ストーリー詳細 — トゥルーラブストーリー2
本作は、今学期の終業式で転校することになった主人公・小笠原まさとが、そのことを言い出せないまま最後の1か月を過ごし、終業式の日に一人を探して想いを伝える恋愛シミュレーション。開始時に1学期・2学期・3学期のどれかを選び、出会うヒロインは学期によって2人入れ替わる。結末は、告白した相手と月日を経て再会する10通り、隠しキャラの藤川さつきと2年後に再会する1通り、相手を探し当てられずに終わる1通りがある。以下は物語の流れに沿ってまとめたもので、実際のゲームでは毎日の行き先の選び方によって出会う場面が変わる。 ▼詳細を読む はネタバレを含みます。 プレイ済み設定をするとアコーディオンがデフォルトで展開されます。
序章 — 転校が決まった夜
青葉台高校2年1組の小笠原まさとは、両親が急に決めた引越しで、今学期の終業式に転校することになった。両親の許しを得て、まさとと妹の君子だけが、残りの1か月をこの街で過ごす。まさとは君子に、友だちにはまだ話さないでくれと頼む。
物語は、転校が決まった夜の兄妹の会話から始まる。まさとは「勝手に、しかもこんなに急に引越し決めちまったんだから」と両親への不満をもらし、君子は「終業式までの残り1ヶ月だけでもこっちに居られるんだから、よしとしなきゃ」となだめる。まさとが「どうせなら、卒業までこっちに居られればいいのにな」と言えば、君子は「さすがにそれは無理だよぉ」。
まさとは「あのさ…。引越し…いや、転校のこと、いつ友だちとかに教えるんだ?」と切り出し、友だちに話すのを待ってほしいと君子に頼む。理由は「みんなが気をつかうだろ?」「まだ1ヶ月も先のことだろ」「気持ちの整理がついてからの方が…」から選ぶ。君子は「じゃ、みんなに話せる時期が来たら教えてね。それまでは黙ってるから」と引き受ける。
「転校するまであと1ヶ月…。君子に口止めまでして、おれは…」(まさと)
選んだ学期によって季節の言葉が変わり、1学期なら「梅雨だってのに」、2学期なら「もうすぐ、12月だもんな」、3学期なら「もうすぐ3月だもんな」となる。プロローグには、団地の前でまさとを待つ幼なじみの七瀬かすみや、中学からの友人・木地本岳史も登場し、木地本は「高校生活なんて、待ってるだけだとあっという間だってことさ」と口にする。
最後の1か月 — 学期の選択と毎日の流れ
開始時に1学期・2学期・3学期のどれかを選ぶ。どの学期も26日間のカレンダーで、その先の24日が終業式になる。学期によって、学校行事と、出会うヒロインのうち2人が変わる。
学期と行事。1学期は6月24日から7月19日までで、神社の七夕祭りと、その夜の浜辺の花火大会がある。2学期は11月24日から12月19日までで、12月の日曜に学園祭がある。3学期は2月22日から3月19日までで、一日かけて行う球技大会がある。まさとの独白も学期で変わり、1学期なら「(夏休みになれば、この学校ともおさらばか…)」となる。
学期ごとのヒロイン。どの学期にも、バスケ部の森下茜、幼なじみの七瀬かすみ、演劇部の波多野葵、写真部の1年生・深山早苗の4人がいる。これに、1学期は転校生の沢田璃未と水泳部の丘野陽子、2学期は3年生の香坂麻衣子と学園祭実行委員の中里佳織、3学期は陸上部マネージャーの瑞木あゆみと女子剣道部主将の風間こだちが加わる。後ろから目隠しをされて声の主を当てる「だ~れだ?」の選択肢も、その学期の6人に入れ替わる。学期ごとのヒロインは、ほかの学期でも、木地本とナンパに出かけた先の「女の子」として顔を見せる。
毎日の過ごし方。登校の道では、徒歩・バス・電車・自転車のどれを選ぶかで会う相手が変わる(まさと「おれの家、学校から微妙な距離にあるから、電車でもバスでも、歩きでもなんでもいいんだ」)。休み時間の会話、下校の誘いと帰り道の会話(話題を選ぶ、ほめる、見つめる、手を握る、プレゼントを渡す、デートに誘う)、休日の街での偶然を重ねて、ヒロインとの距離を縮めていく。デートは日曜の11時に駅前が基本で、行き先は海水浴・プール・スケート・科学博物館・映画・動物園・遊園地・水族館・牧場など。行事やデートの約束を破ると、森下の「わたし、ずっと待ってたのよ」のように抗議される。行事や休日に誰とも約束が無ければ、木地本に誘われてナンパに出かけ、いつも失敗する。
