ストーリー詳細 — ときめきメモリアル ドラマシリーズ Vol.2 彩のラブソング
『ときめきメモリアル ドラマシリーズ Vol.2 彩のラブソング』は、ボーカル不在のアマチュアバンド「彩(いろどり)」がコンテストへ向けて一曲を完成させるまでを描く、単一エンディングの物語主導型アドベンチャーです。このページでは、主人公・高見公人とヒロイン・片桐彩子の出会いから新曲完成までの顛末を、結末まで含めて解説します。
本作は片桐彩子との本線を軸に進む一本道の物語です。 「ネタバレ詳細」 はクライマックスや結末を含みます。 プレイ済み設定をするとアコーディオンがデフォルトで展開されます。
導入 — 屋上の出会い
私立きらめき高校2年生・高見公人は、アマチュアバンド「彩」のギターと作曲を任されている。文化祭のバンドコンテストへ向けた新曲のサビに行き詰まったある日、昼休みの屋上で美術部員・片桐彩子と出会う。
主人公・高見公人は、勉強も運動もとりたてて得意ではない私立きらめき高校の2年生だが、アマチュアポップスバンド「彩」のギターと作曲を任されている。前ボーカルの美さんが卒業して抜けてしまい、ボーカル不在のまま、彩は10月の文化祭の目玉であるバンドコンテストへ向けて新しい曲を仕上げようとしていた。
だが公人は、コンテスト用の新曲のサビがどうしても思いつかず行き詰まっていた。Aメロ・Bメロまでは組めても、サビで毎回つまづいてしまう。そんなある日、昼休みの屋上で、公人は美術部員の片桐彩子と出会う。明るくテンションが高く、英語まじりの独特な喋り方をする彼女は、公人の作曲を覗き込み、ぽつりと感想をこぼす。
「…。つまらないのね。曲作りって。」(片桐彩子)
その何気ない一言が、人マネの曲ばかり作ってきた公人の心に深く刺さる。タイトルの「彩」は、バンド名「彩(いろどり)」と、ヒロイン「彩子」の双方に掛かっている。ここから、ひとつの曲が生まれるまでの物語が動き出す。
中盤 — 二人のスランプ
彩子の言葉をきっかけに、公人は「他人のメロディ・他人のメッセージ」で作ってきた人マネの曲に気づく。彩子もまた、絵が描けなくなったスランプを抱えていた。二人は美術館やプール、ハンバーガー店を巡り、距離を縮めていく。
彩子の一言に揺さぶられた公人は、自分がこれまで作ってきた曲の正体に気づいてしまう。
「他人のセリフ。他人のメロディ。他人のメッセージ。他人のラブソング…。そんなクダらない歌ばっかり作ってたんだ…。」(高見公人)
中学1年の頃に初めて作った「日曜の雨のように」も、当時流行のスタイルをなぞったコピー調の曲だった。本当に作りたい曲とは何なのか。公人はその問いに正面からぶつかることになる。
一方の彩子もまた、深いスランプを抱えていた。中学のコンクールで入選して以来、絵が描けなくなっていたのである。美術館でガーギーの絵を前にしたとき、彼女はそのことを初めて打ち明ける。
「うん…。でも…それから絵が描けなくなった。」(片桐彩子)
二人は美術館・写真コンテスト・室内プール・ハンバーガー店などを巡り、少しずつ距離を縮めていく。やがて彩子が見せた夕陽と詩が、公人の作曲スランプ脱出のきっかけになる。
「あの夕陽を見せてくれたからスランプから抜け出せたんだよ。」(高見公人)
彩子もまた、公人と過ごす時間の中で再び筆を執る。「私が一番描きたかったもの!…ふふ。うん!久しぶりにちゃんと描けたわ!」と、自ら描いた絵を公人にプレゼントする。互いのスランプが、互いの存在によってほどけていく。
バンド「彩」の人間関係 — 巧実・鈴音・康
新曲への切り替えを巡り、完璧主義のベース・大沢巧実と公人が衝突する。後輩・美咲鈴音は公人に一途な想いを寄せ、巧実は鈴音を、鈴音は公人を、公人は彩子を想う関係が噴き出していく。
新曲への方針転換を巡り、完璧主義のベース担当・大沢巧実と公人が衝突する。バンドの事情と彩子への想いの板挟みになった公人に、巧実は鋭く詰め寄る。
「お前、このバンドが大事なのか、片桐が大事なのかどっちなんだよ!はっきり言ってみろよ!」(大沢巧実)
そこへ、バンド内に伏せられていた想いの連鎖が浮かび上がる。まとめ役でドラム担当の田村康が、こじれた関係をひと言で言い当てる。
「巧実は鈴音ちゃんが好き。鈴音ちゃんはお前が好き。そして、お前は片桐さんが好き。…そういうことさ。」(田村康)
キーボード担当の後輩・美咲鈴音は、公人に一途な想いを寄せていた。報われない苦しみのなか、彼女は想いをぶつける。
「片桐さんより私の方が…私の方がずっと先輩のこと好きなのに!!」(美咲鈴音)
巧実に誘われて「彩」へ入った経緯を持つ鈴音は、「『彩』になんか入るんじゃなかった!!」と一度は荒れるが、それでも「今はもう、私はれっきとした『彩』のメンバーなんですから」と、メンバーであることへの誇りは手放さない。康もまた、公人の作る歌を信頼し、彼を静かに支え続ける。
「俺はお前の作る歌は好きだぜ。…だから、歌作るのはみんなお前にまかせてるんだ。」(田村康)
クライマックス — パリ留学・空港・新曲完成 結末
彩子が母のいるパリへ留学することが判明する。しかも当日の便で発つという。背を押された公人は空港へ走る。ここから先は本作の結末そのものに踏み込みます。
