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ストーリー詳細 — Never7 -the end of infinity-

本作は、ゼミ合宿で離島を訪れた大学生の石原誠が、4月1日から6日までの6日間を繰り返していくアドベンチャーである。1周目は、合宿の後半を誰と過ごしたかで分かれ、雨の4月6日にそのヒロインが命を落とす。誠が再び4月1日の朝に目を覚ますと、2度目の6日間はいづみ・くるみ・遙・沙紀・優夏の5人それぞれの物語に分かれ、いづみの物語には二つの系統がある。ほかに、優夏の視点で描く追加シナリオ「優夏キュア」と、2本の後日談がある。以下は各物語の出来事を結末までまとめたもので、記述はWindows版(2001年)の内容に基づく。 ▼詳細を読む はネタバレを含みます。 プレイ済み設定をするとアコーディオンがデフォルトで展開されます。

島に着くまでと、6日間の始まり(3月31日〜4月1日)

授業にほとんど出ていない誠は、先月になって大学の掲示板で、文学部心理学科のゼミの第5班・川島班に自分が振り分けられたことを知った。7泊8日のゼミ合宿は、無断で休めば除名。半ば無理やり連れて来られた誠は、3月31日の夜10時過ぎ、住む町から200キロ離れた島に着く。翌朝、嫌な夢から目覚めた誠のまわりで、小さな「当たり」が続き始める。

物語は雨の中の夢で始まる。冷たく濡れた「彼女」を抱いて泣く誠の腕の中で、重く垂れ下がった手のひらから、色あせた紅色のひもがついた鈴がこぼれ落ちる。

「――オレは彼女を失った。」

その「彼女」が誰なのかは語られない。4月1日(月)の朝、ロッジのベッドで汗まみれになって目覚めた誠は、自分の右手がいつの間にか土曜日までの日数を指折り数えていることに気づき、「5日後、か……」とつぶやく。

部屋に飛び込んできたのは班長の優夏だった。ロッジで寝起きを共にするのは、ほとんど口をきかない遙と、飯田財閥の御曹司・飯田億彦。昼には、誰も頼んでいないシーフードピザが届く。配達に来たのは坂の下のカフェ「ルナビーチ」で働くくるみで、注文したのは島の別荘に滞在している優夏の旧友・沙紀だった。夕方、一行はルナビーチで、店を切り盛りするいづみと顔を合わせる。

その日から、誠は「これから起こること」を先に知っているかのように振る舞ってしまう。月浜で遙が転ぶこと。ルナビーチの米が切れていること。夜に見に行った月屋ホテルの温水プールでは、くるみを捕まえようとするいづみに「いづみさん、地震が来るんだよ!!」と叫ぶが、それでも地震は起き、いづみはプールに落ちる。何もかも、ついさっき見たのと同じだった。

ルナビーチに戻った誠は、思い切って「予知」だと打ち明ける。億彦は「何しろ、今日はエイプリルフールだからねぇ……」とからかい、米は昼の団体客の話からの推理、地震は誰より先に予震を感じただけだと片づける。その帰り道、月浜の波打ち際で、誠は光るものを拾う。夢で見たのと同じ、紅いひもの鈴だった。誠は震えながら、それを夜の海へ放り投げる。

1周目 — 言い伝えと、くるみの失踪(4月2日〜4日)

誠の「予知」はその後も当たり続ける。2日の夜、いづみは月浜で、この島に伝わる恋の岬の言い伝えと、西の岬に建つ古い神社の噂を語る。3日には沙紀が遙に投げつけたひと言が合宿の空気を変え、4日の浜辺のバーベキューは決裂に終わる。その夜、くるみの姿がルナビーチから消え、誠たちは雨の気配のする島を手分けして捜すことになる。

4月2日(火)は、ルナビーチの定休日。誠は、いづみの車のバッテリーが上がっていることを、キーを回す前に言い当てる。港の防波堤では、優夏が「嫌な予感」を口にした直後、遙を振り切って先へ走った沙紀が高波にさらわれ、いづみが海に飛び込んで助け出す。

その夜、月浜で車座になった一行に、いづみは灯台の下にある展望公園を指して、この辺りの古い言い伝えを教える。

「『恋の岬で想いを告げて、愛の入り江で想いを遂げる』」(いづみ)

灯台の下で告白すれば恋が実り、結ばれた二人は入り江の姫ヶ浜へ行くのだという。億彦が地図にあるもう一つの岬の神社を持ち出すと、いづみは、そこは地元の人でも決して寄り付かない場所だと答える。正式な名前は司紀の杜神社だが、昔は「死鬼の杜」と呼ばれ、人々を呪い祟る死鬼の神を祀っていたという噂がある。

4月3日(水)の夕方、ロッジの前で遙をめぐって誠と億彦が言い争う。億彦が「沙紀ちゃんのことは関係ない。僕はあの子のことなんかどうでもいい」と口にしたところを、バスケットを手にした沙紀に聞かれてしまう。沙紀はバスケットを階段に叩きつけて踏み潰し、止めに入ったくるみを突き飛ばす。くるみを抱き起こした遙に向かって、沙紀は言い放つ。

「何よ。来ないでよ。クローンに用はないわ……!」(沙紀)

優夏は、9年前からクローン受精は法律で認められていると言うが、遙は表情を変えない。その日の夕飯の献立も、誠は言い当てる。夜は、くるみの仕切りで、墓地の奥の古井戸を目指す肝だめしが行われる。

4月4日(木)の朝、くるみは、沙紀が踏み潰したバスケットを一晩がかりで直して誠に見せる。横には、小さな鈴のついたお守りがくくりつけられていた。夕方の浜辺のバーベキューでは、沙紀が優夏にビールをこぼし、遙が沙紀にオレンジジュースを浴びせる。沙紀は「クローンっていう人種は、どうやら違うみたいだけどね!」と言い返し、いづみが「いい加減にしなさいっ!!!」と一喝する。帰ろうとした沙紀のバッグからは、みんなで割り勘して買った牛肉のパックが落ち、沙紀はそのまま坂道を駆けていく。岩陰では、くるみが背中を丸めて泣いていた。

その夜、いづみが「くるみがいないの!」と駆け込み、一行は手分けして島を捜す。心当たりの神社へ向かう誠を、優夏は「行かないで!」「嫌な予感が……するのよ」と引き止める。それでも長い石段を登ると、朽ちかけた神社の中で、くるみは床にぺたんとへたり込んでいた。

「くるみ……ここ覚えてる」「ここ……来たことあるんだ……」(くるみ)

祭壇の鈴が隙間風に鳴り、その裏には和歌の書かれた古い護符が貼られていた。優夏は「ときは……とかれん……」とつぶやく。くるみは、神社に来たことは姉にだけは言わないでと頼み、無事にルナビーチへ帰る。店を出ようとした誠を、いづみが呼び止め、「今夜……そうね、3時ぐらいに、私、ルナビーチの前で待ってるから……」と告げる。

1周目 — 失われる「彼女」(4月5日〜6日)

4日の夜から先は、誠が誰とともに過ごすかで物語が分かれていく。いづみ、遙、くるみ、沙紀、優夏。それぞれと過ごす5日は穏やかに見えるが、6日(土)は激しい雨になる。夢で見た光景は、その日、誠がともに過ごしたヒロインの身に起こる。海に投げたはずの鈴は、何度でも誠たちの前に戻ってくる。誰と過ごしたかで、失われる人も、その場所も変わっていく。