まさとの誕生日は選んだ学期の13日で、ヒロインから贈り物が届く(沢田は画集か自作の水彩画、香坂は手編みのマフラーかセーター、君子はマグカップ)。金曜には実力テストがあり、後日に成績が発表される。
二人だけの暮らし。担任の麻生優子先生が、転校の手続きのために家庭訪問に来る。両親は予定を繰り上げて先に引越しており、まさとは(となると、今日から君子とふたりか…)と思う。終わりが近づくと、君子は友だちに転校のことを話したがるが、まさとは「君子、あと一日だけ待ってくれないか?」と止める。
10人それぞれの1か月
1か月のあいだに、ヒロインたちはそれぞれが抱えているものを少しずつ見せていく。まさとが転校を隠しているのと同じように、彼女たちにも、なかなか口にできないことがある。
森下茜(全学期):体育館でバスケットボールにつまずいたのがきっかけで、木地本の紹介で知り合う。まさとは、知り合うずっと前から森下に惹かれていた。ある日、救急車のサイレンを聞いた森下は泣きながら帰ってしまう。後日、屋上の夕焼けの中で、森下はその理由を話す。小さい頃に憧れ、「お嫁さんになる」と言っていた10歳以上年上の親戚の「お兄ちゃん」が、7歳の森下をかばって亡くなったのだという。
「わたしが7歳の時、車にひかれそうになったわたしをかばって…」(森下)
「本当は…、この話、小笠原くんには知られたくなかったの…」とも言う。転校に悩むまさとを、森下は「泣いてると明日晴れないぞ」と励ます。7歳の頃に、同い年くらいの見知らぬ男の子から言われた言葉で、その子はまさとに雰囲気が似ていたという。
七瀬かすみ(全学期):赤ん坊の頃からの幼なじみ。夕陽の見える場所で「ずっと将来、もしもこの街を離れることになってもわたしはきっと忘れないわ、この景色」と言い、通り雨に「通り雨じゃなくてずっと降ってればいいのに…」とつぶやく。深夜に泣きながら「ううん、なんでもないの。急にまさとクンの声が聞きたくなって…」と電話をかけてきて、まさとも(あいつ、もしかして引越しのこと知ってるんじゃ…)と疑い始める。森下の幼なじみの高林勇次から告白され、返事を保留するか断る場面もある。
波多野葵(全学期):かすみを通じて中学1年からの付き合い。映画で泣き顔を見せ、「今日みたいに泣いちゃうから、ひとりで見に行くようにしてたんだ」と言う。浜辺では「もし、あたしが『好き』って言ったらどうする?」と聞き、友だちに相談されたのだとごまかす。まさととかすみが本当につき合っていないのかを何度も確かめ、ついには二人を校舎裏に呼び出して「端から見ててじれったいんだよ。お互い好きなくせに…」と迫るが、かすみに「なんで…なんでこんなことするの?葵らしくないよ。おかしいよ」と拒まれる。夕陽の中で、波多野はまさとに問いかける。
「おまえさぁ、友だちと…、好きな人……、どちらかを選ばなくちゃならなくなったらどっちを選ぶ?」(波多野)
深山早苗(全学期):君子の友だちで、写真部の1年生。出会いは、廊下でぶつかる、理科室で写真をばらまく、自転車のチェーンが外れる、のどれか。七夕祭りでは切れた鼻緒をハンカチで直す場面があり、臨海広場で夕陽を見ながら「また、こうして先輩といっしょに夕陽が見られるといいな…」と言う。転校に悩むまさとを、深山は「いっしょにがんばろう」という気持ちで励ます。
沢田璃未(1学期):風で飛んだ麦わら帽子をまさとが拾ったのが出会いで、翌日、沢田はまさとのクラスに転校生として紹介される。ひとりでいる沢田に、まさとは「おれが友だち1号ってことでいい?」と話しかける。入道雲を見上げた日、沢田は、転校は「小学校の時に7回、中学で4回、高校に入ってからは今度が2度目…」だと打ち明ける。
「だから、わたしは誰とも親しくしないことにしたの。そうすれば別れても悲しくないし…」(沢田)
やがて卒業までこの学校にいられると分かり、沢田は美術部に入る。海水浴では、ひとりでいるのが好きと言ったのはウソで「好きなんじゃなくて、慣れていただけ」だったと明かす。
