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ストーリー詳細 — やるドラシリーズ Vol.3 サンパギータ

本作は雨の夜の出会いから始まる一本の物語が、各所の選択で枝分かれしていく。結末はGood End 3種・Normal End 5種・Bad End 20種の計28種。以下では物語の流れを時期ごとにまとめ、その時期に迎える結末を添えた。 ▼詳細を読む はネタバレを含みます。 プレイ済み設定をするとアコーディオンがデフォルトで展開されます。

雨の夜 — 路地の女性

牛どん屋で働く大学生の主人公は、恋愛に熱中するバイト仲間たちの気持ちがよくわからない。その夜も仲間と出かけた帰りに終電を逃し、雨の中を歩いて帰ることになった。駅前にはパトカーが集まり、警官たちが東南アジア系の怪しい人物を捜している。酒屋の横の路地で主人公が見つけたのは、額から血を流し、足を傷めた外国人の女性だった。

褐色の肌に黒い大きな瞳をした女性は、誰かを呼ばれることを嫌がった。名を尋ねるとマリア・サントスと名乗るが、どうしてそこにいたのか、どこに住んでいるのかは答えられない。主人公は彼女を背負い、自分のアパートへ向かう。背中の上で、彼女は小さく助けを求めた。

「…タスケテ…」(マリア)

ここで主人公の態度は大きく分かれる。警官に送ってもらって一人で帰る展開もあれば、マリアを助けずに去る展開もある。どちらの場合も、二人の暮らしは始まらない。帰り道に巡回のパトカーと出くわしたときの対応でも、行き先は変わる。

BAD 「ひととき」では、逃げた先で警官に見つかり、マリアと別れることになる。マリアは別れ際に、背負われたぬくもりを口にする。

「アナタの背中、あたたかかったヨ」(マリア)

BAD 「恐れ」では、主人公が警察に保護を求め、二人はそのまま別れる。マリアを助けずに去る展開も、この結末につながっている。

最初の夜 — 札束と拳銃

落ち着いて話を聞いても、マリアは出身国がフィリピンだと思う、と話すのがやっとだった。額の傷を見た主人公は、強く打った痕だと考える。身元の手掛かりを求めて彼女のバッグを開けると、思いもよらないものが出てくる。親切心だけで彼女を泊めた主人公は、ここから事件の気配を背負うことになる。着替えひとつにも気を遣う、ぎこちない最初の夜が始まる。

最初の夜は、着替えをめぐる気遣いひとつで関係が壊れかねない。着替えを覗いたり、雑誌を見せびらかしたりすれば、マリアの信頼は失われる。

BAD 「オオカミ」では、主人公が初夜に彼女を誘い、マリアは姿を消す。頬には痛みだけが残る。BAD 「煩悩」では、主人公が雑誌を見せて頬に衝撃を受け、やり直しを促されて終わる。

バッグの中には札束と拳銃が入っていた。現金は三十万円以上と見られる。銃におびえるマリアに、主人公は声をかける。

「落ちついて。とにかく一緒に考えてみよう」(主人公)

マリアはタガログ語講座を開き、主人公に言葉を教える。おはようなどの挨拶を正しく復唱する展開もあれば、だじゃれで間違えてみせる展開もある。だじゃれの応酬になると、マリアも負けずに返してくる。講座の途中では、マリアが涙を見せる場面もある。

「もう…やめなしゃれ…」(マリア)

NORMAL 「不思議な体験」では、朝になるとマリアはいなくなっていて、主人公は去った彼女を思う。置き手紙が残る展開では、マリアが国際大学の留学生で、パーティーの帰りだったことが伝えられる。言葉をもっと学んでおけばよかったと悔やむ展開も、この結末に合流する。

マリアは暗闇をひどく怖がる。部屋の明かりを消そうとすると、彼女はおびえる。

「コワイ…」(マリア)

