用語集 — EVE burst error
本作の世界観・組織・装置・概念を構成する固有名詞の詳解。表向きの意味(基本説明)と詳細(ネタバレ核心)をアコーディオンで分離して掲載する。
- あまぎ探偵事務所
- インシュリン
- エール外国人学校
- エルディア共和国
- 旧エルディア情報部
- 旧エルディア科学局
- 王権派/反王権派
- オジサマ
- 海溝
- 監視機構
- 桂木探偵事務所
- 携帯無線機
- グロック22カスタマイズ
- 蜘蛛の糸
- 国璽
- Cプロジェクト
- サバイバル・ナイフ
- 三周忌
- シルクスクリーン版画
- 倉庫街
- データ・ハイウェイ
- DBMS
- ディレクタールーム
- 《テラー》
- 盗聴器
- トリスタン号
- 二束三文のクズ品
- ベイトモニター
- ベレッタ
- 本部ビル
- ファジー洗濯機
- プリン
- プリンセス・ホテル
- [μ-101]
- マルチサイトシステム
- 「Mへ至急連絡を乞う」
- ラシャール卿
- Loop
- 5万ドル賞金首
- セントラル・アベニュー
- 戴冠式
場所・施設
本作の舞台、日本国内の架空の港湾都市の繁華街。「夜になると、ネオンの光彩が綺麗」と評される。大使館・本部ビル・桂木事務所・プリンセス・ホテル・倉庫街(あまぎ事務所)すべてがアクセス可能な距離関係にある。移動コマンド「セントラル・アベニュー」が随所で起点となる。
セントラル・アベニューを東に下った先にある、港湾沿いの一帯。あまぎ探偵事務所の所在地。看板はかすかに「あまぎ探偵事務所」と書かれているのみで、大半の通行人は事務所の存在に気付かない。
港の倉庫街にある天城小次郎の事務所。倉庫を改装した造りで、家賃も依頼もほぼゼロ。「【小次郎】はい、こちら『あまぎ探偵事務所』」が物語冒頭の電話応対。事務所の電話・端末を通じて全ての糸が絡まる物語の起点で、プリン・茜・グレン・弥生・氷室・まりな・桂木源三郎が次々と訪れる。
桂木弥生が所長を務める業界トップの探偵事務所。所員は二階堂・コピー機の男・事務の女・景子他。ビジネス街のオフィスビル3階に居を構える。
- 詳細
- 創設者は弥生の父・桂木源三郎。元エルディア情報部実行部隊長による偽装手段としての側面もあった。
セントラル・アベニュー郊外の外国人向け学校。校長はストールマン=孔。プールサイド・図書館・屋上が頻出シーン。守衛が出入りを管理。真弥子・シリア・松乃が所属する。
- 詳細
- 校長ストールマン=孔の暗殺事件を機に、Cプロジェクト関係者が集中していた拠点として浮上。ディレクタールームには、エルディア国璽の原版が一時保管されていた。
セントラル・アベニューの高級ホテル。VIP宿泊先として機能する。フロントは金髪のシルディ。
- 詳細
- ディーブが拠点とし、二階堂・ディーブ自身がここで殺害される連続殺人現場。311号室がディーブの私室、312号室が隣の盗聴室。プリシアの船室への連絡路としても機能する。
- 登場場面
- Aルート中盤の地下クラブ追跡、Bルート中盤のディーブ追跡、共通章C01の事件回想。
エルディア籍の豪華客船。プリシア戴冠式の会場。「設計段階では不沈客船」と謳われた船。
- 詳細
- ディーブが船底に仕掛けた爆弾と、海溝への墜落で沈没する。物語のクライマックスの密室。第2機関室は桂木源三郎の最期の場、船倉密室は4人篭城・真弥子の自己犠牲の場となる。
- 登場場面
- A・Bルートのクライマックス(戴冠式〜爆破・脱出・船倉密室)の主舞台。
まりな・本部長が所属する警察庁某機関のビル。本部長との早朝会話・任務指示・取り調べが行われる。香川との衝突舞台でもある。
エール外国人学校の校長室。問題のシルクスクリーン原版が一時保管されていた場所——「この絵は、シルクスクリーン版画よ。原版がディレクタールームにあった」と作中で言及される。
小次郎と恭子が訪れる喫茶店。中盤で二人が腹を割って捜査連携を交渉する場として機能する。
セントラル・アベニュー裏のクラブ。闇情報の集積地。グレン・アクアと小次郎が情報交換に使う。
トリスタン号が漂着した深海の谷。船は海溝のヘリにギリギリ引っかかっており、傾斜が増すと一気に沈むという船倉密室の地理的状況を決定づける。クライマックス(船倉密室)を成立させる物理条件。
国家・組織
中東の架空のイスラム系共和国。「アラーの御心のままに」という台詞からムスリム圏として描かれる。大使館・首相・女王・情報部・科学局がそれぞれ作中で言及される。