丘野陽子(1学期):山奥の農場の大家族の生まれで、兄と二人で暮らす水泳部員。水泳部の先生の指導に反発して部活をさぼり、規定外の目立つ水着で練習試合に出て謹慎になる。屋上でやめると言い出した丘野を、まさとは「だけど…、そんな丘野さんはおれの知ってる丘野さんじゃないな」と引き止め、丘野は部に残る。初めて見る打ち上げ花火には「飛び上がって、ドーンって音を出して、パッとまぶしいくらいに輝いて、そして消える。やっぱりカッコイイよ」。家族を恋しく思いながら、「こっちに帰って来たい理由ができたから」と、卒業後もこの街で暮らすことを考え始める。
香坂麻衣子(2学期):君子の家庭部の先輩で、3年1組の受験生。小学校の先生になりたいと考えている。遊園地ではぐれた先で園内のインタビューを受け、連れの男性が好きかと聞かれて「…好きです」と答える姿が、スクリーンに映し出される。3年の男子の申し込みを断ったあと、香坂はまさとに話す。
「わたしね、他に好きな人がいるの」「その人ね、年下なの」(香坂)
中里佳織(2学期):まさとのクラスメイトで図書委員。誰も立候補しない学園祭実行委員に推され、準備をひとりで任される。がんばる理由は、別の高校に進んだ中学時代の友人に、こちらでがんばっていると安心させたいから。まさとが放課後の教室でクラスに協力を頼むが皆は去ってしまい、その一部始終を聞いていた中里は「私の代わりに言ってくれてありがとう…とってもうれしい…」と泣く。無理を重ねて保健室で休んだあと教室に戻ると、クラスメイトが手伝いに集まっていて、学園祭の喫茶店は盛況になる。
瑞木あゆみ(3学期):1年生で、陸上部のただ一人のマネージャー。練習をさぼりがちな木地本に憧れている。車の前に飛び出した学校のネコ・ユゲをまさとが助けたことで、あゆみの信頼を得る。まさとに背中を押されて木地本に告白するが、「俺は年下に興味はないんだ」と断られ、ひとりで泣く。球技大会では、まさとの応援を受けてシュートを決め、少し自信を持つ(当日休んだあゆみを、まさとが見つけて臨海広場で話を聞く場合もある)。
風間こだち(3学期):女子剣道部の主将で、家はクリーニング屋。父と弟の健太と暮らし、家事と店の手伝いをこなす。剣道部では主将が厳しすぎると反発が起き、こだちは「私って、主将に向いてないかな?」と悩み、主将として初めての大会でも最後に気がゆるんで負ける。やがて部員たちは、副主将より風間の方がいいと言うようになる。転校を言えずに悩むまさとに、こだちは「元気になる方法」を教える。
「だから、私はそういう時って空がたくさん見える場所へ行って空を見上げるの」(こだち)
転校を打ち明けるとき
学期の終わりが近づくと、まさとは「(…転校のこと、最初に誰に言おうか……)」と、打ち明ける相手を一人選ぶ。相手の反応は、それまでにどれだけ親しくなっていたかで3通りに分かれる。
親しさが低いとき。相手は友だちとして励ましてくれる。森下は「せっかくお友だちになったのに残念ね」、深山は「転校先でもがんばってください。わたしもこっちでがんばりますから…」。香坂の場合は、地の文が「結局、彼女にとってのおれの存在はその程度のものだったらしい…。」と書く。
中ほどのとき。相手は残念がる。沢田は「今度はあなたが転校なんて、皮肉なものね」と言う。
親しさが高いとき。多くの相手は、隠していたことを責めて走り去る。
- 森下:「どうして教えてくれなかったの?」「小笠原くんのばかっ!」
- かすみ:「やっと、話してくれたね…」。かすみは母親を通じて、1か月前から知っていた。まさとは「おれはなんてバカ野郎なんだ…」と自分を責める。
- 波多野:1か月前から決まっていたことと、かすみより先に自分に話したことに怒り、「バ、バカヤロウッ!」
- 深山:呼び出しを告白と早合点するが、転校と知り、君子まで黙っていたことに「先輩も君子もひどいですっ!」
- 沢田:冗談だと思い、本当だと知ると「………さよなら」
- 丘野:「ちょ、ちょっと…それって来週じゃん!そんなの聞いてないよっ!」「小笠原はあたしのことなんか、どうだっていいんだっ!」
- 香坂:最初は「意外にすんなりとおれの転校を受け止めていた…。」(地の文)。香坂は「お別れがちょっと早くなっちゃったわね」と言う。
