シコらせに来ていない陵辱ゲー。それでも6.5を出すのは、エロを恐怖とミステリーの燃料に変える趣向が本物だからよ。
正直に言うわ。本作の凌辱は、ほとんど直接見せてくれない。逐語の性交描写を期待して手を出すと、肩透かしを食らうタイプの陵辱ゲーよ。だから実用性という一点なら、おシコり奉るような場面はない。それでも6.5を出すのは、その抑えた描き方が「旧校舎からの脱出」という恐怖と、犯人を追うミステリーに、エロを編み込むための趣向として効いているから。1995年の鬼畜ADVの原点として、エロを物語の燃料に変える組み方には筋が通っている。シコれるかと、よくできているかは、別の話よ。
スコア詳細
エロゲーとして手に取ったわ——前提を言わせて
1995年、エルフ。PC-98で出て、後にWindowsへ。エルフ鬼畜ADVシリーズの原点とされる一本よ。プレイしたのはその凌辱・サスペンスを通しで。
なぜこれを手に取ったか。本作は「鬼畜ゲーの祖」みたいな語られ方をするのよ。後の鬼畜・凌辱系がここから派生した、と。エロを正面から評価する人間として、その原点が実際どれだけシコらせに来ているのかは確かめたかった。「ジャンルの始祖」と「実用品としての出来」は、必ずしも一致しないものだから。
舞台は桜蘭学園の旧校舎。登校日の夕方、差出人不明の手紙で呼び出された生徒と教師が、チャイムを合図に校舎へ閉じ込められる。主人公の健太は鍵を探して脱出を図り、用務員の遺作が女子を一人ずつ連れ去って犯していく——という構造ね。重要なのは、主人公が加害者ではないこと。健太は犯す側じゃなくて、犯された仲間を救おうとする側よ。だから本作の凌辱は、健太の視点から「間接的に」立ち上がってくる。これがエロの手触りを決定づけているの。詳しくは本編で語るわ。
評価①:Hシーン品質——狙いは粒揃い。でも実用性は頭打ちよ
結論から。シーンの「狙い」は良い。実用性は壁にぶつかっている。
本作の凌辱には、フェチの配置に外れがないわ。気の強い女が屈服を狙われる構図、幼さを強調された子への嗜虐、男勝りの少女が最も無防備な形で崩される落差、清楚な子が最も執拗に狙われる配置——陵辱の王道どころを、ちゃんと押さえている。狙いの精度だけ見れば、原点と呼ばれるだけのことはあるの。各被害者のキャラクターが立っているから、誰が犯されても「この子が」という重みが乗る。ヒロインの粒は揃っているわ。
問題は、その狙いが実用性まで届かないこと。本作は直接の性交を逐語で描く作りではないの。凌辱は抑えた手つきで、示唆と断片で提示される。一番力の入った場面ですら、最後は被害者の崩れた様子で畳んでしまう。シコりたくて開いて、シコりきれずに閉じる——そういう場面が多いわ。1995年という時代を引いて読んでも、本作が「実用に全振りした抜きゲー」でないことは動かない。だからHシーンの質は5。狙いは評価する、実用は届いていない。その折り合いがこの数字よ。
評価②:エロと物語の相乗効果——ここで6.5まで戻すのよ
実用で頭打ちなのに総合が6.5まで上がる理由は、ここにあるわ。
本作の凌辱は、脱出ゲームの構造に完全に組み込まれているの。健太は鍵を探して旧校舎を進む。その道中で、犯された後の仲間の痕跡に次々ぶつかっていく。凌辱を知ることが、そのまま探索の進行と恐怖の積み上げになっているわけ。遺作という化け物の正体と、もう手遅れになった仲間の数が、エロの提示を通じて分かっていく。エロが脅威メーターの役割を果たしている。これはエロと物語が噛み合っている数少ない型よ。
しかも本作はミステリーでもあるの。閉じ込めの仕掛け、犯人の協力者は誰か、手紙の差出人は誰か——という謎解きが、凌辱の供給ラインと同じ一本のロープで縛られている。誰が女たちを連れ去ったのかを暴くことが、そのまま犯人当てになる。エロと謎解きが分離していないのよ。普通の抜きゲーなら飾りで済むエロが、ここでは物語の心臓そのものになっている。エロを抜いたら、恐怖もミステリーも後味の悪さも全部抜け落ちる。この組み方は本物よ。
シコらせる作りではない。けれど、エロを恐怖とミステリーの燃料に変える組み方は本物よ。実用で削った分を、ここで取り戻している。それが6.5の中身。
6.5——シコれるか。答えは「ほとんど無理。でも作りは認める」よ
高飛車に、結論から言うわ。
純粋な実用品として手に取るなら、この作品は採点表の下の方に行くわ。直接の性交描写がほとんどなく、凌辱は示唆と断片と事後の様子で立ち上がる。シコりたくて開いて、シコれずに閉じる場面が多い。これは事実よ。1995年という時代を引いて読んでも、本作が「実用に全振りした抜きゲー」でないことは変わらない。
では論外かというと、却下しないわ。本作のエロは飾りじゃないの。むしろ逆。エロが物語の心臓そのものよ。「シコれる」と「よくできている」を混同しない人間なら、本作の価値は分かるはず。これはシコる作品じゃなくて、エロで殴ってくる作品なの。
強いて実用の芯を挙げるなら、気丈な女が屈服を狙われる構図、男勝りの少女が崩される落差、清楚な子が最も執拗に狙われる配置——このフェチの配置は、間接提示の隙間を想像力で埋められる人になら効くわ。逐語を待つタイプには向かない。そこは好みで分かれるわね。
最終判断を言うわ。実用目当てなら期待値を下げて手に取ること。エロを物語の刃として味わえる人になら、勧める。遺作という化け物が女たちを一人ずつ標本にしていく冷たさを、「シコさ」ではなく「凌辱の完成度」として測れるなら、6.5は妥当な数字よ。各シーンの個別採点、最執拗に狙われるのは誰か、終盤の最も残酷な処遇については、もう一本のほうに踏み込んで書いたわ。クリアしてから読みに来て。以上よ。
