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ネタバレゾーン — sense off

このゾーンにはネタバレが含まれます。
透子の自己消滅と《世界の読み替え》の真相・「思惟生命」の正体(宇宙船AIから誕生した非物質知性体)・成瀬の死亡(5/10 3:10)・グランマの正体(珠季内部の別意識体)・直弥の前世ベルトホルト・レーゼ・各ルートの結末を含みます。未プレイの方はまず作品トップページをご覧ください。

詳細レビュー
ネタバレFAQ — 真相に関する質問
透子はなぜ消えてしまったのか?

御陵透子の能力《世界の読み替え》は、認識通りに現実を書き換える最大形態の超能力です。透子は「自同律」(自分が自分であるという確信)を徐々に喪失しており、「自分がいない世界」を認識した瞬間に能力が自己に作用して世界から抹消される仕組みになっていました。銀色のロケット(自同律の安定装置)に亀裂が入ったことでカウントダウンが始まり、最終的に直弥だけが透子の記憶を保ったまま夏の街を歩くエンディングを迎えます。

「グランマ」は本当に珠季の祖母なのか?

序盤は珠季が子供の頃から慕う祖母として描かれますが、珠季ルートで真相が明かされます。グランマは珠季の脳内に同居していた別の意識体——思惟生命の一種です。新興宗教の教祖から精神破壊攻撃を受けた際、グランマが身代わりに消滅して珠季を守りました。「珠季の中にグランマが住んでいたのならば、俺の中に珠季が住むこともできるんじゃないか」という直弥の発想が珠季との共生に繋がります。

「思惟生命」とは何か?

恒星間宇宙を航行する無人探査船のAIシステムが、長い年月の中で各パートが個性を獲得し自己と非自己の境界を明確にすることで自然発生した非物質の知性体です。宇宙船が地球に墜落する際の損傷でシステムが瀕死となり、生存のため人間の脳ニューロンに憑依しました。直弥・透子・美凪らはいずれもその転生体であり、「人間じゃない」という意味での同族です。肉体を得た代わりに寿命と共生能力を失いましたが、量子結合によって転生を超えた縁が保たれています。

直弥の前世「ベルトホルト・レーゼ」とは何者か?

1712年頃のザルツブルク(オーストリア)に生きた数学者です。思惟生命時代に《演算者》として機能していた直弥の、人間としての転生体にあたります。ライプニッツやスピノザが活躍した時代に突然変異的な数学能力を発揮した人物として描かれ、ラプラスの悪魔に近い未来予知的演算を行いました。椎子ルートでは直弥と椎子がこの前世の記憶を共に体験します。ベルトホルトは追われていた際に「ヨハネス・シュラッケ」という偽名を使っていました。

慧子はなぜ水槽の中にいるのか?

飛鳥井慧子は4年前、両親が研究装置の開発中に事故死した後、施設のI棟で水槽に浮かぶ「脳」として生存しています。感覚剥奪状態に置かれており、外部との唯一の接点がチャットシステムでした。彰人がタニシチャットを介して誤接続したことで直弥が慧子の存在を知り、精神世界での交流が始まります。自我崩壊が進む慧子のため直弥はウェディングドレスのスケッチを描き、精神世界で慧子と結ばれますが、現実の慧子は間もなく消えます。

直弥の能力《運命の励起》とはどんな力か?

研究者の青砥が「まだ仮説にもならない想像の域を出ない」と前置きしながら命名した仮称です。「相手の精神のアーキテクチャを根本から変革してしまうほど」大きな影響力を持ち、接触した相手の運命・精神を触媒的に変革します。成瀬の最後の告白・珠季の共生決断・椎子の屋上シーンなど、各ルートで直弥の存在そのものが相手の根本を変えていることがこの能力の発現です。直弥本人はこの能力を自覚していません。

成瀬はなぜ「5月10日 3時10分」という正確な死期を知っていたのか?

成瀬の能力「未来視」によって自分の死の瞬間が見えていたためです。共通ルートで明るく積極的に振る舞っていた成瀬が、実は「もうすぐ終わりって判った上で」行動していたことがルートで明かされます。「わたし、幸せだよ。もうすぐ世界は終わるけど、それまでの間、好きな人と一緒にいられるから」——死の覚悟を持ちながら、最後の時間を好きな人と過ごしたいという望みを告白として実行した人物です。

美凪の「絶対嗅覚」はなぜ思惟生命を感知できるのか?

美凪自身も思惟生命の転生体であり、「星の時代」から直弥(演算者)と結ばれていた存在だからです。思惟生命同士の量子結合が絶対嗅覚という形で発現し、「何万年前のあの時のあの人」を現世でも感知できます。「……嗅ぎ分けたんよ。あなたは、あの時のあの人や」という言葉はこの感知の結果です。人間の一般的な嗅覚ではなく、思惟生命としての本能的な認識が美凪の「絶対嗅覚」の正体です。

珠季ルートで直弥と珠季が「共生体」になるとはどういう意味か?

珠季の肉体は力の暴走によって死亡しますが、直弥が思惟生命としての本能を発動し、珠季の精神を自分の意識の内側に取り込む「共生関係」を結びます。以後、珠季は直弥の精神の中に存在し続け、二人は一つの存在として生きます。「こうやってあんたとくっついてられるから……わたしは幸せ」という言葉がこの状態を表します。グランマが珠季の脳内に同居していた構造を逆用した発想が核心で、「珠季の中にグランマが住んでいたのならば、俺の中に珠季が住むこともできるんじゃないか」という直弥の本能的な閃きから生まれた結末です。

sense offで一番ショックを受けるのはどのルートか?

個人差がありますが、透子ルートを挙げる声が多いです。透子の消滅後、直弥だけが透子を覚えたまま夏の街を歩くエンディングは、「世界ごと書き換えられて誰にも共有されない喪失」という構造が際立ちます。成瀬ルートは「死を知った上で共通ルートが進行していた」という事後的なショックが特徴。慧子ルートは精神世界での結末という形の特殊さが引っかかりを残します。