クライマックス。彩子が母のいるパリへ留学することが判明し、しかも当日の便で発つと伝わる。鈴音・巧実・康に背中を押され、公人は空港へ走る。
だが、間に合わなかった。彩子は公人の愛機のケースに、ひとつの置き手紙を残していた。その結びには、彼女の本心が綴られていた。
「PS…卒業式の日にいないと思うから、今言っておくわ。…好きよ。」(片桐彩子・置き手紙)
便を見送ったあとも、彩子は空港に残っていた。やり残したことがある、と。そして彼女は告げる。
「やっぱり留学は、卒業式が終わってからにするわ。」(片桐彩子)
これは伝説の樹の言い伝え——卒業式の日に告白して結ばれたカップルは永遠に幸せになれる——とも重なる選択だった。涙をこらえながら、彩子は自分の本心を見せる。
「バカ…。今日は泣かないって決めてたのに…。なんでここんとこ会わなかったって思ってるのよ…。」(片桐彩子)
公人は一夜で新曲を完成させる。それは人マネではない、彼自身の言葉とメロディで書かれた曲「Tomorrow」だった。完璧主義の巧実も、その楽譜を読んで彼の成長を認める。
「青いラブソングだな…。」「…。お前らしい歌だな。けっこう気にいったぜ。」(大沢巧実)
公人は彩子に、その曲が誰のために書かれたものなのかを告げる。
「片桐さんの…君のために書いた歌なんだ。」(高見公人)
こうして二人は相思相愛となり、公人は彩子のために書いた新曲を携えてバンドコンテストへ臨む。彩子の留学は卒業式後へと延期され、物語はエンディングテーマ「Tomorrow」とともに締めくくられる。
エンディングについて
本作は単一エンディングの物語主導型ADVです。ヒロイン別の独立した攻略ルートやエンディング分岐は存在せず、結末は片桐彩子との相思相愛ただ一つに収束します。エンディングテーマ「Tomorrow」のみ、歌詞選択によって3つのバリエーションに変化します。
| 種別 | エンド名 | 到達条件 | 結末概要 |
|---|---|---|---|
| 本編 | 片桐彩子との相思相愛エンド | 本線を進行(一本道。分岐なし) | 公人が作曲スランプを克服し、彩子の留学を巡る顛末を経て二人が相思相愛になる。留学は卒業式後へ延期され、新曲「Tomorrow」を携えてバンドコンテストへ臨む。 |
| EDテーマ | Tomorrow 〜Beside you〜 / 〜See you〜 / 〜Only you〜 | エンディングでの歌詞選択 | 結末そのものは変化せず、プレイヤーの歌詞選択によりED曲が3バージョンに変わる仕様。物語の分岐ではない。 |
美咲鈴音・藤崎詩織・如月未緒・紐緒結奈・朝日奈夕子・古式ゆかり・虹野沙希・秋穂みのりといった面々とは、本線の外で電話やイベントを通じて交流できますが、いずれも独立した告白成就や専用エンディングを持つ攻略対象ではありません。
ネタバレFAQ
本作にヒロイン別のルートやマルチエンドはあるのか?
ありません。本作は片桐彩子との物語が唯一の本線で、パラメータ育成も攻略ルート分岐も存在しない物語主導型のアドベンチャーです。美咲鈴音をはじめとする他の女子生徒とは電話やイベントで交流できますが、独立した告白成就・専用エンディングの台本は用意されていません。結末は片桐彩子との相思相愛ただ一つに収束します。エンディングテーマ「Tomorrow」のみ、歌詞選択で3バージョンに変化します。
公人の作曲スランプはどうやって解消されるのか?
片桐彩子との出会いがきっかけです。彩子の「つまらないのね。曲作りって」という一言で、公人は自分が「他人のセリフ・他人のメロディ・他人のメッセージ」で作ってきた人マネの曲ばかりだったことに気づきます。その後、彩子が見せた夕陽と詩に心を動かされ、本当に自分が作りたい曲へと向き合えるようになります。最終的に、彩子のために書いた新曲「Tomorrow」を一夜で完成させます。
彩子は本当に留学してしまうのか?
いいえ。終盤、彩子は母のいるパリへ当日の便で発つことが判明し、公人は空港へ走ります。間に合わなかったものの、彩子はギターケースに「好きよ」と結ぶ置き手紙を残し、さらに便を見送ったあとも空港に残っていました。そして「やっぱり留学は、卒業式が終わってからにするわ」と告げます。留学そのものは取りやめではなく卒業式後への延期で、二人は相思相愛のままバンドコンテストに臨みます。
バンド「彩」のメンバー間の三角関係はどうなるのか?
巧実は鈴音を、鈴音は公人を、公人は彩子を想う、という想いの連鎖が噴き出します。後輩・美咲鈴音は公人に一途で「片桐さんより私の方がずっと先輩のこと好きなのに」と想いをぶつけますが、報われません。ただし鈴音は最終的に「彩」のメンバーであることへの誇りは手放さず、巧実・康とともに、空港へ向かう公人の背中を押します。バンドとしての絆は保たれたまま物語は進みます。
タイトルの「彩」とは何を指すのか?
ダブルミーニングです。「彩(いろどり)」はまずバンド名であり、同時に中心ヒロイン片桐彩子(あやこ)の名前にも掛かっています。ボーカル不在のバンド「彩」が一曲を完成させる縦軸と、絵を描く少女・彩子との出会いによって公人が本当のラブソングを書き上げる横軸が、このひとつの言葉で結ばれています。