用語集 — 誰彼 -たそがれ-
世界観の核となる固有設定用語を解説します。▼ネタバレ詳細 を含む項目はアコーディオン内に格納されています。タグをクリックするとそのカテゴリの用語だけを絞り込めます。
宿主を不老不死にする微細生物。陽光と水を嫌い、宿主の知覚と身体能力を飛躍的に強化する。
- 詳細
- 4億年前に海底洞窟で発見された微細生物を陸軍が培養したもの。公式には浅黄把瑠那博士の発明とされるが、実際は巨大生命体「生命の樹」の生き残り1厘を培養した存在。宿主に神懸かり的な知覚と身体能力、不老不死を与える。岩切のセリフ「奴らめ、主に逆らうからだ」から、意志を持つ可能性がある。
- 関連用語
- 強化兵 / 試挑躰 / 生命の樹 / 催淫作用 / 覆製身 / 隠ぺい装置
仙命樹を宿す帝国陸軍の改造兵士。老化停止・傷の高速治癒・感覚鋭敏化の三大能力を持つ。
- 登場する強化兵
- 蝉丸(完成体)/ 御堂(火戰躰一番機)/ 岩切花枝(水戰試挑躰)/ 光岡悟(テロメア異常系)の4名。他に3〜4名の試挑躰が保管されていたが詳細不明。
- 弱点
- 陽光と水で能力が低下。コントロール装置(電磁波)で指令を受けるよう教育されている。
- 関連用語
- 仙命樹 / 試挑躰 / 火戰躰 / 水戰試挑躰 / 完成体 / 隠ぺい装置
仙命樹の変異体を宿す特殊強化兵。水戰・火戰などの特殊戦闘に特化するが、多くが失敗作で短命。
- 詳細
- 標準強化兵の弱点(水・火など)を克服する試み。失敗が多く、変異仙命樹は宿主の肉体に激しい負担を強いる。岩切は水戰試挑躰、御堂は火戰躰(一番機)を名乗る。光岡はテロメア異常という別系統の可能性。すべて欠陥品として扱われ、蝉丸のみが完成体と評価された。
- 関連用語
- 仙命樹 / 強化兵 / 水戰試挑躰 / 火戰躰 / 完成体
水中戦闘に特化した強化兵。岩切花枝がただ一人の成功例。女性の肉体で負荷に耐えた。
- 詳細
- 仙命樹を変異させて水中戦闘を可能にした特殊強化兵。水中では鬼神の如き速度と剣技を発揮。陸上でも並の強化兵以上の能力を持つ。岩場の海中で蝉丸を襲い、小刀で両腕両足の切断を試みる。
陽光下で本領発揮する強化兵。炎に強く、格闘と銃撃の達人。火戰躰一番機は御堂を指す。
- 詳細
- 陽光下で仙命樹が萎縮するという欠点を克服した強化兵。300度の炎にも水ぶくれ程度で済む耐火性を持つ。陽光下では蝉丸を圧倒する格闘能力を発揮。拳銃・ライフル・爆裂弾も多用。「一番機」と自称することから正式な部隊名を名乗る矜持を持つ。
クローン、複製体のこと。軍の強化兵量産計画で用いられた。老蝉丸・覆製身きよみ・月代が該当。
- 詳細
- 軍の強化兵開発で蝉丸の遺伝子を複製して量産する計画があった。老蝉丸はその第一号。覆製身きよみと月代も犬飼が造った覆製身。仙命樹が根付くかどうかはランダムで、老蝉丸は失敗、他の二人は成功しているが濃度は異なる。
- 関連用語
- 原身 / 強化兵 / 仙命樹 / 犬飼俊伐
覆製身(クローン)の元となるオリジナル個体。蝉丸と杜若きよみ(本物)を指す。
- 詳細
- 蝉丸ときよみ(本物)が原身として覆製身と区別される。老蝉丸は「わしはお前の覆製身なのだ」と蝉丸に告げる。覆製身きよみ・月代は杜若きよみ(原身)を元に作られた。
仙命樹の副作用なく強化を得た唯一の強化兵、蝉丸を指す。他の強化兵はすべて欠陥品扱い。
- 詳細
- 御堂が蝉丸を「あいつは唯一の完成品」と呼ぶ。仙命樹の副作用を一切受けず、すべての強化を手に入れた強化兵は蝉丸のみ。御堂の嫉妬の対象。光岡・岩切も完成体と認める。御堂が生命の樹を喰らい一時的に蝉丸を超えるが、最終的には跋扈の剣で打倒される。
4億年前、太陽を恐れて地に潜った仙命樹の集合体。石化して眠る巨大生物。
- 詳細
- 4億年前、海底洞窟で発見された巨大な珊瑚状の生命体。仙命樹の集合体が一個の生物として存在していたもの。地球の太陽がいずれ焼き尽くす運命を予知し、仲間を集めて地に潜った。しかし食料がなく、9割9分が石化して眠った。残り1厘が陸軍に発見され、培養されて仙命樹となった。
