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キャラクター詳細 — CLANNAD

CLANNAD の全キャラクターネタバレ詳解。各キャラクターの「真相・ネタバレ全含み」は ▼ネタバレ詳細 ボタンで展開できます。

岡崎朋也 おかざき ともや 主人公
岡崎朋也
読みおかざき ともや
役割主人公/「不良」と呼ばれるが本質は誠実な高校3年生
所属坂の上の高校 3年D組
CV不明
外見長身でやや猫背、制服を着崩している。校門の坂を見上げる姿が象徴的

厭世的で冷笑的な物言いをする一方、困っている他人を見過ごせない優しさを持つ。父・直幸との確執で家に寄りつかず、夜の街と春原の寮を放浪する日々。中学時代に父との諍いで肩を負傷しバスケの夢を断たれた過去を持ち、自己評価は極端に低い。坂の上の高校の校門の坂下で古河渚と出会い、「次の楽しいことを見つければいいだけだろ」と返したことが二人の関係の起点になる。渚の演劇部復活を手伝いつつ、他のヒロインたちとも関わっていく。

朋也を象徴する台詞
「あんたの楽しいことや、うれしいことはひとつだけなのか? 違うだろ」(渚との出会い)
「俺は、ここにいるぞっ!」(坂下で渚を呼び止める最終局面)
「俺はおまえと一緒に生きていくことが、俺の生きる理由なんだ」(出産前の渚に)
日常の掛け合い
「フランスパン」(渚の「あんパンっ…」への意味不明の返し)
「いや、立体映像なんだ」「春原、おまえはあれから100年眠り続けていたんだ」「滅びた」(春原をからかう定番ボケ)
「アオテナガフクロオオスノハラモドキ!」(春原命名)

渚と結ばれ卒業後に同居、古河パンで働きながら学校へ通う渚を支える。芳野祐介と組み電気工事士として独り立ちするが、渚との間にを授かった直後に渚を失い、5年間汐から逃げ続ける。早苗の仕掛けで汐との二人旅に出され、旅の終着点で祖母・史乃と出会い、父・直幸の真実を聞かされる。

父との和解:「俺、ちょっと抜けていいですかっ」と現場を離れ、桜並木と病院の跡地で泣き崩れる。汐を「自分の胸で泣かせていい」と抱きしめる場面は、父としての朋也の到達点。

True End:汐の発病、看病、貯金が尽き、汐との最後の旅に出る場面で True End へ分岐。朋也が町で集めた光の力で、渚と汐を両方手に入れる。「だんご大家族です」と歌う渚と共に光に包まれる。

ネタバレ台詞
「俺のほうがよっぽど…駄目な人間です…」(史乃に直幸の話を聞いて)
「俺は…あの日の親父と…同じ場所に立ってるんです」「まったく同じなんです…」
「絶対に負けては駄目だ」「絶対に、叶えなくちゃならないんだ」「他の結果はない」「挫折も、失敗も、何もないんだ」
「渚っ…渚っ…!」「行くんじゃないぞ、どこにも…」(渚の手から力が抜けた瞬間)
「もういいんだよ、汐…」「もう、我慢なんかしなくていい」「泣きたかったら、パパの胸で泣けばいい」
「汐っ…!」「もう、俺たちはどこにも行けない。」(雪の中、汐を抱いて)
「ああ…」「パパもだ…」(汐の「だいすき」への返答)
「俺にしか守れないものが、ここにあった。」(汐を抱きしめた瞬間の独白)
「町は、大きな家族か」(雪のような光の中で)
古河渚 ふるかわ なぎさ メインヒロイン
古河渚
読みふるかわ なぎさ
役割メインヒロイン/演劇部復活を夢見る病弱な少女
所属坂の上の高校 3年B組(2年留年のため朋也と同学年)
CV不明
外見肩のすぐ上で揺れる短い髪。「今にも泣き出しそうな顔」と描写される

控えめで遠慮がち、敬語が抜けない少女。朋也のことも常に「岡崎さん」「朋也くん」と呼ぶ。自信がなく、何かを始める前に「あんパンっ…」と呟いて勇気を奮い立たせる癖がある。「楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ…変わらずにはいられないです」と繰り返す世界観の体現者。だんご大家族を偏愛し、グッズを集めて自作のポスターにも描き足す。冬になると熱を出して長期欠席を繰り返す病弱体質を抱える。始業時刻を過ぎた校門前の坂下で立ち尽くしていたところを朋也と出会い、廃部状態の演劇部を再興しようとする。

渚を象徴する台詞
「この学校は、好きですか」「わたしはとってもとっても好きです」「でも、なにもかも…変わらずにはいられないです」
「ぜんぶ、変わらずにはいられないです」
「だんご大家族です」
日常の声
「あんパンっ…」(一歩を踏み出す前のおまじない)
「岡崎さん、すごいです。今晩、ハンバーグにしようと思ってました」
「いえ、たくさんにしてあげたいです。一人よりも、二人。二人よりも三人です」(だんごぬいぐるみ)
「だんごっ、だんごっ…」(無防備に歌い始める)