- 中里:1か月前から分かっていて、学園祭が終わるまで言わなかったと知り、「それじゃあ、今まで、私を助けてくれたのは…」
- あゆみ:動揺して去っていく。
- こだち:「……………さようなら、小笠原くん」
「おれは、彼女の後を追いかけることができなかった…。」「いや、おれにはその資格すらなかった…。」(まさと)
転校の話はその日のうちにみんなに知られることになる。まさとは手続きのために街を離れ、「再び、戻って来たのは、それから5日たった後の」「終業式の日だった…。」
転校が知れ渡ると、君子は「みんなと別れたくないよ~」「どうして、わたしたちがみんなと離れなきゃならないの?」と泣く。終業式の朝に兄妹で、子供の頃に通ったカブトの木を訪ねる場面もある。
終業式の日 — お別れパーティー
「そして、終業式は何事もなく終わり、」「青葉台高校最後の日はあっけなく幕を閉じた…。」。教室では、木地本と高林がまさとのお別れパーティーを開いてくれる。だが、想いを伝えたい相手の姿が無い。
「お兄ちゃん、みんながお別れパーティーをやってくれるんだってっ!」と君子に呼ばれて教室へ行くと、友人たちが待っている。言い出したのは木地本で、高林が「なに言ってるんだよ。どうしてもやるってきかなかったのは君じゃないか」と明かすと、木地本は「よせよ、俺はなにもしてないさ」と返す。
まさとが想う相手の居場所を尋ねると、「その娘ならそこに…あれ?」「さっきまでいたんだけどな」。ためらうまさとに、木地本が言う。
「…おまえ、それでいいのか?」(木地本)
まさとは「……おれっ、探しに行ってくるっ!」と教室を飛び出し、木地本は「あたりまえだ、さっさと行けっ!」と送り出す。木地本とは、「たとえ、もう会えなくても、俺とおまえは一生友だちだ。そうだろ?」という別れの言葉も交わす。
相手のいる場所を探し当てれば、告白の場面に進む。見つけられなければ、最後の一日はそのまま終わる(「探し当てられなかったとき」の節)。
告白 — 10人それぞれの言葉 エンディング 10通り
探し当てた相手と、まさとは互いに好きだと告げ合う。告白を断られる結末は無く、10人とも好きだと応える。最後にまさとは、卒業したらこの街へ戻ると約束する。丘野陽子だけは、待つのではなく「会いに行っていい?」と返す。
流れは10人に共通で、相手を見つける→相手が隠していた気持ちや事情を語る→互いに好きだと告げる→約束する、の順に進む。
「…卒業したら、ここへ戻って来る」(まさと)
「もちろんっ」「わたし、待ってるわっ!」「ずっとずっと、待ってる…」(森下)
森下茜:「わたし、ずっと決めてた。もう、誰も好きにならないって…」。誰かを好きになれば「お兄ちゃん」を忘れてしまいそうだったからだと話し、転校を聞いて涙が止まらず、「あなたが本当に好きなんだって…」気づいたと言う。「わたしはあなたが好きです」。まさとも「おれ、森下さんが好きだ。…知り合うずっと前から、君のこと、好きだったんだ」と応える。
七瀬かすみ:「今日一日だけは、ずっと笑ってようって決めてたの」と言っていたかすみが、泣き出してしまう。まさとは、妹のように思っていた気持ちが違うと気づいたと言い、「おれ、かすみが好きだ。…大好きだっ!」「たぶん、ずっと昔から…」と告げる。かすみは「わたしね…まさとクンのこと、ずっとずっと昔から、いつからかわからないくらい昔から大好きだった…」「まさとクンがわたしを好きって言ってくれただけで、もう十分…」。約束には「わたし、待ってるね。ずっとずっと待ってる…」。
波多野葵:波多野はまさとに「かすみのそばにいてやれよ」と言う。まさとは「かすみがおれを好きなのは知ってるよ」「かすみはおれにとって君子と同じ妹みたいなものだから…」と答えて想いを告げ、波多野は「バ、バカヤロ。そんな…わけないだろ。好きだよ。大好きだよ…」と応える。「あの子なら、わかってくれるよね」。約束には「ああ、あたしも約束するっ!」「ずっと、待ってる…」。
深山早苗:君子から「先輩に口止めされてなくても、みんなになかなか話せなかったって…」と聞いたと言い、自分のことばかり考えていたと謝る。そして「最後だから」と、「小笠原先輩が大好きですっ!」。まさとも好きだと答え、卒業したら戻ると約束する。
