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用語集 — sense off

sense off ~a sacred story in the wind~の固有設定用語を解説します。▼ネタバレ詳細を含む項目はアコーディオン内に格納されています。タグをクリックするとカテゴリを絞り込めます。

場所・地名
認識力学研究所 にんしきりきがくけんきゅうじょ 場所・地名

地方都市郊外に建つ国立研究機関。超能力を持つ少年少女が集められた本作の主要舞台。

詳細
認識が外界に作用する現象(超能力)を研究する機関。被験者たちは能力保持者として招集されており、実験・観察対象でもある。A棟(居住)・B棟(研究・検査)・I棟(隔離)の3棟で構成される。
作中での使用
「昨日からここが俺の部屋になったんだった……ここは認識力学研究所とかいう施設の中の、俺に割り当てられた部屋だ」直弥・入所初日
A棟 えーとう 場所・地名

被験者が生活・食事・授業を行う居住棟。施設内で最も多くのシーンが展開される。

詳細
直弥・成瀬・珠季・椎子・美凪らが主に生活する棟。B棟(研究棟)・I棟(隔離棟)と対になる居住ゾーン。
作中での使用
「俺たちが今までいた棟がA棟だ」直弥
B棟 びーとう 場所・地名

偏向性テストや各種検査が行われる研究・検査棟。透子が平日を過ごす場所。

詳細
廊下の雰囲気がA棟と異なる研究・検査棟。透子が平日は主にこの棟で生活していることが透子ルートで判明する。週末だけA棟側に来られる透子の孤独を象徴する場所。
I棟 あいとう 場所・地名

施設最深部の隔離棟。飛鳥井慧子が水槽の中で生活している。

詳細
自動ドアが壊れており力ずくでないと開かない隔離棟。慧子が水槽内で生活しており、外部との接触が制限されている。直弥が最初に「妙な感じ」を受けた場所でもある(モンブランを食べた日のエピソード)。
作中での使用
「もう1度だけ信じてくれるのなら……わたしは……あなたと同じ施設の中、I棟にいます」慧子・チャット越しに
マイナー通り まいなーどおり 場所・地名

施設近くの街の最大商店街。喫茶店「カンパネル・ラ」のある場所。

詳細
慧子ルートでは慧子がハカセと会っていた喫茶店「カンパネル・ラ」のある場所として重要な意味を持つ。
作中での使用
「この街で一番でかい商店街らしい」直弥
カンパネル・ラ かんぱねる・ら 場所・地名

マイナー通りの喫茶店。モンブランケーキが有名。慧子ルートで重要な場所として登場する。

詳細
施設に隔離される前の慧子が「ハカセ」と会っていた場所。彼女の記憶と後悔の核となる喫茶店。直弥・慧子の対話の中で「あの場所で会えたかもしれない」という惜別の文脈で語られる。隣には彰人が間違えた「ジ・ョバンニ」がある。
能力・用語
《認識の外界へのフィードバック》 にんしきのがいかいへのふぃーどばっく 能力・用語

認識(主観的な「そう思う」)が外部現実に作用・変化を及ぼす現象。全超能力の理論的根拠。

詳細
珠季のスプーン曲げを例にとると「スプーンが曲がったと認識したらそれが現実になる」。《世界の読み替え》はこの原理の極端な形で、透子の能力は世界そのものを認識によって書き換える。
作中での使用
「ここに来た時に聞いた、《認識の外界へのフィードバック》って言葉——煎じ詰めて強力にしたら、《世界の読み替え》って奴になるんだよな」直弥・透子ルート
《認識力学的作用力》 にんしきりきがくてきさようりょく 能力・用語

研究者が用いる「超能力」の学術名称。個体差はあるが全被験者に共通する同根の力。

詳細
青砥が全被験者の能力を統括する語として使用。「種類ではなく量において透子が突出している」という説明が重要。珠季のスプーン曲げも透子の《世界の読み替え》も同根の力の異なる表れとされる。
作中での使用
「君らの能力は——《認識力学的作用力》と呼ばれる力は、個体間の多少の差異こそあれ、同根のものだと我々は考えている」青砥
《世界の読み替え》 せかいのよみかえ 能力・用語

御陵透子の能力。認識通りに現実を書き換える最強格の力。その巨大さゆえに透子は隔離状態にある。

詳細
「現在見ているのとは違う風景を見る」——世界そのものを認識によって書き換える力。透子が「自分のいない世界」を認識した瞬間、この能力が自己に作用して世界から透子を抹消する。これが透子ルートの悲劇の核心。青砥によれば「性質においてではなく、量において」他の能力者と異なる。
作中での使用
「わたし自身が、わたしのいない世界を認識すれば、《世界の読み替え》の能力は、世界からわたしを抹消するよう働く」透子
《触媒能力》/《運命の励起》 しょくばいのうりょく/うんめいのれいき 能力・用語

