用語集 — やるドラシリーズ Vol.1 ダブルキャスト
『ダブルキャスト』の人物・場所・事件・手掛かりなどの用語を解説します。▼ネタバレ詳細を含む項目はアコーディオン内に格納されています。タグをクリックするとカテゴリを絞り込めます。
物語の後半で名前が明かされる人物。主人公と美月をめぐる謎の中心にいる。
- 詳細
- 亡き姉・赤坂美月の妹で、主人公と暮らしていた少女の本来の身元。右利き。森崎は、姉の虐待と姉の死とによる人格の分裂を説明する。
物語の後半で語られる人物。主人公と暮らす少女と同じ名前を持ち、その名前は墓にも刻まれている。
- 詳細
- 左利き。恋人に騙されて男性を憎むようになり、妹を殴っていたと診察記録で語られる。すでに亡くなっている。本人と、妹の中に現れる姉の人格とは、別のものとして語られる。
旧作の撮影でカメラを回し、監督も務めたとされる人物。女優とともに亡くなり、心中したと伝えられる。
- 詳細
- 二村は、男優も兼ねていたと説明する。女優のあとを追ったという話は、噂にとどまる。
約十年前に映研が撮った『かこひめの寝屋』の女優。撮影中に亡くなり、映画は完成しなかった。遥はその死について部員たちに説明する。
- 詳細
- 赤坂美月と同じ人物かどうかは示されない。旧作の女優が美月に似ていたという噂もあるが、二村にも真偽は確かめられない。
映研にいた元学生の作家。在学中に映研のために『かこひめの寝屋』を書いた。遥は、結末を変えることを条件に作者から許可を得たと話す。
- 詳細
- 二村がこの作者の名で偽の手紙を書いたと明かす結末がある。
映研の先輩。飲み会や撮影準備で号令をかけ、後輩たちを動かす。花園とともに部を率いる。
- 詳細
- 別荘の火災の夜には、刃物を持った相手から遥を守り、主人公に遥を託して部員たちを先に逃がす。
- 登場場面
- 火災の場面で「部長を頼むーっ!!」と叫ぶ。
映研の映画の主演男優で、美月の相手役。女性に手が早いという話がある。仕事先で腕を折り、主人公が代役を務めることになる。
- 詳細
- 骨折のせいで廃病院への到着が遅れ、追ってきた主人公に驚いて逃げたと話す。ギブスの矛盾から、廃病院の襲撃者ではないとわかる。
映研の部長で、映画の監督。部の存続と賞を目指して、旧脚本『かこひめの寝屋』の映画化を進める。美月を主演に選び、撮影中の恋愛を禁じる部則を念押しする。幽霊話は苦手。
- 詳細
- 同居を見抜くと、旧作のように死人を出さないことを使命に掲げ、美月をウイークリーマンションへ移す。
- 登場場面
- 同居を禁じる場面で、映画を無事に完成させて部を守る使命を語る。
映画研究部に入った新人で、本作の視点人物。海外旅行中の叔父夫婦の家に居候していて、酔って倒れたところを助けてくれた少女・美月をそこへ招く。映画を撮りたくて映研に入ったが、主演男優の佐久間が腕を折ったため、撮影の仕事と兼ねて男優の代役を遥に命じられる。
- 詳細
- 廃病院の事件のあと、映像の中の利き腕や電話の矛盾から美月の正体に迫る。屋上では、志穂が戻らなければ一緒に飛び降りるという計画を実行する。
- 登場場面
- 代役の命令は、佐久間の骨折を受けて遥が出す。
主人公と同期のメイク担当。人がきれいになっていく過程を楽しみ、メイクを仕事にする夢を持っていたが、親の反対と費用の問題で専門の勉強を諦め、大学へ来たと語る。
- 詳細
- 別荘の夜、翔子の声とされた悲鳴から、浴室の事件が始まる。
旧作の撮影を手伝っていたと二村が話す、定食屋を営む家の友人。
- 詳細
- 優しい女優に頼まれて屋上へ上がり、何も知らないまま驚かせるつもりで命綱を緩めた、と二村は語る。友人がどうなったかについて二村の答えは変わり、作り話だと認める応答もある。二村本人の告白は、別の結末で語られる。
主人公と同期の部員で、映画のカメラを担当する。撮影ではカメラの具合を報告し、美月の演技を時々別人のようだと評する。祖母の怪談を聞いて育ち、旧作の女優をめぐる噂を主人公に語る。