新聞には抗争の記事が載り、警官も姿を見せる。帰りを待っていたマリアは、ほかに行くところがないと打ち明ける。主人公は、記憶が戻るまで彼女を部屋に置くことを決める。

「どこにもいくトコないもの……」(マリア)

BAD 「他人」では、朝起きるとマリアの姿はなく、主人公は後悔する。覗き、彼女を拒む、距離を取るといった展開も、ここに合流する。BAD 「僕の人生」では、主人公が警察官の募集に応じる。告白した後に悔やむ展開も、この結末になる。

二人の暮らし — 掃除と歌と怪談

同居が始まると、マリアは部屋の掃除を引き受け、主人公の食事にも口を出すようになる。オムレツが得意で、ゴキブリと刺身は苦手。足の痛みが引くと、器用に足の指を使ってみせる。ささやかな暮らしの中で、二人は互いの気持ちを確かめはじめる。夜には乾杯をして歌を聞き、マリアの語る故郷のお化けの話に耳を傾ける。

働きぶりを褒められたマリアは、掃除が好きなのだと笑う。ゴキブリ騒動もあり、視線の理由を尋ねられた主人公が、本音を返す場面もある。

「ウン、掃除するの好きヨ」(マリア)

食事の席で、マリアはこのまま部屋にいてよいのかと問う。主人公は理由を添えて、いてほしいと答える。

「だってマリアのこと…、好きだし」(主人公)

BAD 「サヨナラ」では、主人公はこの問いにうまく応じられず、翌朝マリアがいなくなったことを悔やむ。

拳銃の扱いも決めなければならない。主人公は押入れにしまっておくか、人目を避けて近くの自然公園の樹の根元に埋める。外出した主人公は、プレイステーションのソフト『雪割りの花』を買うかどうかで迷う。買えば残金は数百円になるが、プレイしたマリアは登場人物をかわいそうだと語る。

乾杯の夜、主人公はマリアのカセットテープをラジカセに入れる。流れたのは古いフィリピンの恋歌ダヒル・サ・ヨだった。マリアは題名の意味を説明し、その歌を聞くうちに、大事な人として「ボーイ」という名を思い出す。けれども、その人との関係までは話せない。

「アナタのためにって言うの…」(マリア)

二人きりの夜、マリアは主人公の気持ちを確かめる。主人公は、自分の優しさの裏にあるものに気づいて答える。

「いつまでもワタシのコト、愛してくれる?」(マリア)
「優しくなんかない。傷つくのが怖いんだ」(主人公)

BAD 「あやまち」では、主人公が先に眠ってしまい、翌朝マリアに去られる。BAD 「初心」では、愛情への問いに十分に応えられず、主人公は人を愛する覚悟を省みる。

並んで横になった夜には、マリアが故郷のお化けの話をする。洗礼を受けられなかった子が赤ちゃんの姿で現れるチャナック、商業施設のトイレで女性を襲うヘビの形の男タォン・アハス、上半身だけが空を飛んで襲いかかるアスワン。静かに眠る夜も、怪談の夜も、二人の暮らしはそのまま続いていく。

手掛かりを探して — 佐藤・馬場・ランディ

暮らしが落ち着いても、マリアの記憶は戻らない。主人公は知り合いの佐藤、大学の先輩の馬場、フィリピン料理店の店主ランディへと紹介をたどり、彼女の故郷につながる手掛かりを探す。一方で、生活のお金や将来をめぐって、二人の考え方の違いも見えてくる。知り合いの佐藤はタガログ語を話し、マリアのことを根掘り葉掘り聞きたがる。

ゲームセンターで、主人公とマリアは佐藤に出くわす。佐藤はマリアにタガログ語で話しかけ、主人公を質問攻めにする。マリアの年齢や体のことまで聞きたがり、持ち上げても疑い、卑屈に頼めば失望し、答えると約束しても気を変える。やりとりの末に、佐藤は馬場を紹介する。

