キャラクター詳細 — DESIRE完全版
キャラクター画像はエルダイア「DESIRE 完全版」公式サイト(el-dia.net)より引用。
《デザイア》に集う総勢15名のキャラクター詳細。3シナリオでの役割と真相を網羅。 マルチナ=ティーナの同一性、グスタフの偽装死、エレナの実年齢、ゲーツの黒幕性を含む全ネタバレ記述。
※ 本ページは DESIRE完全版(1998年・Windows) を対象としていますが、完全版のキャラクター紹介画像が公式に公開されていないため、後年の DESIRE remaster ver.(2017年・El Dia) 公式サイトの画像を引用しています(原画: 田島直)。基本的なキャラデザインは共通です。 引用元: DESIRE remaster ver. 公式サイト(El Dia)
| 読み | あるばーと・まくどがる(アル) |
|---|---|
| 立場 | A篇主人公・SNT記者 |
| 特徴 | 胸の「AL」刺繍 |
SNT新聞社の記者。20代後半〜30前後。胸の「AL」刺繍がトレードマークで、シルビアに「女みたいなヤツだな。刺繍なんてしやがって」と呆れられる。「俺は永遠不滅のアル」と自称するお調子者だが、根は古典的・直情的なヒューマニスト。マコトの恋人として《デザイア》取材へやってくる。
A篇の視点キャラ。《デザイア》初の取材記者として島を訪れ、浜辺でティーナを発見・保護したことで物語の中心へ巻き込まれる。クリス・レイコ殺害事件、第1格納庫爆破、装置暴走と、すべての事件にアルは「外部の目撃者」として立ち会う。
A篇終盤、装置暴走に巻き込まれて球体ドーム内部に踏み込んだアルは、ティーナと再会する。マルチナがグスタフ(実態は教授本人)に撃たれて装置に転落する中、ティーナはアルを内部に残してドアを内側から閉鎖し、自身は装置の光と一体になって消える。アルが意識を取り戻すと「誰もいない《デザイア》で、ティーナと一緒に、6年も」過ごしたという、現実時間とは一致しない記憶を抱えている。C篇真相により、これは装置作用でアルとティーナが異次元《デザイア》に転送され、そこで実時間6年を共に過ごしてきた結果と示される。
2年後、新聞社退社しシェリルとシルビアを助手にティーナを世界中で捜索する生活へ。「あの子は言った。またきっと会えると」を信じて生き続ける。C篇真相により、彼が浜辺で出会い続ける「ティーナ」は永遠ループの中でマルチナ自身が若返った姿であることが明かされる。
| 読み | まこと・いずみ |
|---|---|
| 立場 | B篇主人公 |
| 所属 | 《デザイア》技術主任 |
《デザイア》技術主任。マルチナ・ステラドヴィッチ教授の主任助手。反応装置の運用責任者。20代半ば〜後半。GIT卒業のキャリア。アルの公式の恋人だが、本編開始時点で関係は冷却期。
「凄いエゴイストかも」(B篇序盤独白)と自己診断する、知的探求心と倫理感の間で引き裂かれるタイプ。マルチナへは敬語、レイコへは砕け、アルへはツッコミ調と相手で口調を切り替える。装置の危険性をマルチナに直言できる唯一の人物だが、私生活ではアルとのすれ違いに悩む古典的な恋人。
B篇終盤、マコトは闇に堕ちていく。エレナの薬物的な性的快楽の誘惑に屈し、護衛役カイルとの濃密な肉体関係(口腔奉仕・後背位・絶頂)に依存する従属関係に陥る。「私‥‥私、もしかしたら淫乱なのかしら」と自己嫌悪に苛まれながら、その場では拒否できない。
終局、装置内部でゲーツがアルとティーナを殺害しようとした瞬間、マコトは反射的に「アル、伏せてぇっ!!」と叫び、ゲーツを突き倒してアルを救う。ゲーツはカイルに討たれて装置に転落、カイルもまた致命傷を負う。マコトはマルチナから渡されていたお守りに隠されたICカードで装置の暴走を収束させる。
2年後、ステラ教授の研究を継ぐべく《デザイア》総監督として赴任を決意。C篇では、お守りにICカードを忍ばせる行動はマルチナの計画的な布石であり、マコトはマルチナの研究の継承者として選ばれていたことが明かされる。
| 読み | まるちな・すてらどゔぃっち |
|---|---|
| 立場 | C篇主役・研究責任者 |
