キャラクター詳細 — 誰彼 -たそがれ-
キャラクター画像はLeaf「誰彼 -たそがれ-」公式サイト(leaf.aquaplus.jp)より引用。
キャラクター画像引用: 誰彼 -たそがれ- 公式サイト(Leaf/アクアプラス)
| 読み | さかがみ せみまる |
|---|---|
| 立場 | 主人公 / 完成体強化兵 |
| 年齢 | 肉体21歳 / 実年齢72歳以上 |
| 所属 | 帝国陸軍特殊歩兵部隊(元) |
立場・役割
太平洋戦争末期に帝国陸軍が開発した「唯一の完成体強化兵」。仙命樹が体内に完全定着した唯一の個体であり、不老不死・超回復力・感覚強化を持つ。50年の石棺眠りから平成1X年夏に目覚め、残存強化兵たちと争う。
性格・行動原理
徹底した軍人気質。一人称「俺」、短く硬い口調。無駄口を叩かず、常に情勢分析と行動計画を並行して処理する。感情表現は極度に抑制されているが、内心は繊細で、月代たちの天真爛漫さに静かに温まる場面がある。
行動原理は「強化兵としての使命」と「民間人、特に女子供を護る」という二本柱。最初の戦闘で御堂が月代に向けた行為に割り込む反応が、蝉丸の本質を端的に示している。
「御堂……女に手を上げるとは、それも命令か?」 — 最初の戦闘での第一声
「魂は複製できん。俺の持論だ」 — 老蝉丸(自分のクローン)を見て
真相・後半の描写
昭和18年9月4日、蝉丸は死にかけたきよみに自らの血を与えて蘇生させた。これが全事件の発端。軍に連行された後、50年間石棺に眠らされ、現代で目覚めた。きよみは蘇生したが意識を取り戻せず、その血から造られたクローンが月代であることが終盤に明かされる。
老蝉丸が強化兵コントロール装置を独力で復元し、蝉丸を始末しようとした黒幕だったという事実も判明する。蝉丸は老蝉丸を許し、坂神邸を去ることを選ぶ。
ルート別の顛末
- 紅い絆(月代トゥルー) — 唯一、旅立たないエンド。月代の告白を受け、坂神邸に残る。
- 永遠の樹(月代ノーマル) — 月代との別れを前日に済ませ、翌朝静かに旅立つ。
- 不老不死を(高子ルート) — 高子と一夜を過ごし、「俺は時代を越えて生きる」と告げて旅立つ。
- 四人心中(きよみトゥルー) — 光岡の自己犠牲を受け入れ、きよみと共に死を選ぶ。
- 引継ぎ(きよみノーマル) — 裕司からきよみを引き継ぎ、共に暮らし始める。
- 渡米(麗子ルート) — 麗子の渡米を見送り、再会を約して別離。
| 読み | みいでら つくよ |
|---|---|
| 立場 | メインヒロイン |
| 正体 | 杜若きよみのクローン |
立場・役割
夏休みに坂神邸に滞在する活発な女子高生。親友・夕霧と共に地下の社で蝉丸を目覚めさせた発端の人物。物語を通じて蝉丸の「50年分の空白」を笑い飛ばしながら現代文化を教え続ける存在。終盤に自らが杜若きよみのクローン(仙命樹が薄い覆製身)であることが明かされる。
序盤の印象と実際の姿
一見バカっぽいほど開けっぴろげだが、「要するに、信じようと信じまいと、蝉丸は蝉丸だよ」と断言する直感的な哲学を持つ。嫌なことはすぐ口にし、嬉しいことは全身で表現する素直さ。暗闇で物が見える・耳が良い・泳ぎが速いといった能力が自分では「運動神経がいいだけ」だと思っているが、実際は仙命樹の薄い発現。
「要するに、信じようと信じまいと、蝉丸は蝉丸だよ」 — 蝉丸が自分の正体について迷う場面
真相・後半の描写
覆製身きよみに「あなたは杜若きよみのクローン」と告げられ深く動揺するが、蝉丸の「お前は人間だ」という言葉で立ち直る強さを持つ。オリエントホテルで覆製身きよみを妹と呼んで看取り、犬飼の告白を聞き、自分が「きよみを目指して造られた第二の覆製身」であると知る。しかし月代はその事実を自分のアイデンティティとは分離して受け止める。「あたしは月代だ」。
地下施設での決戦で、御堂に敗れかけた蝉丸に跋扈の剣・鳳凰を届ける。「きっとこの剣なら蝉丸を護れるって思ったの」——月代の愛が剣を発動させた、本作のクライマックス。
「あたし……初めて、男の人、好きになったの……」 — 蝉丸への告白
ルート別の顛末
