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ストーリー詳細 — STEINS;GATE

本作は6ヒロインルート構成のビジュアルノベル。共通ルートからDメール取消の長い旅を経て各ヒロインルートへ分岐し、最終的にTRUEルートへ到達する構造をとる。 ▼詳細を読む はネタバレを含みます。 プレイ済み設定をするとアコーディオンがデフォルトで展開されます。

プロローグ — ラジ館の死体と運命石の扉

2010年7月28日。秋葉原・ラジ館で開催された学術発表会に乗り込んだ岡部倫太郎が、天才少女・牧瀬紅莉栖の死体を発見する。そして電話レンジ(仮)の真実を知る、物語の出発点。

「狂気のマッドサイエンティスト」を自称する大学生・岡部倫太郎(自称:鳳凰院凶真)は、幼なじみの椎名まゆりと秋葉原のラジ館で開かれた学術発表会に乗り込む。演台では中鉢義朗(ドクター中鉢)がタイムマシン理論を発表しており、岡部はそこで天才少女・牧瀬紅莉栖と口論を交わす。

直後、ラジ館の上層で騒ぎが起きる。岡部が現場へ向かうと、血溜まりの中で倒れている紅莉栖の姿があった。岡部は衝撃のあまり幼なじみにメールを送る。しかしその数時間後——同じラジ館の前で、ピンピンした紅莉栖と再会する。「ちょっと。勝手に殺さないでくれますか? 私、ピンピンしてますんで」。まるで何事もなかったかのように。

「ちょっと。勝手に殺さないでくれますか? 私、ピンピンしてますんで」(牧瀬紅莉栖)

岡部はまゆりのメールに返信した時点で世界線が変動していたことを、自分だけが気づける能力「リーディング・シュタイナー」によって朧気に感じていた。ラボに持ち込んだ電子レンジ改造品「電話レンジ(仮)」が、偶然にも携帯電話のメールを過去へ送信できる「Dメール」機能を持つことが判明する。

共通ルート — ラボ結成・Dメール・まゆりの死ループ

第1〜5章。岡部とラボメンたちがDメールで過去を改変していく日常と、やがてまゆりの「死のループ」が始まるまでの転落。

Dメールの発見をきっかけに、岡部の「未来ガジェット研究所」にラボメンが集まり始める。紅莉栖(ラボメン004)が正式に加入し、橋田至・ダル(003)、椎名まゆり(002)、桐生萌郁(005)、漆原るか(006)、フェイリス・ニャンニャン(007)、阿万音鈴羽(008)が次々と加入する。

ラボメン各自がDメールを送信し、世界線が少しずつ変動していく。ダルによるSERNハッキングでゼリー人間(人体実験の失敗作)の存在が判明し、SERNが秘密裏にタイムトラベル研究を進めていることが明らかになる。鈴羽の「あたしの父さんはバレル・タイター」という発言で、未来からのタイムトラベラーの存在が示唆される。

第5章。SERNのラウンダー(工作員)であった桐生萌郁が主導する奇襲でラボが急襲され、まゆりが銃殺される。岡部は完成したタイムリープマシンで過去に戻り、まゆりを救おうとするが——何度繰り返しても世界が別の形でまゆりを殺し続ける。交通事故、警官の流れ弾、刺客の凶弾……死因は変わっても結果は変わらない。

「きっとね、まゆしぃとオカリンの意志は、連続していくんだって思うな。だから、大丈夫だよ♪」(椎名まゆり)

紅莉栖との議論の末、岡部はα世界線というアトラクタフィールドの概念を理解する。α世界線では椎名まゆりの死が収束として固定されており、世界線の変動率が特定の閾値を超えない限りまゆりの死は回避不能である。「世界がまゆりを殺している」という残酷な現実と、唯一の活路——Dメールを一本ずつ取り消していくこと——が岡部の前に立ち現れる。

