キャラクター詳細 — 天使のいない12月
11月下旬から12月24日までの短い季節を舞台にした、心と身体がすれ違う群像劇の登場人物詳細。各キャラクターの真相・後半の描写・セリフを収録。麻生明日菜の売春の過去と「人形」計画、榊しのぶの覗き見と堕落、須磨寺雪緒の心中、葉月真帆の永遠に2番目の関係を含む全ネタバレ記述。
木田 時紀
| 読み | きだ ときのり |
|---|---|
| 役割 | 主人公・視点人物(一人称「俺」)。自由な校風の高校に通う男子生徒 |
| 年齢 | 高校生 |
| CV | なし(一人称主人公・立ち絵なし) |
| 外見 | 立ち絵がなく描写は乏しい。常習的にタバコを吸う。「怖そうに見える」と評され、クールで不景気な顔つきと友人にたびたび言われる |
「すべてが真っ白で空っぽでなんの意味もない世界。それが俺の世界なんだ」と語る、無感動のニヒリスト少年。世界にも自分にも価値を見出さず、屋上でタバコを吸い、ケーキ屋「維納夜曲(ウィーンヤキョク)」でバイトをしながら退屈な日々をやり過ごしている。共働きで不在がちの両親と、1つ年下の妹・恵美梨と暮らす。
厭世的で突き放した態度を取る一方、本気で人を傷つけることができない。透子の手をひねって「痛い」と言われると思わず謝ってしまう。「誰も傷つけられない自分」を否定したいという衝動が、彼を5人の女性たちとの関係へと巻き込んでいく。「ギブ・アンド・テイク」を信条に、深い人間関係を避け「平行線」で生きようとする。
時紀の根本問題は「身体(セックス)でしかつながれず、心はいつもすれ違う」ことにある。ヒロインたちとの関係は彼の虚無を埋めようとする試みであると同時に、相手をも傷つけ続ける。各ルートで彼が辿り着くのは救済ではなく、「それでも、ここにいる」という諦念に近い肯定である。最後まで「好き/愛している」という言葉を確信できないまま、彼は冬の終わりを迎える。
明日菜ルートでは、彼女の正体(売春の過去・自分を「人形」にする計画)を知って一度決裂するが、互いに騙し合うフリで再結合し「偽りの契り」を選ぶ。透子ルートでは明日菜が身を引き、「セックスしかない」儚い関係を抱えて透子を選ぶ。しのぶルートでは、純愛分岐では平行線の関係、堕落分岐ではしのぶを「ペット」にする退廃へ向かう。雪緒ルートでは「一緒に死のう」と心中を提案して屋上から投身するが、死にきれず二人で「それでも生きていく」ことを選ぶ。真帆ルートでは、友人・功の彼女である真帆と歪んだ関係を持つが、最終的に真帆と功は別れ、時紀と真帆は「永遠に2番目」の関係に留まる。
「すべてが真っ白で空っぽでなんの意味もない世界。それが俺の世界なんだ。」— 冒頭、世界観の独白
「須磨寺が生きられないっていうなら、俺ももう生きられない。一緒に死のうか?」— 雪緒への心中の提案
「好きかどうかなんて、俺には意味がないよ。望んでもない。求めているかいないか、それだけが必要だったんだ。」— 栗原への想いを真帆に語る
「自分が自分であるために。」— 透子と互いを否定するために交わる地の文
「死んじゃえか……。……安心しろよ。俺もおまえもいつか死ぬって。」— 妹に「死んじゃえ」と言われて
栗原 透子
| 読み | くりはら とうこ |
|---|---|
| 役割 | 同級生・ヒロイン。共通ルートで時紀と最初に身体の関係を持つ。あだ名「トン子/トンマのトン子」(時紀の命名) |
| 年齢 | 高校生 |
| CV | 不明 |
| 外見 | メガネをかけた地味な少女。「草むらのバッタなみに目立たない」と評される。胸は小さいが弾力がある |
