用語集 — 加奈〜いもうと〜
加奈〜いもうと〜の固有設定用語を解説します。慢性糸球体腎炎などの医学用語、ホスピス・移植関連の概念、ウメバチソウやペンダントといった象徴アイテム、「死を見つめる強さ」のようなキーフレーズまで、本作世界を読み解くための語彙を網羅しました。▼ネタバレ詳細を含む項目はアコーディオン内に格納されています。タグをクリックするとカテゴリを絞り込めます。
加奈の根本病名。腎臓の濾過機能が失われ、長年の透析と合併症で全身に影響を及ぼす病気。
- 詳細
- 「いわゆる体内の老廃物を除去したり、必要な物質を再吸収したりして、身体機能を一定に保つ臓器」が機能しない病気。単独では死病ではないが、合併症のため加奈の発育を遅らせ、抵抗力を激減させ、最終的に多臓器不全に至らせる。長年の透析がさらに透析アミロイド症を引き起こし、不整脈の原因にもなる。医師から両親に「現在は、小康状態に入っています。これから行う全ての治療は、延命治療だとご認識下さい」と説明される。
慢性腎不全から進行した加奈の末期状態。複数臓器が同時に機能不全に陥る危険な状態。
- 詳細
- 加奈の状態が「予後不良の遺伝子異常型」へ進行した結果。カリウム濃度上昇、血小板減少、吐血リスクなどが累積し、移植以外に延命の方法がほぼなくなる。「半年」の余命宣告はこの状態を踏まえてのもの。
加奈が週三回受けている血液浄化処置。腎臓に代わって血液から老廃物と余分な水分を取り除く治療。
- 詳細
- 加奈は子供の頃から週三回の人工透析を継続している。長年の透析の副作用として透析アミロイド症が現れ、不整脈の原因にもなる。長期入院生活の中心軸となる治療。
細胞の死のプログラム。加奈が読書から得た知識で「人はなぜ死ぬのか」の哲学的考察に発展させる。
- 詳細
- 加奈が「ギリシャ語で花びらが散るって意味」「人間が必ず死ぬようになっている。世代交代が必要だから」と隆道に説明する。「人はどうして死ぬんだろう?」という問いの入り口に置かれた科学的概念。最終的に加奈は日記で「死ぬ日は生まれた日に優る」「人が死を恐がるのは、やり残したことがあるからなんだって」という独自の結論にたどり着く。
- 作中での使用
- 加奈の哲学的成熟を示す象徴的キーワード。「命って……子孫繁栄のためだけにあると思う?」と隆道に投げかける場面が彼女の精神到達点を示す。
末期ガン患者のための緩和ケア施設。治療より苦痛緩和を優先し、患者の尊厳ある最期を支える。
- 詳細
- 加奈は最初ホスピスの意味を知らない。「治療」ではなく「ペインコントロール」と「精神的負担の軽減」に主眼を置く施設。隆道はその意味を加奈に告げ、二人で須摩子叔母を見舞い続ける。日本の医療現場では末期ガン患者が見捨てられがちな中で、ホスピスは尊厳の場所として描かれる。
- 作中での使用
- 須摩子叔母の生き様を通して、加奈と隆道に「死を見つめる」体験を提供する装置。
ガン性疼痛の鎮痛剤として用いられる麻薬。痛みが人格を破壊するほど強いガン末期には不可欠とされる。
- 詳細
- 麻薬として加奈が身を硬くする単語。須摩子叔母「ガンの鎮痛剤として用いる限り、モルヒネは最高の薬なの。多くの人がこれで心を救われているの。……ガンの痛みはね、人格も破壊してしまうから」と語る。加奈の偏見を解いて、医療現場での重要性を伝える役割を持つ概念。
終末期患者の苦痛を緩和するため意識を沈める薬剤。加奈と須摩子叔母の最期に投与される。
- 詳細