いづみと過ごした場合

午前3時、いづみは誠を展望公園へ連れ出す。満天の星の下で、いづみはレグルスの光が84年前に放たれたものだと語り、誠を好きになっていたと打ち明ける。誠は返事ができない。明け方、横たわるいづみの背中の幻を見た誠は眠れなくなり、ルナビーチではトランプで、伏せられたカードのペアを一つも外さずに当ててしまう。

6日の朝、雨のルナビーチで、いづみは1日の夜に誠が海へ投げた鈴を持っていた。そこで億彦が「種あかし」をする。この合宿の目的は「石原をだます」ことにあり、米もバッテリーも夕飯も、いづみと億彦が当たったように見せかけていたのだという。逆上した誠は「歳下の男が悶々とする姿を見て、陰で密かにほくそえんでたんだ!」とまで言い、いづみに平手打ちされる。「さようなら……」と雨の中へ飛び出したいづみを、誠はロッジの近くの森で捕まえる。

「誠くんのことを好きだっていう私の気持ちだけは、信じてほしかったの!」(いづみ)

いづみは、だましていた理由を「……キュレイ……」と言いかけるが、追ってきた億彦たちの声に誠が振り向いた隙に、再び森の奥へ走る。その先は断崖だった。木の根にすがるいづみの手首をつかんだ誠も、ともに崖下へ落ちる。血を吐きながら這い寄った誠に、いづみは「もういちど……見たかったね……」と言って目を閉じる。いづみの右手から鈴がこぼれ、誠は自分も好きだったと伝えなかったことを悔やみながら意識を失う。いづみの物語のもう一つの系統でも、いづみは6日に同じ崖から落ちるが、誠は落ちずに斜面を滑り降り、動かないいづみを見つける。

遙と過ごした場合

5日の夜、誠と遙は姫ヶ浜で海を見つめる。なぜそんなに水が好きなのかという誠の問いに遙は答えず、二人はそのまま浜で眠り込む。6日の未明、雨に打たれて目を覚ました帰り道、遙は道ばたの泥だらけの子犬を抱き上げる。沙紀がいつもえさをやっている子犬で、バーベキューの牛肉もこの子にやるつもりだったのだと遙は言う。鈴のことを話そうとした遙の前に、傘を差した沙紀が現れる。立ち去る沙紀を追って子犬が道を横切り、そこへ赤い車が迫る。子犬を抱き上げた遙が、車にはねられる。

運び込まれた診療所で、医者は、遙は体内のほとんどの血を流しており、B型の血の輸血が要ると告げる。その場の誰も遙と同じ血液型ではなく、ヘリで血を取り寄せるには4時間かかる。遙は「私は誰かの代わりだから……私が死んでも誰も傷ついたりしないから……」と言って目を閉じ、その手から鈴がこぼれる。そのとき、誠の腕時計のアラームが鳴り出す。

くるみと過ごした場合

5日、くるみは誠に、背中の深い傷のことを打ち明ける。3歳のときに階段から落ちた傷だと聞かされてきたが、とてもそうは見えない傷で、先輩にからかわれたこともあった。くるみは「海の月と書いて、くらげ」と言い、くらげのように漂って生きたいと話す。夢は「お嫁さんになること♪」。そしてくるみ流の折り方で、真っ白な紙飛行機を折ってみせる。

「名付けて、くるみ17号!」(くるみ)

折り方は「企業秘密」で、まだ誰にも教えていないという。誠は、港の防波堤でいづみから聞きかけた、神社と誘拐、くるみが実の妹ではないかもしれないという話を気にかけていた。6日に日付が変わった深夜、ルナビーチで誠に問われたいづみは、「たとえ血の繋がりがなくったって……それでも本当の妹なの……」と答える。物音に振り向くと、くるみが立っていた。

「くるみは、お姉ちゃんの妹じゃ……ないの?」「嘘つきぃー!!」(くるみ)

月浜へ飛び出したくるみは、「みんな、だいっきらい!!」と心を閉ざしてしまう。夜明けの雨の中、誠は神社の床に立ち尽くすくるみを見つける。くるみが「お兄ちゃん……」と振り向いたその瞬間、地震が起き、神社は崩れ落ちる。爪がはがれるほど瓦礫をどけた誠が見たのは、鈴を握ったまま動かなくなったくるみだった。誠は「もしも願いが叶うなら……」と天を呪う。

沙紀と過ごした場合

5日、誠は優夏から、中学の文化祭の「魔法使いの絵」の一件を聞く。クラスで描く大きな絵の下絵を優夏と沙紀のどちらが描くかでもめ、選挙で優夏に決まった。完成した絵は夜中に壊され、見回りの用務員が逃げていく沙紀を見たことから、沙紀のしわざとされた。港の防波堤で、誠は沙紀に、絵を壊したから逃げたのではなく、泣いているところを見られたくなかったのだろうと言う。

「学校に居着いてた野良猫と、校庭の桜の木しか、私の言うこと、まともに聞いてくれなかったのよ……」(沙紀)

誠は「オレが猫と桜になってやる」と沙紀を抱き寄せる。6日の深夜、誠は鈴の音で目を覚まし、雨の中をタクシーへ走っていく沙紀の後ろ姿を見る。朝になると、ロッジに泊まっていたいづみのハンドバッグから、ルナビーチの前日の売上金がすべて消えていた。疑われた沙紀は「……盗んでなんかいない!」と言い、誠は「信じてるよ」と答えるが、心の底からは信じきれない。沙紀は桜並木を抜け、展望公園へ続く岬の突端でフェンスを越える。その手には、海でなくしたと言っていた鈴があった。

「私は人なんか信じない。信じられない……信じたくない!」(沙紀)

差し出された誠の手を取らず、沙紀はフェンスから手を離して崖下へ落ちていく。

優夏と過ごした場合

5日の夜、テラスで星を見上げる優夏は、片想いだった男の子のことを話す。その子は一度だけ優夏を「好きだ」と言ってくれたが、それでも「この恋は……永遠の、片想いなの……」だという。誠は、優夏のことを必ず守ってみせると星空に誓う。1日に誠が投げた鈴は浜に打ち上げられ、3日に優夏が拾ってまた海へ投げたが、それも再び浜に戻っていた。優夏は、鈴を拾った女の子に自分の猫のキーホルダーと交換してもらい、今度は展望公園から海へ捨てたと誠に話す。

6日の夜明け前、優夏はひとりで神社へ向かう。追いついた誠に、優夏は神社の裏の崖っぷちで、護符の和歌の意味に気づいたと明かす。

「『はるさめや みさきのはてに なりひびく すずとともにや ときはとかれん』」(優夏)

「みさきのはて」とはこの神社の裏のことで、優夏は「どうしても、過去に戻りたかったから」ここへ来た。けれど岬の先は長い年月のうちに波に削られて崩れ落ちており、「もう誰も、過去になんか戻れないんだよぉ……」と言う。そのとき誠の手のひらにも、優夏の手のひらにも、鈴があった。捨てたはずの鈴が二つ。地震が起き、傾いた神社の壁と軒が二人に倒れかかる。海に飛び込むには高すぎると一瞬ためらった誠は、優夏をかばって飛びかかり、二人とも下敷きになる。二人の手から鈴がこぼれ、「――光は、失われた。」