「ボクは悪人じゃないから、素直に質問してくれれば素直に答えてあげるさ」(佐藤)

公園では二人で将来を話し、埋めた銃の様子を見に行ったマリアは、銃がこのまま消えてしまえばいいと願う。子犬の埋葬をめぐって、主人公は姉との記憶を語る。暮らしを安定させるために休学して仕事を探すか、大学を続けるかも、主人公が決めることになる。

「このまま土になってしまえばいいのに…」(マリア)

BAD 「生活」では、仕事の先行きも記憶の手掛かりも見えないまま終わり、やり直しを促される。NORMAL 「ふたり」では、主人公がマリアを故郷へ連れて帰ると決意して終わる。BAD 「佐藤」では、大学に通いながら同居を続けても、マリアの記憶は戻らず、素性を知る手掛かりも得られない。最後に佐藤が現れ、まだ会っていないならまず自分に会うよう助言して、やり直しを促す。

街で募金をする子供たちに、マリアは一万円を寄付する。金銭に慎重な主人公はこれに反発し、口論になる。

「でもワタシたちってお金だけで生きてるんじゃないでしょ…?」(マリア)

マリアは、物をすべて失っても神様は残ると語り、恵まれない人へ分け合う考えを話す。主人公が自分の残金まで寄付する展開では、生活を切り詰めながら彼女の考え方を受け入れていく。苦しい暮らしも我慢できると話すマリアは、その気持ちをバハラ・ナという言葉で説明する。

「なんとかなる、神様がどうにかしてくれるっていうコト」(マリア)

BAD 「別離」では、募金をめぐる口論から二人の間に距離ができ、マリアは去っていく。

馬場は大学前の銀杏並木の近くでコーヒー専門店を営む先輩で、学生でありながら子持ちだった。事情を深く追及せず、現地の人に会うのがいちばんだと言ってランディを紹介し、主人公には忠告も添える。

「外国の女の子に惚れるのは覚悟が必要だぞ」(馬場)

サリリング・アティンの店主ランディは、陽気に主人公を迎える。昔マニラで花を売っていたと語り、白い花サンパギータの香りを子供時代の記憶と結び付けて、花輪を主人公に譲る。

「だからこの花の匂いは絶対忘れないネ」(ランディ)

店には、最近雇ったという若いフィリピン人の店員ダニーがいた。主人公が「ボーイ」という人物やマリアのことを尋ねても、ダニーは知らないと答える。

BAD 「出会いとは…」では、記憶が戻らないままの生活が続き、手掛かりを見つけられない主人公に、マリアが諦めないでと頼む。

花輪の記憶 — ボーイと義兄・水島

ランディから譲られた花輪を持ち帰ると、その香りがマリアの記憶を揺り起こす。けれども、記憶が戻りかけたそのとき、アパートに一人の男が現れる。マリアを失った主人公は、新聞記者の義兄を頼ることになる。花輪は、ランディが子供時代の思い出とともに譲ってくれたものだった。残された持ち物の中から、主人公は過去につながる一枚の写真を見つけ出す。

サンパギータの香りに包まれて、マリアは幼いころマニラの交差点で毎日この花を売っていたことを語りはじめる。そばにいた人のことを思い出しかけたとき、アパートに来たのは、ランディの店でダニーと名乗っていた男だった。男は冷たい視線で主人公をにらみ、マリアを乱暴に連れ出していく。この男こそボーイだった。

マリアを連れ去られた主人公は、一週間、大学にもバイトにも行かずに部屋にこもる。ランディに問い合わせると、ダニーは約一月前に中国人の知り合いから紹介され、素性を知らないまま雇った男で、電話一本で突然辞めたという。

主人公はマリアの残した持ち物から手掛かりを探す。残された持ち物を探るうちに見つかったのは、一枚の古い写真だった。幼いマリアと男の子、そしてサンパギータの花輪が写っている。主人公は、その男の子がボーイだと気づく。