- 詳細
- 旧撮影の事件への関わりを告白する結末と、美月の元恋人として描かれる展開は、それぞれ別の物語として描かれる。
主人公を助けた少女。名前のほかは何も覚えておらず、主人公の家で暮らしながら、映研の映画の主演を務める。明るく冗談好きで、経験の少なさを感じさせない演技で部員たちを驚かせる。
- 詳細
- 本来は赤坂志穂で、ふだんの美月は、姉の名前だけを語る仮の人格だと森崎は説明する。
- 登場場面
- 名前だけを思い出した少女は「へんなの…名前だけは覚えてるなんて」とつぶやく。
南西総合病院の精神科の女性医師。テレビ番組「家庭の精神医学」に出演し、ストレスによる警告反応を解説する。
- 詳細
- のちに志穂の担当医として姿を見せ、姉の人格が妹の心を許した男性を襲うおそれがあると主人公に警告する。
主人公が所属する大学の映画研究部。学園祭に向けて映画を撮る。部室を明け渡す話が出ていて、部長の遥は、話題作で賞を取って部を存続させようとしている。部には剛田・花園ら先輩のほか、主人公と同期の二村と翔子がいる。
撮影のあいだ、スタッフが善意の出演者に手を出すことを禁じる映研の部則。遥は、美月を主演に迎えるときに念を押す。
- 詳細
- 遥が主人公と美月の同居を禁じる理由にもなる。映画が完成したあとなら自由だと、遥は告げる。
- 登場場面
- 「スタッフは善意の出演者に手を出してはならない」と遥が読み上げる。
墓地で二村が名を読み上げる、同居する美月と同じ名前が刻まれた墓。
- 詳細
- 墓に眠るのは、志穂の亡き姉・赤坂美月。この墓と「生きてるワケない」という言葉が、美月に自分の存在を疑わせる。
春眠のあとに続く、映研の飲み会の店。飲み会は店を替えながら続き、主人公がどこで、どう抜け出すかで、その夜の出会いの形が変わる。酔った主人公が少女に助けられるのも、こうした飲み会の夜のことである。
遥の父が経営するマンション。遥の家は、このマンションのほかに別荘も持っている。
- 詳細
- 同居を見抜いた遥が、美月をここへ移す。遥は、旧撮影の事件と恋愛禁止の掟をその理由に挙げる。これで主人公と美月の共同生活は終わる。
秋のそらのあと、さらに飲み会が続く店。この夜の帰り道で、主人公は倒れている人や奥に見える人影、通りがかったマンションに気を引かれる。
- 詳細
- 声をかけたり立ち寄ったりした先で、物語がそのまま幕を閉じる結末がある。
海外旅行に出ている叔父夫婦の留守宅。主人公が居候していて、助けた美月を招き、二人の共同生活の場になる。
- 詳細
- 遥に同居を見抜かれ、美月はウイークリーマンションへ移される。別居のあと、玄関の落書きや郵便受けの猫の死体といった嫌がらせが続く。
映研がひいきにしている店。飲み会はこの店から、「秋のそら」「厳冬」と店を替えて続いていく。会のあと、遥に頼まれた主人公が翔子を家まで送る展開もある。飲み会は先輩の剛田と花園が率いる。
旧作『かこひめの寝屋』で主演した女優の墓。遥は部員に掃除を指示し、映画の完成と撮影の無事を祈る。
- 詳細
- 赤坂美月の名が刻まれた墓と同じ墓かどうかは示されない。
- 登場場面
- 幽霊話が苦手な遥も、こういうことは気持ちの問題だと言う。
森崎真奈美が所属する病院。テレビ番組の中で、森崎の所属として紹介される。
- 詳細
- 佐久間が残した封筒をたよりに、主人公はこの病院に連絡し、森崎から姉妹の違いを聞く。佐久間が主人公を呼び出した廃病院と同じ病院かどうかは示されない。
遥の家が持つ別荘。佐久間の骨折のあと、映画の終盤の撮影に使われ、部員たちが泊まり込む。主人公はここで海を撮り、美月と台詞の稽古を重ねる。
- 詳細
- 鏡、植木鉢、浴室の事件、そして火災の舞台になる。
美月の過去について話したいと、佐久間が主人公を呼び出す廃病院。
- 詳細
- ここで主人公は刃物を持った相手に襲われ、呼び出した佐久間を疑う。