どの場合も、死んだヒロインの手から鈴がこぼれ落ちる。物語の冒頭の夢で誠が抱いていた「彼女」は、名前を明かされないまま、この5人の誰にでも当てはまる。そして次の場面で、誠は4月1日の朝と同じように、ロッジのベッドで目を覚ます。

いづみの物語 — 4月6日にとどまる脳 グッドエンド別の結末バッドエンド

崖から落ちた誠が目を覚ますと、腕時計の日付は4月1日に戻っていた。億彦がまた自分をだまそうとしているのだと考えた誠はルナビーチへ走るが、その途中、いづみが泣きながら誠の胸に飛び込んでくる。いづみもまた、崖から落ちたあの日を覚えていた。二人は、自分たちの身に何が起きているのかを、一つずつ確かめていく。

いづみの正体

2度目の4月1日(月)。いづみは、くるみに「1日に決まってるでしょ!」と言われたと話し、テレビのニュースも4月1日を告げる。いづみは誠に「前の4月1日と同じように、振る舞っていればいいから」と言い残して店へ戻る。その夕方、億彦がいづみを「先生」と呼んだことから、いづみの正体が明かされる。

「私が、誠くんの大学の、教授だからよ」(いづみ)

いづみは誠の大学の教授で、川島班のゼミの担当だった。合宿は、いづみが億彦に頼んで誠をだますための「実験」の場で、優夏・遙・くるみは、いづみが教授だということだけを知らされていた。沙紀は何も知らない。けれどいづみは「実験は……実際には1度も……やっていないの」と言う。誠の予知は、本当に当たっていたのだ。いづみは誠にエンジンキーを回させ、その日の午後から車のバッテリーが上がっていることを確かめさせる。前の4月2日のバッテリーも、本当に上がっていた。

実験の題材は、キュレイシンドロームという妄想症の型だった。第1の特徴は、まわりの人がついた嘘を、本人が疑いもなく信じ込むこと。第2の特徴は、最初に嘘をついた人も、それを嘘だとは思っていないこと。2日、誠は自分が「4月1日から始まる6日間を、何度も何度も」繰り返している、つまり無限ループの中にいるのだと考えるようになる。

第3の特徴

3日、いづみはキュレイシンドロームの由来を語る。約5年前、アメリカの精神科医マイケル・キャビンが、少年トム・フェイブリンの症例から名づけたものだという。トムは湖で溺れた3つ下の妹を人工呼吸で救い、自分は「不死を伝染させる」ことができると信じて、その行為を「キュア」と呼んだ。キュレイは、そのキュアのフランス語読みである。そして第3の特徴は、妄想が真実になること。入院中のトムが幼なじみのジュリアの額に触れると、全身に転移していた悪性腫瘍が消え、病院中の患者が次々に治ったのだという。

いづみの実験は、この第3の特徴を否定するための反証実験だった。いづみの考えでは、誠の記憶にない最初の6日間では実験が予定どおり行われ、誠は「自分はタイムスリップしたのでは」と思い込むようになった。4月7日の午前零時に種明かしをすれば妄想は消えるはずだったが、その直前にいづみが死んだ。それを見た誠の「過去に戻りたい。過去に戻って歴史を変えてしまいたい」という強い思念が、誠の中の現実を歪めたのだという。

「私達の脳は、4月6日のあの時間に、とどまったままなのよ」(いづみ)

二人は体ごと過去へ戻ったのではない。4月6日にとどまったまま、そうはならなかった別の可能性を思い描いているのだ、といづみは言う。誠の予知も、未来を知っていたのではなく、言った瞬間にその現実を選んでいたのかもしれない。いづみの側から見れば、死んだのは誠のほうで、いづみもまた誠の死なない歴史を思い描いている。どちらも、相手の死なない歴史を創り上げた瞬間に「本当の現実世界に戻る」。これは、いづみが立てた一つの説明である。

消えていくもの

4日、姫ヶ浜でくるみとカニ相撲をした誠は、前の4日にくるみがこの浜で拾ったのは鈴だったのに、今度は星の砂を拾ったことに気づく。いづみは、くるみの過去を年表のように語る。21年前の7月20日、生後1ヶ月のくるみが誘拐された。群発地震で倒れた司紀の杜神社の下から誘拐犯の遺体が見つかったが、くるみの姿はなかった。くるみが見つからない間に、遺伝子工学の権威である父・守野茂蔵は、くるみのクローンを作った。幼いいづみはその「新しい妹」を突き飛ばし、額にけがをさせた。やがてくるみは神社の中で、背中に深い傷を負い、誘拐されたときと変わらない姿で見つかる。クローンの子は茂蔵の助手の夫婦の養子に出された。遙の額の傷を見たいづみと誠は、その子が遙だと知る。

誠は、くるみが神社の倒壊の直後に3年後へ跳んだのだと推理するが、いづみは、自分たちは意識だけがさかのぼったのに、くるみは「肉体とともに」「未来へ」跳んだことになると、説明しきれないと返す。くるみの3年間の空白について、いづみは、父がDNA鑑定の結果に手を加えた可能性も捨てきれずにいた。

5日、異変が続く。1日の夜、誠は月浜で再び拾った鈴をコンクリートのカケラで潰そうとしたが、カケラをどけると鈴は消えていた。くるみが出そうとしたトランプも見つからない。午後、誠が石段を登ると、司紀の杜神社そのものが消えていた。2日に桜並木で、いづみは「あの岬にはもう、神社なんて無いんだもの」と言っていた。いづみは「私達にとっては、今日で11日目なんだもんね……」とつぶやく。誠は、自分の強い想いが鈴もトランプも神社も消したのではないかと考え始める。

姫ヶ浜の告白と雨の道

6日に日付が変わった深夜、雨の姫ヶ浜で、いづみは3粒目の星の砂を見つける。小ビンにはすでに、くるみが拾った1粒と、港の防波堤で遙が拾った1粒が入っていた。誠はこらえきれずに「――好きなんだ!」と告げる。いづみは「誠くんの想いにこたえる資格なんか無いのに!」と拒みながら、誠を受け入れる。恋の岬の言い伝えのとおり、二人は入り江で想いを遂げる。いづみは「私の大切な……想い出……」と、3粒の星が入った小ビンを誠に渡す。

着替えを取りにロッジへ戻った誠は、自分の部屋で着替えている少女の、傷のない背中を見てしまう。悲鳴をあげて飛び出してきたくるみは誠を「誠くん」と呼び、「だってくるみ……20歳だもん」「今年で21になるんだから、誠くんと同い年、でしょ?」と言う。この歴史ではくるみは誘拐されていない、ならば遙は存在しない。遙の部屋のベッドでは億彦が眠っていて、ロッジのどこにも遙はいなかった。熱っぽいいづみに、誠は鈴もトランプも神社も、くるみの傷も、すべて自分が「消えてしまえばいい」と想ったせいだと打ち明け、二人は雨の中へ遙を捜しに出る。

自転車で港を回った帰り、カーブで転んだ誠の顔を、遙がのぞき込んでいた。誠は遙を抱きしめるが、預けた自転車のハンドルは遙の手のひらをすり抜けるように倒れ、遙の姿は白い霧の中に薄れて見えた。駆け出した遙の先には、高熱で倒れたいづみがいた。そこへ、カーブの向こうから赤い車が迫る。誠の選ぶ行動によって、結末は三つに分かれる。

