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キャラクター詳細 — WHITE ALBUM

WHITE ALBUMに登場する全キャラクターをネタバレ全含みで解説します。▼ネタバレ詳細には各キャラクターのルート結末・真相が含まれます。プレイ済み設定でアコーディオンが自動展開されます。

藤井冬弥(ふじい とうや)

藤井冬弥 ふじい とうや 主人公
読みふじい とうや
役割主人公
立場蛍ヶ崎学園大学部在学・TV局ADバイト・喫茶店エコーズバイト
CVボイスなし(主人公)
外見記述なし(プレイヤー投影型)

由綺の恋人であり大学同期。TV局でADバイト、喫茶店「エコーズ」でもバイトをかけ持ちする多忙な大学生。由綺のアイドル活動に伴う距離の拡大を感じながら、周囲のヒロインたちとの関係を選択・維持していく。原田宇陀児作品らしい自己分析的な内面描写が地の文に多く現れる。

冬弥はどのルートでも「会いたいときに会えない」状況の中で揺れ動き、能動的な選択と受動的な流されという矛盾を抱えた人物として描かれる。由綺を想いながら他のヒロインと関係を持つという構造が複数のルートで生じ、誠実さと不誠実さが同居した人物像となっている。弥生ルートでは「愛のない取引」に応じ、美咲ルートでは由綺への裏切りを犯す。各ルートの結末において、冬弥が受け取るものは必ずしも純粋な幸福ではない。

地の文
「会いたいときに会えない。それが今の俺たちだ」共通ルート、由綺の公演後

森川由綺(もりかわ ゆき)

森川由綺 もりかわ ゆき ヒロイン
読みもりかわ ゆき
役割メインヒロイン・冬弥の恋人
立場蛍ヶ崎学園大学部在学・緒方プロダクション所属の新人アイドル
誕生日12月24日
外見長い茶髪・清楚系

冬弥の大学同期で恋人。アイドルとしてデビューしたばかりの新人で、「ブラウン管の向こう側」に映る存在と日常の姿の二面性が本作の中心的なモチーフとなる。クリスマスライブ(12月24日、自身の誕生日)が彼女にとって初の単独メインステージとなる重要な節目。

由綺は英二から「愛してる」と言われ、思わずキスを許してしまう。その後冬弥に「気がついたら私…私、緒方さんと…キス…してて…」と自分から告白し、正直に部屋へ駆け込む。ルートによって由綺の辿る結末は異なるが、由綺ルートでは「冬弥君の為に、歌うんだから…!」という宣言で音楽祭へ向かう。美咲ルートでは美咲から全てを告白され、身を引いて翌春二人でアルバムを聴く。

象徴的な台詞
「気がついたら私…私、緒方さんと…キス…してて…」由綺ルート、冬弥への告白
「冬弥君の為に、歌うんだから…!」由綺ルート、音楽祭前夜

緒方理奈(おがた りな)

緒方理奈 おがた りな ヒロイン
読みおがた りな
役割ヒロイン・由綺の1年先輩アイドル
立場緒方プロダクション所属トップアイドル・英二の実妹
外見黒髪ショート・クールな印象

由綺の1年先輩で業界トップのアイドル。文学趣味を持ち、自ら歌詞を書く知性派の一面がある。緒方英二の実妹であり、兄の管理下に置かれながら活動している。冷たい外面の奥に豊かな内面を持つキャラクターとして描かれる。

理奈は「SOUND OF DESTINY」を自ら作詞しており、文学・映画への造詣を冬弥との会話で明かす。音楽祭で最優秀賞を受賞した直後に引退を宣言するという衝撃的な行動がルートのクライマックスとなる。「勝った瞬間にやめる」ことが理奈にとって唯一可能な自己表現だった。

海岸エンドでは引退後に水着姿で「普通の女の子」として笑い、深夜の駅エンドでは活動継続を選びながら後日電話をかけてくる。いずれのエンドでも、アイドルという鎧の外側に生きようとする理奈の姿が描かれる。

象徴的な台詞
(音楽祭最優秀賞受賞後、即座に引退を宣言)理奈ルート・クライマックス

河島はるか(かわしま はるか)

河島はるか かわしま はるか ヒロイン
読みかわしま はるか
役割ヒロイン・幼なじみ
立場蛍ヶ崎学園大学部在学・元テニス選手
外見ポニーテール・スポーティな印象

幼稚園来の幼なじみで冬弥の同学年。かつてはテニスの有望選手だったが、兄がテニス中の事故で亡くなったことにより競技を断念した過去を持つ。冬弥への長年の想いを抱えながら、友人という立場でそばにいる。

ルート中盤、共同浴場での場面で冬弥と結ばれる。青空エンドでは春先に遅れたクリスマスを二人で祝い口づけで締まる。送り出しエンドでははるかが自分から「由綺のところに行け」と告げて身を引く。自己犠牲的な結末の側にも冬弥を想う一貫した感情があり、どちらのエンドもはるかの誠実さが感じられる。