沢田璃未:「結局、こうなっちゃうんだなって思って…」「…最後には、みんな離れていっちゃうのね…」。「離れても友だち?」「今まで、わたしが転校する時、みんなそう言ってたわ…」と続ける沢田に、まさとは「おれは沢田さんが、沢田さんが好きだから…」。沢田は「わたしも、小笠原くんのこと好き、大好き」「わたしが転校しないで済むってわかった時、とてもうれしかった」「この学校は特別だから…、小笠原くんがいるから…」と応え、約束に「うん、待ってるわ」。
丘野陽子:「あたし…小笠原と離れるの嫌っ!」。まさとの「おれは…丘野さんが好きだ」に、丘野は「あたしも小笠原のこと好きっ!大好きっ!」「お互い好きなのに…どうしていっしょにいられないの?」。卒業まで待ってほしいという約束には、こう返す。
「…そんなに待てないよ」「…だから、会いに行っていい?」(丘野)
香坂麻衣子:「小笠原くんから、転校の話をきいた時、わたし、なぜかなにも感じなかった」「君子ちゃんがいなくなることの方がさみしく思えたの…」。けれど、まさとのいない日が続いて「胸にぽっかり穴があいたみたいで…」。まさとは敬語のまま「…好きです。おれ、香坂さんが好きです!」と告げ、香坂は「…そうか。わたし、小笠原くんを好きになってたのね」「うん。わたしも小笠原くんが好き」。「高校を卒業したら、ここへ戻って来ます。だから、それまで待っててくれませんか?」に「ええ、もちろんよ」。
中里佳織:「…小笠原くんが私に優しくしてくれたのは困ってる私を見かねてなの?」。まさとは「学園祭があったからじゃない。きみのことが好きだから…」「中里さん、好きだ。他の誰よりも…」。中里は「うれしい。…私も、あなたが好き。初めてなの、こんな気持ちになったの…」と応え、約束に「ええ、待ってるわ。ずっと待ってるっ!」。
瑞木あゆみ:木地本に告白していなければ、「木地本さんは違うんです」「好きとかそういうんじゃなかったんです」と言ってから、「わたしが…わたしが本当に好きなのは…小笠原先輩、あなたなんですっ」。木地本に断られたあとなら、「わたし、小笠原先輩が好きですっ」「木地本さんにフラれたばかりなのに、」と続く。まさとは「おれもあゆみちゃんが好きだったんだ。他の誰よりも…」と応える。約束は、戻るまで待つ(「はいっ、ずっと待ってますっ!」)か、「戻って来るまで、小笠原まさとをずっと好きでいること」。
風間こだち:「私……あなたが好きです」「でも、今、言葉にしないと一生後悔すると思うから…」。まさとは「おれも風間さんが好きだ。他の誰より大好きだ」と応え、「卒業したら、ここへ戻って来る」に、こだちは「ええ、待ってるわっ!」。
月日が流れて — 再会
「そして…月日は流れ…」。約束どおり街へ戻ったまさとは、連絡もせずに相手のもとを訪ねる。
「(…どんな顔するかな?連絡もしないでいきなり帰って来たんだから、驚くだろうな…)」「(あっ、いたっ!)」(まさと)
日付の見出しは、相手の学年によって変わる。森下・かすみ・波多野・沢田・丘野・中里・こだちは「…青葉台高校卒業式の日」、1年生の深山とあゆみは「…青葉台高校終業式の日」、3年生の香坂は「…さくらの咲き始めたある日」で、香坂だけは学校行事の日ではない。
まさとが名前を呼ぶと、相手は驚いて振り向く。森下を「茜ちゃんっ!」、波多野を「葵っ!」、丘野を「陽子ちゃんっ!」と、この場面では下の名前で呼ぶ。ほかは「かすみっ!」「早苗ちゃんっ!」「沢田さんっ!」「香坂さんっ!」「中里さんっ!」「あゆみちゃんっ!」「風間さんっ!」。
迎える言葉は、森下・かすみ・波多野・沢田が「おかえり」、香坂・中里・あゆみ・こだちが「おかえりなさい」。深山は「せんぱ~いっ!」と呼び返し、丘野は「ほえっ!?」と驚いてから「おっかえり~」。どの結末も、ここで幕を閉じる。
エピローグの手紙
まさとの転校後、ヒロインから写真を同封した手紙が届く。10人それぞれに1通ずつあり、書き出しのあいさつから署名・追伸まで、書いた本人の声で読まれる。