共通ルート(後半)— Dメールを取り消す長い旅

第6〜9章。まゆりを救うために、岡部はラボメンが送ったDメールを一本ずつ取り消していく。それはヒロインたちの過去改変を無効化することを意味していた。

最初に桐生萌郁のDメール(IBN5100関連)を取り消す。次に鈴羽のDメール——ここで鈴羽の正体がダルの娘・橋田鈴(未来人)であることが完全に明かされる。鈴羽はタイムマシンの修理を終えて1975年へ出発するが、岡部がDメールの取消を拒めばここで鈴羽ルートへ分岐する。

続いてフェイリスのDメール(亡き父親への送信)を取り消す。フェイリスはメイクイーンNyan²の2連覇チャンピオンとして、父親の死を受け入れた上でDメール取消を了承するが、岡部が取消を拒めばフェイリスルートへ分岐する。

そしてルカ子のDメール(性別変更、母親のポケベルへ送信)を取り消す。ルカ子は女の子として生きてきた数週間を全て手放すことになるが、まゆりの命のためにと決断する。岡部が取消を拒めばルカ子ルートへ分岐する。

最後の取消対象は萌郁のDメール。岡部は萌郁のアパートへ乗り込み、ケータイを奪取。そして萌郁が依存していた人物「FB」の正体が天王寺裕吾(ブラウン管工房の店長)であることが判明する。店長は自らの意思で自殺し、世界線変動率が0.523307%に達する。IBN5100を使ってSERNへの偽装データを送信することで、全てのDメールを取り消す「現在を司る女神」作戦が完成する。

しかし——β世界線への移行により、今度は牧瀬紅莉栖がいない世界が訪れる。岡部の前に改めて最終選択が突きつけられる。まゆりを生かすか、紅莉栖を救うか。

鈴羽ルート — 蒼い記憶の選択 NORMAL

鈴羽のDメールを取り消さない選択をした場合のルート。1975年への片道タイムトラベルという、時を超えた別れ。

岡部が鈴羽のDメール取消を拒否すると、まゆりの死のループは続く。岡部は阿万音鈴羽の説得を受け、彼女と共に1975年へ片道タイムリープすることを決断する。現代に戻る燃料は残っていない。二人は35年かけて世界線を変えるという計画のため、1975年の秋葉原へと旅立つ。

「お前が経験したわずか3週間の"世界線漂流"を、否定してはいけない」「"なかったこと"にしてはいけない」(阿万音鈴羽)

タイムマシンが消える直前、鈴羽は岡部に「ありがと、おじさん。……死なないで。生きて。でさ、きっと7年後に……会おうね」と告げる。岡部はまゆりへの「人質」の誓いと、鈴羽と過ごした夏の日々を胸に、35年前の秋葉原に降り立つ。

フェイリスルート — 秋葉の選択 NORMAL

フェイリスのDメールを取り消さない選択をした場合のルート。父が生きている世界線で、記憶を失った岡部とフェイリスの共生。

岡部がフェイリスのDメール取消を拒否すると、フェイリスの父が生存した世界線が維持される。秋葉原の再開発計画も変わり、萌え系ショップが戻ってきた「元の秋葉原」が続く世界線へ移行する。しかしそこでの岡部は、それまでの記憶を失っている。

「想い出が消えるのって、とっても、切ないのニャ……」(フェイリス・ニャンニャン)

記憶を失った岡部は未来ガジェット研究所の日々も、世界線を越えた旅も、何も覚えていない。フェイリスは「身体で思い出させる」とからかいながらも、岡部が想い出を取り戻せない現実を切なく受け入れ、彼と共に生きることを決める。二人にとっての「現在」を積み上げていく形のエンディング。

ルカ子ルート — 祈りの選択 NORMAL

ルカ子のDメールを取り消さない選択をした場合のルート。男に戻ったるかと岡部が、まゆりの死の記憶を二人で背負う共犯者の誓い。

岡部がルカ子のDメール取消を拒否する——つまり女の子として生まれてきたるかを男に戻さない選択をする——と、まゆりの死のループは続く。岡部はまゆりの死を看取り続けることになる。ルカ子は「ボク、まゆりちゃんを犠牲にしてまで、女でいたくないです……!」と決断し、自らDメールの取消を選ぶ。しかし岡部がそれを拒んだ場合、二人は別の形の結末へ向かう。