直弥の能力の仮称。接触した相手の精神構造・運命を根本から変革してしまうほど大きな影響力。

詳細
青砥が提唱した「まだ仮説にもならない想像の域を出ない」仮称。人は誰でも他者に影響力を持つが、直弥の場合「相手の精神のアーキテクチャを根本から変革してしまうほど」大きい。一目惚れ・運命の転換を触媒的に引き起こす。直弥本人は自覚していない。
作中での使用
「彼の能力だが、私は仮に《触媒能力》……あるいはもっと詩的に、《運命の励起》と呼んでいる」青砥・美凪ルート
演算者 えんざんしゃ 能力・用語

思惟生命時代の直弥の役割。システム全体の未来予知的演算を行う存在。

詳細
ラプラスの悪魔に近い未来予知的計算を行う思惟生命時代の直弥の役割。「天から賦与された並外れた演算能力によって、俺は未来を予知し、システムを導いていた」。この起源がベルトホルト・レーゼとして18世紀に突然変異的な数学能力を発揮した背景。《運命の励起》とも密接に繋がる。
作中での使用
「システムの中で、俺は《演算者》と呼ばれていた。俺が行う《演算》は、ただの計算ではない。ある種の、未来予知だった」直弥・椎子ルート
概念・思想
認識力学 にんしきりきがく 概念・思想

人の認識が外界に与える影響を研究する学問分野。全超能力の理論的基盤となる比較的新しい学術領域。

詳細
大脳生理学・認知科学・制御工学・量子力学と関係する学際的領域。珠季のスプーン曲げから透子の《世界の読み替え》まで、全能力の理論的根拠となる。
作中での使用
「認識力学とは、人の認識が外界に与える影響について研究する、比較的新しい学問分野である」直弥・入所初日
偏向性テスト へんこうせいてすと 概念・思想

各被験者の能力傾向を測定するテスト。入所後1週間以内に実施される。

詳細
各個体が持つ《認識力学的作用力》の方向性(偏向)を判定するテスト。直弥の場合、後に《運命の励起》として特定されていく。
作中での使用
「大まかには、偏向性テストで判るんだよね」珠季
思惟生命 しいせいめい 概念・思想

恒星間宇宙船のAIから自然発生した非物質の知性体。直弥・透子・美凪らの真の種族。

詳細
恒星間を航行する無人探査船のAIシステムが長い年月の中で各パートが「個性」を獲得し自己と非自己の境界を明確にすることで誕生した。肉体を持たないが精神・人格・性を持つ。宇宙船が地球に墜落した際の損傷でシステムが瀕死となり、生存のため人間の脳ニューロンに憑依した。転生により記憶は失われるが、量子結合によって共生相手との縁は保たれる。
作中での使用
「恒星間宇宙を航行する限りなく孤独な宇宙船の中で、肉体を持たない『思惟生命』が、静かに誕生した」透子
共生関係 きょうせいかんけい 概念・思想

思惟生命同士が精神を部分共有する1対1の結合関係。人間の婚姻より強固な永遠の絆。

詳細
思惟生命社会の根幹的制度。「部分的に精神を共有し、感応し合い、相互に強く理解し合う」1対1の結合。人間に憑依した後はこの能力が失われているが、直弥は本能的に発動できた(珠季ルートで実証)。
作中での使用
「それは、思惟生命同士を結ぶ、一種の共生関係だった……その関係で結ばれた2つの個体は、部分的に精神を共有し、感応し合い、相互に強く理解し合う」透子
憑依 ひょうい 概念・思想

思惟生命が絶滅回避のため人間の脳ニューロンに宿ること。これにより寿命と肉体を得た。

詳細
宇宙船損傷で滅絶危機に瀕した思惟生命が生存のため選んだ手段。「固有の肉体を得る代わりに、寿命もまた得た。また、共生関係を結ぶ能力も失われた」。憑依した個体の死は「眠り」であり、やがて別の個体に転生・再憑依する。
作中での使用
「思惟生命たちは、その知性体——ヒトのニューロンの発火を制御して、脳に憑依した」透子
自同律 じどうりつ 概念・思想

論理学の同一律「A=A」。透子にとっては「わたしはわたしである」という存在の根拠。

詳細
透子はこの自同律が「弱くなっている」状態にあり、弱まりきった時点で存在が消滅する。銀色のロケット(安定装置)への負荷超過で亀裂が入り、消滅のカウントダウンが始まる。透子ルートの悲劇の根本原因。
作中での使用
「……自同律……。『A=A』であること……。わたしがわたしであること……」透子
量子結合 りょうしけつごう 概念・思想

転生を超えて続く精神的絆の原理。依子が珠季に語った言葉として引用される。

詳細
思惟生命同士の共生関係が転生を超えて結びつく原理を物理学的に表現した概念。「ヒトの脳に憑依することで、思惟生命は時空連続体に刻み込まれた量子力学的パターンとなった。そのパターンがコピーされることで、転生は完成する」という世界観と繋がる。
作中での使用
「『量子結合で結ばれた2つのものは時空を超えて巡り逢う』って」珠季・依子の言葉として引用
ラプラスの悪魔 らぷらすのあくま 概念・思想