主人公は、姉の夫で新聞記者の水島に連絡する。水島は約五年マニラ支局に赴任し、その年の初めに帰国したばかりで、五年ぶりに会うと口ひげを生やしていた。水島は写真の場所をマニラのトンドだと言い、花を売る身寄りのない子供たちの食事や寝床をシンジケートが支えていると説明する。写真の二人は兄妹のように見えるが、「血はつながっていないだろう」とも推測し、ボーイが香港を経て東京へ来た経路を思い描く。ただし主人公は拳銃のことを伏せており、水島の助言はすべての事情を知ったうえでのものではない。

水島はマニラを好み、フィリピンについてこう語る。

「少なくとも俺は好きだ」(水島)

事件に深入りしないよう警告する展開もあれば、ボーイを信じるよう励ます展開もある。

「決して深入りはするな」(水島)

手掛かりを求めて水島ではなくランディの店を訪ねる展開もある。その場合は店で話を聞いても何もつかめないまま帰宅する。

やがてマリアがアパートに帰ってくる。その記憶は戻っていた。主人公が彼女を抱きしめると、マリアは何も言わなくていいと答える。

「いいよ…コトバなんかなくてもいいよ」(マリア)

マリアの過去 — 九龍城と兄の願い

記憶を取り戻したマリアのもとに、ボーイが訪ねてくる。ボーイはマリアに日本を出るよう迫り、マリアはそれを拒む。主人公はこのとき初めて、マリアが歩んできた道のりと、ボーイとの関係を聞くことになる。ボーイは自分の負った恩義を語り、マリアだけは事件から切り離そうとしている。

ボーイが何者なのかを問われ、マリアはクウヤアと呼んだ後で、兄なのだと答える。

「ワタシのお兄ちゃんよ」(マリア)

ボーイは、自分の受けた恩は命にかえても返す義務があると語り、マリアだけでも事件から切り離して帰国させようとする。

「マリア、ニホンを出ろ。イイナ」(ボーイ)
「ヒンデ・プェデェ!! ムリだよワタシだけ帰るナンテ!!」(マリア)

主人公がボーイに言い返し、マリアを守ると答える展開では、マリアは主人公に信頼を求め、自分の過去を話しはじめる。

「マ、マリアは僕が守ります!」(主人公)

マリアはボーイとともに香港へ渡り、九龍城で育った。英語のできるボーイは組織の手伝いをしていたが、言葉のわからないマリアは孤独だった。組織がマリアに仕事をさせようとしたとき、ボーイは頑として抵抗する。組織はボーイに条件を課し、マリアを見逃した。香港でマリアに日本語を教えた老人は、彼女の手を見て、日本で重要な相手に会い、その人次第で幸せになると告げたという。

マリアは故郷の祭りの話もする。メリーゴーラウンドなどがあり、毎晩が祭りのようになる遊園地ブン・ナ・ブンのことを、懐かしそうに語る。

襲撃 — ボーイの危機とマリアの連れ去り

マリアとの関係を知った佐藤は、主人公と衝突する。そのころボーイは、後をつける男たちに狙われていた。平穏だった二人の部屋にも、とうとう事件の手が伸びてくる。主人公は、ボーイが襲われる場面に居合わせることになる。佐藤との衝突は、思わぬところで主人公たちの足を引っ張る。

佐藤は主人公とマリアの関係を仲間に言いふらし、性的にからかう。主人公が殴りかかる展開では、佐藤は悪い噂を広めると脅し、後に主人公の逃走を邪魔することになる。

「あんな侮辱を受けたのは生まれてはじめてだ。ボクは絶対キミを許さないからな」(佐藤)

