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用語集 — ねがぽじ ~お兄ちゃんと呼ばないでっ!!~

『ねがぽじ ~お兄ちゃんと呼ばないでっ!!~』の固有設定用語を解説します。▼ネタバレ詳細を含む項目はアコーディオン内に格納されています。タグをクリックするとカテゴリを絞り込めます。

世界観・設定
天使 てんし 世界観・設定

本作の超常存在。共通ルートでは影も形もなく、桜庭香澄ルートの中盤から輪郭が現れる。

詳細
雌雄のない単独の捕食種で、「より強く」を本能とする。生殖は人間の雌を捕らえて片翼を移植し、事が済むと母体の首を落とすことで行う。羽が脳であり、記憶と生命維持を担う。人間の姿に擬態でき、太古から生き続ける。作中に登場するのは、まひる、ひなた、そして鈴原琴美を母体として生まれた個体である。
作中での使用
ひなたによる真相開示の場面で生態が詳しく語られる。透が伝承を調べる過程で、羽の生えた人食いとしての天狗と結び付けて考える場面もある。
羽/翼 はね/つばさ 世界観・設定

まひるの背中に一枚だけ生える異物。本人の第一声は「でっかいスズメ」。

詳細
天使の脳であり、記憶と生命そのもの。羽を失えば天使は記憶を失い、生命を保てない。まひるの翼が一枚しかないのは、もう一枚をひなたに移植したからである。移植を通じて想いや命そのものを受け渡すこともできる。
作中での使用
試着室で香澄と透に見つかり、透があっさり本物だと断定する。決戦ではひなたが片翼で敵天使を撃退する。
関連する台詞
「『男』の次は『羽』と来たか」遠場透
青いもや あおいもや 世界観・設定

香澄ルートの中盤、まひるが認識しはじめる視覚の異常。人の生命が青いもやとして見える。

詳細
人外化、つまり天使としての知覚が戻りはじめた兆候。人を獲物として、生命として捉える捕食者の視覚である。終盤にはもやが濃くなりすぎて、香澄の顔すら見えなくなる。人間として相手を見る力を失っていく過程が、そのまま描かれている。
作中での使用
心臓の音を獲物として捕捉する捕食本能の目覚めと並ぶ、まひるの人外化の指標として使われる。
男(生物学的) おとこ 世界観・設定

更衣室で香澄に発見された、まひるの肉体の性別。医師の検査で確定し、まひるは遺伝病研究の貴重な例として扱われる。

詳細
まひるの肉体の男性性は、人間の医学が扱う遺伝やホルモンの枠では説明しきれない。真ルートでは、雌雄のない種である天使としての本性と結びつけられる。まひるの自己認識は最後まで女性のままで、この乖離こそが物語の核にある。
作中での使用
復学後は髭が生えるなど男性化が進む。まひる自身は男に「なった」のではないと訂正する。
関連する台詞
「それはビミョーに違うんだな。なったんじゃなくて、最初からそうだったの」広場まひる
人物・異名
壊れた天使 こわれたてんし 人物・異名

エピローグの詩に現れる呼び名。妖精の森の奥深くにいると語られる。

詳細
まひるの正体を指す言葉。太古から生き、愛する者を失い続けて心が壊れ、飛べなくなって朽ちようとしていた天使である。小学生のひなたを襲って殺したあと憐憫からひなたを蘇生させ、自らの記憶を「広場まひる」という人間の日々に置き換えて生きてきた。エピローグの詩は、輝きを失ったその瞳に微笑みが戻ったのかは誰も知らない、と結ばれる。
関連する台詞
「まひるは・・・自分の記憶すらも置き換えていた。広場まひるとして過ごした日々に」ひなた
広場まひる ひろば・まひる 人物・異名