幼い頃に高熱で生死をさまよい、両親が「絶対この子を死なせない」と教師を辞めて家族を選んだ過去がある。創立者祭での演劇本番で大泣きしながらも最後までやり通し、だんご大家族を歌う場面が学園編の頂点。

After Story:朋也と同居・結婚後、出産前提の妊娠を選び、医師に「母胎の無事は保証できません」と告げられても産むことを決意する。自宅出産を選び、汐を産んだ直後に他界。

True End:幻想世界の少女が集めた光の力によって生還し、朋也・汐との三人の生活が始まる。最終盤では「町に人と同じように、意志や心があるとして…」と朋也に語り、だんご大家族=家族論を完成させる。

ネタバレ台詞
「わたしのやるべきことです」「はい…わたしの一番です」(出産の決意)
「ここで負けたらわたしは…人の親になんてなる資格もない…弱い子です…」
「わたし…がんばれました…」(出産直後)
「…はい、かわいいです…」(汐を朋也が抱いた瞬間)
「でも…疲れてしまいました…」「だから…少しだけ休ませてください…」(最期の言葉)
「もし…町に人と同じように、意志や心があるとして…そして、そこに住む人たちを幸せにしようって…そんな思いで、いるとしたら…」
「わたしたちは町を愛して、町に育まれてるんです」「町も人も、みんな家族です」「だんご大家族です」
「わたしひとりにしたら、ダメです」「なんでも、一緒がいいです」「ずっと、一緒です…えへへ」(演劇部室の名前を書き足す場面)
春原陽平 すのはら ようへい 朋也の親友
春原陽平
読みすのはら ようへい
役割朋也の親友/元サッカー部スポーツ推薦組
所属坂の上の高校 3年D組/学生寮
CV不明
外見派手な明るい髪色、ベビーフェイス自慢。寮の自室は衣類と漫画の山

軽薄でおっちょこちょい、ナンパ志向のヒップホップ好き。喧嘩は弱いが口だけは達者。1年時に他校生徒との乱闘で停学・退部となり、現在はラグビー部に常時いじめられている小心者。朋也の壮大な嘘や悪戯にあっさり引っかかる純粋さを持ち、寮の自室で漫才のような掛け合いが日常を彩る。朋也にとって唯一心を許して話せる男友達。妹の芽衣を溺愛し、宮沢有紀寧を姉のように慕う。

春原を象徴する台詞
「ボンバヘッて最高傑作だよな」
「岡崎、僕の背中はおまえに任せるぜっ」(口だけの大言壮語)
「父さん、母さん…最後まで馬鹿やってて、ごめんよ…」(朋也の「世界は滅びた」嘘に毎回乗る定型)
日常の絶叫
「コーヒー吹き出しただろがっっ!」「あのテープは、一本しかないお気に入りのベストだったんだよっ!」(朋也のラップ事件)
「グッモーニン」「いい、朝だねぇ。ボンバヘッ、て感じ?」
「とぅっ」「今、第一関節、かんぺき触れたよ」「すごくない?」「でも、今、本気出してないぜ?」
「マブいぜ…」(早苗を見て一目惚れ)

妹芽衣の上京エピソードで、退学覚悟で学校相手に暴れて事件を起こす。卒業後は仕事を転々とし、After Story では春原電気で働く社会人として登場。朋也の結婚と汐の誕生に深く関与する。

固有のヒロインルートは持たないが、妹芽衣にまつわるエピソードで春原自身が主役の章を持つ。After Story 終盤、3が日に仁科・杉坂と共に朋也を訪ね、結婚祝いとベビー用品を持参する。

ネタバレ台詞
「結局、岡崎、おまえも何も変わっちゃいないな」「ああ。僕はてっきり、渚ちゃんとおまえが遠いところに行っちゃったのかと思ったよ」(After Storyで唯一の真顔)
「たまに集まれば、こうしてあの時のようにさ、馬鹿なことやれる仲でいたいよな」
「だからさ、どんな気持ちでそんなものになろうとしてるのか、知りたいんだよ」(朋也の父親になる気持ちを訊く)
「派手に散ろうぜ」「後、一年残ってるよっ!」(ラグビー部相手の応酬)
古河秋生 ふるかわ あきお 渚の父
古河秋生
読みふるかわ あきお
役割渚の父/古河パン店主/元高校教師
所属古河パン
CV不明
外見若く格好いいと評判の中年男性。仁科・杉坂が「若くて格好いいですね」と評する

口は悪く乱暴、強面だが、家族のためなら何でもする男。を溺愛し、朋也を最初は煙たがるが徐々に息子のように扱う。朋也は最後まで「オッサン」と呼び続ける。早苗のパン作りが絶望的に下手なことを誰よりも知りつつ、彼女のために店を続ける。「町が変わっていく」というモチーフを朋也と最も深く共有する人物。

秋生を象徴する台詞
「町は変わり続けていく」
「この町と、住人に幸あれ」
「男が廃ろうが、守らなければならないものがある。違うか?」
日常の暴言と本心
「自宅出産だとおぉぉーーーっ!?」
「てめぇら二十歳になってんだろ。酒呑むぞ、おらぁ」
「かっ、そうだろそうだろ。惚れろっ、この女どもがっ」