「ボク、まゆりちゃんを犠牲にしてまで、女でいたくないです……!」(漆原るか)

男に戻ったるかと岡部が共に歩む形のエンディング。まゆりの通夜にも告別式にも出席せず、コスプレという日常の欠片を手がかりに二人が「共犯者」として前を向く。失われたものと向き合いながら生き続ける、静かな幕切れ。

β世界線移行後 — まゆりは生きている、紅莉栖はいない

全てのDメールを取り消した後、岡部はβ世界線へ移行する。まゆりの死の恐怖は消えた。しかし今度は、紅莉栖が存在しない世界が岡部を迎える。

β世界線ではまゆりは生きているが、ラボに紅莉栖の姿はない。牧瀬紅莉栖は7月28日にラジ館8階で実父・牧瀬章一(ドクター中鉢)に殺されているためだ。中鉢は娘の論文を奪うために紅莉栖を刺殺した。

さらにβ世界線では、紅莉栖の論文がロシアへ渡ることで第3次世界大戦が勃発し、57億人が死ぬという未来が収束として確定している。2036年から来た未来の鈴羽がラジ館屋上に現れ、その事実を岡部に告げる。岡部の前に最終的な二択が突きつけられる——まゆりを生かして紅莉栖を諦めるか、紅莉栖を救う方法を探すか。

Chapter4で紅莉栖からのメール6通に正しく返信したかどうかで、ここからまゆりルートと紅莉栖ルートへの分岐が確定する。

まゆりルート — 記憶の彼方への選択 NORMAL

β世界線で紅莉栖を救うことを諦めた場合のルート。まゆりと恋人として生きる日常と、「神様」として胸にしまった紅莉栖の記憶。

岡部は紅莉栖を救う選択肢を手放す。β世界線での「現在を司る女神」作戦——SERNへの偽造データ送信——を実行し、SERNの支配を崩すことには成功する。椎名まゆりは生き続け、二人は「恋人」として歩む未来を選ぶ。

しかし岡部の胸の中に、紅莉栖の記憶は消えることなく残る。電話レンジ(仮)を分解しながら、「神様」と呼びながら、死んだはずの紅莉栖の温もりを永遠に手放せない岡部の心情が描かれる。

「ずっと大好きで、いさせてください……」(椎名まゆり)

まゆりが岡部への想いを告げる「ずっと大好きで、いさせてください……」という言葉がエンディングの核心をなす。β世界線の夜、二人で星を見上げながら岡部は紅莉栖の「星」を探し続ける。幸福と喪失が混在した、苦い幕切れ。

紅莉栖ルート — ある世界線の選択 NORMAL

Chapter4の返信フラグを満たした上でβ世界線移行直前に紅莉栖との別離を選んだ場合のルート。告白とファーストキス、そして「私も、岡部のことが――」と途切れる最後の言葉。

β世界線移行の直前、岡部と紅莉栖はラジ館前とUDX陸橋で最後の時間を過ごす。紅莉栖は「岡部は、私のこと、覚えてて……くれる?」と問う。岡部は「俺は、お前が好きだ」と明確に告白する。二人の間でファーストキスが交わされる。

「岡部は、私のこと、覚えてて……くれる?」(牧瀬紅莉栖)
「より強烈な感情とともに海馬に記銘されたエピソード記憶は、忘却されにくいのよ」(牧瀬紅莉栖)

キスの後、紅莉栖は照れを隠すために「より強烈な感情とともに海馬に記銘されたエピソード記憶は、忘却されにくいのよ」と科学的説明を捲し立てる。しかし本音は「どうしても、岡部にだけは、私のこと忘れてほしくなかったから……」だった。

「相対性理論って、とてもロマンチックで――」「とても、切ないものだね……」(牧瀬紅莉栖)

空港へ向かう直前、紅莉栖は「私も、岡部のことが――」と言いかけて世界線移行の瞬間に言葉が途切れる。β世界線が確定し、岡部は一人ラジ館前に立ちすくむ。「俺は……牧瀬紅莉栖のことを。牧瀬紅莉栖の温もりを。絶対に、忘れない……!」という号泣の独白。まゆりが「もう、いいんだよ。オカリンはね、オカリンのために、泣いてもいいんだからね?」と岡部を抱きしめる形でエンディングを迎える。