主人公の名前。瑞樹学園2年A組の、女子高生であるはずの人物。

詳細
壊れた天使が哀しみに耐えかね、自らの記憶を置き換えて作り上げた人間の人格であり名前。ひなたが守ると誓うのは「まひる」ではなく「広場まひる」であり、それは守るべき仮初めの日常そのものを指している。いつまでも広場まひるでいられる保証はどこにもない、という自覚が終盤には言葉にされる。
作中での使用
この名前は要所でくり返し強調される。男だと発覚する場面でも、真相が語られる場面でも、フルネームが呼ばれることで意味が変わっていく。
天使さま てんしさま 人物・異名

夕凪美奈萌ルートで明かされる呼称。幼い日の美奈萌が、森で出会った相手をそう呼んでいた。

詳細
中学に上がる前の春休み、美奈萌は男装していたまひるを天使だと思い込み、プロポーズまでしていた。これが美奈萌のまひるへの想いの原点である。まひるが偶然そう呼ばれていたことは、まひるの本当の正体と皮肉なほど呼応している。ただし美奈萌ルートでは、その正体そのものには最後まで踏み込まない。
概念・思想
ねがぽじ ねがぽじ 概念・思想

タイトルの語。写真フィルムのネガ(陰画)とポジ(陽画)を縮めた造語と解される。

詳細
まひるという存在の二面性と反転を象徴する。表向きの「可愛い女子高生・広場まひる」がポジなら、その裏にある「壊れた天使・人外の捕食者」がネガにあたる。男と女、人間と天使、日常と伝奇。反転し合う二つの相が物語全体を貫いている。
作中での使用
本文中でこの語の意味が説明される箇所はなく、解釈は作品の構造から導くことになる。
お兄ちゃんと呼ばないでっ!! おにいちゃんとよばないでっ 概念・思想

サブタイトル。妹のひなたが「お兄ちゃん」と呼ぶことへの、まひるの拒否そのもの。

詳細
「お兄ちゃん」と呼ばれること、すなわち男として扱われることへの根源的な抵抗を一言に凝縮している。ひなたが甘えてみせるコメディの裏に、自分が何者であるかを手放したくないというまひるの切実さがある。
作中での使用
ひなたが泊めてほしいと頼み込む場面でタイトルが回収される。ひなた自身は続柄について「『兄』よね、この場合は」と言いながら、姉とも兄とも決めきらない。
組織・機関
放送部/放送室 ほうそうぶ 組織・機関

まひる・美奈萌・小鈴が所属する部と、その拠点。中央階段脇の特別教室にある。まひるは元・お昼の放送MC。

詳細
裏設定はないが、まひると美奈萌・小鈴を結ぶ関係のハブとして機能する。美奈萌ルートと小鈴ルートの主舞台であり、同時に柳川が排斥の圧力をかけてくる場所でもある。まひるが休学しているあいだに小鈴がMCを引き継いでいたことが、復学後の居心地の悪さを生む。
男らしくさせるクラブ おとこらしくさせるくらぶ 組織・機関

香澄が「広場まひるを男らしくさせるクラブ」と宣言して結成した非公式の活動。一人称の矯正、ヘアサロン通い、甘いもの禁止といった特訓を行う。

詳細
表向きはまひるを男として学園に馴染ませるための活動だが、真意は別のところにある。男になったまひるへ傾いていく自分の恋心を否定したい、という香澄自身の葛藤である。結局、香澄が変えようとしていたのは香澄自身だった、と後になって示される。
場所・地名
ミズガク(瑞樹学園) みずがく/みずきがくえん 場所・地名

まひるたちが通う学園。口語では「瑞学(ミズガク)」と略される。

詳細
固有の裏設定はない。まひるが疎外される場であり、放送部・教室・屋上といった日常の舞台がここに集まる。転学勧奨という形で、まひるを追い出そうとする圧力が生まれる場所でもある。
プエルタ ぷえるた 場所・地名

上穂積駅に直結した大型商業施設。駅から徒歩1分で、デートや買い物の舞台になる。

詳細
香澄ルートでは決戦の舞台になる。閉店後のバックルームの奥で鈴原琴美の遺体が発見され、透が仕掛けた罠を軸に敵天使との戦いが繰り広げられる。小鈴との初デートの場所でもあり、同じ場所が幸福と破局の両方を引き受けている。
エバーパレス桜庭 えばーぱれすさくらば 場所・地名