教師を辞めた理由は、重病の渚を救うため夫婦で「自分たちのやりたいこと」を捨てて家族の時間に賭けたから。渚の出産を渋々ながら全力で支え、「金がねぇのか、それとも罰ゲームか、宗教上の問題か、オモシロ出産か」と暴言を吐きながらも自宅出産を受け入れる。

渚の死後、汐の養育を早苗と二人で担う。病院建設現場で木の伐採を止めようと一人で乗り込み、朋也に「殴っていいか」と殴られる場面、「この町と、住人に幸あれ」と病院の前で呟く場面はAfter Storyを締めくくる名シーン。

ネタバレ台詞
「町は変わり続けていく。それを止めることはできやしねぇんだよ」
「何もかも変わらずにはいられねぇんだ…」「それが、人が生きる、ということだからな…」
「個人の力で、止められるもんじゃねぇよ…」「町が変わっていくのは…人が生きるためだ…」
「もし、時間があるなら、今から行くか?」「ふたりの秘密の場所によ」
「そいつの父親は誰だ」「なら、おまえはしっかりしていろ」(汐発病時)
「ちっ…なんとかしてみせろ、てめぇ」(医師に堕胎を勧められて)
「木をさ…伐採にかかりやがったんだ…」「俺だって、別に考えてやったわけじゃねぇ」「ただ、体が動いちまったんだな…」
古河早苗 ふるかわ さなえ 渚の母
古河早苗
読みふるかわ さなえ
役割渚の母/古河パン/元高校教師
所属古河パン
CV不明
外見若く可愛らしい母親。春原は初対面で「マブいぜ…」と感嘆する

「ですっ」「〜ですよっ」の柔らかい敬語が口癖。どこか天然で、しかし芯の強さを秘める。パン作りの才能は壊滅的で、自作のパンが売れないと泣き出すほど。母性が深く、朋也をすぐ「家族」として迎え入れる。困った状況には驚異的な押しの強さで対処する。古河パンの母として、朋也を最初から「朋也さん」と歓迎する。風子ルートでは突如教師役として登場し授業を仕切る。

早苗を象徴する台詞
「資格じゃないです。義務ですよ、親としての」(汐との関わりを促す)
「こんな泣き虫な母親でもよろしければ、ずっとそう思っていてください」
日常の押しの強さ
「はい。デートしましょうっ」
「格好良くて、優しくて、わたしの好みのタイプだからです」
「わたしも娘のピンチにはいつだって、駆けつけますよっ」(風子ルートの教師役)
「ストロベリーパフェください」「後、日本茶をください」(ファミレス)

渚の重病をきっかけに、夫の秋生と共に教師を辞めた経歴を持つ。渚の死後はの母代わりとして週に一度連れて朋也のアパートに通う。朋也の心の壁を「デートしましょうっ」と強引に崩し、夏の旅行へ送り出す(「絶対に何か企んでるからなぁ…」と朋也に見抜かれている)。

汐に「泣いていいのは、おトイレかパパの胸だって…」と教えていた事実が、後の朋也の心を撃ち抜く伏線として機能する。芳野祐介とは過去に因縁があり、芳野の元バンド「ジョニー」の解散経緯にも関わっている。

ネタバレ台詞
「いえ、汐は、ずっと寂しがっているんですよ」「ずっと、お父さんがそばにいなくて」
「じゃあ、この夏休みに取り戻せばいいじゃないですかっ」
「できます。朋也さんは優しい人ですから」
「わたしは、朋也さんのこと大好きですよ」
「朋也さん、お願いします」(汐の出産時、八木さんを呼ぶ合図)
「秋生さん、そっちに行ってないですか」「出かけたまま、昨日から帰ってなくて…」(オッサン捜索)
藤林杏 ふじばやし きょう 攻略ヒロイン
藤林杏
読みふじばやし きょう
役割椋の双子の姉/お節介焼きの仕切り屋
所属坂の上の高校 3年E組
CV不明
外見腰までの長い髪。妹の椋と顔は同じだが髪の長さで区別される

活発・豪快でノリが良い、姉らしい肝の据わった性格。妹の椋を溺愛する典型的な姉。朋也を呼びつけてはタカりを試みる仕切り屋気質。突然のお節介を発揮し、ことみのヴァイオリン発表会も独断で開催する。鋭い観察眼を持ち、朋也と椋とことみの関係を見抜く。ペットのボタン(ウリ坊)を学校に持ち込む癖がある。朋也との掛け合いはツッコミとツッコミの「ダブルツッコミ」と評される。

杏を象徴する台詞
「やさしくて一途な男っていうのは、ほかの子から見ても魅力的だったりするんだからね」
「あんたって、ほんっとに鈍いわねえ…」
「彼氏の義務よっ!」
日常の仕切りとタカリ
「あら、いらっしゃ~い」「はいちょっとことみ~」(春原をカモに)
「あたしはアイスティーとスペシャルジャンボショコラパフェ」(タカリ)
「耳栓は最後の武器よっ!」(ことみの発表会で)
「妹の悪口は許さないわよ」