- 終末期の患者を「常時半睡眠状態」にコントロールし、苦痛から解放する薬剤。加奈の最期にも投与され、「これで、加奈ちゃんの意識はゆっくりと沈み、呼吸困難の苦しみからは解放される」(ED4)。須摩子と加奈、二人の「鎮静剤投与→眠りに沈む→死を待つ」過程が対になっている。
隆道が加奈にドナーとなる手術。ED1ではミスマッチゼロの奇跡で成功する。
- 詳細
- 血縁のない加奈と隆道のドナー・レシピエント関係。ED1では奇跡的にミスマッチゼロが成立して移植が成功し、加奈は生存する。ED2/ED3は移植失敗、ED4は移植選択をしない、ED5/ED6は移植選択をしない代わりに加奈の死後に肝臓提供が行われる。
ED5・ED6で加奈から香奈へ行われる移植。加奈の事前のドナー登録によって死後実現する。
- 詳細
- 加奈が密かに臓器バンクに登録し意思表示カードを書いていたため、死後に肝臓が香奈に移植される。レシピエントは同名の従妹・霧原香奈(先天性肝不全持ち)。HLA六分類のうち五つ一致のミスマッチワンで、移植は成功する。
ヒトリンパ球抗原の血液分類。六分類のうち何個一致するかで移植適合度が決まる。
- 詳細
- 移植コーディネーター・織笠の説明で初出(ED5)。「HLA……つまりヒトリンパ球抗原は細胞表面に付着している糖たんぱく質のことでして、外部から細胞が侵入してくると、免疫細胞はまずHLAを確認し、それが自分のHLAと異なる場合は異物とみなし、攻撃を……」する仕組み。六つのタイプで分類され、移植のためにはこれらが一致するほど拒絶反応が起こりにくい。ED1ルートでは隆道と加奈が血縁ではないにもかかわらずミスマッチゼロ(六つすべて一致、数万人に一人)という奇跡が起こる。ED5・ED6では加奈と香奈がミスマッチワン(六つのうち五つ一致)。
- 作中での使用
- 移植手術の成否を分ける医学的指標。ED1の奇跡的成功とED5・ED6のドナー連鎖のロジック根拠。
死後の臓器提供を希望する人が登録する制度・書類・専門職。加奈はED5・ED6で密かに登録していた事実が死後判明する。
- 詳細
- ED5で初出。加奈が誰にも相談せず単独で臓器バンクにドナー登録し、意思表示カードを書いていた事実が死後判明する。コーディネーターの織笠が遺族に最終確認を取る役。「日本の臓器移植に対する意識の低さもよく知っています。毎年、多くの人が移植を受けられずに亡くなっていく」と現状を語る。
- 作中での使用
- ED5・ED6限定。加奈の生前の意思が物語の最終的な救済を導く構造を支える概念群。
須摩子叔母の死因。二十代半ばで宣告され、ホスピスでの最期へと進む。
- 詳細
- 須摩子叔母は結婚直後の二十代半ばで乳ガン宣告を受け、乳房切除済み。「私ね……乳ガンだったの」と加奈に告げる場面で、加奈の手を自分の右胸に当てさせて「ね?ないでしょう?」と平然と病名を伝える。後にガン性胸膜炎を併発し、ホスピスでの最期へと進む。
隆道の高校卒業式当日、加奈の余命「半年」が医師から告げられる物語の決定的なカウントダウン。
- 詳細
- 卒業式パーティーで鹿島先生から「お嬢さんの命は、もってあと半年です」と告げられる。同日、父からも血縁不在の真実が明かされる。この「半年」という言葉が、隆道の日常をゆっくりと侵食し、物語の最後の段階へと進めていく。
隆道の母校。加奈が「お兄ちゃんと一緒の学校に行きたい」と志望し、一年遅れで補欠合格した古い高校。
- 詳細
