ネタバレゾーン — シンフォニック=レイン
このゾーンにはネタバレが含まれます。
フォーニの正体・アルからの手紙の真相・「雨」の意味・全ルートの結末など、本作のすべてのネタバレを含みます。未プレイの方はまず作品トップページをご覧ください。
フォーニの正体は?
意識不明のアリエッタ(アル)の魂が、クリスの傍に「音の妖精」として顕現した存在。肉体は故郷の病院に眠ったまま、意識だけがピオーヴァに飛んでいた。クリスにしか見えず聞こえないのも、アルの魂がクリスのみに繋がっているから。フォーニルート終盤、列車がトンネルを抜けた後、彼女はクリスの手の中で眠ったまま起きなくなり、病室でアルの肉体に静かに吸い込まれる。三年ぶりにアリエッタが目覚め「……おかえりなさい」と言う。
アルからの手紙の真相は?
三年間クリスが受け取ったアルからの手紙は、すべてトルタ(双子の妹)が代筆したもの。アルは三年前の交通事故以来ずっと意識不明で入院中であり、一通も自分では書けない状態だった。トルタはピオーヴァで書いた偽手紙を実家へ速達で送り、実家から正規ルートでクリス宛に転送するという二段経路を使って偽装していた。告白シーンでトルタは「あれも、全て私が書いたの。良く聞いて、クリス」と一気に真実を明かす。
クリスが見ている「雨」の真相は?
ピオーヴァは確かに雨が多い街だが、クリスが知覚していた雨の量の大半は彼自身の幻覚。三年前にアルが事故に遭う現場を目撃した際のショックと罪悪感が、街の雨を何倍にも増幅して見せていた。トルタが「雨なんて、降ってなかったんだよ。ずっと」「クリスはいつも、雨に濡れて、子供みたいに泣いてた。まるで自分を責めるように」と告げる。フォーニルート末でトンネルを抜けると「窓の外には、青い空が、ただ拡がっていた」——三年ぶりに晴れが見える。
「da capo」「al fine」とは何か?
ゲーム起動時の特殊選択肢で、進行ルートを決定する。
al fine(終わりまで):3ルート(リセ・ファル・トルタ)のグッドエンドをクリアすると解禁。トルタ視点で物語を再体験するルートへ繋がる。
da capo(最初から):al fineルートをクリアすると解禁。フォーニルートへ繋がる真相ルート。クリスとフォーニが本当は何者かを知った上で「もう一度最初から」始める選択。音楽用語として「ダ・カーポ」は「最初に戻る」、「アル・フィーネ」は「終わりまで演奏する」意。
フォーニルートの解放条件は?
①リセルート・②ファルルート・③トルタルートの3ルートでグッドエンドをクリアし、④al fineルート(トルタ視点)をクリアすると「da capo」選択肢が解放される。「da capo」を選ぶとフォーニ(=アリエッタ)との真相ルートへ進める。全ヒロインの物語を見届けた後でのみ開かれる、本作の「アリエッタ Grand Ending」。
トルタはなぜ三年間も代筆を続けたのか?
アルが事故に遭った直後、心を壊しかけたクリスを支えるため。アルの病状を正直に告げれば、クリスが再起不能になると判断した。三年間「姉のふりをして」手紙を送り続ける重さは、彼女自身の恋心(クリスへの愛情)と「嘘をつき続ける罪悪感」として内面で爆発し続ける。「クリスを、独り占めにすればいい。認めろ。醜い自分のことを。そして、手に入れればいい。最愛の人を、最悪の方法で」が彼女の最暗黒モノローグ。告白後は「私は……トルティニタ・フィーネ」と自分自身の名前を取り戻す。
ファルシータが告白する「暗部」とは何か?
「成功するために他人を利用する」ことへの自覚と実行。グラーヴェに拾われた孤児という出自から出発し、音楽で成功するために「他人を傷つけるような酷いこともあった」と本人が明言する。ファル系の告白シーンでは「だからあなたに気に入られようと色々なことをしたし、その中には、他人を傷つけるような酷いこともあった」と全てを打ち明けた上で「それでも私と一緒に来て」と求める。受け入れればファル受入END、拒否すれば拒絶ENDへ。
グラーヴェはリセに何をしていたか?
孤児院から「後継者育成」を名目に引き取ったリセに対し、継続的な身体的虐待を加えていた。喉に杖を押し当てるのが常習的な手口で、リセの首には「赤黒く変色した、二つの手の形をした痣」が残っている。クリスに目撃された際、グラーヴェは「フォルテール奏者には、究極的には足もいらないのだよ。椅子に座っていれば良いのだからな」と虐待を冗談として語る。クリスがここで「ふざけるな!」と叫び、リセを連れ出す。
クリスの耳の損傷の原因は?
三年前、故郷の街でアリエッタが車に轢かれる事故を目撃した際の強い衝撃で耳を負傷した。「小さな身体が、宙を舞った」「強い風がずっと吹いているような音の中で、僕はひたすら彼女を起こそうと必死になっていた」。この記憶ごと封印されていたため、クリスは耳の損傷の原因も覚えていなかった。トルタルートでの告白シーンでトルタが「耳も、治ってるはずなのに」と言及する。夜行列車のトンネル通過時に耳が痛むのも、この損傷の名残。
フォーニルートの卒業演奏で何が起きたか?
クリスがフォーニ(アリエッタの魂)を卒業演奏のパートナーに指名し、舞台に立った。人間ではない存在がパートナーなのだから通常の演奏になるはずだったが——会場全員にフォーニの歌が届くという奇跡が起きた。審査員・観客みなが「天使の声」として聴いたのだとコーデルが事後に語る。演奏後、クリスは「悲しみのない、良い音をしていた。それだけは誉めてやろう」とコーデルに評された。三年分の罪悪感がようやく消えた演奏だった。
「三年契約」の引き出しの約束とは?
アルがクリスに渡した便箋(一冊分)。「いつか、その引き出しがクリスの手紙で一杯になったときに、クリスが帰ってくるんだね」という口約束。三年経った物語冒頭の時点で、クリスの引き出しは「ほとんど占領」された状態になっている。フォーニルート末の「アリエッタ……帰ってきたよ。約束通り、三年後に」(病室でのクリスの台詞)が直接の回収。アルが事故に遭う直前に交わした、本作で最も重い約束。
フォーニがアルに吸収された後、二人はどうなったか?
帰郷の列車の中でフォーニはクリスの手の中で眠ったまま起きなくなり、病室でアルの肉体に静かに吸い込まれる。三年ぶりにアリエッタが目覚め、クリスに「……おかえりなさい」と言う。後日譚では二人が故郷の街で小さな音楽教室を開いている姿が描かれる。クリスはフォルテールを教え、アルは歌を教える。以前「アルからの手紙」に書かれていた「パン屋の修行」の夢は音楽の夢に変わったが、二人で新しい生活を始めたという意味で約束は果たされた。