椋ルートでは妹のために身を引きつつ、朋也に椋の好意を伝える役回り。「あの子ね、本当にあんたのことが好きよ」「きっと、誰も代わりになれないぐらい」と椋の気持ちを朋也に渡す。

杏ルートでは椋を諦めさせ、自分が朋也と結ばれる選択をする。「やさしくて一途な男っていうのは、ほかの子から見ても魅力的だったりするんだからね」という自身の忠告通り、自らもその罠にはまった結果。一ノ瀬ことみとは「ご主人様」関係をめぐる秘密がある(具体的内容は本文未開示)。

ネタバレ台詞
「ホントはあたしじゃなくて、椋がここにいるはずだったんだけどね…」
「あの子ね、本当にあんたのことが好きよ」「きっと、誰も代わりになれないぐらい」
「ことみっ…あんた、大丈夫だった!?」(紳士事件で)
「悪い? 大事な妹を心配するのがどう悪いってのよっ!」
藤林椋 ふじばやし りょう 攻略ヒロイン
藤林椋
読みふじばやし りょう
役割杏の双子の妹/占い好きの内気な少女
所属坂の上の高校 3年D組(朋也と同クラス)
CV不明
外見姉の杏と顔は同じだが髪は短い。眼鏡(占いの時にかける)

おとなしく内気、控えめな性格。タロット占いが好きで、占いのために朋也を呼び止める場面が定型。廊下で「あ、あの…」と話しかけられない場面が積み重なる。1年生の頃から朋也に密かに好意を寄せる。姉の存在に守られながらも、いつか自立したいと願う芯の強さがある。古河や春原と仲がよく、ことみとも親しくなる。

椋を象徴する台詞
「気持ちをはっきり伝えた方が、早くお互いが理解できると思いますから」
「お姉ちゃん、きびしい…」
日常
「えと…ことみちゃん、そんなに走らなくても…」(暴走することみに)
「お姉ちゃん、途中で起こそうとしても、なかなか起きないんです」(杏の寝起きの悪さを暴露)

椋ルートでは姉・杏のお膳立てで朋也と付き合い始める。「お姉ちゃんにいっぱい助けてもらいました…」「でも、いつまでも頼るわけにはいきません」と自立を選び、「お姉ちゃんからもらった十分すぎるきっかけを、自分で生かしていきたい」と決意する。朋也との初キスの後、自分の名前を呼んでもらう(「藤林」→「椋」)。

杏ルートでは姉のために身を引く。妹のため姉が動く構図の中で、姉の選択を受け入れる立場。他ルートでは演劇部の準部員として渚の活動を支える。

ネタバレ台詞
「お姉ちゃんにいっぱい助けてもらいました…」「一人だったら、きっと今、岡崎くんとこうしていることは無かったと思います」
「でも、いつまでも頼るわけにはいきません」「お姉ちゃんからもらった十分すぎるきっかけを、自分で生かしていきたいんです」
「朋也…くん」(初めて名前で呼ばれた直後の応答)
「私…岡崎くんと二人でいる時間が…もっと欲しいですから」
「朋也くん…キスの時は目を閉じないとダメですよ」
「…あの…朋也…くん…私のこと、好きですか…?」
坂上智代 さかがみ ともよ 攻略ヒロイン
坂上智代
読みさかがみ ともよ
役割朋也の後輩/生徒会長候補/転校生
所属坂の上の高校 2年B組(転校生)
CV不明
外見桜並木の下で空を見上げる凛とした姿。長身で運動能力が高い

凛として真面目、規律を重視する転校生。喧嘩が異常に強く、男子主将でも素手で吹き飛ばす。一人称は「私」。「女の子らしい」と言われたがる一方、自分でも女の子らしくないと自覚している。一度決めたことを最後までやり遂げる。「私の前で、遅刻は許さないぞ」と朋也の手を引いて坂を駆け上る場面が象徴的。最初は不良グループに女子であることを疑われ、朋也の手によって「柔らかくて温かい。本物だ」と頬をつままれる確認シーンから関係が始まる。春原の幾度ものちょっかいを華麗に蹴り倒し、廊下を吹き飛ばす。生徒会長を目指している。

智代を象徴する台詞
「私の前で、遅刻は許さないぞ」
「町は変わっていく。…でも、抗えるなら、この力で抗いたい」
「あの桜並木を残す。それは私の公約だ」
「家族のような存在、ということだ」
武闘派の側面
「触って確かめてみればいい」「当然だ。これは意地だからな」(女性であることの証明)
「悪い…蹴り返されたら、止めどころがわからなくなってしまった…」(春原を吹き飛ばして)
「複雑…そう、女心は複雑というやつだ。これは、女の子らしくはないか?」

過去には両親の不仲で家庭が崩壊しかけ、自身も荒れた時期があった。弟の由岐が「家族を繋ぎ止めるため」に自ら車道に飛び出し、奇跡的に一命を取り留めた事件で家族が再生した。弟と歩いた桜並木の思い出を守るため、学校の桜並木伐採計画に反対する公約を掲げて生徒会長を目指す。