- 隆道が三年通った母校。「校舎は古いし、教師の頭は固いし、設備は整ってないし……」と隆道は自嘲する。加奈にとっては「お兄ちゃんと同じ学校に行きたい」というささやかな夢の対象。中学時代の出席日数不足のため一年遅れての入学となり、結局隆道とは一年も重ならなかった。加奈の夢の象徴であり、それが叶わなかったことが物語のもう一つの「届かなかったもの」となる。
- 作中での使用
- 「加奈:『お兄ちゃんと同じ学校、行くんだ』」「お兄ちゃんに教えて欲しいの」と志望を口にする場面が後の悲しみの伏線。勇太もこの学校を選んで進学する。
街最大の本屋。店長は通称「帝王」と呼ばれる威圧的な大男。
- 詳細
- 「この街ではもっとも大きな規模の本屋」。店長は通称「帝王」、身長二メートル超の威圧的な大男。立ち読みは寛容だが、閉店までいる客には威圧する。加奈と隆道がここで「いけない本」を一緒に手に取りそうになる重要シーンの舞台。
- 作中での使用
- 加奈と隆道のデートスポットとして頻出する象徴的な街の本屋。ED1では加奈がここに住み込み就職して自立する。
鹿島夕美が通う女子大。隆道の通う大学の文芸サークルと合同コンパの提携先。
- 詳細
- 夕美が在学中、弁護士を目指して通う大学。文芸サークル新人歓迎コンパでの偶然の再会の場として機能する。ED6で隆道が再会するキャンパスもこの大学(あるいは隆道の通う近隣大学)と関連する場所。
智樹が進学した東京の大学。分子生物学の教授がいる。
- 詳細
- 四天王の長瀬智樹が進学した東京の大学。隆道は別の都会の大学(電車で五駅)に進学した。智樹がここで分子生物学を学ぶ姿は、加奈が「アポトーシス」を語る場面と遠く呼応する。
隆道が物語冒頭で加奈に贈った録音機能つきペンダント。三分×五本のメッセージを録音できる。
- 詳細
- 物語の冒頭で隆道が加奈にプレゼントする新製品。「このボタンを押してしゃべると、三分までのメッセージを五本分録音できるんだ」。隆道がここに「合格おめでとう!」のメッセージを録音しておく演出に使う。ED2で加奈の遺言録音媒体として再登場し、最後の一本「愛しています」で締めくくられ、隆道の半年に及ぶ精神停止を解除する鍵となる。
- 作中での使用
- 「これは……遺書だ。加奈の……遺書だ!」(ED2)として物語の最終楽器となる。
加奈がED2で遺した五本の録音メッセージ。最後が「愛しています」。
- 詳細
- ED2「追憶」で加奈が遺した五本のメッセージ。最初の四本は徐々に弱り「死にたくないよおぉぉ」と恐怖を吐露し、最後の五本目で「愛しています」と締めくくる。隆道の半年間の精神停止を解除する鍵となる。
- 作中での使用
- 物語の冒頭から末尾まで通じる象徴アイテム。ED2のみで遺言として機能する。
幼少期に隆道が加奈に編んでやった花輪と同じ白い小花。ED4で雪解けに鉢植えが開花する象徴。
- 詳細
- 加奈が「鉢植えとか」「ウメバチソウがいいな」と隆道に希望する植物。幼少期の家族ハイキングで、隆道が泣きじゃくる加奈に編んでやった花輪の花。加奈は「ずっと大切にしてるんだ」と古い押し花を本のしおりに挟んで持ち続けている。ED4では加奈の死後、雪解けの春に「花壇の中で静かに息吹いていた」(ED4)形で開花する。
- 作中での使用
- 加奈の生涯にわたって象徴的な花。中庭への種まきとして香奈とも共有される。「やっと咲いたけど……ちこくなのじゃ」(香奈)が幕引きの台詞。
藤堂家の古い写真集。加奈の幼児期写真が欠落していることが、加奈の養子の真実を示す物証となる。
- 詳細