- 紅い絆 — 蝉丸と結ばれる。坂神邸に共に残る、あるいは旅立ちを見送る。
- きよみルート — きよみと蝉丸の関係を受け入れ、「ときどき遊びに来ていいでしょ?」と新しい関係を築く。
- バッドエンド(BE-06前後) — 御堂に誘拐された場合、地下施設で血を浴びせられ凌辱される。
| 読み | きぬた ゆうぎり |
|---|---|
| 立場 | 月代の親友 |
| 属性 | 不老不死を望む少女 |
立場・役割
月代の親友として坂神邸に同伴する内向的な少女。ツノガエル「ケロリン」の飼い主。天文学・生物学の知識が豊富で、静かな知性を持つ。月代とは正反対の引っ込み思案だが、的確に蝉丸を評するセンスがある。
性格と夕霧ルートの意味
松林で御堂に襲われた時、蝉丸の返り血を浴びて催淫状態となり、蝉丸に鎮められる。この事件以降、夕霧は蝉丸への秘めた恋心を持つが、月代の親友として最後まで告白しない。「早く元気になって月代ちゃんを助けてあげてください」——催淫を解いてもらった直後のこの言葉が、夕霧の健気さを示す。
「好きなんです……。ぬるっとした感じが……」 — アメフラシへの愛情(比喩的でもある)
ルート別の顛末
- 夕霧Hイベント — 催淫状態を蝉丸に鎮められる。以後月代の親友として共通ルートに合流。
- 全ルート — 最終的に月代と共に蝉丸を見送る立場。告白されないまま終わる切ないルート。
| 読み | くわしま たかこ |
|---|---|
| 立場 | 看護婦見習い / 坂神邸家政婦 |
| 所属 | 石原診療所 |
立場・役割
石原診療所の看護婦兼坂神邸家政婦。月代・夕霧より一回り年上で、蝉丸の正体を知った唯一の大人として物語に深く関与する。不老不死の倫理を最も深く問う台詞を語るキャラクター。
性格と物語上の機能
典型的な大和撫子の外見の内側に、「永遠に生きてどうなるんですか!?」という叱咤を老蝉丸に向ける強さを持つ。高子の言葉が、この作品における不老不死の倫理問題への答えの一つになっている。「年をとらない人間が、同じ土地に居続けることはできないのですから」——高子の諭しが老蝉丸を改心させ、事件を収束させる。
「別れたくありませんっ、蝉丸さん! イヤですっ! 別れても、ずっとずっと忘れなくなるような、思い出をくださいっ」 — 蝉丸の旅立ち前夜
ルート別の顛末
- 不老不死を(高子ルート) — 一夜を共にした後、翌朝の旅立ちを見送る。「ずっと忘れない思い出」を胸に。
- その他ルート — 月代・夕霧と共に蝉丸を見送る大人の女性の役割。麗子に女同士の愛撫で催淫を解かれる場面がある(麗子ルート)。
| 読み | いしはら れいこ |
|---|---|
| 立場 | 石原診療所院長 |
| 真名 | 安宅みや(本名) |
立場・役割
石原診療所の院長。蝉丸が最初に担ぎ込まれた診療所を仕切る謎の女医。岩切に「安宅みや」と呼ばれ、生科研技術課にいた女として認識されるが、正体は最後まで確定しない。強化兵を超える剣技と隠形見破り能力を持ち、御堂の左腕を切り落とす戦闘能力がある。
謎と示唆
「私はあなたたちと同じじゃないわ」と繰り返し強調する麗子。光岡との問答で語る「4億年前の物」の伝承——麗子自身がその末裔である可能性が示唆される。「あなたは私の見込んだ人間よ。失望なんかさせないで。でなきゃ、造った意味がないもの」という独白は、麗子が蝉丸の「完成体化」に関与した可能性を示す。
高子を女同士の愛撫で催淫解毒する場面、老蝉丸との電話で「彼はあの子のナイトよ」と月代の守護者として蝉丸を位置付ける場面——麗子は観察者でありながら、陰で物語全体を設計する者でもある。
「ここはあなたの暮らしていた時代から、ゆうに50年は経った世界なのよ」 — 蝉丸に時代のずれを告げる診療所のシーン
ルート別の顛末
- 渡米(麗子ルート) — 特異性質の細菌研究がアメリカで認められ渡米。「顔を知る者が消えるまで半世紀は戻らない」と告げ、再会を約して別離。
- その他ルート — 診療所院長として日常を営みながら、適宜助言を与える存在にとどまる。
| 読み | かきつばた きよみ |