  • 車を止める:誠は「遙! いづみさんを頼む!」と叫んで車の前に立ちはだかり、はねられながらも立ち上がる。遙はいづみを抱いて車に背を向け、車はその背中の10センチ手前で止まる。遙は「お姉ちゃん!」といづみを呼び、いづみは遙が心配で捜していたのだと言う。誠は「すべてはうまくいった」と思いながら気を失う。
  • いづみを道の端へ:誠はコンクリートのカケラにつまずく。遙が車の前に飛び出すが、車は遙の体をすり抜け、誠といづみがはねられる。いづみは「……これで……終わり……ね……」「……きれいだったね……」と目を閉じ、誠の意識も途絶える。
  • 別の方法を考える:車が遙の体をすり抜けたあと、誠はいづみを抱えて跳び、背中から落ちて衝撃をすべて受け止める。いづみは無事だった。血を吐く誠に、いづみは「どうして私のことなんか……かばったりしたの……」「私も誠くんのこと、大好きだからぁぁぁぁぁ!」と叫ぶ。誠は「守り抜くことが……でき……た……」と思いながら目を閉じる。

4月7日の朝

車を止めた先に続くのが、4月7日(日)の朝である。誠は生きていた。片足と片腕にギプスをはめ、肋骨にはひびが入り、松葉杖をついている。いづみも熱が下がって元気だった。前夜の「異変」は、くるみと遙の話で一つずつ説明されていく。誠が見た傷のない背中は、億彦が酔って遙の部屋で寝てしまったため、誠の部屋でくるみの服を借りて試着していた遙の背中だった。くるみの「20歳」は、5日の午後にいづみからすべての真相を聞かされていたからで、「くるみが生まれたのは、今から21年前なんだもん」という。いづみは遙にも真実を打ち明けていて、だから遙は雨の夜に「お姉ちゃん」と呼んだ。トランプは、4日のバーベキューの前に優夏が借りたままにしていた。

誠がはねられた場所の草むらでは、押し潰された鈴が見つかる。1日の夜、誠は確かに鈴を潰していて、暗くて見落としただけだった。誠は「――ガラクタだ!」と鈴を海へ投げる。いづみが見せた祭りのチラシによれば、司紀の杜神社の隣には双子の神社「トキツカサ神社」があり、大昔の地震で潰れて石段だけが残っていた。誠が消えたと思った神社は、その跡だったのである。くるみと遙は、誠と遊園地へ行く約束をして浜へ駆けていく。ルナビーチで、誠は衝動のままにいづみに口づけをする。

「星は永遠に、輝き続けるの……」「水の中で……いつまでも……いつまでも……」「だからその輝きを……忘れないでね……?」「ずっと……」「一緒にいようね……?」(いづみ)

誠はポケットから、3つの星が揺れる小ビンを取り出す。床に散らばったトランプには、なにも描かれてはいなかった。すべてが現実の理屈で片づいたあとに残るこの白いカードが何を意味するのかは、語られないまま物語は終わる。

崖の下で

もう一つの結末では、誠が目を開くと、雨の空と、高い崖の先端が見える。誠は泥の上に倒れ、泣いているいづみが「……あの崖から落ちて……」「……かばって……くれたの……」と言う。1周目の4月6日、いづみが崖から落ちたあの場面で、誠がいづみをかばった現実である。誠は、いづみの「私が死なない」という歴史を創り上げた瞬間に本当の現実世界に戻るという言葉を思い出す。口からは大量の血があふれ、雨音の向こうに救急車のサイレンが聞こえる。

「星の砂って………」「……………なに?」(いづみ)

このいづみは星の砂を知らない。それでも、誠が感覚の失せた手でポケットを探ると、3つの星が寄り添う小ビンが出てくる。いづみが生きていることは確かだが、誠がその後どうなるのかは示されない。

いづみの物語・もう一つの系統 — ループではなかった6日間 別の結末

いづみが崖から落ちたあと、誠が目を覚ますと、腕時計の日付は再び4月1日を示している。けれどこの系統では、その朝の部屋に、いるはずのないいづみが入ってくる。明かされるのは時間の繰り返しではなく、もう一度仕掛けられようとしていた悪ふざけだった。誠といづみは、それを逆手に取ることにする。そこから先は、だまし合いの続く賑やかな日々になる。

おびえる誠の口を手でふさいで、いづみは告げる。

「まず……今日は4月1日ではなくて、4月7日よ」(いづみ)

崖から落ちたいづみは気絶していただけだった。誠も億彦たちに見つけられてロッジへ運ばれ、医者の見立てでは、過労と精神的なショックで気を失っているだけだった。それをきっかけに億彦は、誠の腕時計の日付を1日に戻し、全員でもう一度「4月1日のふり」をしようと思いついた。いづみは、これ以上誠をだまし続けることに耐えられず、こっそり打ち明けに来たのだという。いづみが誠をだますことに加わっていたのも、億彦に「くるみちゃんの秘密をバラしてしまうよ?」と脅されていたからだった。

怒る誠に、いづみは仕返しを持ちかける。億彦が目を覚ます前に優夏と遙を起こし、くるみと沙紀も電話で呼び出して、今度は全員で億彦に「今日は4月1日」だと思い込ませるのである。誠たちは日付を偽ったまま合宿を延長し、本当は4月8日、4月10日にあたる日々を、もう一度4月1日からの6日間としてなぞっていく。この系統では、時間の繰り返しは一度も起きていない。億彦は薄々だまされていると感じながらも、同じ出来事が繰り返されるなら前回うまくいかなかった遙への想いをやり直せると考えて、律儀に同じ行動を取り続けていた。億彦は丸3日間だまされ、種明かしの晩には呆然とすることになる。

その翌日、みんなが帰り支度をする中、誠は島に残るつもりでいた。雨が降り出すと、誠はいづみを一つの傘に入れて、ある場所へ連れて行く。ここからの結末は三通りある。

想いを告げて

誠は「あの日……星空の下で言ってくれた言葉の返事を、するよ」と言い、展望公園で告白されたあの夜の答えを口にする。

「オレも……いづみさんのこと……好きだよ」「『恋の岬で想いを告げて、愛の入り江で想いを遂げる』」(誠)

いづみは「覚えてて……くれたんだ……」と言い、傘を投げ出して誠に口づけをする。二人の想いは遂げられる。

逆の逆のそのまた逆ドッキリ

口づけのあと、誠が「オレ、いづみさんのこと、裏切っちゃった♪」と笑ってごまかすと、くるみが「うっそぴょ~~~ん♪」と現れ、優夏も沙紀も遙も、笑いをこらえて姿を見せる。億彦をだますために合宿を延長したことも、くるみが途中で抜けたことも、優夏・遙・沙紀が次々に誠を誘惑してきたことも、すべてくるみが企てた「逆の逆のそのまた逆ドッキリ」だった。何も知らされていなかったのは億彦だけで、4日のあいだ、二つのドッキリが同時に進んでいたのである。誠には、涙を浮かべて笑ういづみの笑顔の奥に、もの哀しい陰りが見え隠れするように思える。そのとき、いづみの手から鈴がこぼれ落ちる。

ひとりきりのフェリー

誠は、いづみの気持ちに応えられなかった。騒ぎが終わってみんなが寝静まった夜、誠は荷物をまとめ、ソファで眠るいづみの寝顔に「さようなら……」とつぶやく。寝返りを打ったいづみの手から、握られていた鈴がこぼれ落ちる。誠はひとりロッジを出て、本土へ向かうフェリーの客席で眠りに落ちる。閉じたまぶたに浮かぶのは、いづみの寝顔と、その手からこぼれた鈴だった。