学校一マヌケと噂される、極端に内気で卑屈な泣き虫の少女。しのぶの幼なじみで、いつもその後ろにくっついている。「バカにされて笑ってられるほど、バカじゃない」と自分を苦しめ、学校に居場所がない。一人称は「あたし」、「〜もん」「ふぇぇ」という弱々しい話し方をする。
屋上で時紀が捨てた吸い殻を拾ったことから彼と関わる。意外なしたたかさも持ち、「犯せばいいじゃない!犯してよ!」と時紀に挑み、彼が本当は人を傷つけられないと見抜く。「自分が自分であるために」時紀との関係に飛び込んでいく。
透子の悲しみの核心は「セックスしかできない/でもセックスだけじゃ足りない」という、時紀と同型の渇望である。彼女は時紀との関係に「心」を求めるが、時紀はそれに応えられない。各ルートで透子は関係から弾き出される側に回ることが多く、痛切な顛末を辿る。
透子ルートでは明日菜が身を引き、時紀が透子を選ぶ。「話すことがなくなっちゃう、あたし、身体しかないから」と泣きながらも、雪の中で時紀とキスを交わす。明日菜ルートの透子分岐では、明日菜の代用品として抱かれ「あなたが気持ちいいだけじゃない」「スキって言って、ウソでいいから」と泣く悲劇的な役回りに回る。しのぶルートではしのぶと時紀の関係を誤解して決裂し、堕落分岐では最終的に二人の「ペット」として引きずり込まれる計画の対象になる。真帆ルートでは時紀に犯され、なおセフレ関係を受け入れるが、最終的に時紀を失いしのぶに守られる側へ戻る。
「犯せばいいじゃない!犯してよ!犯せるなら犯してよ!!」— 時紀に挑むように
「セックスしかできない……でも、セックスだけじゃイヤなの、足りないの。」— 透子ルート終盤、心の渇望
「あたしを抱いてるのに……あたしのことを、少しも……少しも想ってくれてない!!」— 明日菜の代用品にされていると気づいて
「ここには……この学校には……あたしの居場所なんかどこにもないんだもん……」— 居場所のなさの告白
「ひとりでいられる世界が欲しいの……それだけなの、それだけ……」— 時紀に居場所を求めて
麻生 明日菜
| 読み | あそう あすな |
|---|---|
| 役割 | ヒロイン・ケーキ屋「維納夜曲」の看板娘。店長・巣鴨文吾の妻・柚美の姪。自称「ぴちぴちの女子大生」(仏文科)。時紀の年上の女 |
| 年齢 | 自称女子大生(時紀より年上) |
| CV | 不明 |
| 外見 | 美人で胸が大きい。明るく華やかな看板娘らしい外見 |
明るく面倒見がよく、ノリの軽い「ヘンなお姉さん」。時紀をからかい、弁当を作り、デートに誘い、「スキよ」と臆面なく告白する。一人称は「アタシ」、語尾に「☆」や「ア・ゲ・ル」といった砕けた言い回しが特徴。「0より+1のほうがいい」という前向きな優しさを語り、子犬を引き取り、迷子になった時紀を慰める。
豪快で天真爛漫だが、ふとした瞬間に翳りを見せることがある。時紀にとっては、各ルートで「最後の逃げ場」となる年上の女性である。
明るさの裏に、両親の不和・放任の中で育ち、過去に売春を繰り返した壊れた過去を持つ。明日菜ルートでは、高校時代の担任だった橘によって、制服姿で売春を繰り返していた過去が暴露される。「あたしはいつも奪われる側だった」「今度は……あたしが奪う側に立ってやる」と、時紀を「自分を満たす人形」にする計画的な接近だったことを明かし、一度決裂する。
だがこの「計画」は本心と虚構が入り混じったもので、最終的には時紀への本物の想いに変わる。時紀が泣きながら「明日菜さんがいないとダメ」と縋ると、明日菜も本心を吐露し、「偽りの契り」と知りながら結ばれる。
明日菜ルートの真結末では、決裂を経て再結合し、雪の中マフラーを分け合って「メリークリスマス」。互いに騙し合うフリの幸福に落ち着く。他のルートでは概ね「救う側」に回る。透子ルートでは時紀の携帯から透子のメールを消し「アレはキミの心だったのよ」と諭して自ら身を引く。雪緒ルートの明日菜分岐では自殺未遂後の時紀を救い半同棲する。真帆ルートでも、傷ついた時紀に最後に寄り添う存在として描かれる。
