ストーリー詳細 — 好き好き大好き!
共通序章から全エンディングの結末までを解説します。 ▼詳細を読む はネタバレを含みます。 プレイ済み設定をするとアコーディオンがデフォルトで展開されます。
第一幕 — 拉致と監禁
主人公の青年「ボク」は通学電車・糸織線で1年以上、女子高生の蒲乃菜(ほのな)を盗み見続けていた。雑誌で顔を隠しながら、彼女の制服・笑顔・季節ごとの小物を観察し続ける日々。ある日、電車内で酔った3人組チンピラに蒲乃菜が絡まれる場面に遭遇した主人公は、思わず飛び出して救出する。「ボクの蒲乃菜に何をするんだっ!!」と叫んでしまい、蒲乃菜から名前と住所を聞かれる。
その後、亡き祖父の工場跡を相続した主人公は計画を実行。夜道で道を尋ねるふりをしてエーテルを嗅がせて蒲乃菜を気絶させ、地下室へ運び込む。そこで全身を覆う黒いラバースーツ・ラバーマスク・ラバーコルセットを着せ、すべてに鍵をかけて監禁する。「両親を早くに亡くし、祖父の遺品整理に来ている」という嘘の身の上を語る。
第二幕 — 心理的攻防
蒲乃菜は男の正体を探ろうと、自分の家族・趣味・ペットの話を一気に話して「人格ある人間」として認識させようとする。最初の言葉は震える「あなた…なの?」。ラバースーツの異物感・ゴムの匂い・通気性のなさに苦しみながらも、男に乱暴されないことを救いと感じている。
やがて蒲乃菜が「私のどこがよかったのっ!?」と泣き叫ぶ慟哭の場面で、主人公は思わず「ボクはそのラバースーツを、君に着てもらいたかったんだよ」と本心を漏らす。蒲乃菜は次第に「あの人はラバリストなのだ」と確信。偶像として祀り上げられた自分と、電車で救出してくれた「あの人」の声が似ていることに気付き始め、「あなた、私に会った事があるのっ!?」と追及する。
「やっぱり…似てる…長瀬さんの腕…あの人の腕に…」 — 蒲乃菜(独白)救出者と監禁犯が同一人物だと気付き始める瞬間
「私、あなたの事を、もっと知りたいの。」 — 蒲乃菜 心が開く
第三幕 — 外部からの侵入(ルート分岐)
主人公の日常パートには複数の人物が介入してくる。彼らへの対応がエンディング分岐を決定する。
- 木更津みるく——大学後輩の明るい女の子。主人公に好意を寄せ、工場に上がりたがる。「先輩、ずっと探してたんですよ」と駆け寄ってくる
- 藤堂莉果——祖父の友人の一人娘で主人公の幼なじみ。「お弁当作って来た」と工場を懐かしんで訪問。「あたし、あなたの事が好きだったのよ」と幼少期の恋心を告白する
- 天童瑠香——莉果の従姉で主人公の幼なじみ。莉果への独占欲から主人公を敵視。子供時代から目の敵にしてきた
- 須玉ゆかり——元塾講師・麻宮大学院生(心理学専攻)。工場を訪ねながら主人公の様子の異常さを観察し続ける
全エンディング詳細
選択肢の積み重ねにより全11エンディングに分岐する。ED01〜ED10はすべてバッドエンド。全達成後にTrue EndのED11が解放される。
ED01 — ラバーフェチに バッドED
主人公と蒲乃菜は10日近く地下室で心を通わせ、夫婦同然の生活を送るようになる。ある日、薬を買いに外出したわずかな間に通報があり、戻ってくると警察が踏み込んでいて主人公は逮捕される。蒲乃菜は無事に救出される。
しかしその後、蒲乃菜は家族のもとに帰っても落ち着かず、施設や病院を何度も抜け出して地下室に戻ってくる。ラバースーツを手放せないまま、男の帰りを座り込んで待ち続ける少女になってしまう。監禁が蒲乃菜の精神を変容させてしまったという皮肉な結末。
ED02 — 帰宅 バッドED
主人公は蒲乃菜を布引駅に送り届け、再会を約束するような関係に至る。しかし蒲乃菜が手帳を片付け忘れており、母親が手帳に書かれた長瀬渡の名前を発見して警察に通報。主人公は逮捕される。
主人公は終生「蒲乃菜が告発した」と疑い続けるが、実際に通報したのは母親であり、蒲乃菜自身は告発していない。すれ違いのまま終わる後味の悪いバッドエンド。
ED03 — 死亡 バッドED
みるくが工場に入り込み、地下室の蒲乃菜を発見する。工場内の争いの末、みるくが包丁で蒲乃菜を刺殺。主人公は精神病院に収容される。