どの結末にも死はない。いづみの正体やキュレイシンドロームの理屈は、この系統では語られない。

くるみの物語 — くるみ17号 グッドエンドバッドエンド

瓦礫の下のくるみを抱いた記憶とともに、誠は再び4月1日の朝を迎える。くるみを神社に近づけないこと、そしてくるみの心の傷を今度こそ癒すこと。誠はそう誓って2度目の6日間に臨む。いづみの口から語られるくるみの過去には、3年という空白があった。誠はそこに、自分の身に起きたことと同じ現象を見いだす。鍵になるのは、くるみが誰にも教えていない一枚の紙飛行機である。

2度目の6日間

1日、誠は、この神社さえ壊してしまえばと神社に駆け寄るが、朽ちかけた建物も一人の力ではどうにもならない。2日には、くるみを神社から遠ざけたい誠の思いとは裏腹に、いづみの神社の話をくるみも聞いてしまう。3日は何事もなく過ぎていく。

4日、誠はいづみに、くるみを神社に近づけたくなかった理由を尋ねる。21年前、生後1ヶ月のくるみが誘拐された。誘拐犯は7日後、群発地震で倒れた司紀の杜神社の下敷きになって見つかったが、くるみはいなかった。神社が再建され、倒壊から3年後、観光客が神社の中から赤ん坊の泣き声を聞き、くるみが見つかる。くるみは誘拐されたときの姿のまま、少しも成長していなかった。警察のDNA鑑定は99.99999%の確率でくるみ本人だと示したが、いづみは、父・守野茂蔵が鑑定に圧力をかけた可能性を否定しきれずにいた。

誠は、くるみが倒壊の直後に3年後の未来へ空白の3年間を飛び越えたのだと考える。見つかったとき背中に大きなけがをしていたかと尋ねると、いづみは、ひどい出血ですぐに診療所へ運ばれたと驚く。誠は「くるみはいづみさんの、実の妹です! 血の繋がった、本当の妹ですよ!」と言い切り、理由を説明しないまま買い出しに出る。その日のバーベキューで、沙紀と遙の喧嘩は起きない。5日、くるみは初めて誠を展望公園に連れて行く。前の晩に傷のことを打ち明けられていた誠は、くるみの背中の傷をもう一度目にする。折り紙に夢中になった誠は、最後の白い紙を残し忘れ、この6日間のくるみは「くるみ17号」を折らなかった。

嘘つき

6日の深夜、ルナビーチで、いづみは誠に「くるみが実の妹だって……どうしてあの時、そう言い切ったの?」と迫る。どう答えても、いづみの「血の繋がりなんか、関係ないの!」という言葉をドアの陰でくるみが聞いてしまう。「くるみは、お姉ちゃんの妹じゃ……ないの?」「嘘つきぃー!!」と、くるみは1周目と同じように月浜へ飛び出す。追った誠は足をひねり、くるみに「タイムスリップしたんだよ! 3年後の未来に!」と打ち明けるが、くるみは「どうしてそんな……嘘つくの……?」と信じず、「みんな、だいっきらい!!」と、砂浜で拾った鈴を手に走り去る。いづみもまた、誠の話を「私のこと、安心させてくれようとしたんでしょ?」と受け取る。

誠は痛む足を引きずって神社へ向かい、その入り口に腰を下ろして、夜明けまでくるみを待つ。ポケットには、くるみが折ってくれた、笑っている誠の顔の折り紙が入っていた。やがて霧の中から、ずぶ濡れのくるみが現れる。誠は、自分は6日前のこの時刻に、この神社でタイムスリップしたのだと語り始める。海の水がしょっぱいのは月の涙でできているからだという、1周目にくるみから聞いた月とくらげの話。くるみがなりたいと言ったくらげのこと。そしてまだ話していなかった誠自身の夢、「優しいお嫁さんをもらうことだ」。誠は濡れた折り紙をほどき、くるみの目の前で折り直していく。

「くるみしか……知らないのに……。なんで……?」「ほんと……なの……?」「タイムスリップ……ほんとなの……?」(くるみ)

誠が折ったのは、くるみが誰にも教えていない「くるみ17号」だった。誠は背中の傷にそっと触れ、「オレ、好きなんだ……。くるみのことが……」と告げる。「くるみも……好き」と応えたくるみと、二人は雨の中でひとつになる。

4月7日の午後

前日の雨が嘘のような青空の下、誠とくるみは手をつないで海岸を歩き、昨日の地震で潰れた神社の瓦礫に向かって手を合わせる。くるみは遊園地の約束をたてに「ほっぺにちゅう」をせがむが、急に「くるみ、明日始業式だった……」と思い出す。もうフェリーは出ていない。くるみは神社の石段を駆け上がっていく。

「もう1度……タイムスリップするのぉ!」(くるみ)

悲劇の分岐

神社で待たずにほかの場所を捜したり、神社で言葉が出なかったりすると、くるみは「自分で確かめるから」と神社に駆け込み、1周目と同じく地震で崩れた神社の下敷きになる。「全ては、あの日のままだった。」くるみの手から鈴がこぼれ、光が消える。

遙の物語 — 眠り姫 グッドエンドバッドエンド

2度目の6日間で、誠は遙を雨の夜道に行かせまいとする。「心がない」と言って人の輪に入ろうとしない遙と、防波堤で釣り糸を垂らす日々がもう一度繰り返される。いづみが何気なく口にした父の話から、誠は遙の生まれにまつわる秘密に気づき、遙とくるみが同じではないことを証明しようと考える。そして6日の雨の夜、1周目と同じ事故が再び起きる。

2度目の6日間

1日、遙はまた、自分には心がないのだと口にする。誠は、二度とそう言わせないと心に決める。2日の高波で沙紀がさらわれる出来事は再び起き、またいづみが助ける。3日、遙と防波堤で釣りをしたその日、誠は遙の額にくちびるを寄せようとして、髪に隠れた小さな傷痕を見つける。そのあと部屋を訪ねてきて、クローンの話を聞かせてくれたいづみが「私の父親、一応遺伝子工学の権威だから」と漏らし、誠が「いづみさんのお父さんは、クローンを作ったこと……ないんですか?」と尋ねると、いづみは青ざめて語り出す。

生後1ヶ月のくるみは、ショッピングセンターで空の乳母車を残して誘拐され、1年たっても見つからなかった。父の守野博士は、くるみが生まれた直後に採られて冷凍保存されていた血液の細胞から核を取り、くるみのクローンを作った。幼いいづみは「こんな子、私の本当の妹じゃない」と言って、追いかけてくる妹を突き飛ばし、額にけがをさせた。3年後にくるみが見つかると、クローンの子は研究室の助手だった青年夫婦の養子に出された。誠は、遙がくるみのクローンだと確信する。この物語でいづみが語る誘拐の経緯は、ほかの物語とは少し違っている。

4日と5日、誠は遙とくるみの決定的な違いを探す。5日の夜、誠は遙に、心がないなら人を好きになることも、命がけで子犬を助けることもできないはずだと言う。

6日の雨

6日の未明、誠とくるみが部屋で楽しそうにしているのを見て飛び出した遙を、誠は雨の海岸線の道で見つける。遙は「……やっぱり……本物の方が……いいのかなって…」とつぶやく。誠は「違うんだ! オレが好きなのは遙だ!」と言い、防波堤で伝えた言葉をもう一度繰り返す。