「あたしはいつも奪われる側だった……今度は……あたしが奪う側に立ってやる。」— 過去の被害者から加害者へ転じる宣言
「本当のことなんて、なにひとつなかったわよっ!!」— 時紀を人形にする計画だったと突き放して
「アレは彼女の想いじゃないのよ。アレはキミの心……だったのよ。」— 透子のメール=時紀の想いと諭す
「抱き締めてくれるのは時紀クンじゃなきゃダメなの。それだけは本当だから……ずっとずっと放さないでいて……」— 再結合の場面、本心の吐露
「0より+1のほうがいいじゃない。助けられない命はたくさんあるけど、いまポイちゃんは助かったわ。」— 子犬を引き取る場面、彼女の優しさの核
榊 しのぶ
| 読み | さかき しのぶ |
|---|---|
| 役割 | ヒロイン・クラス委員(委員長)。美人で頭がよく正義感が強い優等生。透子を過保護なまでに守る幼なじみ |
| 年齢 | 高校生 |
| CV | 不明 |
| 外見 | 美人で凛とした優等生。気高く潔癖な印象 |
表向きは正義感が強く潔癖な優等生。「男がよってたかって女の子いじめて泣かすなんて恥知らず!」と男を糾弾し、当初は時紀を「ケダモノ」と敵視する。一人称は「私」、きっぱりとした物言いが特徴。
透子への愛情が異常なほど強く、「ビアン」と噂されるほど。透子のためなら自己犠牲をいとわない。誰よりもしっかり者に見えるが、その潔癖な仮面の裏には別の顔が隠されている。
しのぶルートの核心は、彼女が透子と時紀の情交を覗き見て自慰・失禁していたという秘密である。「透子が犯されて悦ぶなんて」と自己嫌悪に陥り、「私をメチャクチャにして」と時紀に犯されることを望む。以後、罪悪感から逃れるために時紀との情事へ依存していく。潔癖な優等生モードと、堕ちた後の弱々しく甘えた口調の落差が激しい。行為の最中に思わず「お父さん……ごめんなさい」と漏らす描写があり、父親への何らかの拘りも示唆される。
しのぶルートでは覗き見の秘密が露見し、時紀との関係に堕ちる。透子を巻き込んだ三角関係の末、純愛分岐では三人が平行線のまま指先だけ触れ合う、辛うじて尊厳を保った関係に落ち着く。堕落分岐では、しのぶは「メスブタ/ペット」に成り下がり、さらに透子をも同じ退廃に引きずり込もうとする。本作で最も救いのない結末である。透子ルートでは透子を守る役に回り、終盤の自殺予告メール騒動はしのぶが透子の携帯を取り上げたことが伏線になっている。真帆ルートでは時紀を平手打ちで断罪しようとするが「叩いてすべてが終わったなんて思って欲しくない」と踏みとどまる。
「透子が……友だちが犯されるのを見て感じてしまってたなんてぇ!!」— 覗き見の罪の告白
「メチャクチャにしなさいよ……お願いだから、私をメチャクチャにしてよ……」— 自暴自棄になり
「心なんかなければいいのに……身体だけになってしまえば、もうこんなつらい想いなんか二度としない。」— 心を捨てたいと願う
「壊したくないの。いまのここにある気持ちを……いまは、この瞬間を感じていたいだけなの……」— 純愛分岐、雪の公園で
「透子が幸せなら、それでいいの。」— 透子への献身
須磨寺 雪緒
| 読み | すまでら ゆきお |
|---|---|
| 役割 | ヒロイン・時紀と同じ高校の生徒(クラス違い)。ケーキ屋「維納夜曲」のバイト(時紀の2日後輩)。そば屋の娘 |
| 年齢 | 高校生 |
| CV | 不明 |
| 外見 | 透明感のある色白の少女。髪をリボンで結んでいる。落ち着いた、どこか現実感のない佇まい |