- 登場場面
- 佐久間の呼び出しを受けた主人公が訪れる。
別荘で、美月が冷たい目を見たと言い、イスを投げて壊した鏡。外に人の姿はなく、美月自身も気のせいかもしれないと言う。
- 登場場面
- 美月は鏡を割った理由を「目を合わせたら、そのまま吸い込まれていきそうな、冷たい目…」と話す。
別荘で、美月の部屋のベランダから落ちてくる植木鉢。主人公は跡を調べ、誰かが入り込んだのではないかと疑い、遥や二村に相談する。
- 詳細
- 姉の人格が、自分がやったと認める。主人公はそれを警告だったと考える。
編集した映像の中で、美月の利き腕が場面ごとに変わる。主人公がそれに気づくことが、謎を解く入口になる。
- 詳細
- 志穂は右利き、姉の美月は左利き。写真と襲撃のときの手を照らし合わせ、主人公は佐久間を犯人から外す。
骨折した佐久間の腕を固めるギブス。佐久間はギブスをはめたまま、顔のアップの撮影に戻る。
- 詳細
- 廃病院の襲撃者が素早く逃げ、左手に刃物を持っていたことと合わず、佐久間は犯人から外れる。
物語の後半で、少女の身元を確かめる手がかりになる写真。
- 詳細
- 右利きの妹・志穂を写した写真。利き腕の違いから、姉と同じ人物だという思い込みが解ける。写真の姉妹を見分ける鍵は、利き腕だった。
森崎が主人公に渡す、志穂の記録。
- 詳細
- 姉妹の生い立ちや姉の虐待が語られる。志穂の名のまま、途中から語り口が姉の立場へ移っていく。姉本人が残した言葉と言い切れるものではない。
主人公の家の電話。通話の記録と、留守番電話の暗証番号がある。
- 詳細
- 佐久間から電話があったという美月の説明は、この電話の記録や暗証番号と合わない。佐久間が知っていたのが主人公の持ち歩くPHSの番号だったことも、食い違いを示す。
物語の後半で明かされる手紙。
- 詳細
- 作者を装って二村が書き、遥に旧脚本を撮らせた手紙。旧作のフィルムで映画を完成させるための偽造だと、二村はラッシュを見せる結末で明かす。
- 登場場面
- 二村は「ぼくの書いたシナリオ作者からのニセモノの手紙」と打ち明ける。
佐久間が写真とともに残していった、病院の封筒。
- 詳細
- これをたよりに主人公は病院へ連絡し、森崎から姉妹の違いを聞く。ギブスの矛盾とともに、佐久間への疑いを解く手がかりにもなる。
主人公が持ち歩いている携帯の電話機。
- 詳細
- 佐久間が知っていたのはこの番号で、佐久間からの電話で来たという美月の説明の矛盾を示す手がかりになる。自宅の電話の記録や留守番電話の暗証番号とあわせて、食い違いが明らかになる。
美月が移ったあと、主人公の家の郵便受けに入れられた猫の死体。玄関の落書きとともに続く嫌がらせのひとつ。
- 詳細
- 姉の人格は植木鉢や落書きを自分がやったと認めるが、猫の死体には個別に触れない。
物語の後半で手がかりになる写真。
- 詳細
- 左利きの姉・美月を写した写真。左利きの姉だと聞いて、主人公は妹とは別人だと判断する。主人公と暮らしていた少女は、写真の姉ではなかった。
美月が移ったあと、主人公の家の玄関に現れる落書き。別居のあとに続く嫌がらせのひとつで、郵便受けの猫の死体とともに、一人になった主人公を追いつめる。
- 詳細
- 姉の人格が、自分がやったと認める。
物語の結末の一つで起こる事件。
- 詳細
- 病院の事件の翌夜、佐久間が学校の屋上から飛び降りる。映画は佐久間の場面を代役の主人公に差し替えて完成する。なぜ飛び降りたのかは明かされない。
約十年前、旧作の撮影中に女優と撮影者が亡くなった事件。二人の死は心中とされた。朝に二人の遺体が見つかり、映画は完成しなかった。
- 詳細
- 二人が飛び降りたという経緯は噂にとどまる。二村の消失説、友人の命綱の話、二村自身の告白は、それぞれ別の展開で語られる。
廃病院で、主人公が刃物を持った相手に襲われる事件。主人公は、自分を呼び出した佐久間を疑う。そこへ美月が現れ、佐久間からの電話で来たと話す。