- 加奈が「これって……ちょっと大事なアルバムで……預かりものだから……」と隆道に見ないよう頼む一冊。加奈の方は写真の中身が「すべて隆道の写真」のラブアルバム。一方、隆道が押し入れから引っ張り出した藤堂家のアルバムには「加奈の幼児期写真がない」という重大な事実が眠っており、加奈も同じことに気づいていた(「アルバム……わたしも気づいたから」)。血縁不在の物証として機能する。
- 作中での使用
- 隆道が「アルバムがあったんだよ」と父に告げる(ED4)象徴的場面。
ED3クライマックスで夕美が加奈に成り代わるためにかぶる小道具。隆道の錯乱を解除する決定的装置。
- 詳細
- 加奈死後、現実否認状態に陥った隆道を覚醒させる装置。夕美が加奈の部屋に長い黒髪のかつらをかぶって座り、隆道に「だから、もう終わりにしようよ、隆道君」と告げる。隆道がかつらを外した夕美の正体に気付き「加奈じゃ……なかったのか……」と崩れる瞬間が、現実への帰還点となる。
- 作中での使用
- 物語の演劇的クライマックスに直結する強烈な小道具。
加奈の部屋のドアに貼られた名前プレート。ED1の帰宅シーン・ED3の幻覚シーンに登場する。
- 詳細
- 加奈の部屋の入口に貼られたローマ字のプレート。ED1で加奈が退院して帰宅した時、隆道の視点でこの「KANA」プレートが映る場面が「妹が家にいる」の合図として印象的。ED3では同じプレートが「加奈はまだここにいる」と隆道の錯乱を増幅する役割を担う。
ED5・ED6で出版される加奈の日記をまとめた書籍。臓器移植推進と加奈の生涯を世に残す目的で発刊される。
- 詳細
- ED5で隆道が加奈の日記を清書して出版する書名(ED5)。「最初は一部の人間だけに話題になっていたものが、口コミやインターネットで話題になりはじめ、今は第五刷まで増刷されている」作品。臓器移植推進と加奈の生涯を世に残す目的で発刊。隆道は印税を医療関係に寄付する。
- 作中での使用
- ED5・ED6限定。隆道が教職課程と司書資格を取得して新しい人生に踏み出す原動力。ED6では夕美が「これ、読んだよ」と再接近のきっかけにする。
加奈が双葉学園入学のため新調した真新しい制服。「お兄ちゃんと同じ学校」という加奈の夢の象徴。
- 詳細
- 加奈が入学を控えて新調した制服。家族パーティーで二階から着て降りてくる。加奈の「お兄ちゃんと同じ学校に行きたい」夢の物的象徴。隆道に「似合うよ。もう子供扱いできないな」と評される一夜限りの晴れ姿。後に隆道の卒業式に駆けつけた加奈はこの制服を着てこなかった(私服)。
加奈の好物の弁当。幼少期ハイキングで滝のそばに落とし、隆道が自分の弁当と取り替えたエピソードに登場する。
- 詳細
- 「三色そぼろ弁当は加奈の好物だ」。幼少期ハイキングの滝で加奈が落としてひっくり返した弁当。隆道がのり弁当を譲って自分のお気に入りを犠牲にした、二人の関係転換点の小道具。弁当を譲るシーンが二人の関係性の物語論的「ファースト・キス」に等しい重みを持つ。
「いざという時は私の魔法で加奈ちゃんを健康にしてあげる」と美樹が冗談めかして交わした約束。後に隆道が涙ながらに責める対象となる。
- 詳細
- 美樹が加奈の健康への不安を訴える隆道に「いざという時は、私の魔法で加奈ちゃんを健康にしてあげるから」と冗談めかして告げる。「私ったら魔女なんだからあ」と続ける。加奈の余命宣告の際、隆道は美樹に「言ったじゃないですか言ったじゃないですか言ったじゃないですかあ!」と暴れて訴える。守れなかった約束として、二人の重荷として残る。
- 作中での使用
- 美樹の優しさを示すと同時に、医療の限界を象徴する反転概念。