「遙は、オレにとって、他の何ものにも代えられない、世界でたった1つの大切な存在なんだ……って」(誠)

遙は、雨に当たっているうちに自分が嫉妬していたのだと気づいたと話し、水が好きなのは、ほとんど覚えていない本当の父と自分とをつなぐ「絆」だからだと明かす。その帰り道、傘を差した沙紀に向かって子犬が道を横切り、赤い車が迫る。誠は遙を追い越して先に子犬を抱き上げるが、その背中を遙が突き飛ばし、身代わりになってはねられる。

診療所で、医者はB型の血の輸血が要ると告げる。誠は気づく。遙がくるみのクローンなら、くるみもB型のはずだ。ロッジにもルナビーチにもくるみはいなかった。くるみはその夜、誠に会いに来ていたのだ。誠は雨の中を自転車で島じゅう捜し回り、荷台にくるみを乗せて診療所へ運び込んで、そのまま気を失う。目を覚ますと、遙は生きていた。

「眠り姫は……キスで目覚めたんだよね?」(遙)

お姉ちゃん達

翌日、優夏たちは先に島を発つ。遙は本土の大病院に移って精密検査を受けることになり、誠も付き添って、約「2週間」ぶりに島を出る。見舞いに来たいづみは、眠っている遙のそばで誠に打ち明ける。

「そう、色々あったけど、遙は私の妹なのよ……。血のつながりとか、クローンとか関係ない……そういう問題ではないのよね……」(いづみ)

翌日、いづみと遙は二人きりで話し、目を真っ赤にして抱き合う。1週間後、遙は退院し、誠と遙は置いてきた荷物を取りに島へ戻る。ルナビーチで迎えたいづみは「ここには、あなたのお姉さんが2人もいるんだから……」と言い、バスの窓から遙は大きく手を振る。

「さようなら……さようなら……お姉ちゃん達!!……また会おうね……」(遙)

「そして時の呪縛は解き放たれた。」もう繰り返してやり直すことはできない、と誠は語って、遙の物語は終わる。

悲劇の分岐

くるみを見つけられなかった場合、1周目と同じく遙は病室で息を引き取り、その手から鈴がこぼれる。「結局、オレは何も変えることができなかったのだ。」そして最後に、誠は「再び遙に会いに行くのだろうか」と自問する。

沙紀の物語 — 猫と桜 グッドエンドバッドエンド

2度目の4月1日、誠は「今度は必ず沙紀を救う」と心に決める。気が強く、人を信じようとしない沙紀は、なぜ遙を「クローン」と呼んだのか。誠は沙紀が子犬にえさをやっていることも、中学の文化祭の一件も、もう知っている。4日のバーベキューの衝突を防ぎ、雨の6日を迎えた誠に、もう一度同じ問いが突きつけられる。人を信じない沙紀を、誠はどう信じるのか。

鈴と、額の傷

2日、防波堤で沙紀と遙が言い争い、沙紀はまた高波にさらわれる。今度は誠が迷わず海に飛び込んで沙紀を助け上げ、その手から鈴を見つけてポケットにしまう。誠が鈴を見せると、沙紀は子どものころの出来事を語る。6歳のころ、島の別荘の裏の炭焼き小屋に、父親と隠れるように住んでいた女の子と仲良くなり、ママからもらった鈴をあげた。両親に叱られて取り返しに行き、追いかけてくるその子に、ママに言われて何度も石を投げた。その子は額の左側から血を流した。ママは「クローンなんかと絶対仲良くなっちゃいけません」と言った。その子はクローンだったのだ。遙の額の左側に傷があり、しかも同じような鈴を持っていたことから、沙紀は遙をその子だと思い込んでいた。

4日、誠は遙の手を借りてバスケットを直し、沙紀を訪ねる。灯台の下で向き合った沙紀と遙のあいだに、誠は鈴を置く。遙の記憶では、大事にしていた鈴をどこかの女の子に取り上げられ、追いかけると突き飛ばされて、机かイスの角に額をぶつけたのだという。沙紀が6歳なら遙は5歳で、外に出られない年ではない。傷の原因も、石と机の角で食い違う。二人は、あまりに強烈な記憶のせいで、お互いを事件の相手だと思い込んでいたのだった。誠は三人で握った鈴を崖下の海へ投げ、その日のバーベキューは何事もなく終わる。

5日、誠は子犬にえさをやる沙紀に、1日の昼のピザもこの子犬のために頼んだのだろうと言い当てる。そして「魔法使いの絵」の話を持ち出し、1周目と同じく「オレが猫と桜になってやる」と沙紀を抱き寄せて、何があっても沙紀を信じ続けると誓う。夜、いづみとくるみがロッジに泊まりにくる。

岬の突端

6日の嵐の朝、ロッジに泊まっていたいづみのハンドバッグから、ルナビーチの前日の売上金がすべて消えていた。億彦たちは沙紀を疑い、誠も前夜、沙紀が何かを懐に抱えて雨の中を走り去るのを見てしまっていたために、「沙紀じゃない」と言い切れない。沙紀は「誠も同じね……。人なんてみんな同じよ!!」と雨の中へ飛び出し、展望公園の岬の突端でフェンスを越える。ここで誠の言葉が結末を分ける。

「オレは信じてもらいたいわけじゃない」と思い定めた誠は、こう叫ぶ。

「オレが沙紀のことを信じてるから……だからここに来たんだよ!!」「これからはオレが……オレがお前の猫と桜になってやるって……」「それに……人を『信じる』のに理由がいるか!」(誠)

沙紀は泣き崩れ、誠はフェンス越しに沙紀を抱きしめて引き戻す。

1人と1匹

4月7日、合宿の最終日。誠は、初めての4月7日を迎える。前夜、沙紀は林道の脇でぐったりしている子犬を見つけ、誠に知らせようとロッジまで来たが入れ違いになり、タクシーで診療所へ運んでいた。沙紀が懐に抱えていたのは、盗んだ金ではなく子犬だったのである。医者の見立てでは、雨に濡れて弱っていただけだった。優夏と沙紀は中学の絵の件で互いに謝り、優夏は「本当は、あの用務員さんが、自分で壊したのを沙紀のせいしちゃったんでしょ?」と言う。ただしこれは優夏の推測で、作中で確かめられることはない。沙紀は遙にも「信じてくれて、ありがとう」と告げる。

そこへ警察から電話が入る。観光地を荒らし回っていた窃盗団が今朝捕まり、ロッジへの侵入も自供したのだという。誠はみんなと別れて沙紀と島に残り、診療所で子犬を引き取る。自分のアパートで子犬を飼うと言う誠に、沙紀は笑う。

「それじゃもう1人引き取ってもらおうかなぁ……」(沙紀)「じゃあ、1人と1匹だな?」(誠)

悲劇の分岐

岬の突端で「オレを信じてくれ」と求めた場合、沙紀は「私は人なんか信じない。信じられない……信じたくない!」と言って手の鈴を見せ、誠が近づいた瞬間にフェンスから手を離して崖下へ落ちる。誠もまた、吸い寄せられるように沙紀のあとを追う。

優夏の物語 — 4月7日の朝日 グッドエンドバッドエンド

2度目の4月1日、優夏もまた前の6日間を覚えていた。神社の裏で崩れてきた建物の下敷きになった二人は、自分たちは「4月6日土曜日に、あの神社でタイムスリップした」のだと考え、今度こそ4月7日の朝日を一緒に見ようと約束する。けれど優夏には、あの夜明けに神社の裏へ向かった理由を、まだ誠に打ち明けていなかった。

