ネタバレゾーン — 未プレイの方はご注意ください ← ネタバレなしページに戻る

キャラクター詳細 — MOON.

キャラクター画像はネクストン「MOON.」公式サイト(nexton-net.jp)より引用。

キャラクター画像はMOON. DVD Final Version(2002年・Nexton)公式サイトの画像を引用。CGはオリジナル版から全面塗り直しのため、97年版の絵柄とは異なります。

天沢郁未

天沢 郁未

あまさわ いくみ
A‐12・Class A
読みあまさわ いくみ(A‐12)
立場主人公・潜入者
年齢16歳
適性Class A(最上位)

16歳の女子高生。母の怪死の仇を討つためFARGOへ潜入した主人公。Class A(最上位)の適性を持ち、少年との同居生活を通じて完成体へと成長する。外見は強がりだが内面は複雑な不安を抱え、「本当はよくわからない」と正直に自己開示できる誠実さを持つ。

「母の仇を討ちに来た」という郁未の前提は反転する。郁未の母・未夜子不可視の力を持ち、郁未は生まれながらに力を遺伝していた。「この穏やかな生活を失いたくない」という正の意志が邪の力を発動させ、郁未自身が無意識に母を殺した——その記憶を封じたまま施設へ来ていた。DAY20で声の主がこの真実を突きつける。
象徴的なセリフ
  • 「うそだ……信じない…」 — DAY20、真エンド分岐の一言。意志の力の解放
  • 「私は母が殺されたの…」 — 潜入動機であり、後に真相が反転する核心
  • 「これが人と人との交わり…私が求めていたもの」 — DAY09、少年との後の独白
  • 「なにも成していないもの」 — 逃げないことへの矜持
  • 「Tac…いや、きっと思い過ごしに違いない…」 — 作品唯一のメタ描写
ルート別顛末

真エンド: 少年半身を宿したままを撃破。施設脱出後、娘・未悠を持つ母になる。 / DEAD1: 永続陵辱 / DAY14: 爆死 / DAY20精神世界: 精神的閉じ込め。

少年(名前なし)

少年(名前なし)

異種族・捕囚
名前名前なし(少年)
立場郁未の同居人
正体30年間捕囚されてきた異種族

郁未のA棟同居人として最初から部屋にいる謎の存在。名前を持たず、素性を語らない。飄々とした口調の裏に種族解放の使命を抱え、郁未を「完成体」へと育てるために行動していた。

人間ではない異種族の一員。30年前に人間に捕獲されFARGO施設に閉じ込められた捕囚。「足枷」と呼ばれる精神的束縛によって脱出できない。DAY15で高槻に正体を暴露される。DAY16で郁未を救うために自ら両腕を切断し消去される。「キミだから助けたんだよ」——種族の使命より個人としての郁未を選んだことの告白。郁未の内部に「半身」として残り続け、郁未を完成体にしたことで撃破が可能になる。
象徴的なセリフ
  • 「さようなら、郁未」 — 名前のないキャラが郁未の名を呼ぶ唯一の瞬間
  • 「キミだから助けたんだよ」 — 使命ではなく個人として選んだ瞬間
  • 「謝罪さ、僕ができることなんてそれぐらいだったんだ」 — 両腕切断の自己申告
  • 「ロングロングアゴー…」 — 昔話の枕詞。種族の歴史を持つことの示唆
  • 「外はいい天気だってのに」 — 30年間閉じ込められた存在の言葉として重い
鹿沼葉子

鹿沼 葉子

かぬま ようこ
A‐9・23歳
読みかぬま ようこ(A‐9)
立場A棟同居者
属性FARGO信者・母を殺した過去を持つ

A棟の郁未の同居者。FARGO宗団の敬虔な信者として感情を消した機械的な口調で語り、「俗世界の名で呼ぶ必要はありません」と自分の名前を否定する。携帯ゲーム機を「捨てた」と言いながら電池が切れるまで使い続ける——言葉と行動の乖離に残る人間味。