朋也と恋人関係になるが、卒業後の進路差を巡って苦悩する分岐点を持つ。警察官志望(春原情報)。「町は変わっていく」というテーマを朋也と最も深く共有する人物で、朋也の内面化したセリフ(「町は変わっていく。…でも、抗えるなら、この力で抗いたい」)の出所でもある。

ネタバレ台詞
「家族は、本当の家族でなくてもいい。仲間でもいい」「家族のような存在、ということだ」
「小さい頃から、両親はずっと仲が悪かった」「温もりのない家庭だ」
「私は愛情をかけられずに育ったんだ」「そもそも、それがどんなものかもよくわからなかった」
「弟は、自分の体を張って、家族を繋ぎ止めたんだ」
「私にとって、最高の弟だ」「心から誇れる」
「町は変わっていく。当たり前だけどな」「でも、抗えるなら、この力で抗いたい」「たくさんの思い出を残すため、残せるようにだ」
「ねぇちゃん、どうして、顔伏せてんの?」「ほら、上を見ないと、桜、見えないよ」(弟の言葉を回想)
「すごく、桜、きれいだよ…」
「おまえはどうしてか…話しやすい」
伊吹風子 いぶき ふうこ 攻略ヒロイン
伊吹風子
読みいぶき ふうこ
役割不思議な少女/彫像を配り歩く後輩
所属坂の上の高校 1年A組
CV不明
外見体が小さい。よく「小学生」と間違えられる

マイペースで独特の言語感覚を持つ少女。自分のことを「風子」と呼ぶ。集中すると周囲が見えなくなり、彫像(ヒトデ)を黙々と彫り続ける。食欲旺盛で、ハンバーグへの執着が異常。鼻が変になる癖(「ちんっ、ちんっ」)や、突然「ええぇぇぇーーーっ!」と驚く反応が定型。学校の隅で星型の彫像をひたすら彫り続け、すれ違う生徒に配ろうとする不思議な少女。「姉の結婚式に来てほしい」と訴え、朋也と渚と一緒に行動するようになる。

風子を象徴する台詞
「風子には時間がないんです」
「たくさんの人に祝ってほしいんです」
「風子、子供じゃないです。どちらかというと、大人びてます」
「ええぇぇぇーーーっ!」
食欲とマイペース
「あ…ヘンな人」(朋也との初対面で)
「こう見えても、風子、眉間に皺寄るぐらいに忙しいんです」
「なんか、今、鼻がヘンでしたっ」「ちんっ、ちんっ」
「風子、お腹がすきました…」「ファミリーレストランに行きたいです」
「一週間前からみんながハンバーグを頼み続けていたら、なくなりますっ」
「冷めない鉄製のお皿で出てきますか」
「全身解剖して、安心してくださいっ」
「風子の夢は、プロ野球選手にしました」

風子の本体は2年前に交通事故に遭い、現在も病院で昏睡状態にある。学校に現れているのは、姉・公子の結婚式のために配り歩く彫像を完成させたいという想い/生霊が具現化したもの。元美術教師だった姉・公子は、風子の事故で結婚を延期し、ずっと面会を続けていた。

朋也・渚たちと過ごす日々の中で、誰もが彼女のことを次第に忘れていくという怪奇現象が進行する。風子ルート最終盤、皆の記憶から徐々に消えていきながら、姉の結婚式に間に合わせるべく彫像を配り続ける。結婚式当日、生霊としての風子は皆の前から姿を消すが、後日本体が目覚め、エピローグで姉と共に再登場する。

ネタバレ台詞
「風子には時間がないんです」「たくさんの人に祝ってほしいんです」「それが風子の気持ちです」
「どんなことがあっても…風子の気持ちは変わらないです」
「その日の帰りに事故にあって…」(自分の事故を語る場面)
「おかげさまで、よくなりました…って言えればいいですけど…」「でも、風子は…どうしてここにいるのかよくわからないんです」
「風子、何も悪いことしてないですっ」
「風子、傷つきました」「もう、傷モノです」
「風子…心配かけてますか」(エピローグで姉に)
一ノ瀬ことみ いちのせ ことみ 攻略ヒロイン
一ノ瀬ことみ
読みいちのせ ことみ
役割特別奨学生/天才少女/物理学専門
所属坂の上の高校 3年A組
CV不明
外見小柄、清楚な印象。図書室でいつも一人本を読む

機械的で淡々とした話し方が癖で、自己紹介を相手構わず律儀に行う。「ええと…」「うん…」が口癖、語尾に「○○なの」を多用する独特の話し方。読書好きで本を丁寧に扱い、壊れた本の修復を悲しむ。緊張すると専門用語を機関銃のように喋り出す。ヴァイオリンが致命的に下手だが、最後の一曲だけは魂を込めて美しく弾ける。自分の世界を持ち他人と距離があるが、朋也には心を開く。図書室で出会い、朋也の名前を呼び続ける場面から関係が始まる。