ボーイがヤクザに襲われる場面を、主人公は目撃する。

BAD 「勇気」では、主人公は声を出せず、ボーイは命を落とす。主人公はマリアにもその死を知らせられない。自分の勇気のなさを責めて終わる。

主人公がボーイに危険を知らせる展開では、二人は追っ手から逃げることになる。

BAD 「不運」では、逃げ込んだ工場の裏が行き止まりになっている。追跡の場面を経てここへ戻ってくる展開もある。BAD 「執念」では、佐藤の妨害で逃げ道を断たれ、結末を迎える。佐藤は、まさか殺されるとは思わなかったと詫びる。

逃げのびたボーイは、負傷した体でアパートを去る前に、育った教えを口にし、主人公に感謝する。

「恩は石に刻め、恨みは水に流せ…と」(ボーイ)
「アリガトウ、キョウダイ…」(ボーイ)

ボーイは主人公を兄弟(カパティッド)と呼んで去っていく。だがその後、ヤクザがアパートに押し入り、マリアを連れ去ってしまう。先にボーイの後をつけていた男たちだった。殴られながらも後を追った主人公は、しまっておいた拳銃、あるいは自然公園の固い地面を掘り返し、ハンカチに包んで埋めた銃を取り戻そうとする。

救出 — 銃撃戦と「マハル・キ・タ」

連れ去られたマリアを取り戻すため、ボーイは救出に動く。主人公が救出に加わる展開では、拳銃の扱いを教わり、武装した男たちとマンションへ乗り込む。行き着く先は銃撃戦だった。救出先のマンションでは、組長や日本刀の男が待ち構えている。救出に加わらなければ、主人公はただ二人の消息を待つことになる。

救出の前に、ボーイは自分の恩義とマリアを切り分けて語り、主人公にマリアを頼むと告げる。主人公は、車内の武装した東洋人たちを、新聞に載っていた中国系マフィアの一団ではないかと考える。

「マリアは関係ナイ」(ボーイ)

BAD 「マリア」では、主人公は救出に加わらない。年が明けても、マリアとボーイの消息を待ち続けるだけで終わる。

救出に加わった主人公は、マンションの部屋で敵に気づかれる。組長は主人公に、ドアをノックするよう皮肉を言う。自分をプロと呼ぶ日本刀の男も立ちはだかる。

BAD 「甘さ」では、日本刀の男との場面で失敗する。同行者のいないまま敵に見つかる展開も、ここに合流する。BAD 「非力」では、一人では勝てないと告げられ、救出は失敗に終わる。

部屋の中でボーイに助けられる場面もある。銃撃戦の末、マリアに銃口が向けられたとき、主人公はマリアをかばって撃たれるか、自分の銃を使ってその場を切り抜けるかに分かれる。銃で切り抜けた主人公は、人を撃ってマリアを救い出す。

NORMAL 「マハル・キ・タ」では、マリアをかばって撃たれた主人公が死を迎える。マリアのために取っておいた言葉を、主人公は最後まで口にできなかった。その言葉が内心に残る。

「マハル・キ・タ」(主人公の内心)

マハル・キ・タは、愛してるという意味の言葉だった。この死の場面は、次に記す幽霊の結末とも共通している。

幽霊の訪問 — マニラの一歳の祝い GOOD

銃撃戦でマリアをかばって撃たれた主人公は、死んだはずだった。ところが約二年後、主人公は幽霊として目を覚ます。夢の中で義兄の水島を訪ね、マリアの行方を尋ねる。マリアをかばった主人公の最期の言葉は、口にされないままだった。幽霊になった主人公は、マリアのいるマニラへ向かう。

夢の中で会った水島は、マニラでマリアに会ってきたと告げ、彼女の住所を渡す。水島は幽霊になった主人公を送り出す。

「後のことはまかせろ」(水島)