象徴的な台詞
「由綺のところに行け」はるかルート、春先の別れ

澤倉美咲(さわくら みさき)

澤倉美咲 さわくら みさき ヒロイン
読みさわくら みさき
役割ヒロイン・先輩
立場蛍ヶ崎学園大学部1年先輩
外見落ち着いた雰囲気・お姉さん系

冬弥の大学1年先輩で、料理・裁縫が得意な家庭的なキャラクター。由綺が高校時代から慕う存在でもあり、由綺・冬弥双方と近い関係にある。落ち着いた雰囲気と面倒見の良さで、様々な登場人物と自然につながっている。

クリスマスイヴ、冬弥は由綺のライブを諦めて美咲を部屋に呼ぶ。美咲は処女を捧げるが、後日由綺に全てを告白する。由綺は傷つきながらも身を引き、翌春二人で『WHITE ALBUM』を聴きに行くという結末で終わる。三角関係の当事者3人の誰も完全な幸福を得ず、かつ誰も破滅しないという本作らしい苦さが凝縮したルート。

(由綺への告白の後、春先に由綺と二人でアルバムを聴く)美咲ルート、エンド

観月マナ(みづき まな)

観月マナ みづき まな ヒロイン
読みみづき まな
役割ヒロイン・家庭教師の生徒
立場蛍ヶ崎学園高校3年生・独居
外見活発な印象・快活な雰囲気

冬弥の家庭教師先の生徒。高校3年生で、父は海外赴任中・母も不在という独居状態にある。孤独を抱えながら積極的に冬弥に近づくが、その姿の奥に深い孤独感が潜んでいる。

マナが冬弥を家庭教師として雇った本当の理由は「監視役」、すなわち親への当てつけと孤独感の埋め合わせにある。冬弥と関係を深め処女を捧げた後、「お姉ちゃんから横取りできない」という言葉を残して独り暮らしを始める。「お姉ちゃん」とは由綺を指しており、マナが由綺に強い姉妹感情を持っていたことが示される。「絶対に藤井さんのところに行くんだから」という宣言で去っていくが、その孤独は解消されないまま終わる。

象徴的な台詞
「お姉ちゃんから横取りできない」マナルート、独り立ち前
「絶対に藤井さんのところに行くんだから」マナルート、エンド

篠塚弥生(しのづか やよい)

篠塚弥生 しのづか やよい ヒロイン
読みしのづか やよい
役割ヒロイン・由綺専属マネージャー
立場緒方プロダクション社員・24歳前後
外見切れ長の目・スーツ姿が多い・クールな美人

由綺の専属マネージャーを務める辣腕の社員。感情を封じた冷たい外面でアイドル管理を行う。冬弥とは業務上接触が多く、由綺を間に挟んだ複雑な関係が展開する。

弥生は冬弥に「私は藤井さんを愛してはおりません」と明言したまま、愛情のない身体だけの関係を「公平な取引(契約)」として強要する。ルートの深部で、弥生が由綺に対して同性愛的な感情を持つことが明かされる。冬弥への行動は由綺への感情の裏返しであり、歪んだ形での保護・支配として現れる。エンドは「藤井さんも、独りぼっち。私も独りぼっち」という乾いた笑顔で締まり、二人の孤独は共有されるが連帯にはならない。

象徴的な台詞
「私は藤井さんを愛してはおりません」弥生ルート、関係の始まり
「藤井さんも、独りぼっち。私も独りぼっち」弥生ルート、エンド

その他の登場人物

緒方英二(おがた えいじ)

おがた えいじ 緒方プロダクション社長・理奈の兄・英二ルート

緒方プロダクション社長にして元天才ミュージシャン。由綺・理奈の所属事務所を経営し、冬弥の実質的なライバルとして物語全体に影を落とす。由綺に「愛してる」と告白してキスをするという行動が序盤の大きな波紋を生む。「いずれ勝負はつくさ」「感情は抑えておけよ、青年」といった台詞が冬弥との関係を端的に示す。英二ルート(友情エンド)では正月深夜の電話で「俺達、ちょっとだけ似てますね」という言葉を残す。理奈の実兄であり、妹への複雑な感情も内包した人物。

七瀬彰(ななせ あきら)

ななせ あきら 小学校来の親友・彰ルート

冬弥の小学校来の親友。喫茶店「エコーズ」の店長は彰の叔父にあたる。美咲を密かに想っているが冬弥には打ち明けない。彰ルート(友情エンド)では冬弥と二人で正月の初詣に行く予定が流れてカラオケへ向かうという穏やかな結末を迎える。「雪の降らない初詣」というエンド名が象徴するように、特別なことは何も起きない静かな友情が描かれる。