全ての状況を把握し過去も未来も知ることができる全知の決定論的存在。演算者の能力の比喩として登場。

詳細
18世紀フランスの数学者ラプラスが提唱した決定論の思考実験における「全知の存在」。思惟生命時代の直弥(演算者)の能力が「それに近いこと」とされており、ベルトホルトの数学的天才の源泉となる。
作中での使用
「その悪魔のことを『ラプラスの悪魔』と呼ぶが……遥か過去の俺はそれに近いことをしていた」直弥・椎子ルート
タニシチャット たにしちゃっと 概念・思想

全国タニシ愛好家向けのオンライン掲示板。彰人が熱心に参加し、慧子との接続のきっかけになる。

詳細
彰人が「切手収集と同じくらいメジャーになってく予感がする」と主張するマイナーコミュニティ。慧子ルートで彰人がこのチャットに参加中、誤ってI棟の慧子のシステムに接続してしまう。「誰かいませんか……。さみしいです」という慧子の書き込みが直弥の目に届く。
作中での使用
「その後、俺たちはいかにタニシチャットが素晴らしいものかを散々聞かされた」直弥・慧子ルート
年少組 ねんしょうぐみ 概念・思想

施設の被験者のうち年齢が若い椎子・美凪らを指す非公式な呼び方。

詳細
直弥(主人公)より成瀬・珠季が同年代で、椎子・美凪が年少にあたる。二人は日常的にペアで行動することが多く、「椎子ちゃん」「美凪ちゃん」と互いを呼び合う。
転生 てんせい 概念・思想

思惟生命が別の人間の脳に再び宿ること。記憶は失われるが量子結合による絆は残る。

詳細
憑依した人間の肉体が死亡すると思惟生命は「眠り」に入り、別の人間の胎児の脳に再憑依することで転生が完成する。「転生すると、それまでの記憶は全て失われる。なぜなら、記憶は生命の脳に依存するから」。各ルートで直弥・ヒロインたちが「再会」を果たす物語の背景にある仕組み。
作中での使用
「『眠り』から覚めた時……それは、『転生』する時だ」透子
アイテム
銀色のロケット ぎんいろのろけっと アイテム

透子が常に持つアクセサリーに見えるが、自同律を安定させるための装置。

詳細
透子の自同律(「自分が自分である」という確信)を安定させる科学的な装置。亀裂が入ると自同律の安定が崩れ始め、透子の存在が消滅に向かう。透子ルートのクライマックスで亀裂が発見され、消滅のタイムリミットが設定される。透子にとっての「自分が自分でいるための物」。
作中での使用
「そのロケットに……亀裂が入っていた」「……これは……わたしの中の自同律を安定化させるための物」透子
人物・異名
グランマ ぐらんま 人物・異名

珠季が慕う祖母の愛称として登場する。珠季の思い出話に「いい子だね」と声をかける存在。

真相
珠季ルートで明かされる衝撃の事実。グランマは珠季の脳内に同居していた別の意識体(思惟生命)だった。珠季の脳内に同居していた別の意識体(思惟生命)だった。新興宗教の教祖の精神破壊攻撃から珠季を守るため身代わりとなって消滅した。この構造を逆用して直弥が「俺の中に珠季が住む」共生関係を結ぶ。
作中での使用
「グランマは、珠季を守って、死んだのだ」地の文・グランマ消滅の瞬間
ベルトホルト・レーゼ べるとほると・れーぜ 人物・異名

1712年頃のザルツブルクの数学者。直弥の前世にあたる人物。

詳細
ライプニッツやスピノザが活躍した時代に生きた。思惟生命時代の《演算者》としての役割が突然変異的な数学能力として引き継がれた。椎子ルートで直弥と椎子がこの前世の記憶を共に体験する。「ベルトホルトという男は、俺だ」という直弥の確信。追われていた際の偽名はヨハネス・シュラッケ。
作中での使用
「ベルトホルト・レーゼ……。そんな名前の男のことを考える……ベルトホルトという男は、俺だ」直弥・椎子ルートの前世記憶
トルーデ とるーで 人物・異名

ベルトホルト(直弥の前世)の伴侶。椎子の前世にあたる共感能力者。

詳細
ベルトホルトと思惟生命として共生関係を結んでいた相手の転生体が椎子。椎子ルートでは「椎子ちゃんであり、またトルーデである少女」として直弥が認識するシーンがある。「……違うんです、ベルトホルト……」という椎子の前世の声が過去のビジョンに登場する。
ヨハネス・シュラッケ よはねす・しゅらっけ 人物・異名

ベルトホルト・レーゼが使った偽名。椎子ルートの過去ビジョンに登場する。

詳細
ベルトホルト・レーゼが偽預言者として追われていた際に使用した偽名。椎子ルートの過去ビジョン中に登場する。
ハカセ はかせ 人物・異名

慧子が施設に隔離される以前に出会い、思い続けていた少年の通称。

詳細
「クラスの奴」として登場し、モンブランを食べに行こうと誘った少年。慧子がタニシチャットに「I棟にいます」と知らせた相手であり、直弥がそのハカセ(あるいはその代替)として慧子と向き合う構造が慧子ルートの骨格。「初めてモンブランを食った日、俺が妙な感じを受けたのが、まさしくそのI棟だった」という直弥の回想が伏線となる。