ED1で隆道が加奈に告げる別れの言葉。同じ腎臓を持つ二人の繋がりを表す比喩。
- 詳細
- ED1で加奈が書店住み込み就職で家を出る際、隆道がかける別れの言葉。「おまえの中にある腎はな、俺のと同じ腎なんだ。だから、おまえがどこにいるか感じることができるんだ」「一心同体だ、な?」。移植手術によって体内に同じ臓器を持つことを比喩的に表現した、加奈と隆道の「兄妹を超えた繋がり」の最終形。ED1のクライマックスを締めくくる象徴語。
- 作中での使用
- ED1のみで、加奈の旅立ちに「一心同体……だから、ね?」と加奈側からも返される。
須摩子叔母が体現し加奈に伝えた精神性。死を恐れず正面から見据えて生きる姿勢で、本作の中心思想として連鎖していく。
- 詳細
- 須摩子叔母が体現した精神性。「死をまっすぐに見つめて生きてみるのもいいかなって思ったから」。加奈と隆道双方の人生観の土台となる概念。「死を見つめる心が育たなければ、いざという時に納得できないまま人生が終わってしまうかも知れない」と須摩子が語る教育論であり、加奈はこれを受け継いで日記の「死ぬ日は生まれた日に優る」(ED5)という結論にたどり着く。香奈にも母から受け継がれている。
- 作中での使用
- 物語全体を貫く中心思想。須摩子→加奈→香奈→隆道へと連鎖する。
隆道の父が幼少期に告げた言葉。隆道の生涯のテーマとなり、ED4で父から「私はおまえを誇りに思う」と告げられる結末を呼ぶ。
- 詳細
- 幼少期ハイキングで隆道の父が告げる言葉。「父:『隆道、強い男になりなさい』」。隆道の生涯のテーマ。「保護対象を守ること」をアイデンティティの核に据える契機となり、ED4「雪」では父から「よくやったな隆道……おまえは昔、私とした約束を、よく守りきった」「私はおまえを誇りに思う」(ED4)と肩を抱いて承認される結末に結実する。
- 作中での使用
- 隆道の中で繰り返し参照される父子間の暗黙の契約。
ED2末尾の象徴語。加奈のペンダント遺言「愛しています」が、半年間止まっていた隆道の時計を動かす最後の鍵となる。
- 詳細
- ED2「追憶」末尾の表現。「足りなかった『何か』は補われ、今、半年という時間を経て、ようやく俺の時計は動きはじめる」。加奈死後の隆道の精神停止を解除する「最後の言葉」を指す概念語。加奈の遺したペンダントの五本目のメッセージ「愛しています」がその「何か」の正体。直前まで隆道は半年間時間を止めていた。
- 作中での使用
- ED2限定の象徴的キーフレーズ。
加奈が日記で引用する聖書の言葉。「多くを学び成長して迎える死は、無知の誕生に優る」という解釈で人生観の到達点となる。
- 詳細
- 加奈が日記の最後に引用する聖書の一節(ED5)。「何も知らずに誕生してくる日よりも、多くのことを知って、より大きな人間となって死に逝く日は、決して劣るものではない」と加奈は解釈する。彼女の人生観の到達点であり、「願わくば、明日のわたしが、今日のわたしより優れた人間でありますように……」という日記の締めの祈りに繋がる。
- 作中での使用
- 加奈の精神的成熟の最終定型句。ドナー登録の動機の根拠でもある。
加奈の日記の祈りの一文。ED_MODEでは縦書き演出で強調される本作のキーフレーズ。
- 詳細
- 加奈の日記の祈りの一文(ED5)。このフレーズが縦書きで一字ずつ表示される演出で強調される本作のキーフレーズ。加奈の人生観の到達点であり、「死ぬ日は生まれた日に優る」と対をなす。
- 作中での使用
- ED5・ED6両方で重要視される。加奈の日記の最終的な祈りとして印象づけられる。