- 登場場面
- 海底地下施設の最奥にそびえる。蝉丸が近づくと「我ら共に、集えよ、我らに」と呼びかける意識的な存在。御堂が喰らい、一時的に蝉丸を圧倒する力を得る。
- 関連用語
- 仙命樹 / 海底地下施設 / 御堂
強化兵の血が異性・同性を発情させる効能。自力では鎮まらず、他人の介助でのみ解消される。
- 詳細
- 強化兵の血に含まれる仙命樹が異性(および同性)を発情させる物質を分泌する。仙命樹の生存本能で、より優秀な宿主を次世代に求めるため優れた異性を誘惑する機能。一度発情した相手は自力では鎮められず、他人の性的介助(愛撫・性行為)でのみ解消される。放置すれば際限なく発情し続け、最終的には死に至る。
- 登場場面
- 夕霧(御堂の血)、高子(御堂の血→麗子による解消)、蝉丸(岩切の血)、蝉丸(覆製身きよみの血)など、物語を通じて多用される世界観装置。
- 関連用語
- 仙命樹 / 強化兵 / 血の盟約
仙命樹を喰らう軍の極秘細菌。強化兵の裏切り対策として開発された致命兵器。
- 詳細
- 血液中で約3分に一度分裂するため、数十個が体内に入れば短時間で仙命樹は完全死滅する。強化兵にとって致命的な兵器。光岡が跋扈の剣に塗るように見せかけて使わず、蝉丸との決闘の演出に用いる。
生物科学研究所。仙命樹研究と強化兵開発の拠点。犬飼が首席。技術課に安宅みやが所属。
- 詳細
- 犬飼俊伐が首席を務め、浅黄把瑠那博士を含む多数の研究者が所属した研究機関。技術課には安宅みやという女性職員がいた。岩切が麗子に対して「生科研の技術課にいたな」と指摘する場面から、麗子=安宅みやの可能性が濃厚。現在は解体されているはずだが、その後の経緯は不明。
強化兵同士の催淫血儀式。相手を仙命樹で支配し仲間にする意図の儀式。
- 詳細
- 強化兵同士が催淫作用のある血を相手に摂取させる儀式。相手を自分の仙命樹で支配し、仲間にする意図を持つ。岩切が蝉丸に試みるが、蝉丸の完成体の強さに及ばず、自分が交わったまま敗北する。
遺伝子の末端部分。老化のメカニズムに関わる。光岡はテロメア異常短縮で急速老化する宿命を持つ。
- 詳細
- 光岡は仙命樹投入の副作用でテロメアが異常に短縮し、急速老化する運命だった。麗子の解説(memo0570)で語られる。これが光岡が蝉丸との決闘を望んだ理由のひとつ。
影花藤幻流の心眼使い専用の4振りの宝剣。麟・鳳・亀・竜。持ち主と呼応して力を増す。
- 詳細
- 光岡は麟を、蝉丸は鳳(鳳凰)を使う。亀と竜は行方不明。麗子によると仙命樹よりさらに古い可能性のある神秘の剣で、精霊が宿ると言われる。月代が鳳凰を蝉丸に届けることで御堂の完成体を破る力となる。
- 関連用語
- 影花藤幻流 / 心眼 / 鳳凰 / 麟
跋扈の剣のうち蝉丸の剣。鳳(おおとり)とも。御堂の完成体を打ち破った宝剣。
- 詳細
- 50年前に蝉丸が軍に捕まった際に失われたが、海底地下施設に保管されていた。memo0640で月代から渡され、御堂戦で威力を発揮。月代が緊急時に運び込むことで、蝉丸の復活のきっかけとなる。
跋扈の剣のうち光岡悟の剣。影花藤幻流・弐の構えで用いる。
心眼(気を見る技)を極める剣術流派。蓮行法師が指南役。蝉丸と光岡の師匠筋。
- 詳細
- 達人同士の戦いは最初の一撃が肝心で、ケアレスミスひとつで勝敗が決まるとされる。蝉丸vs光岡の決闘で流派の真髄が発揮される。蓮行法師の回想で「見なければならないものは気じゃ」と説かれる。
- 関連用語
- 心眼 / 跋扈の剣 / 蓮行法師
気を見る超感覚。影花藤幻流の奥義で、相手の次の一手や自分の斬る位置を光として視認。
- 詳細
- 耳や目に頼らず、肌と精神で感じる。蝉丸は12、3歳の頃の自動車泥棒追跡で初めて発動した。光岡は完全に極めており、蝉丸も習得途上。麗子も心眼の使い手と示唆される。
陸戦部隊の歩行術。気配を断つのではなく、気にしないことで周囲に察知されない技。
杜若裕司が開発した電磁波装置。仙命樹に情報消去を命令し、強化兵の知覚から完全に消える。