ことみを象徴する台詞
「朋也くん、朋也くん、朋也くん」
「ご本を粗末にあつかったら、ダメ」
「みんなに聴かせる前に、まず朋也くんに聴いてほしかったの」
無差別自己紹介と機関銃
「こんにちは、はじめまして」「3年A組の、一ノ瀬ことみです」「趣味は読書です」「もしよかったら、お友達になってくれるとうれしいです」
「ぼんじゅーる?」(杏に「こんにちはじゃない」と叱られて)
「こういう時は、てのひらに人って書いて飲み込むの」「それから、観客は全員カボチャだと思うの」「ぬるめのお風呂に入ったり、アロマテラピーやマッサージもとっても有効なの」(緊張対策を全部試そうとする)
「通常トルコ石は含水銅、アルミニウム、燐酸塩などからなり…」(混乱すると専門用語)
「朋也くん、おはよう」(寝てる朋也に)

ことみの両親は世界的な物理学者で、ことみが幼い頃に飛行機事故で他界した。当日、両親と空港に向かう車中で、ことみは熊のぬいぐるみが見つからず駄々をこねた。両親は予定を変更し別の便で渡米し、その飛行機が墜落。ことみは「自分のせいで両親は死んだ」と思い込み、心を閉ざして読書と独学に逃げ込んだ。朋也とは子供の頃の幼馴染という設定(記憶の彼方にある)。

両親の遺品の鞄が、紳士(両親の同僚)の手で届けられる。鞄の中には、両親がことみに残したメッセージが入っていた——クマのぬいぐるみではなく、ことみのために選んでくれた本。朋也・杏・椋・渚の助けでようやく両親の死を受け入れ、心が解放される。

ネタバレ台詞
「お父さんとお母さんの飛行機が、海におちてしまいました」「飛行機は海のそこに、しずんでしまいました」
「これで全部、元通り」「みんななかよく並んでいると、とってもしあわせそう」
「私、ヴァイオリンで相手を倒したことなんか、ないもん」
「できるだけたくさんの人に、聴かせてあげたいから」
「朋也くん…忘れ、ちゃったの?」(無視されたと思った瞬間)
「うん…ちょっぴり、うれしいの」(最後の曲を褒められて)
「うん。心配かけてごめんなさいなの」(紳士事件の後で)
宮沢有紀寧 みやざわ ゆきね 後輩・資料室の主
宮沢有紀寧
読みみやざわ ゆきね
役割資料室で「お店ごっこ」をしている後輩
所属坂の上の高校 2年
CV不明
外見資料室の主として、いつも本に囲まれている。穏やかに微笑む姿

「ですよ」「ですね」の柔らかい敬語が口癖。常に微笑みを絶やさない聖母的存在で、お店ごっこを通じて寂しい人を受け入れる。一人称は「わたし」。学校1階の資料室を勝手に占拠し、簡易喫茶店のような場所を作っている後輩。春原に懐かれ、有紀寧目当ての不良グループが常時取り巻きとして集まる。朋也のチームのバスケ試合に助っ人として参加するエピソードを持つ。「おまじない」を提供する役回り。

有紀寧を象徴する台詞
「みなさん、怒りますよっ」(男たちを一言で制す)
「わたしは平気ですのでっ」
「わたし、宮沢有紀寧(ゆきね)といいます」「有紀寧は、有終の美の有に、20世紀の紀、それに丁寧の寧と書きます」(丁寧な自己紹介)

有紀寧の兄は既に亡くなっており、芳野祐介や仁科グループに近しい存在だった。資料室に集まる取り巻きの不良男たちは兄の友人たちで、妹である有紀寧を守ろうとしている。「おまじない」は彼女なりの優しさ/願いの表現。

単独ルートはないサブヒロイン枠だが、春原ルートに近い位置で活躍する。バスケ試合では突き飛ばされた際に取り巻きの男たちが乱入し、試合が反則負けになるエピソードを持つ。

ネタバレ台詞
「本当に、なんとお詫びすればいいか…」
「いえ、それはわたしが責任を持って引き受けたことですので」
「ああ、みなさん、わたしは平気ですのでっ」
岡崎汐 おかざき うしお 朋也と渚の娘
読みおかざき うしお
役割朋也と渚の娘/After Story後半の中心人物
所属幼稚園児(5歳)
CV不明
外見渚に似て小柄で華奢。髪型は渚に似る。寡黙で表情に乏しい

寡黙で「…うん」「…うーんと…」と短い言葉しか発さない少女。「…」(沈黙)が多い。早苗の躾で、泣くのは「おトイレかパパの胸」と教えられ、ずっとトイレで一人泣いていた。我慢強く、わがままを言わない。子供らしい好奇心は持ち、おもちゃで遊ぼうとする。After Story 後半に登場する朋也との娘。

汐を象徴する台詞
「…じぶんであるく」「…パパといっしょにあるく」
「…パパ…だいすき…」
「…さなえさんが、ないていいのは…おトイレか…パパのむねだって…」
日常
「なべ」「なべー」「なべーなべー」「ようちえんのペット」(True End ルートで幼稚園の話)
「…あっきーがなべってよんでる」
「パパかっこいい」「パパのすごいところ」
「うん。たのしみ」

母・渚を出産時に失った娘。5年間、朋也は汐から逃げ続け、早苗とオッサンが養育してきた。5歳の夏、早苗の仕掛けで朋也と二人旅に出される。旅の中で朋也が買ってくれたロボットのおもちゃを「大切」と感じ、なくしたときに初めて朋也の前で泣く——「…えらんでくれて…かってくれたものだから」「…はじめてパパに」。