誕生日の日、母から「Class A昇格のために家族の死に直面しろ」と首を絞められ、抵抗する中で手にしていた誕生プレゼント(時計)で誤って母を殺した。その罪の罰として施設に留まり、信仰という名の自罰の中で生きてきた。DAY20の最終決戦で郁未との激突の際に「意図的に手元を狂わせ」郁未を勝たせ、自ら解放を望む行動を取る。「鹿沼葉子です。よろしくお願いします」と初めて本名を名乗り外の世界へ帰る。
象徴的なセリフ
  • 「鹿沼葉子です。よろしくお願いします」 — MOON.屈指の解放シーン。机の外に帰る宣言
  • 「俗世界の名で呼ぶ必要はありません」 — 名前を持つことへの拒絶(後に反転)
  • 「希望というものは以外と近くにあるもです」 — 誤字のまま残る人間的な言葉
  • 「私の存在はそれ以上でもそれ以下でもありません」 — 自己否定としての信仰
  • 携帯を電池切れまで使い続ける行動 — セリフでなく行動で人間性を語る
巳間晴香

巳間 晴香

みま はるか
C‐73
読みみま はるか(C‐73)
立場仲間・潜入者
関係良祐の義妹

義兄・良祐FARGOから連れ戻すため潜入した強気な女性。「眼を見ればすぐわかる」という観察力を持ち、DAY01に郁未の意志の強さを即座に見抜く。感情を先送りにして前へ進む精神的支柱として機能する。

DAY09で高槻に「精練の間」で4回の陵辱を受ける。郁未はこれを強制的に目撃させられる。DAY11で高槻が良祐との近親行為を強要し、精神的に崩壊寸前まで追い詰められる。良祐の自爆死後、晴香は暴走の瀬戸際に立たされるが郁未に支えられる。真エンドでは由依と再会し、「良祐のために泣ける日が来る」という未来が示唆される。
象徴的なセリフ
  • 「眼を見ればわかる」 — 晴香の全行動原理
  • 「真実はいつも過酷だもの」 — 潜入者としての覚悟
  • 「あんたで良かったと思ってるし」 — 陵辱目撃者として郁未がいてくれたことへの複雑な感謝
  • 「あんた貧乳だから大丈夫よ」 — 日常的な毒舌(緊張の緩和)
  • 「FARGOに入信しようなんて気のフレた連中が…」 — 晴香節の真骨頂
名倉由依

名倉 由依

なぐら ゆい
B‐73
読みなぐら ゆい(B‐73)
立場仲間・潜入者
過去姉殺害未遂・幼年期被害

明るく活発な印象の少女。姉・友里を連れ戻すために潜入した。「思い出さないままいたほうがいい真実がある」という信念を持つが、真エンドでその言葉を自ら反転させる成長を見せる。

幼年期に暴漢から性的被害を受けた。そのろめたさから姉・友里に話せないまま自傷行為(リストカット)をしていた。友里はそれを見て深く傷つきFARGOへ入信した。この連鎖の罪悪感が由依の「封じ込め」の生き方を作っていた。DAY05のELPOD訓練中にこれら全ての記憶が一気に開く。DAY07「脱出する」選択で単独脱出→後日入信者救済活動家に(ルートエンド)。「残る」後DAY08でC棟探索→友里と対面→暴走→射殺(死亡BAD)。真エンドでは晴香と再会。
象徴的なセリフ
  • 「思い出さないままいた方がいい真実って、あると思いませんか?」 — DAY01(後に反転)
  • 「思い出さないままいたほうがいい真実なんて…実はないんじゃないですか」 — 真エンドでの成長
  • 「お姉ちゃんを返してよぉぉっっ!」 — 死亡BADエンドの絶叫
  • 「あたし、名倉由依って言いますっ!」 — 元気さと内面の傷の対比
  • 「絶対探し出して連れて帰るからっ!」 — DAY01トラック内の携帯での言葉
名倉友里

名倉 友里

なぐら ゆり
C‐188・由依の姉
読みなぐら ゆり(C‐188)
立場由依の姉
属性すでにロスト体・施設内消去対象

由依の姉。由依が幼年期の被害を話せず自傷行為をしていたのを見て深く傷つき、やがてFARGOに入信した。施設でロスト体分身に精神を侵食され自我を失った状態)となり消去される。

DAY06で警報が発令、C棟で暴走し消去される。この消去が物語の転換点となる。由依が「お姉ちゃんを返してよ」と絶叫するBADエンドの引き金。

「ゆいちゃ……ゆいちゃ……」— 暴走中に妹の名を呼び続ける
巳間良祐

巳間 良祐

みま りょうすけ
B棟MINMES管理・晴香の義兄
読みみま りょうすけ
立場FARGO職員
関係晴香の義兄

晴香の義兄で、FARGO宗団の職員としてB棟MINMES管理を担当。妹の潜入を知りながら「興味ない」と無関心を装い続けていた。DAY10で郁未に共通パスを密かに渡す——無言の行動で感情を表す。