一見冷静で達観した、感情の薄い少女。屋上で投身を試みながら「落ちたら死ぬと思う?でも試してみないとわからない」と淡々と語る。自殺を「神様への挑戦状」と捉える独特の哲学を持ち、「世の中ってあまりリアルじゃない」という地に足のつかない感覚を抱える。一人称は「わたし」、物静かで丁寧な、やや浮世離れした話し方をする。
学校の屋上で出会う死に魅入られたような少女でありながら、ケーキ屋では時紀の先輩として落ち着いて働く。何を考えているのか掴めず、妹分の恵美梨を突き放そうとする態度の理由も謎に包まれている。
雪緒の心の核心は、幼い頃に最愛の飼い犬「ポチ」を失った悲しみにある。貧しいそば屋の両親が彼女のために尽くしてくれる愛情が深いほど、「いつかみんないなくなってしまう」恐怖が募り、彼女は「失うのが怖くて」心を閉ざした。感情がないのではなく、愛するものを失う痛みに耐えられず、誰も愛さず誰にも愛されないことを選んだのだ。「お願い……誰もわたしに優しくしないで……触れないで……愛さないでぇっ!!」が彼女の真情である。妹分の恵美梨を突き放していたのも、同じ恐れゆえだった。
時紀は雪緒に「一緒に死のう」と提案し、二人は屋上から投身する。だが雪緒が直前にためらって身を引いたことで時紀がひさしに引っかかり、二人とも死にきれず生き残る。病院で目覚めた二人は「それでも、わたしたち……生きていかなくっちゃいけないんだね」と、死を諦め生を選ぶ。本作で最も救いに近い結末である。明日菜分岐では、自殺未遂後の時紀が明日菜に救われ半同棲し、雪緒との出来事を後悔し続ける。子犬ポイは、失った飼い犬「ポチ」の記憶を呼び覚まし、彼女の封印した心を解く鍵になる。
「これは神様への挑戦状。わたしが落ちて死ぬでしょ?……でも、わたしがわたしの意志でそうしたなら、神様への当てつけになると思わない?」— 自殺観の披瀝
「お願い……誰もわたしに優しくしないで……触れないで……愛さないでぇっ!!」— 失うのが怖くて愛を拒む真情
「想い出をたくさんつくったら、死ぬのが怖くなってしまうのに。そんな想いで心が満たされたら、生きていけなくなるの。」— 心を閉ざす理由
「それでも、わたしたち……生きていかなくっちゃいけないんだね……生きて……ふたりで……」— 生を選ぶ救済の言葉
「なんだか地面に足がついてない感じ。わたしって生きてるのかな?本物なのかな?って。」— 現実感の希薄さ
葉月 真帆
| 読み | はづき まほ |
|---|---|
| 役割 | ヒロイン・時紀の後輩。ラクロス部。時紀の友人・霜村功の彼女。恵美梨の同級生 |
| 年齢 | 高校生(時紀の後輩) |
| CV | 不明 |
| 外見 | 明るく快活なスポーツ少女。ラクロスのユニフォーム姿。十分に鍛えられた無駄のない身体 |
明るく天真爛漫で、少しおっちょこちょいな後輩。功にぞっこんで、純粋に恋愛を信じている。「恋愛はハートでするものじゃないんですか?」と語る一方、鋭い直感を持ち、透子の時紀への想いを一目で見抜く。一人称は「あたし」、「〜です」「えへへ」と元気で人懐こい後輩口調。
時紀のことは「お兄さんみたいな人」として慕い、軽口を交わす。功とのクリスマスデートを楽しみにしていたが、二人の間にはやがて溝が生まれていく。
真帆ルートでは、功とのすれ違い(クリスマスの資金稼ぎに奔走する功と、お金より心を求める真帆の価値観の衝突)から二人の仲が壊れる。傷ついた真帆は時紀に「2番目でいい」と告白し、身体の関係を求める。だが彼女が本当に欲しいのは「心」であり、セックスでは何も埋まらないと悟る。「もう笑えない」「あのときのあたしはもうどこにもいない」と、純粋だった自分の喪失に苦しむ。