旅から帰った後、原因不明の発熱で寝込む(渚と同じ病)。朋也が仕事を辞めて看病するも、汐は次第に衰弱。雪の降る日、朋也と「もう一度旅行に行きたい」と歩き始めるが、途中で力尽きる。「パパ…だいすき…」の言葉を最後に意識を失う。

True End:その死が回避され、両親と共に生きる未来へ。光の玉と幻想世界の少女の犠牲によって、渚も汐も両方を取り戻す結末に至る。

ネタバレ台詞
「…さなえさん」「…あっきー」「…さなえさん、ですか」(早苗とオッサンを呼ぶ)
「…りょこう、いきたい」「…なつやすみだから、いきたい」(朋也との旅行)
「…えらんでくれて…かってくれたものだから」「…はじめてパパに」(ロボットのおもちゃ)
「…いま、したい」「…いまから…」(病気の中、もう一度旅行を願う)
「…パパ…もう、がまんしなくていい?」「…なくの」
「…いてほしい」(朋也に「そばに居ていいか」と問われて)
幻想世界の少女 げんそうせかいのしょうじょ(名なし) 幻想世界の住人
読みげんそうせかいのしょうじょ(名前を持たない)
役割幻想世界=終わり続ける世界の住人
所属幻想世界(並行する終焉の世界)
CV不明
外見雪の中、不自由な体を支え合って歩く小さな少女。荒涼とした世界に咲く花や草を表現する象徴体

本編の合間に挿入される「幻想世界編」の主人公格。「ロボット」(語り手=僕)と二人で誰もいない世界を旅する場面が短く挿入される。雪が降り続ける世界、荒れ果てた草原、機械の残骸の世界が舞台。寡黙で穏やか、動かない身体/不自由な手足を抱える。終焉に近づくにつれ「人」からこの世界の意志へ変容していく。大切な人を助けたい願いを語る。

少女を象徴する台詞
「…わたしは、このまま動けなくなって…人の形を失う…そして、この世界の意志になる…」
「…わたしの思いは、世界の心…」
「…もし、大切な人が不幸になるなら…それで、助けてあげてほしいの…」
「…だんごっ…だんごっ…」(最期に歌う唄)

「幻想世界」は朋也(と渚)の意識が交差した場所。少女は「この世界そのもの」「この世界の意志になる存在」(「わたしは初めから、ここから生まれた命だった」)。同伴者のロボット=朋也の幼少時の心であり、朋也が父と幸せだった時期に、朋也の意識の一部が幻想世界に渡っていた。少女自身は渚の体(弱さ)を雛形に生まれた存在でもある。

True End への分岐:世界が終わりに近づき少女が動けなくなった時、彼女は「向こうの世界(現実)にとして残り、大切な人を助ける」道を選ぶ。光は人々の想いの結晶であり、朋也が町で集めた「光」が、True End で渚と汐を救う力に変わる。「だんご大家族」の唄が二つの世界をつなぐ最後の鍵となる。

ネタバレ台詞
「…きみの声、やっと聞けたね」「…わたしはもうすぐ人じゃなくなるから」
「…これは、わたしが決めたこと…」「…わたしは初めから、ここから生まれた命だったから…」
「…わたしがここからいなくなれば、この世界はなくなってしまうの…」「…そうすれば、たくさんの光たちがきっと不幸になる…」
「…きみもね、元はあの光のひとつだったんだ…」
「…向こうの世界では、わたしの思いが光として見えるはずだよ…」「…わたしの思いは、世界の心…」
「…たくさんの光たちの幸せを願う、心…」
「…うん。それは向こうの世界の住人たちの思い…」
「…きみのおかげだよ…」「…わたしはそれだけでじゅうぶん…」「…じゅうぶん幸せだった…」

その他の登場人物

岡崎直幸

おかざき なおゆき
朋也の実父

朋也の実父/祖母史乃の息子。妻・敦子を交通事故で失って堕落し、朋也との確執を抱えたまま物語前半を過ごす。高校を中退してまで敦子と結婚し、敦子の死後は仕事を転々として朋也を一人で育て上げた——という真実が After Story 終盤、祖母・史乃の口から朋也へ伝えられる。朋也の中学時代に肩を負傷させる事件を起こし、以来「朋也くん」とくん付けで呼び他人行儀になった経緯がある。「人間としては、駄目だったけど…父親としては、立派だったと」と朋也は史乃の言葉を受け止め、心の中で和解する。

伊吹公子

いぶき きみこ
風子の姉・元美術教師

風子の姉/坂の上の高校の元美術教師。風子の事故後、結婚を延期して妹の面会を続けた優しい姉。結婚相手は学校の元教師で、風子ルートの結婚式当日が物語のクライマックスとなる。用務員の幸村ジィさんとは旧知の仲。「ふぅちゃん、自分が思ってる以上に大人の風格ないよ?」「もう、ふぅちゃん…わけわかんないこと言って、あんまりお姉ちゃんを困らせないでね?」と妹を案じる台詞が定型。風子ルートの本当の主役は、この姉の幸せを願う妹・風子の想いそのものでもある。

