用語集 — やるドラシリーズ Vol.4 雪割りの花
『雪割りの花』に登場する人物・場所・物品などの用語を解説します。▼ネタバレ詳細を含む項目はアコーディオン内に格納されています。タグをクリックするとカテゴリを絞り込めます。
花織が飼っている文鳥。昂と二人で買った鳥で、入院した花織は主人公にエサやりを頼む。
- 詳細
- 花織の日記には、逃げたコマルを隣の大学生が捕まえてくれたという記録がある。昂は文鳥としか呼ばず、名前で呼ぶことはない。
- 登場場面
- 退院後、鳥がいないことから花織が隣人だった主人公を思い出す結末「コマル」がある。
花織の恋人。札幌に住み、海外出張が多い。花織は彼を伊達昂と紹介し、名をたかしと呼ぶ。
- 詳細
- 昂は出張先のマイアミで事故死していた。主人公はその名を演じて花織の恋人になりすます。生前の昂が進めていた求婚の準備が、最後に主人公の嘘を崩すことになる。
- 登場場面
- 花織の話、勇一の説明、日記、カードの文面を通して人物像が語られる。
花織と昂が旅行した場所。花織の日記に旅行の記録があり、部屋に飾られた写真の説明にも出てくる。
- 詳細
- 花織の日記には、会社を急病と偽って休み、昂と大沼へ旅行したことが書かれている。退院後、写真の撮影場所を大沼か遺愛海岸かと尋ねられる会話では、この日記の記録が正しく答える手がかりになる。
- 登場場面
- 退院後の写真をめぐる会話。撮影場所を取り違えると、花織が昂の死を思い出す結末につながる。
花織と昂が三回目のデートで訪れた公園。花織は冬にもこの公園を好んで訪れる。
- 詳細
- 昂が、子供が落としたぬいぐるみを拾うために海へ入った思い出の場所。花織はそれを見て、この人ならと思ったと主人公に語る。
- 登場場面
- 花織を捜す場面では捜索先の一つに挙がる。結末「思い出の場所」では、海浜公園を捜したあとで大学へ向かい直すが、花織には間に合わない。
昂が住んでいる都市。主人公は札幌で小林勇一に会う。
- 詳細
- 代役を務める主人公は、札幌から会いに来る恋人として花織と過ごす。花織が雪割り草の水やりのために札幌の昂の部屋へ行くと言い出し、嘘を続ける負担はさらに増していく。
- 登場場面
- 勇一に昂の習慣や趣味を教わる場面の舞台。
街にある大学。時計塔があり、花織の入院する病院からも見える。
- 詳細
- 花織は病室から見える時計塔の頂から夕焼けを見たいと願う。この願いが、のちに花織を捜す手がかりになる。大学の屋上と病院の屋上は別の場所である。
- 登場場面
- 花織を捜す場面の行き先。結末「旅立ち」では、美雪とともにこの大学の屋上へ急ぎ、花織を救い出す。
花織が入院し、相川教授のもとで主人公が看病に通う大学病院。
- 詳細
- 花織の治療と看病の舞台。病院の屋上は、代役が露見した花織が走っていく場所としても描かれる。
- 登場場面
- 花織を捜す場面でも行き先の一つに挙がる。結末「何処へ」では、病院の屋上で花織は見つからず、大学へ向かい直しても間に合わない。
道南大学にある塔。花織は病室で聞く鐘の音と夕焼けの景色に憧れている。
- 詳細
- 花織が頂から夕焼けを見たいと語った塔は、捜索の手がかりになる。通話に入った鐘の音が大学のものか教会のものかを主人公が判断する。教会と判断した展開では、途中で間違いに気づいて大学へ急ぐ。
- 登場場面
- 勇一と花織を捜す場面。
花織と昂が出会った日。花織はこの日が待ち遠しいと語る。
- 詳細
- 出会いから三年の節目にあたり、昂はこの日に花織へ求婚するつもりだった。生前に用意された婚約指輪とカードがこの日に届き、主人公の代役生活が崩れていく。
- 登場場面
- この日に向けて、主人公が育てた雪割り草は咲くか枯れるかに分かれる。
主人公が退院祝いとして花織に渡す電話。主人公も同じ物を買い、二人の連絡手段になる。
- 詳細
- 隠した部屋の電話の代わりに渡すことで、昂の死を伝える情報を花織から遠ざける目的もあった。
- 登場場面
- 花織を捜す場面では、通話に入った鐘の音から花織の居場所を判断する手がかりになる。
生前の昂が用意していた指輪。約束の日に花織のもとへ届く。
- 詳細
- 昂は美雪に、花織に似合う指輪を探す相談をしていた。主人公は当初、贈り物の中身を知らない。指輪とプロポーズのカードが届いたことで、花織の記憶と主人公の嘘が結びつく。