- 詳細
- 前国王の暴政、改革派(アクア・プリシア)と王権派(御堂・ディーブら)の権力闘争の渦中にある。前国王のクーデター未遂を契機に王権派と改革派が分裂し、本作の事件の遠因となった。
エルディア共和国を二分する派閥。
- 詳細
- 王権派(前国王=後の真弥子内部人格・御堂・ディーブら)は絶対王制復活を目指す。反王権派(プリシア・アクア・改革派)は民主的改革を目指す。
- 登場場面
- Bルート中盤のログファイル朗読、共通章(真弥子日記)のプリシア・アクアの密談。
エルディアの暗殺・諜報組織。表向きは解体済み。
- 詳細
- 桂木源三郎が編成した実行部隊「テラー」を有する暗殺機関。前国王の死亡後解体されたが、残党は御堂・ディーブを中心に活動を続け、亡命や偽装で日本にも潜伏。シリアもこの組織の二重スパイ。
ドールマン=孔が局長を務めたエルディアの科学研究機関。
- 詳細
- Cプロジェクト(人造人間[μ-101]の開発)の研究機関。ドールマンの暗殺後に資金援助を打ち切られ崩壊したが、その成果は別の形で生き続けていた——それが「御堂真弥子」と呼ばれていた少女の正体。
氷室恭子が所属する日本の諜報監視機関。日本国内で諜報機関を監視する別の機関として機能する。Aルート中盤で小次郎が「監視機構捜査員」と確認する場面で名称が登場。
概念・システム
本作の最大の構造的特徴。Aルート(小次郎視点)・Bルート(まりな視点)・C共通章(真弥子日記+事件回想)を任意のタイミングで切り替えながら進行できるノベルアドベンチャーシステム。
- 詳細
- A・Bを単独完走するとそれぞれBad End相当の場面で「Try again 'Mayako' Scenario」と表示され、真弥子側の真相を知った上で再プレイすることでTrue Endへ到達する。情報の偏在を「視点の限界」として演出する物語構造そのものが、本作のテーマ「対角線で結ばれた糸」を体現している。
- 登場場面
- すべてのルート切替画面、真弥子日記章末尾のTry again表示。
序盤ではログファイル中の謎の単語として登場する暗号。
- 詳細
- 旧エルディア科学局のドールマン=孔が主導した、人造人間([μ-101]有機ヒューマノイド)の開発計画。表向きは崩壊済みだが、その成果は「御堂真弥子」として現在も生きている。
- 登場場面
- Bルート中盤のログファイル、共通章(真弥子日記)の御堂大使による説明。
序盤は不明の暗号として登場する。
- 詳細
- 急速培養型有機ヒューマノイド。プリシアの遺伝情報を元に培養液中で短期間で成長させた肉体に、前国王の意志(記憶・人格)を移植したもの。表面に1年分の経験+アクアの僅かな記憶で「真弥子」という人格を構築している。実年齢1歳。御堂大使が真弥子に告げる「完成された[μ-101]有機ヒューマノイド‥‥それがお前だ」が真相開示の決定打。
- 登場場面
- Bルート中盤のログファイル(初出)、共通章(真弥子日記)で正体公開。
中東の凄腕暗殺者として恐れられた名。「銃器を、一切使用しない殺し屋」とグレンが語る。
- 詳細
- 二段階の意味を持つ。①旧エルディア情報部実行部隊のコードネーム(編成者は桂木源三郎)。②前国王=真弥子内部人格がこの名を僭称し、自身の即位の障害を排除する道具として悪用。本部長は「実体の無い殺し屋だ」と表現するが、その実体は真弥子に取り憑く前国王の意志体だった。
- 登場場面
- Aルート中盤グレンの初出情報、Bルート船上の本部長通信、第2機関室の桂木告白、共通章(真弥子日記)の御堂告白。
プリシアが正式にエルディア女王に即位する式典。日本沿岸を航行中のトリスタン号上で行われる。クライマックス当日、ディーブの爆弾と真弥子の自己崩壊で大混乱に陥る。
闇市場の業者間で情報をやり取りするネットワーク。グレンが愛用。「データ・ハイウェイをもうとびかってますぜ‥‥」(グレン)の台詞で言及される。
警察庁某機関の機密データベース管理システム。Database Management System の略。小次郎・まりなが侵入の手段として使う。まりなが小次郎事務所で「本部のDBMSへ侵入」した形跡を見て小次郎の腕を再評価する場面が、二人の最初の接点として機能する。
序盤では存在が伏せられている装置。
- 詳細
