距離を置こうとする。その背景がティナ姉弟の出自(異星人)の伏線になっている。

晴彦

晴彦

はるひこ 同級生のライバル

けんたろうの同級生のライバルで、資産家・佐竹家の御曹司。高慢で自意識過剰、何かにつけ自分の家柄・財力を誇示してけんたろうを見下す。特にみこに執着して「彼女に近づくな、これは命令だ」と釘を刺し、けんたろうの名を騙ったいたずら電話や、麗子のスカートを覗くといったセコい行状をたびたび暴かれ、言い負かされる。プライドだけは人一倍高い、コメディ・リリーフ的なライバル役。

慎二

慎二

しんじ 病弱な優等生の同級生

けんたろうの同級生(3年C組)。病弱で塾通いに明け暮れる優等生。内気で気弱、口癖は「ごめん」。けんたろうを「親友」「お師匠さん」と慕い、恋愛指南を求める。当初は静香先生に強くあこがれ、過労で入院するが、回復後は「考え方を変えると楽しい事がたくさんある」と前向きに変わり、同年代の女の子へ関心を移していく。本編を通じて最も大きく変化する人物の一人。

土下座のマスター

土下座のマスター

どげざのますたー バイト先の店主・けんたろうの親戚

けんたろうのアルバイト先・喫茶店「土下座」の店主で、けんたろうの親戚。飄々ととぼけた中年男で、けんたろうを時給400円・長時間でこき使う。「学校を辞めて毎日働け」などと冗談とも脅迫ともつかない物言いでからかうが、悪気のないユーモアで本気の悪意はない。行事ごとにけんたろうのバイトの場面で登場し、彼の軽妙な突っ込みの相手役を務める。

占いばあさん

うらないばあさん 24時間営業の占い屋の主

卯月町の24時間営業の占い屋の主。口の悪い老婆で、ヒロインとの相性を「最悪」から「抜群」まで占い、けんたろうの好感度の手応えを示す案内役。ティナを占ったときだけ「強烈なバリアで心が覗けない」「普通のおなごではない」と匙を投げ、彼女の正体(異星人)をそれとなく示唆する重要な役回りを担う。

定岡

さだおか 新藤家の執事

資産家令嬢・麗子に仕える執事。麗子の自慢に律儀に相づちを打ち、メモを取る役回りで随所に登場する。麗子のお嬢様然とした日常を支える存在。

たけし

たけし 真歩子の弟

持田真歩子の弟で、全寮制の中学に通っている。道草癖があり、真歩子が寮まで送っていく場面で登場する。けんたろうが真歩子を別の若い男と一緒に見て嫉妬する誤解は、この弟を送り届けていた場面によるもの。真歩子が弟の前ではしっかり者の姉になることを示す存在。

ブルセラマン

ブルセラマン

ぶるせらまん 町に現れる名物キャラ

セーラー服姿の筋骨隆々な怪人風のギャグキャラクター。町中に突如現れてけんたろうたちを驚かせる、コミカルな名物キャラ。作品のお遊び要素として仕込まれた隠しキャラで、シリアスな叙情の合間にとぼけた笑いを差し込む役回りを担う。