隆道・智樹・育郎・雅俊の小学校以来の親友四人組。クラスでこう呼ばれていた。
- 詳細
- 「俺を加えた四人組は、クラスで四天王と呼ばれていた。別にケンカが強いというわけではなく、ただ単にいつも四人で行動していたからだ」。隆道・智樹・育郎・雅俊の四人組。小学校から高校卒業まで一貫した親友グループ。授業参観破壊事件、卒業式校内ツアーで「四天王」として登場する。
- 作中での使用
- 隆道の日常社会性の象徴。加奈や夕美との関係性が描かれる主軸の中で、健康な男子高校生としての隆道のもう一つの世界を示す。
幼少期ハイキングで加奈を蜂から庇って隆道が刺された事件。加奈が初めて「お兄ちゃん」と呼んだ兄妹関係の原点。
- 詳細
- 幼少期ハイキングで加奈が蜂の巣を踏み、隆道が身を呈して庇う事件。隆道は肩・背中に多数刺され入院することになる。加奈が初めて隆道を「お兄ちゃん」と呼んだ転換点。「いみじくも加奈が俺のことを『お兄ちゃん』と呼んだのは、この時がはじめてのことだった」と隆道が回想する、兄妹関係の本当の始点。隆道の左手にはこの傷跡が残り、ED1で加奈が唇でなぞる重要モチーフとなる。
- 作中での使用
- 兄妹関係の原点。後の体に残る傷として何度も参照される。
小学校時代に隆道のラブレターが晒されて玉砕した事件。隆道は十年「夕美の仕業」と誤解し、卒業式でようやく真相を知る。
- 詳細
- 小学校時代に隆道が机に忍ばせた夕美宛のラブレター(「真剣に待ってます」)がクラスメイトに勝手に開封され、教室で晒し物にされた玉砕事件。物語の随所に分散して描写される。隆道は十年近く「夕美が開封させた」と信じて鹿島への憎悪を抱え続ける。卒業式で夕美が「あの手紙の公開は私がやったことじゃない」「ホンキで好きだったんだよ」と泣きながら明かし、長期の誤解が解ける。
- 作中での使用
- 隆道と夕美の十年の決別の原因として、複数のファイルで段階的に明かされる物語装置。
夕美が「藤堂君とわたしって結構相性いいかも知んない!」と発言した出来事。すべての発端。
- 詳細
- 小学校五年生時代、雑誌の星座占いで「藤堂君とわたしって結構相性いいかも知んない!」と教室で発言する。これがすべての発端で、隆道がラブレターを書く動機となる。後の鹿島事件(ラブレター事件)、十年の決別、卒業式の謝罪、ED2/ED3/ED6の伴走関係へとつながる、夕美と隆道の物語全体の起点。
PC版(1999)収録の正式エンドは全6種。ED1〜ED6の名称と位置づけを解説。
- ED1「はじまりのさよなら」
- 移植成功・加奈生存・近親愛同居から自立旅立ち。本作唯一のハッピーエンド系。
- ED2「追憶」
- 移植失敗→加奈死亡→半年後の墓前でペンダント遺言「愛しています」を聴き再起。
- ED3「迷路から」
- 加奈死亡後、隆道が現実否認の錯乱状態に陥り、夕美のかつら芝居で正気に戻される。
- ED4「雪」
- 移植せず家族と美樹に看取り、雪の夜に加奈は息を引き取る。翌春ウメバチソウ開花。
- ED5「おもいで」
- 加奈の意思で香奈に肝移植。日記が『命を見つめて』として出版される。夕美再会なし。
- ED6「今を生きる」
- ED5と同流れの先で大学キャンパスで夕美と再会、紅葉狩りに連れ立つ再生エンド。
※リメイク版『加奈…おかえり!!』や攻略サイトで「ベストエンド」「ノーマルエンド」等と表記されることがあるが、バージョンによって呼称が異なる。本ページではPC初出版(1999)の名称で統一している。