マニラを訪れた主人公が見たのは、一歳の子を抱いて暮らすマリアの姿だった。主人公の内心は、その子が自分とマリアの子であることを示す。その日は子の一歳の祝いだった。

祝いの最中に停電が起きる。居合わせた老女は、マリアの亡くなった旦那がキスをしに来られるように、神様が気を利かせたのだと説明し、子供たちは歓声を上げる。

GOOD 「永遠に」は、幽霊としてマニラを訪れた主人公が、マリアと自分の子の一歳の祝いを見届けて終わる。

出頭 — 償いと刑務所の季節 GOOD

銃を使ってマリアを救い出した主人公は、仲間とともに脱出を図る。だが、人を撃った事実は消えない。主人公は自分の罪と向き合うことになる。償いを選んだ主人公は、刑務所で季節を重ねていく。塀の中の主人公のもとへ、マリアの消息は届くのか。脱出そのものに失敗する結末もある。

BAD 「悲運」では、非常口からの脱出に失敗し、やり直しを促される。

脱出した主人公は、一人を殺した償いをするため、自ら出頭する。

「つぐないはうけなくちゃ…」(主人公)

取り調べにあたった刑事から、主人公は事件の後の消息を聞く。ボーイについては、死亡が伝えられる展開、逮捕が伝えられる展開、消息がわからない展開がある。

GOOD 「再会」では、服役中の主人公のもとに、水島からエアメールが届く。マリアの近況と写真が添えられていた。物語はその後、出会いから五年後の場面へ移る。子供がマミーと呼びかける場面がある。

NORMAL 「想い」では、主人公は刑務所で三度目の春を迎える。マリアの居場所を知らないまま、出所したら彼女を捜すと決める。

マニラへ — バハラ・ナと再会 GOOD

救出の後、マリアは事件に直接関係しないとして、フィリピンへ送還されていた。主人公は彼女を追い、一人でマニラへ渡る。クリスマス・イブに降り立った異国の地で、主人公はさっそく災難に見舞われる。それでも主人公は、マリアの暮らす街を探して歩き出す。

水島は警視庁の知人を通じて抗争とマリアの送還を調べ、マリアは事件に直接関係しないとしてフィリピンへ送られたと主人公に伝える。航空券の担当者からの連絡を受けた主人公は、マリアの航空券の予約を自分に振り替えて旅立つ。

十二月二十四日、主人公はニノイアキノ国際空港に着く。ところが、送ってくれるという二人組に所持品を奪われてしまう。主人公はバハラ・ナとつぶやく。そんな主人公を公園の男たちが助け、カンパを募って捜索を手伝ってくれる。

NORMAL 「希望」では、主人公は手元に残った写真の場所を人々に尋ね、カンパで助けられる。けれども、まだマリアは見つからない。主人公が捜索を続けるところで終わる。

GOOD 「手紙」では、主人公はトンドを目指す。カンパを募ってくれた男たちとジプニーに乗り込み、トンドにたどり着いた主人公は、マリアと再会する。二人は夜の遊園地ブン・ナ・ブンへ出かける。主人公は、地位やお金よりも彼女の笑顔が大事だと思い、マニラにとどまることを決める。

作中で明かされないこと

以下は作中で明確な答えは示されていない。

  • マリアとボーイの血のつながり:マリアはボーイを兄と呼ぶが、血縁は作中で確かめられない。水島の「血はつながっていないだろう」という見立ては、写真からの推測にとどまる。
  • 組織が課した条件と仕事:組織がボーイに課した条件と、マリアにさせようとした仕事の中身は語られない。
  • ボーイの恩義:ボーイが命にかえても返すという恩義が、どんな出来事から生まれたものかは示されない。
  • 札束と拳銃の出所:マリアのバッグに入っていた現金と銃が、どこから来たものかは示されない。
  • 出頭後の子供:「再会」の五年後の場面に出てくる子供について、年齢や主人公との親子関係を述べる言葉はない。