TRUEルート — シュタインズゲートの選択 TRUE

全条件を満たした者のみが到達できる最終ルート。「自分を騙す理論」でα・β両アトラクタフィールドを欺き、まゆりも紅莉栖も全員が生きるシュタインズゲート世界線へ。

紅莉栖ルートの分岐条件を満たした状態でTRUEルートへ進むと、ラジ館屋上に未来の鈴羽が現れる。「兄妹じゃないけど娘」という鈴羽の正体が改めて示されるとともに、C204の燃料が「あと1回往復する分しか残ってない」ことが告げられる。

「タイムマシンの燃料は、あと1回往復する分しか残ってない」(阿万音鈴羽)

岡部は7月28日のラジ館へタイムリープするが、最初の試みは失敗する——中鉢が紅莉栖を刺す前に止めようとしたが、過去の自分とのニアミスで計画が崩れる。帰還後、未来の自分からのムービーメールが届き「自分を騙す理論」の着想を得る。

「未知の世界線『シュタインズゲート』へ」(岡部倫太郎)

「自分を騙す理論」の骨子——紅莉栖を本当に殺す必要はない、世界に「紅莉栖が死んだ」と誤認させればよい。岡部は自ら中鉢に腹を刺させ、本物の血溜まりを作り出す。紅莉栖はスタンガンで気絶させてうつ伏せに倒す。その姿をプロローグの岡部に目撃させる。同時に、紅莉栖の論文が保存されたメタルうーぱをプラスチック製の偽物にすり替えて中鉢の計画を無効化する。

「これが、最後の聖戦だ」(岡部倫太郎)
「我が名は――鳳凰院凶真。知らないなら覚えておけ。フェニックスの鳳凰に、院、そして凶悪なる真実で、鳳凰院凶真だ……!」(岡部倫太郎)

中鉢との対決で「俺は混沌を望む者。世界の支配構造を破壊する者。そしてお前の野望を打ち砕く者!」と啖呵を切り、「貴様には俺を殺すことはできない! 絶対にな!」と叫びながら自ら刺されることで計画を完遂する。

タイムマシンが消滅する直前、鈴羽は「ありがと、おじさん。……死なないで。生きて。でさ、きっと7年後に……会おうね」と岡部に別れを告げる。

「ありがと、おじさん。……死なないで。生きて」「でさ、きっと7年後に……会おうね」(阿万音鈴羽)

エピローグ。入院から回復した岡部は、ラボメン8人全員にピンバッヂを手渡す。ラジ館前に向かうと——「ちょっと。勝手に殺さないでくれますか? 私、ピンピンしてますんで」と言いながら牧瀬紅莉栖が現れる。まゆりも紅莉栖も全員が生き、第3次世界大戦も起きない世界線——シュタインズゲート——に岡部は到達する。「エル・プサイ・コングルゥ」。

エンディング一覧

種別 エンド名 ルート 結末概要
TRUE シュタインズゲートの選択 TRUEルート 紅莉栖救出・57億人救出・ラボメン8人全員でピンバッヂ・ラジ館前で紅莉栖と再会
NORMAL ある世界線の選択(紅莉栖END) 紅莉栖ルート まゆり生存・紅莉栖死亡・β世界線のラジ館前で岡部号泣
NORMAL 記憶の彼方への選択(まゆりEND) まゆりルート β世界線でまゆりと恋人・紅莉栖の記憶を「神様」として胸にしまう
NORMAL 蒼い記憶の選択(鈴羽END) 鈴羽ルート 岡部が鈴羽と1975年へ片道タイムトラベル。以後35年かけて世界線を変える
NORMAL 秋葉の選択(フェイリスEND) フェイリスルート 父生存・秋葉再開発が変わった世界線・記憶喪失の岡部がフェイリスと共生
NORMAL 祈りの選択(ルカ子END) ルカ子ルート 男に戻ったるかと共犯者として生きる・まゆりの死の記憶を二人で背負う