手紙には、会えないさみしさと、新しい学期の近況がつづられる。宛名や日付は無い。文面の季節は、1学期に出会う沢田と丘野が夏休み明け、2学期の香坂と中里が年明けの三学期、3学期のあゆみとこだちが新年度で、どの学期にも出る4人の手紙には季節を決める言葉が無い。
森下茜:新学期になって授業やバスケットの練習が始まっても、考えるのはまさとのことばかりで身が入らないと書き、「今すぐ、あなたに会いたい。」「今度の休みになったら、思い切って会いに行っちゃおうかな。」と続ける。写真はウインクする森下。
七瀬かすみ:「わたしはやっぱりさみしいな。」。朝、家を出る時にまさとや君子のことを考えてしまうこと、気をつかってくれる葵もさみしそうなことを書いたうえで、「卒業までの辛抱だから、がんばれると思う。」と言う。今度の休みには葵と遊びに行くつもり。写真は教室で頬杖をつくかすみ。
波多野葵:「ほんと言うと、あたしもちょっとさみしいんだ。」。演劇部の発表会で、いつもの男役ではなく「ついに女役をやったんだぞ。」と報告し、転校生は最初が肝心だから、なめられないようにがんばれと励ます。休みになったら、かすみといっしょに遊びに行くという。写真は犬に顔をなめられる波多野。
深山早苗:まさとと君子を思うとさみしいけれど、「でも、落ち込んでばかりじゃ先輩に怒られちゃいますよね。」と、今度の写真コンクールに応募するつもりだと書く。追伸では、失敗してしまった自分の写真を、そのほうが自分らしいからと同封する。写真は黒い猫を抱く深山。
沢田璃未:空いたままのまさとの机を見てさみしくなるが、クラスのみんなと仲良くなったと書き、「もう転校しないんだから、たくさん友だちを作るつもりよ。」。何度も転校した自分なら相談に乗れると言い、冬休みにはまさとの住む街を見に行きたいという。青葉台高校の制服ができたと写真を添え、追伸でその制服姿が似合うかどうかを尋ねる。
丘野陽子:「夏休みも終わって新学期が始まったけど、キミがいないから学校がつまんないよ。」。冬休みには遊びに行くと書き、夏休みの大会で優勝して大会記録を出し、メダルをもらったと報告する。追伸は無い。写真は賞状とメダルを掲げる丘野。
香坂麻衣子:受験を終えて、なんとか合格できそうだと書く。君子がいなくなってさみしいと言ったあとで、「もちろん、あなたがそばにいないことの方がさみしいけどね。」。春休みには遊びに行き、まさとの住む街をいっしょに歩いてみたいという。写真はカチューシャをした香坂。
中里佳織:年が変わって三学期になっても、「私は、まだあなたのいない学校に慣れません。」。空席になったまさとの机をつい見てしまう毎日だが、最近は波多野と仲良くなり、落ち込んだところを励まされていると書く。写真は三つ編みの中里。
瑞木あゆみ:2年生になり、陸上部に1年生のマネージャーが入ったと書き、「でも、わたしが先輩だなんて、ちょっと変な感じですよね。」。結びは「来年、会える時を楽しみにしています。」。追伸で、写真の後ろにいるのが後輩のマネージャーだと紹介する。
風間こだち:剣道部に大勢の新入部員が入り、「私も、今まで以上に主将としてがんばらないとね。」。ゴールデンウィークに遊びに行けそうだと書き、クラス替えで七瀬・波多野と同じクラスになったので、自分の知らないまさとのことをいろいろ聞くつもりだと続ける。「あなたのこと、いろいろ知りたいから。」。写真は剣道着のこだち。
手紙がどんな条件で届くのか、再会の場面とどちらが先なのかは、作中では示されない。隠しキャラの藤川さつきからの手紙は無い。
探し当てられなかったとき 最後の一日
終業式の日に相手の居場所を当てられなければ、告白の場面には進まない。
探して回っても見つからないと、まさとは「(だめだ…いない…。教室へ戻るか…)」と引き返し、相手ごとに違う諦めの言葉を胸の中でつぶやく。
「(…でも、かすみにとっては、おれは単なる幼なじみだもんな…)」(まさと)
自分の位置づけは相手によって変わり、森下・丘野・こだちには「単なる同級生」、波多野には「単なる友だち」、深山・あゆみには「単なる上級生」、沢田・中里には「単なるクラスメイト」、香坂には「単なる後輩」となる。そして「こうして、」「おれの青葉台高校の最後の一日は幕を閉じた。」で物語は終わり、転校後のことは描かれない。
