ネタバレゾーン — WHITE ALBUM
このゾーンにはネタバレが含まれます。
6ヒロイン(由綺・理奈・はるか・美咲・マナ・弥生)と男性2ルート(彰・英二)の全8ルートの結末、由綺と緒方英二のキス・囲い込みの顛末、篠塚弥生が由綺に同性愛的感情を持つ事実、全10エンディングの結末に関する記述を含みます。
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週単位のスケジュール選択と「約束システム」の蓄積によって8ルートに分岐。由綺ルートがトゥルーエンド想定。理奈・はるかはそれぞれ2種のエンドを持つ。
| エンド名 | ルート | 分類 | 結末 |
|---|---|---|---|
| ふたりだけの音楽祭 | 由綺 | TRUE | 由綺が英二との件を告白し冬弥の部屋に駆け込む。二人は結ばれ、由綺は「冬弥君の為に歌うんだから」と『音楽祭』のステージへ向かう。 |
| 失われた海岸線 | 理奈 | GOOD | 理奈は『音楽祭』最優秀賞直後に突然引退。後日、誰もいない海岸で冬弥と再会し、水着姿で「普通の女の子」として笑う。 |
| 独りの夜の電話(理奈版) | 理奈 | BITTER | 深夜の駅、雪の中でのクリスマスツリー越しの再会。理奈はそのまま活動を続け、後にツアーで街を訪れたとき冬弥に電話する。 |
| 時期遅れのクリスマス | はるか | GOOD | 共同浴場で結ばれた後、初春の青空の下で口づけを交わす。「由綺のところに行け」とは言わず、二人の関係がそのまま続く。 |
| 春先のサイクル | はるか | BITTER | はるかが「由綺のところに行け」と冬弥に背を押して身を引く。自転車でどこかへ走り去るはるかを見送って終わる。 |
| WHITE ALBUMを聴く春 | 美咲 | BITTER | クリスマスイヴに由綺のライブを諦めて美咲を呼ぶ。美咲は由綺に全てを打ち明け、由綺は身を引く。春先、二人で『WHITE ALBUM』を聴きに行く。 |
| 由綺のところへ | マナ | GOOD | マナは「お姉ちゃんから横取りできない」として身を引き、独り暮らしを始める。「絶対に藤井さんのところに行くんだから」と笑顔で去る。 |
| 契約の冬 | 弥生 | BITTER | 弥生は「愛してはおりません」と明言したまま身体だけを差し出す。互いに「藤井さんも、独りぼっち。私も独りぼっち」と認め合う乾いた笑顔で別れる。 |
| 雪の降らない初詣 | 彰 | FRIEND | 正月の初詣を二人でやめてカラオケへ。「今年もよろしく」で正月を迎える友情エンド。 |
| アルバムは閉じない | 英二 | FRIEND | 正月深夜の電話で「俺達、ちょっとだけ似てますね」と笑い合う友情エンド。二人とも独りの正月を迎えている。 |
トゥルーエンドはどれ?どのルートが「正解」?
公式に「TRUE END」とラベルされたエンドは存在しないが、スクリプト構造上、由綺ルートがメインヒロインとしての最終形と解釈される。由綺と冬弥が互いを選び直し、「冬弥君の為に歌うんだから」と由綺が『音楽祭』へ向かう場面が物語の中心軸。ただし、本作は「誰かと一緒にいることで誰かを傷つける」という構造が各ルートに通底しており、どのルートも一概に正解・不正解とは言えない設計になっている。
緒方英二と由綺の関係は? キスの真意は?
英二は由綺に「愛してる」と告白し、由綺はキスを許してしまう(由綺の言葉:「気がついたら私…私、緒方さんと…キス…してて…」)。ただし由綺はそれを冬弥に正直に告白しており、英二への感情は「なぜか抵抗がなかった」という困惑であり、意図的な裏切りではない。英二の行動は由綺の才能を育てるための支配的なプロデューサー論理と、由綺への本物の感情が混在していると読める。
篠塚弥生は由綺を愛している?その正体は?
弥生ルートのスクリプトで弥生は「悪戯半分に女性の方々と愛し合うことを覚えました」と告白し、由綺への同性愛的な感情を間接的に明かす。由綺の専属マネージャーとして徹底的に感情を封じて行動する姿の裏に、由綺を「守りたい/独占したい」という感情が存在する。冬弥との関係は「愛のない契約」として始まるが、最終的に「独りぼっち同士」の連帯に落ち着く。
「衒学的文体」とは何か? なぜ映画や文学の固有名詞が多い?
原田宇陀児が意図的に採用したスタイルで、主人公・藤井冬弥の一人称地の文が映画・文学・哲学への言及を多用する。これは「アイドル業界という虚構の世界にいながら、自分が何者であるかを自省し続ける」冬弥の知性と孤独を表現する手法。「俺はこの状況を、どこかで読んだ小説の一場面のように感じていた」という式の自意識が全編に通底している。
『WHITE ALBUM』(アルバム)は実際に劇中で発売される?
はい。由綺と理奈のコラボアルバム『WHITE ALBUM』は、緒方英二プロデュースで劇中に実際に発売される。美咲ルートのエンディングでは冬弥と美咲が「裏切りを抱えた二人」として春先にそのアルバムを一緒に聴きに行く。アルバムタイトル自体がゲームタイトルと同一であることが、ラストに向けて意味を帯びてくる構造になっている。