- 詳細
- 骨折した佐久間は犯人から外れ、姉の人格が自分がやったと認める。
ロケ先の別荘で起こる火災。主人公と部員たちは、炎と刃物を持った相手に追いつめられる。
- 詳細
- 剛田と遥が主人公を助ける。悲鳴を寝言だと決めて眠ってしまう結末では、男女数名の遺体と放火の疑いを伝える報道で終わる。
別荘の夜、翔子の声とされた悲鳴のあとに浴室で起こる事件。浴室を開けた主人公たちが驚く。
- 詳細
- 主人公は浴室から引き上げようとするか、誰かに知らせようとし、火災の場面へ続く。翔子の身に何が起きたのかは、はっきりとは描かれない。
物語の後半で、森崎が説明に使う言葉。
- 詳細
- 本来の志穂が退いているあいだ、美月の名前だけを語る人格。森崎は、ふだんの明るい美月と、凶暴な姉の人格とを区別して説明する。ショックを受けると、姉の人格が現れるという。
美月が名前だけを覚え、主人公と出会う前のことを忘れている状態。住所も生年月日も思い出せず、自分の名前にも自信がない。
- 詳細
- 森崎の説明では、本来の志穂が奥へ退いている状態。
屋上のあとの結末に関わる言葉。
- 詳細
- 屋上から落ちたあとの一部の結末で、姉妹の意識が同居する人格。つらい記憶だけを失う結末と、飛び降りる前の記憶をすべて失う結末がある。姉妹が受け入れ合ったというのは、主人公の考え。
物語の終盤で主人公が踏み切る計画。
- 詳細
- 姉の人格を退かせるため、主人公が志穂と屋上から飛ぶ計画。志穂が戻ってこなければ一緒に落ちる、という覚悟の賭けだった。結末は、回復、治療の継続、姉妹が同居する人格に分かれる。
物語の後半で語られる人格。
- 詳細
- 志穂の中で姉を名乗り、妹を独り占めしようとする人格。襲撃を自分がやったと認め、志穂を渡すくらいなら飛び降りると告げる。
- 登場場面
- 「あなたなんかに私の志穂は渡さないわよ!」と叫ぶ。
『かこひめの寝屋』に描かれる愛人。拾われた女が、男の財産や心身を囲い込んでいく。遥が脚本の内容を部員たちに説明する場面で語られる。
- 登場場面
- 遥の説明では愛人のことで、物語が進むにつれて寝床も欲求もぜいたくになっていく。
蔵夏樹が在学中に映研のために書いた脚本。拾った囲い女に、男が財産も心も体も支配されていく物語。遥は、今年は結末を変えることを条件に映画化の許可を得たと話す。
- 詳細
- 約十年前の撮影では、女優と監督が亡くなった。Bad 09 の題字は「かごひめの寝屋」と表記される。
- 登場場面
- 脚本の題名は、部員の松田が読み上げる。
森崎真奈美が出演するテレビ番組。主人公と美月の目に留まる。司会者が番組を進め、森崎がストレスによる警告反応を解説する。
- 詳細
- 美月は番組を見た覚えがない。のちに主人公は、美月に番組を見せまいとする。
美月と映画を観に行く場面で、主人公が最初に候補に挙げる映画の題名。記憶のない美月との共同生活の中で、二人が映画を観に出かける場面に出てくる。
- 登場場面
- 作品の外では、本作のあとに発売されたやるドラシリーズの作品の題名でもある。
物語の後半で二村が持ち出す、旧作のフィルム。
- 詳細
- 二村がラッシュを見せ、新作の最後に使うと語る旧作のフィルム。
- 登場場面
- 二村は「ここだけは、この本物のフィルムを使わせてもらうよ」と言う。
美月と映画を観に行く場面で、主人公が候補に挙げる映画の題名。記憶のない美月との共同生活の中で、二人が映画を観に出かける場面に出てくる。
- 登場場面
- 作品の外では、本作のあとに発売されたやるドラシリーズの作品の題名でもある。
美月と映画を観に行く場面で、主人公が三つ目に挙げる映画の題名。記憶のない美月との共同生活の中で、二人が映画を観に出かける場面に出てくる。
- 登場場面
- 作品の外では、本作のあとに発売されたやるドラシリーズの作品『雪割りの花』の題名でもある。