二人だけの記憶

1日の朝、優夏の「あのとき、神社にさえ行かなければ……」という言葉で、二人とも前の6日間を覚えていると分かる。テニスコートのベンチで、優夏は確かなことを三つ挙げる。

「1つ目――私と誠には、4月1日から6日までの、共通の記憶がある……」(優夏)

二つ目は、今日が間違いなく4月1日であること。三つ目は、前回の4月1日にも二人が同じような夢を見ていたこと。だとすればタイムスリップは初めてではなく、自分たちが何回目の4月1日にいるのかは分からない、と優夏は言う。誠は優夏に、あの神社には何があっても近づかないと誓わせる。優夏は「一緒に、見ようね?」「4月7日の朝日を……一緒に……」と応える。

2日から5日、二人は前の6日間の出来事をなぞりながら、くるみを神社に行かせまいとする。それでも鈴は、優夏の手のひらにも、誠のポケットにも現れる。5日の夜、バーベキューからロッジに戻ったあと、優夏はようやく打ち明ける。前の5日の夜、誠と神社でタイムスリップの話をしたあと、護符の和歌の意味に気づき、どしゃ降りの中、鈴をポケットに入れて岬の果てへ向かったのだと。

「あのときに……戻りたかったから……」「あの初恋の男の子……」「私のこと『好きだ』って言ってくれたのに……」「私はまだ、伝えてなかったのよ……」(優夏)

初恋の少年

その少年に嫉妬して部屋にこもる誠に、沙紀は「まるで生き写しね」と言い、少年の話を聞かせる。優夏と沙紀が中学3年の6月、修学旅行の宿泊先のホテルで、本館3階の給湯室から火が出た。本館の最上階の4階にいた優夏の班だけが逃げ遅れた。別館に泊まっていたその少年は、頭から水をかぶって炎の中に飛び込み、女の子たちを次々に助け出した。最後に優夏を抱えて玄関から出てきたところで、少年は力尽きた。

「前からずっと……優夏のことが……」「……好きだったんだ……」(男の子)

優夏は、自分の想いを伝えられないまま少年を失った。だから過去へ戻りたかったのだ。少年は、優夏が美術室で描いた鳩時計の絵を壊して「時を止めたいなら、時間を壊せばいい」と言ったこともあった。

6日の神社

6日、豪雨の中、日付がずれただけで、くるみはやはり姿を消す。神社へ向かう誠の前に、優夏が「行かないで!」と立ちはだかる。ここで誠が「オレはもう過去には戻らない」と心を決めるか、「オレには次のチャンスがある」と考えるかで、結末が分かれる。過去に戻らないと決めた誠は、ポケットの鈴を水たまりに落として踏み潰す。優夏は、あの男の子が忘れられずに神社へ行ったけれど、その想いとは違うのだと気づいたと言う。

「最初から、すべてが始まったあの瞬間から、誠のことが大好きだったんだよぉ!!」(優夏)

神社の裏の崖っぷちで、優夏は「私も、誠と一緒にいく……」と自分の鈴を海へ放る。同時に神社が轟音とともに崩れ落ちる。その刹那、誠は迷うことなく優夏に飛びかかる。押し倒すつもりの勢いは二人を宙へ舞い上がらせ、誠の頭に四つの言葉が響く。最初の一つは、かつて少年が優夏に言った言葉である。

『時を止めたいなら、時間を壊せばいい』『時から逃れたいなら、羽ばたけばいい』『縛られたままじゃ、自由にはなれない』『自由になりたいなら怖れてはいけない』

誠と優夏は抱き合ったまま、真っ暗な海へ落ちていく。1周目、誠は「この高さじゃ絶対助からない」と海に飛ぶのをためらっていた。

4月7日の朝日

誠はロッジのベッドで目を覚ます。飛び込んできた優夏と腕時計を見ると、日付は「1」ではなく「7」だった。みんなは二人がいつの間に帰っていたのかと驚き、沙紀は「1泊2日の、恋の逃避行ですか?」とからかう。前の朝に消えたくるみは、子犬を捜しに出ていただけだった。海に落ちた二人がどうやってロッジに戻ったのかは語られない。二人は約束どおり、初めての4月7日の朝日を見に行く。誠は、護符の和歌の「ときはとかれん」は無限ループの時の流れから解き放たれること、「みさきのはて」は本当の岬の果て、つまり海の中のことだったのだろうと考える。

「違うよ、誠……。なんにも終わってなんか……いないよ……」「すべてはこれから、始まるんだもん……」(優夏)

朝日の中で、二人は初めての口づけを交わす。

悲劇の分岐

誠が「オレには、次のチャンスがあるから……」と優夏を押しのけて石段を駆け上がると、優夏は誠を追い越して神社に飛び込み、壁の小さな穴から裏へ抜けていく。くるみはそこにもいない。神社が崩れ落ちる瞬間、誠は自分の身の安全を考え、「再びためらった」。二人は神社の下敷きになり、優夏は「朝日……見れなかったね……」と言い残す。その手から鈴が落ち、「――オレは全てを、失ってしまった。」

追加シナリオ「優夏キュア」 グッドエンド

Windows版には、優夏の視点で描く追加シナリオ「優夏キュア」が収録されている。2度目の4月1日の朝、ロッジで目を覚ました優夏の一人称で、本編の優夏の物語と同じ6日間がたどり直される。本編では語られなかった優夏の胸のうちと、沙紀との友情、そして初恋の少年との思い出が、新しい場面として加わる。結末の舞台は月浜である。

4月1日の朝、優夏は布団を蹴飛ばして目を覚ます。誠と二人で、二人に4月1日から6日までの共通の記憶があることを確かめるところまでは、本編と同じ流れである。前の6日間で、優夏は浜で鈴を拾った女の子を見つけ、自分のキーホルダーと交換してもらっていた。

3日、優夏は土産物屋で太った猫のキーホルダーを探すが、売り切れていた。くるみに理由を問われ、優夏は打ち明ける。小学1年生のころ、ひどい方向音痴で迷子になって泣いていたとき、ある人からもらった猫のキーホルダーを宝物にしていた。額に十字手裏剣のような傷のある、ちっとも可愛くない猫で、名前は「ニンニンネコピョン」。それを、ある日なくしてしまったのだという。優夏の回想の中で、初恋の少年は「ネコの、キーホルダー」を覚えているかと尋ね、あのとき泣いていた優夏にそれをくれたのが自分だったと明かしていた。なくしてしまったと謝る優夏に、少年は「次は、なくさないでくれよ……」と言ったのだった。

5日、優夏は沙紀に、沙紀もあの男の子を好きだったのだろうと尋ね、沙紀は認める。沙紀は、自分の香水の花である紫のライラックが好きだと話し、その花言葉は「青春の喜び」「若き日の思い出」だと言う。誠とあの男の子を重ねていただけだった、と。その夜、遙が、沙紀から預かったという紫の香水のビンを優夏に届ける。遙によれば、沙紀が教えた花言葉は白いライラックのもので、紫は「初恋」、それと「愛の芽生え」。優夏は、沙紀は本当は誠を好きだったのだと思い込む。