まひるが一人暮らしを始めるワンルームマンション。5階の角部屋で、香澄の父の会社が所有しており格安で借りている。

詳細
香澄ルートのエピローグでは、主のいなくなったこの部屋に香澄が住み、まひるを待ち続ける。そして白い羽根に導かれ、このベランダから身を投げる。物語の途中では、まひるが「飛べるような気がする」と漏らした場所でもある。
妖精の森 ようせいのもり 場所・地名

エピローグの詩に登場する森。身を切るような静けさと、晴れることのない霧に守られ、あるがままそこにあり続けると謳われる。

詳細
壊れた天使であるまひるが、愛する者を失い、墓標を抱いて朽ちようとしていた太古の場所。ひなたを襲い、そして蘇生させた森でもある。物語の始点であり終点でもある象徴として、最後の詩に置かれている。
アイテム
ピンマイク ぴんまいく アイテム

小鈴が肌身離さず持っている、壊れたマイク。お守りとして扱われている。

詳細
まひるが水泳部の取材でプールに飛び込んだ際に壊した物。小鈴は挫けそうなとき、このマイクを依代にしてまひるを思い浮かべていた。込められていた願かけは「まひる先輩と、お友達になりたい」で、小鈴ルートの結末で「叶いすぎた」と回収される。
作中での使用
側溝に落としたピンマイクを、まひるが汚水に手を突っ込んで拾い上げる場面が二人の距離を大きく縮める。
ペンダント ぺんだんと アイテム

香澄が服の下に肌身離さず着けている、銀の筒が付いたペンダント。

詳細
まひるが中学時代に香澄へ贈った最初の贈り物で、怒りんぼでいつも力が入っている相手にこれをあげよう、という言葉が添えられていた。香澄のまひるへの想いの結晶である。真ルートの途中、まひるがこの由来を忘れて「マカロニ?」と返してしまい香澄を傷つける場面があり、これが記憶の欠落、つまり天使としての本性の予兆になっている。
作中での使用
バッドの系統では、決裂の場面で香澄がこれを引きちぎって叩きつける。
事件
転学勧奨 てんがくかんしょう 事件

放送部顧問の柳川が、学園内の動揺を理由にまひるへ他校への転学を勧めてくる圧力。

詳細
まひるの居場所を脅かす社会的な圧力の象徴として、共通ルートから小鈴ルートまでくり返し立ちはだかる。香澄は正面から抗議し、小鈴は涙で撤回させ、美奈萌は放送という居場所そのものを守ることで抗う。三者三様の抗い方が、それぞれのルートの性格を決めている。
関連する台詞
「いっそ他の学園で再出発した方が、広場さんにとって良い結果になるのではないか」柳川
番組
午後のティーラウンジ ごごのてぃーらうんじ 番組

美奈萌が担当する放送番組の名前。「午後のティータイム」と呼ばれることもある。

詳細
美奈萌ルートでは、まひると二人で担当する放課後放送になる。二人だけの領域であり、関係が育っていく場所であり、放送中止の危機に抗って守り抜く対象でもある。
おまけ
おかずモード おかずもーど おまけ

おまけモードの一項目。本編のHシーンを回想再生する鑑賞専用のモード。

詳細
新規のシーンではなく、各ルートのHシーンの再掲である。ただし本編で通り過ぎがちな暴行未遂や覗き見の挿話もここに含まれている。
アクティブ メンバーズ あくてぃぶめんばーず おまけ

おまけモードの一項目。発売元アクティブのユーザー投稿コーナー「アクティブメンバーズ Vol.24」の再録。

詳細
内容の大半は同ブランドの別作品の話題で、ねがぽじ本編とは直接の関係がない読者投稿コーナーの再録である。当時のブランドの空気が残っている資料として読める。