坂上由岐

さかがみ ゆうき
智代の弟・中学生

智代の弟/中学生。両親の離婚を阻止するため、自ら公道に飛び出して車にはねられた事件で家族を再生させた立役者。一命を取り留めた後、姉・智代と歩いた桜並木の思い出が、智代ルートの「桜並木公約」の起点になる。智代の回想内では「ねぇちゃん、どうして、顔伏せてんの?」「ほら、上を見ないと、桜、見えないよ」「すごく、桜、きれいだよ…」と語りかける。智代の評は「私にとって、最高の弟だ」「心から誇れる」。

芳野祐介

よしの ゆうすけ
電気工事士・元プロミュージシャン

電気工事士/元プロミュージシャン(バンド「ジョニー」)。一度はメジャーシーンで売れた歌手だったが挫折し、現在は地元の電気工事会社に勤める。朋也の野球チームに助っ人参加し、伝説のバッティングを見せる。「これが…俺からの贈り物だーーーーーーーーっ!!」「子供たちよ!」「これが今の俺にできる唯一の贈り物だ」「思い出という名の…形のない贈り物だ」のシーンは作品屈指の名場面。After Story では朋也が職場で師事し、退職時に「よしの」と彫られたドライバーを贈る場面が描かれる。早苗とは過去に因縁あり(バンド「ジョニー」の解散経緯と早苗の関わり)。

相楽美佐枝(さがら みさえ)

さがら みさえ
学生寮の寮母

春原の住む学生寮の寮母。元バスケ部員で運動神経が抜群、バスケ試合では助っ人として活躍する。春原を毎度ジャイアントスイングやドロップキックで吹き飛ばす過激な世話焼き。「おのれはっ…」「うおりゃああぁぁーーーーーーーーーーっ!」と春原を吊し上げる場面が日常風景。「あたしが暴力的な寮母になっていくようで、悲しいわ…」と自嘲しつつ、寮の管理に手を焼きながらも住人の世話を焼く面倒見の良さを見せる。「ぷるるんどころか、ぼよよん、だったよ…」と春原に評される身体的特徴も持つ。バスケ試合後の「ま、楽しかったわよ。勝てなかったのは悔しいけどね」は彼女の本質を示す台詞。

春原芽衣

すのはら めい
春原の妹

春原陽平の妹。兄を慕い、上京して兄と同じ高校への進学を試みる。地元で堕落していく兄を呼び戻すために朋也に協力を依頼する場面が、春原ルートに近いエピソードを構成する。「お父さんにもごめんなさいって。うん、じゃあまた電話するからっ」の電話シーンは、家族の絆を取り戻す春原章の象徴的なカット。芽衣の存在が、春原陽平を社会に繋ぎ止める唯一の鍵として機能する。

岡崎史乃

おかざき しの
朋也の祖母

朋也の祖母(父・直幸の母)。田舎(海辺)で一人暮らし。After Story 終盤、朋也と汐の旅の終着点で、直幸の若い頃と朋也を育てた真実を語る。「直幸は…駄目な父だったと思いますか」「人間としては、駄目だったけど…父親としては、立派だったと」「自分の力だけで、愛する人を守って、生きていく…それだけであの子は幸せだったんですよ」——史乃の語る直幸像は、朋也が父との和解に至る扉となる。「もう帰ってこい、と…」「わたしはこの場所で、あの子を待ち続けます」と、息子を待ち続ける母の姿として登場する。

幸村俊夫(幸村ジィさん)

ゆきむら としお
演劇部顧問・学校の用務員的存在の老教師

渚たちが再興する演劇部の顧問を務める老教師で、校内では用務員のように雑事を一手に引き受ける気のいいお爺さん。風子・公子の伊吹姉妹とは古くからの付き合いで、公子が結婚を控えた相手とも縁の深い間柄として描かれる。風子ルートでは、長く昏睡していた風子の本体が目覚めへ向かう顛末を温かく見守る立場にあり、「ふむ…伊吹先生の妹さんかの」「ふむ…長いこと、苦しんでいたからの…」「本当に、よかった…」と、姉妹を案じ続けた歳月を噛みしめる。After Story では渚の卒業式を執り行う役回りを担い、長く学校に留まった渚を静かに送り出す。物語の各所で、過ぎ去った時間と人の縁をつなぐ役どころとして登場する。

「ふむ…長いこと、苦しんでいたからの…」「本当に、よかった…」

柊勝平

ひいらぎ かっぺい
風子に求愛する男子

風子に思いを寄せ、まっすぐな求愛を向ける男子生徒。風子ルートのサブイベントを彩る要員として登場し、人の目には映らない風子と関わる数少ない人物のひとりとして、彼女をめぐる日常に軽妙な色を添える。風子の不器用なやり取りや周囲の混乱を引き立てる役回りで、シリアスに傾きがちな風子の物語に、ささやかなコメディと青春の手触りを加える存在として機能する。物語の本筋に深く食い込む存在ではないが、風子という少女が確かに誰かの心に触れていたことを示す一点として置かれている。