本作には、告白を断られる結末や、相手との関係が壊れて終わる結末は無い。うまくいかなかった場合は、打ち明けたときの励ましや残念がる言葉で終わるか、この最後の一日で終わる。
開かずの教室の少女 — 隠しキャラ 藤川さつき 2年後の再会
青葉台高校には、使われずにいつも鍵がかかっている「開かずの教室」があり、幽霊が出るという噂がある。噂を確かめに行ったまさとの前に、身体の透けた少女が現れる。本作の隠しキャラクター、藤川さつきである。
「あのう、呼びましたか?」と現れた少女は、「さつきです」と名乗る。名前以外の記憶が無く、「気づいたら、幽霊になってて…」、そうなってから「えっと~、に、2週間ぐらいです」だという。ほかの人には見えないらしい。退屈だから話し相手になってと頼まれ、まさとは開かずの教室に通うようになる。さつきは「あの…わたし、もう死んじゃってるんでしょうか?」と不安も口にするが、「幽霊だって人間なんだから、あたりまえでしょ」と、自分のことを冗談めかして話す。
正体。さつきは夢の中で、病院で眠っている自分を見る。まさとは「海の見える病院か…。確か、臨海広場の近くに病院があったな…」と思い当たり、調べるうち、その病院に「2週間くらい前から意識不明」の女の子が入院していると知る。病院では詳しいことは教えてもらえなかったが、まさとは「だから、その娘がさつきちゃんと見てまず間違いないだろう」と考える。相談を受けた高林は「生き霊? それもありうるな」「すべてが科学で解明されたわけじゃないからね。まだまだ未知のことはたくさんあるよ」と言う。意識不明になった原因は語られない。
ペンダント。さつきは、夢に出てくるペンダントを探している。「え~と、三角かな…。真ん中に赤いのがついてて…」。そのペンダントは、君子が臨海広場の方で拾い、家に置いていた(「拾ったの、なんか気になって」)。日曜日、まさとがペンダントを見せると、さつきの身体が薄くなっていく。「元に戻ってもあなたのこと覚えてるかな?」と不安がるさつきに、まさとは「…じゃあ、もしもおれのこと覚えてたら、終業式の日に臨海広場へ来てよ」と言う。
「わたし、あなたのこと絶対忘れないっ!」「さよならは言わない、わたしは…」(さつき)
2年後。終業式の日、まさとは臨海広場でさつきを待つ。「待つ」「帰る」「辺りを探す」のどれを選んでも、さつきは来ない。「(やっぱり、来ない…。彼女、覚えてなかったんだな…)」。そして「そして、2年がすぎた…。」「おれは大学へ進学し、再びこの街へ戻って来た。」。まさとが落とした物を拾った少女が、声をかける。
「あの…このペンダント…」(さつき)
物語は「おれは再び彼女と出会った…。」で終わる。さつきがまさとを覚えているかどうかは書かれず、ヒロインたちの再会のような「おかえり」も無い。互いに好きだと告げ合う場面も無い。
出会うための条件(攻略情報)。主人公のパラメータに同じ数値のものが無い状態で、七瀬かすみと波多野葵それぞれの「開かずの教室」の出来事を見たうえで、放課後に三年教室へ行く。学期の指定は無い。
前作とのつながり。前作『トゥルー・ラブストーリー〜Remember My Heart〜』では、公園の茂みで主人公が一瞬だけ見かける「セーラー服の女の子」として姿を見せていた。名前も台詞も無かったこの少女が、本作では「さつき」と名乗り、まさとと言葉を交わす。
実らなかった告白
まさとの告白とは別に、友人やヒロインたちのあいだでも告白がある。どれも成就しない。
- あゆみから木地本へ:木地本は「俺は年下に興味はないんだ」と断り、まさとに「変に期待を持たせたらかわいそうだろ」と、あゆみのことを頼む。
- 木地本からこだちへ:「…好きだ、風間。俺と、つき合ってくれ」。こだちは「私、気になる人がいるの。」とまさとに相談したうえで、『好きな人がいるからつき合えない』と断る。それでも木地本は「あのハッキリしたところがいいんだよな」と、あきらめない。
- 高林からかすみへ:かすみは返事を保留するか、断る。高林は「少し考えさせてって…」「他に好きな人がいるって…」とまさとに話す。
- 高林から波多野へ:「冗談はよしてくれって、取り付く島もなくて…」(高林)