|---|---|
| 立場 | 蝉丸の恋人(50年前に死亡) |
| 真相 | 意識障害状態で生存。覆製きよみの原身 |
立場・役割
昭和18年に死の淵でに瀕したきよみに蝉丸が自らの血を与えて蘇生させた、物語の根源となる女性。仙命樹で蘇生したが脳細胞の損傷で意識が戻らず、弟・裕司が50年間守り続けた。意識が戻るのはきよみルートのクライマックスのみ。
意識が戻った時のきよみ
本作で最も純粋に蝉丸を愛する女性として描かれる。「風の音ではなく、風のたてる音を見るのですよ」という詩的な知性。破瓜の血まで気配りする繊細さ。「蝉丸さんの血で狂わせてほしい」と願う情熱。きよみのみが仙命樹宿主同士の交わりを理解した上で蝉丸に求める。
光岡の自己犠牲を「だめえええぇぇぇっ!!!!」と叫んで阻止しようとする場面が、眠り続けたきよみの感情の深さを一気に示す。
「もう安心です。蝉丸さんだけでも、来てくださったのですから」 — 昭和18年、死の直前のきよみ(回想)
「どうか、わたしを狂わせてください。蝉丸さんの血で」 — 意識を取り戻したきよみ
ルート別の顛末
- 四人心中(きよみトゥルー) — 蝉丸と共に死を選ぶ。遺書「先立つ不幸を、お許しください」が残される。
- 引継ぎ(きよみノーマル) — 蝉丸が裕司から引き継ぎ、共に暮らし始める。
- その他ルート — 意識が戻らないまま裕司の元で眠り続ける。
その他の登場人物
若き蝉丸の覆製身。仙命樹が根付かず、歳を取る「失敗作」として50年を生きた。表向きは保護者として振る舞うが、実は強化兵コントロール装置を復元し御堂・岩切・光岡を再起動させた黒幕。「自分が老いて死ぬのに、原身だけが永遠に生きるのが許せなかった」という嫉妬が動機。
高子の叱咤で改心し、蝉丸に許される。「自分だけでなく、皆も永遠に生かす方法を探せ!」という蝉丸の激励を受け、坂神邸で月代たちを見守る余生を選ぶ。
「わしの身体には仙命樹は根付いていなかったのだっ!! なにがお前と違うというのだ!?」 — 地下施設での絶叫
影花藤幻流の達人にして蝉丸の幼馴染。「お前と決着をつけるために、この世に舞い戻った」と現れながら、実は最も蝉丸の幸福を願っていた存在。テロメア異常短縮で死を自覚しており、自らの死を蝉丸ときよみの幸福のために演出する。
「俺の剣には菌は付いていない。そう見せただけだ。だが、俺は死ぬ。どのみち俺の死は決まっていた」——光岡の自己犠牲は本作最大の感情的クライマックスのひとつ。
「坂神……きよみは……お前が護れ……末永く……。俺は、先に……ゆく」 — 最期の言葉
火戰躰一番機の強化兵。銃の名手。犬飼の「完全体計画」の実行部隊として蝉丸を追う。仙命樹の「真の姿」を食らって肥大化し崩壊するが、その過程で物語の世界観核心——仙命樹が4億年前の生命の樹の末裔であること——が明かされる。
月代に血を浴びせ凌辱するバッドルートの加害者でもある。単純な悪役ではなく、「完全体になれば人類を超えられる」という強固な信念を持つ強化兵の末路として描かれる。
きよみの実弟で生物学者。昭和18年に独逸留学中に姉の死を聞き帰国し、犬飼から姉を奪還した後、「北村」名義で神渡町に住み50年間介護し続けた。仙命樹を操作する隠ぺい電磁波装置を自作し、強化兵から姉を守り続けた。
蝉丸とは幼馴染。鏡間湾の港での再会シーンは本作で最も静かな感情的クライマックスのひとつ。時を越えてトゥルーでは、きよみが蝉丸と共に姿を消した後、一人残される。きよみの書き置きに「日本一の弟」と称えられた。
「坂神さん……、よく、聞いてください。姉は──杜若きよみは生きています」 — 蝉丸との再会
生科研の首席研究者。きよみへの偏執的な愛が全事件の発端。きよみの死後、独断で新しい仙命樹を投入して蘇生させたが脳は戻らず、裕司に奪われた。以後50年、きよみの覆製身を三体造り続ける——覆製きよみ、月代の三体が全ての連鎖。
最終決戦で覆製きよみが身を盾にした瞬間、はじめて彼女を「お前こそが本当のきよみだっ」と認める。50年遅れた愛の告白。覆製きよみの死後、自ら警察に出頭した。
「お前こそが、本当のきよみだっ!」 — 覆製きよみの死の直前