DAY11で高槻が晴香との近親行為を強要。精神的限界に達した良祐は高槻に呪いの言葉を放ちながら自爆死。最後の瞬間、晴香を片腕で抱きしめる。「言葉にしなくても気持ちは伝わってると思ってた俺の甘えが招いた結果」という自責の言葉を残す。義妹への深い愛情を隠し続けた末の、感情の爆発として描かれる。
高槻

高槻

たかつき
B棟巡回員・サディスト
読みたかつき
立場B棟巡回員
属性狂的サディスト

B棟の巡回員。「仕置き」という名目で信者(特にC棟)への陵辱を行う狂的サディスト。DAY09で晴香を陵辱し郁未に強制目撃させる。DAY11で良祐と晴香への近親強要を行い良祐の死を招く。DAY15で少年異種族としての正体を暴露する。DAY15〜16で良祐の関係者に腕を失う。

象徴的なセリフ
  • 「アイツは人間じゃないんだよっ!」 — DAY15、少年の正体暴露
  • 「いい仕置きじゃないか」 — 陵辱を「役職の仕事」と語る
  • 「参ったぁ」 — ミーム化した独特のセリフ
  • 「ClassAに何の仕置きが必要だってんだ」 — 言い訳

声の主(月)

こえのぬし(つき)
FARGO創設者・最終ボス
読みこえのぬし(月)
立場FARGO宗団の創設者
属性最終ボス・「悲劇の傍観者」

DAY01の適性検査で郁未と初接触(姿なき声として)。施設内で絶対的な権威を持ち、FARGOの研究全体を主導する存在。正体はDAY20まで明かされない。

DAY20で揺り椅子に腰掛けた老人として顕現。郁未が「」と呼びかけたとき「なるほど、月か。月。いつなんどきも、人間たちの悲しく、哀れな姿を見てきた。…いわば悲劇の傍観者。私はそのものであるのだよ」と応じる。郁未の母を殺した真相を告げ、頭上の月として具現化する。郁未の「うそだ」という意志の力——完成体不可視の力——によって撃破される。タイトル「MOON.」が指す存在。
象徴的なセリフ
  • 「郁未の母親を殺したのは、キミ自身なのだよ」 — DAY20、最大の暴露
  • 「私は悲劇の傍観者に過ぎない」 — 自称
  • 「いわば悲劇の傍観者。…私はそのものであるのだよ」 — 「月」の自己規定
  • 「では A-12、部屋の中央に立って」 — DAY01の適性検査、最初の接触
郁未の母
未夜子

未夜子

みやこ
C‐79・郁未の母(故人)
読みみやこ(C‐79)
立場郁未の母(故人)
属性不可視の力の保持者

郁未の母。6年間FARGOに失踪した後、半年前に帰宅。「特製クリームシチュー」を毎日作り、穏やかな日々を取り戻したかに見えた。その後怪死。

未夜子自身も不可視の力を持っていた。郁未はその力を生まれながらに遺伝していた。16歳の郁未が「この穏やかな生活を失いたくない」という正の意志を抱いたとき、それに反する邪の力が無意識に発動し、母を殺した。郁未はこの記憶を封じたまま「母の仇を討ちに来た」と信じ込んでいた。
「郁未……長い間ごめんね」「これからはずっと傍に居れるからね…」「郁未の大好きな特製クリームシチュー、毎日作ってあげるからね…」— プロローグでの帰宅シーン

未悠

みゆ
郁未の娘・エピローグ登場

真エンドのエピローグでのみ登場する、郁未の娘。FARGO施設崩壊後の数年後、郁未が母として生きている事実を「画面で確定」させる役割を担う存在。郁未の内側に残った少年半身を宿したまま生まれた次世代であり、消えた少年が郁未を経由して「外」に出たことの象徴でもある。母・未夜子から郁未へ、郁未から未悠へ——名前の「未」を受け継ぐことで、奪われた家族の連鎖が三世代でやり直される構図が示される。台詞や個別エピソードはほぼ与えられず、その存在自体が物語の帰結として置かれている。

「未悠……この子も、いつか自分で名前の意味を見つけるんだろうな」— 真エンド・エピローグ(郁未の独白)