- 詳細
- 装置の使用者を「見るな、聞くな、感じるな」と仙命樹に命令することで、強化兵の知覚から完全に消える。遠距離では存在は感じられるが、至近距離では消失する。裕司が50年間、犬飼陣営から姉を匿うために使用。覆製身きよみも隠ぺい装置らしきものを使う。
強化兵の基本装備。短刀型。隠形行動と近接戦闘を補佐する。水中戦でも使いやすい。
旧日本軍の軍用拳銃。8mm南部弾。御堂の初期装備だが経年劣化で不発になる。
オーストリア製の現代拳銃(グロック系)。装弾数17+1で強力だが、樹脂製のため小刀で破壊できる。
通常炸薬のみを使った爆裂弾。強化兵を気絶させる威力を持つ。御堂の常備装備。
物語の舞台となる地方都市。島神県内。依代町・神楽町・神渡町を含む。
鏡間市の海辺の町。岩場の社地下に強化兵保管庫、その奥に海底地下施設が隠されている。
鏡間市の中心都市。デパートが林立する商業都市。駅前オリエントホテルでラスボス戦が行われる。
杜若裕司(北村)邸のある町。近くの砂浜で蝉丸は覆製身きよみと初対面する。
鏡間市・神楽町・神渡町・御霊を含む架空の県。蝉丸の出身地。
蝉丸の出身地。島神県内。蝉丸は50年前、強化兵になる時に家と縁を切った。
鏡間湾の離島。軍施設跡地があり、地下に海底地下施設への入り口が隠されている。
軍の極秘海底施設。中央に4億年前の生命の樹がそびえる。御堂・岩切・光岡の隠れ家。
- 内部構造
- 天然の巨大海底洞窟と人工坑道が組み合わさった秘密施設。中央に生命の樹(石化巨木)が鎮座。強化兵保管庫・研究室・資料室・武器庫(跋扈の剣含む)が配置されている。入り口は3か所(岩場の社、沖の島、鏡間湾の別海底口)。終盤で崩壊する。
岩場の社地下の強化兵保管庫。石棺に4人の強化兵が眠っていた。奥に海底地下施設への入り口。
依代町の岩山に建つ古びた社。地下は強化兵保管庫の入り口。月代が秘密基地として発見。
老蝉丸が住む西洋風邸宅。庭に犬ジュリィ、ヒマワリ。月代たちの夏休み滞在地。
麗子院長の町医者。看護婦は高子。近所の岩崎さんも診察を受ける地域密着型の診療所。
神渡町の杜若裕司(北村)邸。2階にきよみが眠る。隠ぺい装置で強化兵の侵入を阻む。
神楽駅前の大型ホテル。犬飼と覆製身きよみの潜伏先。15階でクライマックスが展開。
夕方、夕暮れ時のこと。作品タイトルの語源。過去と現在、生と死、人と非人の境界を象徴。
夜明け前の暗い時間帯。彼は誰(かわたれ)と問う薄明。たそがれと対をなす。
昭和の次の元号。蝉丸が眠った昭和19年から50年後の平成1X年が物語の舞台。
キリスト紀元の紀年法。蝉丸の時代は皇紀が主流だったため、西暦表記に衝撃を受ける。
神武天皇即位からの紀年法。戦前日本の公的紀年。西暦より660年早い。
ラジオ・カセット・CD一体型の音楽再生機。蝉丸が分解して内部構造に感嘆する。
テレビジョン。絵の出るラジオ。蝉丸にとって50年後の初体験となる最重要文明機器。
エアコン(蝉丸発音)。坂神邸では節電のため極力使用しないのが決まり。
レギンス系のピッタリしたズボン。蝉丸はゲートル(軍人の脚絆)と誤認する。
蝉丸が使う戦前語彙で下ばきを意味する。スパッツと対になる時代ギャップ場面で使用。
坂神邸のテレビゲーム、テニス題材。蝉丸が月代・夕霧に勝つ適応訓練。
月代と夕霧が好む現代映画。究極の兵士という意味。蝉丸の強化兵ぶりを例える。
300坪、約990平方メートル。蝉丸の時代の土地単位。690円で田畑一反が買えた。
海の軟体動物。刺激で紫の液を出すが毒ではない。夕霧が愛好する。
アメリカ原産のカエル。夕霧のペット・ケロリン。動くものに食いつく習性。
初期のテレビ撮像管。蝉丸が戦前知識でテレビを例える際に持ち出す。
光が線となる現代技術。CDの溝を読み取るのに使用。蝉丸には未知の概念。
合成樹脂の一種。診療所の薬品容器として使われる現代の素材。蝉丸には未知。
蝉丸が選ぶクラシック作曲家。高子が勧める。蝉丸の戦前的教養を示す。
20世紀のジャズピアニスト。高子が勧めるが、蝉丸は戦前的観点からジャズを避ける。