- 御堂が自身の心臓に取り付けたモニタリングシステム。心臓が止まると船底の爆弾が起爆する仕掛け。「私の心臓は常にモニターされているのだ」「心臓が止まると同時に、この船の船底に仕掛けられた爆弾が爆発する」と御堂が第2機関室で告げる切り札。
- 登場場面
- Bルート船上・第2機関室の対峙場面。
闇市場でプリンに掛けられた賞金。
- 詳細
- プリシア(次期女王)の暗殺・拘束に対する懸賞金で、王権派の御堂が裏で支払いを請け負う。Aルート中盤のグレン情報で初出。
偽孔(ディーブ)が絵画捜索を依頼する口実として使う名目。
- 詳細
- 純然たる嘘。実体は国璽原版の取得が目的。家族の物語を装って捜索の正当性を主張する古典的な探偵依頼の手法に乗じた偽装。
グレンが孔の絵画の価値を評する語。「その通り。二束三文のクズ品だ。」と一刀両断するが、実体は表面上の絵画ではなくその「原版」が国璽——という二段構えの真相を示唆する。
二階堂が遺したメモ。Aルート冒頭、小次郎の端末データ閲覧で発見される。
- 詳細
- 「M」は御堂(Midoh)と推察される。御堂が二階堂を雇って何かを依頼していた証拠で、二階堂自身が「消される側」に回ったことを暗示する。
アイテム・道具
イスラム文様の絵画。「ラシャール卿」作と称される。表向き美術的にはクズ品とされる、Aルート冒頭で小次郎が捜索を依頼される対象。
エルディアの王権の象徴。版画の原版2枚を組み合わせる必要がある。
- 詳細
- シルクスクリーン版画の本体は囮で、その「原版」(金属板2枚)こそがエルディア共和国の国璽。「2つそろわなければ意味がないんだ」「これが王位の継承を決定づける」と機関室で語られる。クズ品の絵画の捜索が、王位継承を巡る政治劇の中心に直結していたことが判明する転回点。
- 登場場面
- 小次郎篋クライマックス・機関室のシーン。
真弥子が「糖尿体質だから」と称して毎日打つ注射薬。表向きは慢性疾患の対処薬。
- 詳細
- 真の正体は細胞安定剤。[μ-101]の脳細胞破壊を防ぐためのもので、切れると前国王の意志体が浮上する仕組み。御堂が「特殊な細胞安定剤を含有している。だがそれも‥‥」と告げる場面で、その薬が真弥子の人格そのものを物理的に支えていた事実が明かされる。
- 登場場面
- Bルート序盤の街中シーン(まりなとの誤解)、共通章(真弥子日記)の正体開示シーン。
大型のサバイバル用ナイフ。柄は黒。エルディア軍が正式採用しているナイフで、《テラー》のシグニチャー武器として作中の連続殺人現場に必ず置かれる「マーキング」。実際は前国王(真弥子内部人格)が真似て使っていた。ストールマン=孔・二階堂・ディーブ・アクアの遺体の側に必ず置かれる。
小次郎の愛銃。「トリガー前面にレーザーサイトを取りつけて、至近距離での照準を容易にしてある」「イリーガルな所持品」と作中で説明される。基本は威嚇用、撃つときは足を狙う方針。終盤の船倉ドア破壊にも使用される。
まりなの愛銃。手入れが甘い古いベレッタ。御堂に「古いベレッタだな‥‥手入れをしたのは1か月前かね、2か月前かね?」と指摘される銘柄でありながら、まりな自身の射撃成績は特A。第2機関室での御堂対峙場面で重要な役割を果たす。
まりな・本部長の通信機。船上の終盤、本部長から《テラー》の真相情報が伝達される回線として、Bルート最大の情報供給路となる。
桂木源三郎経由の有線盗聴器。プリンセス・ホテル312号室から311号室を盗聴する用途で使われる。物語上は「隣で盗聴をしていた女ですね‥‥」とディーブが指摘する場面で機能を発揮する。
小次郎事務所の旧型洗濯機。「曖昧にしか洗濯しないんで、汚れが落ちにくい」と小次郎自身がボヤく。事務所のうらぶれた質感を象徴する小道具。
人物・愛称
小次郎が拾った金髪の小娘につけた愛称。
- 詳細
- プリシア=クライム女王の愛称。「プリンセス」を縮めた呼称。小次郎の事務所では薄汚い小僧のような格好の少女として登場するが、その正体は次期女王。Aルート全般で小次郎が使い続ける。
まりなが「鈴木源三郎」を呼ぶ呼称。恋愛感情を込めて使用される。
- 詳細
- 「鈴木源三郎」自体が偽名で、本名は桂木源三郎(弥生・シリアの父)。Bルート中盤以降、まりなが彼に向ける呼称として固定化されるが、その正体を知らないまま彼女は彼に恋をしていく。
約100年前のイスラム美術家。問題のシルクスクリーン版画を遺し、「首をかっさばいて死んだそうだ」と小次郎が指摘する自殺で死亡した人物。物語上の関連は薄いが、ナイフ殺人と国璽のモチーフを暗示する伝説として存在感を持つ。