最終的に真帆は功と公園で対峙し、互いに「想い出はキレイなほうがいい」と完全に別れる。時紀との関係も「永遠に2番目」「ただそこにいるだけ」のものに留まり、わかり合えないまま生きていく結末となる。共通の前半では、功の彼女として登場し、透子の想いを見抜く役回りを担う。観覧車から見下ろして「天使にでもなったみたいで……ね?木田センパイ」と漏らす場面は、タイトル「天使のいない12月」と呼応する。
「あたし、心をつなげたいだけなんです。欲しかったのは心だけなんです。身体なんかいつかなくなってしまうのに……」— 本当に求めるもの
「セックスで手に入るものなんかひとつもない、セックスをしなくても、手に入るものなんかきっとない……」— 行為の後の悟り
「あたしの心、もう戻らない……。あのときのあたしはもうどこにもいないんです……」— 功への別れの言葉
「あたし、いま、センパイのこと……いまなら、ハッキリ言えます。スキなのは、木田センパイだって。」— 時紀への告白
「天使にでもなったみたいで……ね?木田センパイ。」— 観覧車から見下ろして。タイトルと呼応
その他の登場人物
時紀の1つ年下の妹で、同じ高校に通う真帆の同級生。家事一切を担当し、兄に憎まれ口を叩く。「お兄ぃなんか死んじゃえ!」が口癖だが、家事をこなし兄を心配する面倒見のよさもある。一人称は「アタシ」。実は密かに恋をしており、その想い人は雪緒である。雪緒を追って留学まで考えるほど一途だが、雪緒は「失うのが怖くて」恵美梨を突き放す。真帆ルートのラストでは「気持ちが届いても、その気持ち守るの、もっと難しい。子供じゃ守れない。だから、待つの。大人になる日を」と、恋を諦めつつ成長する姿が描かれる。
時紀の唯一の「ダチ」にして屋上のタバコ仲間。「頭は『女』と『女とやること』しか入ってない」軽薄な女好きだが、根は人がいい。厭世的な時紀を本気で心配し、「彼女作ったほうがいい」「やるのはセックスだけにしとけよ」と忠告する。真帆の彼氏。真帆ルートでは、クリスマスの資金稼ぎに奔走するあまり真帆とすれ違い破局に至る。最後は公園で「想い出はキレイなほうがいいに限る。だろ?」と潔く別れを受け入れる。時紀が真帆と関係を持っていたことは最後まで知らない。
ケーキ屋「維納夜曲」のパティシエ兼店長。ごつい風貌だが、パリ・ウィーンで修行しマイスターの称号を持つ職人。時紀から「おやっさん」と呼ばれる。厳しく不器用だが情に厚く、時紀をしごきつつ見守る。妻・柚美の姪である明日菜を、放任された幼少期から実の娘同様に可愛がってきた親代わりの存在。明日菜の壊れた過去と本性を知っており、時紀が明日菜と関わることを「おまえはあいつを背負って生きるには若すぎた」と案じる。
時紀のクラス担任教師。陰険で口うるさく、生徒を見下す。「クソ橘/クソタチ/インケン橘」と呼ばれる嫌われ役で、優等生のしのぶにも嫌味を言う。一人称は「ワタシ」、慇懃無礼で皮肉な物言い。実は明日菜の高校時代の担任で、彼女が制服姿で売春を繰り返していた過去を知る。明日菜ルートでその過去を時紀に暴露し、二人の関係を破綻させるきっかけを作る。
文吾の妻で、明日菜の伯母(明日菜の母の妹)。二人目の子を妊娠し、大事をとって実家に戻り維納夜曲を休業中。少しトロいが愛すべき性格で、明日菜にとっての理想の母親像として語られる。
文吾と柚美の長女(赤ん坊/幼児)。珠美が生まれてから文吾夫妻が明日菜にかまう時間が減り、明日菜が家に寄りつかなくなった遠因として語られる。
透子(明日菜ルートでは時紀)が拾う子犬。「ポイ捨て」の“ポイ”だと時紀に皮肉られながらも、ルートによっては明日菜が引き取る。雪緒ルートでは、雪緒が失った飼い犬「ポチ」の記憶を呼び覚まし、彼女の封印した心を解く重要な役割を果たす。