エンディング一覧

エンディングの種別と番号の順に並べた。Good End 3種、Normal End 5種、Bad End 20種の計28種。

種別 エンド名 場面 結末概要
GOOD Good 1「手紙」 送還後のマニラ マニラで盗難に遭うが現地の人々に助けられ、トンドでマリアと再会する。主人公はマニラにとどまることを決める。
GOOD Good 2「再会」 出頭 出頭して服役する主人公に、水島からマリアの近況と写真を添えたエアメールが届く。出会いから五年後の場面へ至る。
GOOD Good 3「永遠に」 死と幽霊 銃撃戦で死んだ主人公が約二年後に幽霊としてマニラを訪れ、マリアと自分の子の一歳の祝いを見届ける。
NORMAL Normal 1「ふたり」 手掛かり探し マリアを故郷へ連れて帰るという決意を残して終わる。
NORMAL Normal 2「マハル・キ・タ」 救出の銃撃戦 マリアをかばって撃たれ、愛しているという言葉を内心に残して死ぬ。
NORMAL Normal 3「希望」 送還後のマニラ 盗難の後に人々のカンパで助けられるが、マリアはまだ見つからず、主人公は捜索を続ける。
NORMAL Normal 4「想い」 出頭 刑務所で三度目の春を迎え、マリアの居場所を知らないまま、出所後に捜すと決める。
NORMAL Normal 5「不思議な体験」 最初の夜 朝に去ったマリアを思う。置き手紙で留学生だったと知る展開、語学を悔やむ展開もここに合流する。
BAD Bad 1「ひととき」 雨の夜 逃げた先で警官に見つかり、マリアと別れる。
BAD Bad 2「恐れ」 雨の夜 警察に保護を求めて別れる。マリアを助けずに去る展開もここにつながる。
BAD Bad 3「オオカミ」 最初の夜 初夜に誘ってマリアに姿を消され、頬に痛みが残る。
BAD Bad 4「煩悩」 最初の夜 雑誌を見せて頬に衝撃を受け、やり直しを促される。
BAD Bad 5「他人」 同居の始まり 朝の不在を悔やむ。覗き、拒絶、距離を取る展開もここに合流する。
BAD Bad 6「僕の人生」 同居の始まり 警察官の募集に応じる。告白した後に悔やむ展開もここに至る。
BAD Bad 7「サヨナラ」 二人の暮らし いてよいかという問いに応じられず、翌朝マリアがいなくなったことを悔やむ。
BAD Bad 8「あやまち」 二人の暮らし 先に眠ってしまい、翌朝マリアに去られる。
BAD Bad 9「初心」 二人の暮らし 愛情への問いに応えきれず、人を愛する覚悟を省みる。
BAD Bad 10「生活」 手掛かり探し 仕事の先行きも手掛かりも見えないまま、やり直しを促される。
BAD Bad 11「佐藤」 手掛かり探し 同居を続けても記憶の手掛かりが得られない。佐藤が現れ、まず自分に会うよう助言してやり直しを促す。
BAD Bad 12「別離」 手掛かり探し 募金をめぐる口論で距離ができ、マリアが去る。
BAD Bad 13「出会いとは…」 手掛かり探し 記憶が戻らない生活が続き、手掛かりを見つけられない主人公に、マリアが諦めないでと頼む。
BAD Bad 14「勇気」 襲撃 ボーイの死をマリアに知らせられず、自分の勇気のなさを責める。
BAD Bad 15「不運」 襲撃 逃げ込んだ工場の裏が行き止まりだった。
BAD Bad 16「執念」 襲撃 佐藤の妨害で逃げ道を断たれる。佐藤は殺されるとは思わなかったと詫びる。
BAD Bad 17「甘さ」 救出 日本刀の男との場面で失敗する。
BAD Bad 18「非力」 救出 一人では勝てないと告げられ、救出に失敗する。
BAD Bad 19「悲運」 脱出 非常口からの脱出に失敗し、やり直しを促される。
BAD Bad 20「マリア」 救出 救出に加わらず、年が明けてもマリアとボーイの消息を待つ。