- 3年の男子から香坂へ:香坂は断り、まさとに「その人ね、年下なの」と、ほかに好きな人がいることを話す。
森下の幼なじみの高林は、森下の過去を知っていて、「茜ちゃん、まだ忘れられないんだな…。もう10年も経つのに…」と言うが、森下が胸にしまっていることを自分からは話さない。
作中で明かされないこと
- 告白に進める条件:作中で示されるのは、打ち明けたときに走り去った相手を終業式の日に探し当てることだけで、どれだけ親しくなっていれば告白に進めるのかは説明されない。
- エピローグの手紙が届く条件:手紙がどんなときに届くのか、再会の場面とどちらが先なのかは示されない。
- さつきは覚えているのか:2年後に再会したさつきが、まさとのことを覚えているかどうかは書かれない。
- さつきが意識不明になった理由:入院している理由は語られない。
- 森下を励ました男の子:「泣いてると明日晴れないぞ」と言った男の子について、まさとが「それ、おれかもしれない」と言うと、森下は「もしかして、わたしの話に合わせてない?」と返し、それきりになる。
- 沢田とこだちの母:沢田は「いないわ…ずっと前に…」、こだちは「うちはお母さんがいないから私がしっかりしないとね」と言うだけで、理由は語られない。
- 沢田の「悲しそうな目」:まさとに尋ねられても、沢田は「でも、ごめんね…、今は…」と話さない。
- こだちが砂に書いた文字:砂に書いて消した文字の中身は明かされない。
- 体育館をのぞく「怪しい男」:こだちとの出会いで、まさとがその仲間と間違われる「怪しい男」の正体は語られない。
エンディング一覧
| 種別 | 相手 | 告白の場面 | 再会の日と迎える言葉 |
|---|---|---|---|
| 再会 | 森下茜(全学期) | 誰も好きにならないと決めていた理由を話し、転校を聞いてまさとが本当に好きだと気づいたと打ち明ける | 卒業式の日。「茜ちゃんっ!」→「おかえり」 |
| 再会 | 七瀬かすみ(全学期) | 1か月前から転校を知っていた。笑っていようと決めた日に泣き出し、互いに告白する | 卒業式の日。「かすみっ!」→「おかえり」 |
| 再会 | 波多野葵(全学期) | 「かすみのそばにいてやれよ」と言う波多野に、まさとが想いを告げる | 卒業式の日。「葵っ!」→「おかえり」 |
| 再会 | 深山早苗(全学期) | 自分のことばかり考えていたと謝り、「最後だから」と想いを伝える | 終業式の日。「早苗ちゃんっ!」→「せんぱ~いっ!」 |
| 再会 | 沢田璃未(1学期) | 最後はみんな離れていくと思っていたが、この学校はまさとがいるから特別だと話す | 卒業式の日。「沢田さんっ!」→「おかえり」 |
| 再会 | 丘野陽子(1学期) | 離れるのは嫌だと言い、卒業までは待てないから「会いに行っていい?」 | 卒業式の日。「陽子ちゃんっ!」→「おっかえり~」 |
| 再会 | 香坂麻衣子(2学期) | 転校を聞いても何も感じなかったが、会えない日が続いて好きになっていたと気づく | さくらの咲き始めたある日。「香坂さんっ!」→「おかえりなさい」 |
| 再会 | 中里佳織(2学期) | 優しくしてくれたのは見かねてなのかと問い、初めての気持ちだと応える | 卒業式の日。「中里さんっ!」→「おかえりなさい」 |
| 再会 | 瑞木あゆみ(3学期) | 本当に好きなのはまさとだと打ち明ける(木地本に告白する前か、断られた後かで言葉が変わる) | 終業式の日。「あゆみちゃんっ!」→「おかえりなさい」 |
| 再会 | 風間こだち(3学期) | 今言葉にしないと一生後悔すると、自分から想いを告げる | 卒業式の日。「風間さんっ!」→「おかえりなさい」 |
| 2年後 | 藤川さつき(隠し) | 告白の場面は無い。ペンダントを見て消え、終業式の日の臨海広場には来ない | 2年後、大学へ進学して街へ戻った日。「あの…このペンダント…」 |
| 最後の一日 | (探し当てられない) | 終業式の日に、相手の居場所を当てられない | 「おれの青葉台高校の最後の一日は幕を閉じた。」 |