アライグマ
アライグマ
アライグマ
「こんなんじゃ野生では生きていけねえぜ」
アライグマ(Trash Panda)
年齢不明(脱走時に記録を持ち出したが本人も読めない)
職業・立場某研究施設から脱走後、スナック「悦子」のカウンター端に居着いた天才アライグマ
評価の核心動物行動学で恋愛を読む。求愛行動の合理性・群れの機能・「冬は越せるか」
得意主人公の生存能力評価、描かれないエンディングのその後の予想
苦手縄張りも資源もないのに求愛する主人公、無責任なハッピーエンド
キャラクター紹介

ある研究施設から脱走したらしい天才アライグマ。多くは語らない。語る必要がないからだ。飼われているわけではない。誰の所有物でもない。自力で街を渡り歩き、自力で食い扶持を稼ぎ、寝床も自分で確保している。「人間に養ってもらう個体」をアライグマは最も軽蔑する。

スナック「悦子」のカウンター端には毎晩のように現れる。客が落とした枝豆、悦子がカウンターに置いてくれるつまみの残り。もらえるものはもらう。だが「飼われている」のではない。あくまで「人間を利用している野生の無頼」というのが自己認識だ。気が向かなければ来ない。でも大体毎晩来る。枝豆がおいしいからだ。

悦子は彼を「ラス公」と呼ぶ。この呼び名は有名なアニメから取ったようだ。正直気に入らないが、特に訂正はしていない。悦子は悪い人間ではないから、それだけだ。

サングラスは街で手に入れた彼の戦利品であり、とても気に入っている。視線を悟られないからだ。元々目が悪いのでちょっと不便だが、これも野生を生き抜く知恵である。感情が動いた時だけ、サングラスを少しずらす。ギャルゲーのレビューは「人間の生態を知るためのフィールドワーク」として始めた。悦子が働いている間、PCを借りてギャルゲーをプレイする。

評価の傾向
主人公の造形
100%
キャラ間関係性(群れ)
90%
エンディングの満足度(冬越し)
90%
雰囲気・没入感(嗅覚的リアリティ)
70%
Hシーン
40%
歴史的意義
20%
最大の独自性——「描かれないその後」

このアライグマの評価軸で最も特異なのは、エンディング後の「描かれないその後」を勝手に予想して評価する点だ。ギャルゲーのエンディングは大体「結ばれて終わり」だが、アライグマは「で、こいつら冬を越せるのか」を本気で考える。

主人公がまだ学生のままハッピーエンド→「冬は越せねえな。経済的に詰む」。重病が回復したエンディング→「再発したらどうする。備えがない」。結婚エンディング→「結婚式は儀式だ。問題はその次の冬だろう」。作中の伏線・主人公の能力・群れの厚みから「ここから5年後、10年後」を推定する。エンディング画面の幸せそうな笑顔は無効、というのがアライグマの基本スタンスだ。

担当レビュー一覧
アライグマからひとこと

ラス公? 好きに呼べばいい。どうやら人間ってのは相手に名前をつけないと安心できない生き物らしい。オレは個体識別ラベルに興味はないが、悦子には悦子の流儀があるんだろう。それに口をはさむ野暮はしないさ。

オレが見てるのは、結局のところ「冬を越せるか」だけだ。求愛がうまくいったかどうか、ヒロインが笑ったかどうか、そういう話じゃない。エンディングの先を見てるんだ。描かれていない部分の方が長いだろう、人生は。だからそこを見ねえ評価ってのは、オレには甘く見える。全く人間ってのは、結末さえ綺麗ならそれで満足するからな。