面会に来たゆかりに対し、主人公は「蒲乃菜はこの部屋の隅っこにいる」と語りかける。死んだ蒲乃菜が傍にいる妄想の中に逃げ込み、そのまま物語が終わる。
ED04 — みるく死亡 バッドED
みるくを蒲乃菜の代わりのラバー人形として地下室に拘束しようとした主人公は、みるくの服を切り裂き拘束着を着せた上で、搾乳・浣腸・肛門姦などの拷問の果てにみるくを死亡させる。
警察に連行される主人公は「次の女の子もまた飼おう」と笑い続ける。完全に狂気に陥ったままエンドを迎える。
ED05 — 主人公事故死 バッドED
蒲乃菜の脱出を阻もうとしてもみ合いになった主人公は、階段から転落して首を折り即死する。棒鍵が排水溝に落ちてしまい、蒲乃菜は地下室から出られなくなる。
やがて腐っていく主人公の死体と共に、蒲乃菜は地下室に閉じ込められたまま物語が終わる。最も救いのないエンドの一つ。
ED06 — みるくに殺される バッドED
地下室前でラバースーツが切り裂かれ、生身の蒲乃菜を見た瞬間、主人公の偶像が崩れ落ちて獣欲が解放される。そこへみるくが工場に入り込んでくる。
「あたしはそんな先輩でも良かったのに……。」 — みるく 主人公の背後からナイフを抜き取りながら
「でも、でも、あなたはあの子を欲しがった。あたしじゃなくて、あの子を欲しがった。あたしよりあの子を選んだ。」 — みるく ナイフで刺しながら
みるくは主人公を背後からナイフで何度も刺して殺害。その後、蒲乃菜を地下室に閉じ込めたまま主人公の死体を抱きしめて独白する。
「そしてここは、あなたとあたしだけの世界……。」 — みるく 殺害後の独白
ED07 — 三人死亡 バッドED
主人公が瑠香を工場の二階塾教室で強姦。瑠香は逃げようとして窓枠から墜落し、ガラス片で喉を貫かれて出血死する。
翌朝、何も知らない莉果が訪問してくる。主人公と莉果はSEXに至るが、莉果は「渡君、ずるいんだ………。瑠香ちゃんの事、嫌いみたいな事言ってたくせに」と呟く。屋上に二人で出ると、莉果は主人公を突き落とす。
「あたしを………置いてっちゃヤだ………。」
「あたしもいっしょに………。」 — 莉果 飛び降り直前
主人公が落下死した後、莉果も自らの体を落として飛び降り自殺。三人が死亡する最も暴力的なエンドの一つ。
ED08 — みるくに監禁される バッドED
みるくがオレンジジュースに睡眠薬を混ぜて主人公を眠らせ、自宅の寝室のベッドに鎖で拘束する。目覚めた主人公に「先輩はここで暮らすの、あたしとずっと一緒に」と告げる逆監禁エンド。ある種の皮肉な幕引き。
ED09 — みるくを飼う バッドED
蒲乃菜が死んだ後、みるくの「先輩のためなら何でもします」という言葉を試すように主人公は行動を起こす。地下室でみるくに拘束着を着せ、鞭・待ち針・電車のオモチャ等のSM拷問で飼い続けるエンド。蒲乃菜の代わりを求め続ける主人公の歪みが極まった結末。
ED10 — 二人を飼う バッドED
みるくが事情を承知の上で蒲乃菜と一緒に地下室に住むことを選ぶ。両者の精神が崩壊していく。蒲乃菜はみるくを「お化けがいるの…あの子…ずっと私を噛もうとしてるの」と幻覚で見るようになる。
「あたしもっ………ゴムのお洋服着るのぉっ!!」 — みるく 精神崩壊(拘束着のままラバースーツを求め続ける)
二人がそれぞれ別々の方向に狂っていく並行地獄絵。全バッドエンドの中でも特に息苦しい結末。
ED11 — あの時をもう一度
電車内のチンピラ事件で蒲乃菜を救出した後、「名前を教える」選択を取るIFシナリオ。主人公は蒲乃菜から名前を聞かれ、「ボクは蒲乃菜に何をするんだって叫んじゃった」と恥ずかしながら明かす。蒲乃菜は微笑んで学園祭のチケットを手渡す。
その後、二人は学園祭でデートし、普通の恋人関係へと自然に移行していく。「いつかボクの秘密を打ち明ける日まで」と主人公が誓う場面で幕を閉じる。
10種のバッドエンドを経て初めて到達できるこのシナリオは、「もしあの時、ちゃんと話していれば」というシンプルなIFを提示する。全11EDを踏んだプレイヤーへの、静かな救済として機能する。