- 登場場面
- 結末「婚約指輪」では、屋上で主人公がこの指輪を取り出して見せ、花織は昂と一緒になろうとして身を投げる。
花織の部屋に飾られている、昂と一緒に写った写真。
- 詳細
- 代役を始めた主人公は、昂との写真を隠すか、自分の写真に替える。撮影場所が大沼か遺愛海岸かを答える会話もある。
- 登場場面
- 退院後の会話。結末「写真」では、撮影場所を取り違えたことで花織が電話の伝言と昂の死を思い出し、再入院して眠りにつく。
花織が昂の匂いと習慣として覚えているもの。主人公の代役を試す手がかりになる。
- 詳細
- 小林勇一は、昂が強い銘柄を好むヘビースモーカーだったと教える。煙草を吸わないこと、銘柄の違い、吸い方が、花織に疑いを抱かせるきっかけになる。
- 登場場面
- 煙草の匂いがしないことから嘘が露見する結末「煙草の匂い」、喫煙を拒んで勇一を失望させる結末「意地っ張り」がある。
花織が昂との出会いや旅行、文鳥のことなどを書き留めていた私的な記録。
- 詳細
- 鍵がかかっていて読めない展開もある。主人公は日記から昂との出会い、大沼への旅行、逃げた鳥を捕まえた隣人の記録などを知り、花織を刺激しないよう持ち帰る。
- 登場場面
- 主人公が日記を読み上げる場面で、花織の過去が語られる。
主人公が自室の扉から外す札。
- 詳細
- 隣室に同じ顔と声の男がいるはずがない、という理由で主人公は表札を外す。しかし文鳥の記録や訪問者の話から隣人の存在が浮かび上がると、札を外しただけで隠し通すことはできない。
- 登場場面
- 代役を始めた直後の工作。
花織の部屋にたくさん並んでいる金属製の玩具。部屋に入った主人公の目にとまる。
- 詳細
- 主人公は小林勇一から、昂がブリキのおもちゃの収集を趣味にしていたことを教わる。映画やチェスと並ぶ昂の趣味の一つで、花織の部屋に残る昂の気配を伝える品になっている。
- 登場場面
- 花織の部屋の飾りとして登場し、昂の人柄を伝える品の一つになっている。
婚約指輪とともに花織のもとへ届く、生前の昂が求婚の言葉を書いたカード。
- 詳細
- 隣の大学生に取られる前に結婚しよう、という冗談めいた一文が書かれている。昂本人がその場で話す言葉ではないが、隣人だった主人公と昂を花織の中で結びつけてしまう。
- 登場場面
- 3月31日に指輪とともに届く。
花織が昂の誕生日に贈り、主人公が花を咲かせようと育てる鉢植え。作品のタイトルにもなっている。
- 詳細
- 花織は春を運んでくる花として雪割り草を贈る。主人公は昂としてではなく自分自身として、この花を咲かせて花織に見せたいと願う。約束の日、鉢の花は咲く場合と枯れる場合に分かれ、咲いた鉢は屋上で花織を説得する場面にも関わる。
- 登場場面
- 誕生日の贈り物の場面、約束の日、屋上の場面、昂の墓参の後日談「雪割り草」。
花織の部屋にある電話。主人公は花織の病気の原因を知ろうとして再生する。
- 詳細
- 小林が昂のマイアミでの事故死を伝える伝言が残っていた。機械の声が告げる日時は11月12日午後7時56分。主人公はのちに、この電話を隠すか、録音を消すか残すかを選ぶことになる。
- 登場場面
- 花織の部屋に初めて入る場面。
花織の前で飲み物のカップを持つときの手。昂らしさを試される仕草の一つ。
- 詳細
- 左手・右手・両手のどれで持つかが問われる。左手で持つと、いつからその手に変えたのかと聞かれ、両手で持つと子供のようだと笑われる。
- 登場場面
- 退院前の病室。結末「食堂」では、カップの持ち方や煙草の矛盾から代役が露見し、花織が病院の屋上へ走る。
花織の記憶の混乱について、相川教授が精神的な衝撃によるものと説明する病状。
- 詳細
- 教授は、忘れることは衝撃から心を守るための自己防衛だと説明し、回復を急がせることを戒める。その衝撃とは、留守番電話で知らされた昂の死だった。
- 登場場面
- 入院初日の診断から物語全体にかかわる。病状の説明は作中の診断による。
留守番電話の伝言で、小林と名乗る男性が口にする会社名。
- 詳細
- 伝言の主の小林は花織に会社への連絡を頼んでいる。主人公は昂の同僚としての小林勇一を訪ね、代役に必要な情報を得る。
- 登場場面
- 留守番電話の伝言と、主人公が勇一を訪ねる場面。