6日、くるみが再び姿を消し、神社へ向かう誠を優夏が止め、誠が鈴を踏み潰す。優夏の目に、燃えるホテルと、美術室の少年がよぎる。少年は「自由になりたいなら怖れてはいけない」と言う。優夏は誠を追い越して告白し、そのまま誠を思いきり突き飛ばして、「来ないで……」と自分ひとりで先へ行こうとする。地震が始まり、優夏は「私も、誠と一緒にいく……」と言う。そのあとに起きたことは、ほとんど描かれない。

4月7日の朝、遙が「4月7日、日曜日……」と告げ、沙紀は「1泊2日の、恋の逃避行ですか?」とからかう。くるみは子犬を捜しに出ていただけだった。優夏が、あの香水は「愛の芽生え」の意味だったのかと尋ねると、沙紀は「そっか、そういう解釈しちゃったんだ」と言い、「『リラの花咲く頃』って歌、知らない?」と問い返す。いづみの説明では、リラはライラックのフランス名で、「リラの花咲く頃」は1年で最高の季節を指す言葉だという。

「優夏にとって、最高の時間は終わったんじゃなくて……これからなんだから!」(沙紀)

二人は月浜へ行き、誠は「一昨日の仲直りも兼ねての……プレゼント、だ」と、あの猫のキーホルダーを差し出す。優夏が「この前言ってた、あの男の子……」「……全然、似てなかったよ」と言うと、誠は答える。

「オレは……オレだ」「ただ、オレは…………優夏を置いてったりしないだけだ」(誠)

まばゆい朝の光の中で、優夏と誠は初めて唇を重ねる。最後の「すべてはこれから、始まるんだもん……」という優夏の言葉は、本編の優夏の物語の結びと同じである。

後日談 — 小さな島へ向かう船/大学の教室 エピローグ

どの物語の続きとも書かれていない、7人がそろう短い後日談が2本ある。一つは海の上を行く船の甲板、もう一つは誠たちの大学の教室が舞台で、いつの出来事なのかもはっきりとは示されない。沙紀の足元には子犬がいて、くるみや沙紀のこれからの進路も話題にのぼる。合宿で明かされた人と人とのつながりが、そのまま賑やかな日常として描かれる。

小さな島へ向かう船

港を出て1時間ほどの、海の真ん中を行く船の甲板。乗っているのは誠、沙紀、くるみ、遙、いづみ、億彦、優夏の7人全員で、沙紀の足元には子犬がじゃれついている。沙紀は来年の春、K大から誠の大学へ移るつもりだと言い、くるみに「お兄ちゃんが、いるからだよね?」と冷やかされる。くるみも誠の大学に通うことにしたと言い出すが、試験を受けるのは自分ではないらしい。遙が「受験したのなんて、去年のことだし……」と替え玉を引き受けるつもりで、「お姉ちゃんには内緒」。いづみは「替え玉なんて、お姉ちゃんがぜ~ったいに許しませんからね?」と叱った直後に、「――来年の入試問題」を教えてあげると言う。億彦は「腎臓戦隊」の話をし、優夏は一升ビンを手に操舵室で「オモカジいっぱ~い!」と叫ぶ。やがて水平線の彼方に、新緑に覆われた小さな島の輪郭が近づいてくる。どの島なのかは語られない。

大学の教室

沙紀はK大から誠の大学に編入し、くるみも同じ大学に入っていた。誠が「おまえもう高校生じゃないんだぞ?」とあきれる。遙はゴールデンウィークのために新しいスピニングリールをねだり、優夏は「一升しか」飲んでいないと言い張り、億彦は愛車の「フェラーロ」を自慢する。みんなが掲示板に出た「あの話」を口にするが、中身は明かされない。最後に教壇から声が飛ぶ。

「ほぉら! 早く席に着きなさ~い!」「始めるわよ♪」(いづみ)

授業を受け持つのは、いづみだった。

エンディング一覧

種別 エンド名 物語 結末
グッドエンド 4月7日の朝(いづみ) いづみの物語 誠はギプス姿で生きており、いづみと口づけを交わす。前夜の異変はすべて説明されるが、床のトランプは白紙だった
別の結末 崖の下で(いづみ) いづみの物語 1周目の崖の下で目を覚ます。いづみは生きているが星の砂を知らず、ポケットには小ビンがある。誠の生死は示されない
バッドエンド 雨の道で(いづみ) いづみの物語 車が遙の体をすり抜け、誠といづみがはねられる。「……これで……終わり……ね……」
別の結末 想いを告げて(いづみ) いづみの物語(ループではなかった系統) 雨の中で誠が「好きだよ」と返事をし、いづみが傘を投げ出して口づけをする
別の結末 逆の逆のそのまた逆ドッキリ(いづみ) いづみの物語(ループではなかった系統) 延長した合宿のすべてがくるみの企てだったと明かされ、笑ういづみの手から鈴がこぼれる
別の結末 ひとりきりのフェリー(いづみ) いづみの物語(ループではなかった系統) 誠はいづみの気持ちに応えられず、眠るいづみに別れを告げて一人で島を去る
グッドエンド くるみ17号(くるみ) くるみの物語 紙飛行機でタイムスリップを信じさせ、二人は結ばれる。4月7日、潰れた神社に参拝し、くるみは「もう1度……タイムスリップするのぉ!」
バッドエンド 瓦礫の神社(くるみ) くるみの物語 くるみが神社に駆け込み、1周目と同じく倒壊した神社の下敷きになる
グッドエンド 眠り姫の目覚め(遙) 遙の物語 くるみの血で遙が助かる。本土の病院を退院したあと、島で二人の姉に別れを告げる
バッドエンド 届かなかった輸血(遙) 遙の物語 くるみを見つけられず、遙が病室で息を引き取る。誠が再び遙に会いに行くことがほのめかされる
グッドエンド 1人と1匹(沙紀) 沙紀の物語 窃盗団の逮捕で沙紀の潔白が分かり、誠は子犬と沙紀を「1人と1匹」引き取ることになる
バッドエンド 岬の突端(沙紀) 沙紀の物語 「オレを信じてくれ」と求めた結果、沙紀が崖から落ち、誠もあとを追う
グッドエンド 4月7日の朝日(優夏) 優夏の物語 二人で崖から海へ落ち、4月7日の朝にロッジで目覚めて、朝日の中で初めて口づけを交わす
バッドエンド 神社の裏で(優夏) 優夏の物語 誠が再びためらい、二人とも崩れた神社の下敷きになる。「朝日……見れなかったね……」
グッドエンド 月浜のキーホルダー(優夏キュア) 優夏キュア 4月7日、沙紀の香水の意味を知り、月浜で誠から猫のキーホルダーを贈られて初めて口づけを交わす
エピローグ 小さな島へ向かう船 後日談 7人全員と子犬を乗せた船に、新緑の小さな島の輪郭が近づいてくる
エピローグ 大学の教室 後日談 沙紀もくるみも誠と同じ大学に。教壇のいづみが「始めるわよ♪」

作中にはエンディングの名前が示されないため、エンド名は当サイトでつけた説明の名前である。グッドエンドは4月7日にたどり着く結末、バッドエンドは4月6日の悲劇で終わる分岐を指す。バッドエンドが一つの結末なのか、6日間のやり直しにつながるのかは作中で示されない(遙の物語では、誠が再び遙に会いに行くことがほのめかされる)。1周目の4月6日の喪失は2度目の6日間へ続くため、表には含めていない。後日談の2本は、特定の物語の続きとしては書かれていない。