| 真相 | 浜辺のティーナと同一存在 |
《デザイア》研究責任者・反応装置の発明者。30代後半〜40代と推定。フルネーム「マルチナ・ティーナ・ステラドヴィッチ」。公式表記は終始「マルチナ・T・ステラドヴィッチ教授」で、「T」が何の頭文字かは作中ずっと曖昧化されている。「映える服を着せれば、まだまだ現役のモデルとして通用しそうだ」(アル評)と評される麗人。レイコ評「優しいし、清楚で上品」。
- 表層:倫理的な研究者。装置の危険性を否定せず認識し、職員の死にも沈痛な表情を見せる。
- 中層:政治家。財団との折衝・カズミとの対立・ゲーツとの連携を冷徹に運用。
- 深層(C篇):かつて装置作用で時空を越え、過去世界の浜辺に若い肉体で漂着した経験を持つ者。そこから現在まで研究者として歩み、本作のループ全体を継続させる中継点に立つ当事者。テオドラ研究所事故では実娘ティーナを失っており、夫グスタフの偽装死を共有のカバーストーリーとして抱えている。
本作は「マルチナ=ティーナ(同一存在)」という真相を、C篇終盤の手紙最終行の署名「マルチナ・ティーナ・ステラドヴィッチ より」によって読者に初めて開示する構造になっている。「マルチナ・T」の「T」が浜辺の少女ティーナと同名であったことが、たった一行の署名で同時に解ける。本作のプレイ体験はこの瞬間に向かって設計されている。
マルチナはループ構造の中継点に立つ。過去世界でグスタフと結婚し実娘ティーナを出産(自分のミドルネーム「ティーナ」を娘に命名)したが、その娘はテオドラ研究所事故で実死亡した。一方マルチナ自身は別の機会に装置作用で時空越えと若返りを経験しており、本作のループ構造の中で同じ装置作用を再演する側に回っている。
夫グスタフ(偽装死で生存、ゲーツとして潜伏)の妨害を受けるも装置を起動。グスタフの銃撃で装置に転落しながら、ティーナへの手紙を遺し、自身も装置に呑まれて若返り、数日前のDESIRE浜辺へ漂着して物語冒頭の「浜辺のティーナ」となる——というループを完遂する。詳細なループ構造は「おまけ:ティーナのループ構造を整理する」を参照。
「永遠ともいえる時間の呪縛を逃れるため‥‥‥‥次元の壁を越えて、アルに出会うために‥‥‥‥」 — ティーナへ計画を告げる
「もう1度会えて、嬉しかったのよ‥‥‥‥。」「私がティーナだと、あなたに言いたかった‥‥‥‥。」 — マルチナの最後の独白
| 読み | てぃーな |
|---|---|
| 立場 | 記憶喪失の少女 |
| 真相 | マルチナが若返った姿(ループ存在) |
⚠️ 本項のティーナは、マルチナの実娘ティーナ(テオドラ事故で実死亡・後述)とは別人物。同名の理由はループ構造による。
アルが浜辺で発見・保護した記憶喪失の少女。「私はティーナ」とだけ名乗り、自分の過去を一切語らない。あどけない仕草の奥に、何か重要な事実を抱えている気配が漂う。
本編のティーナはマルチナ自身が装置で約30年若返り、数日前のDESIRE浜辺へ転送された姿。「ティーナ」はマルチナのミドルネームでもあり同名性が成立している。世間向けには「マルチナの娘と同名の少女」として処理されるが、実娘ティーナはテオドラ事故で実死亡しており、本項のティーナとは別人物である。
A篇終盤、装置内でアルを守るためにドアを閉鎖し、装置の光に呑まれる。「ごめんなさい、アル。でも、こうする他あなたを助けられない!」「でも私信じてる‥‥いつかまたきっと、会えるような気が‥‥」を最後の言葉として、アルとともに異次元DESIREへ転送される(アルの記憶では6年間の同棲期間がある)。
C篇終盤真ENDの直前、浜辺で目覚めた少女がアルに「私はティーナ‥‥‥‥」と名乗る——A篇序盤の保護シーンとほぼ完全同一の場面に回帰し、永遠ループ(Corrupt Spiral)が確定する。
「でも私信じてる‥‥いつかまたきっと、会えるような気が‥‥。」 — 装置に呑まれる直前の最後の言葉
| 読み | てぃーな・すてらどゔぃっち |
|---|---|
| 立場 | マルチナ&グスタフの実娘(故人) |
| 真相 | 事故で死亡。浜辺のティーナの原型 |
⚠️ 本項は「浜辺の少女ティーナ」とは別人物。同名のため混同しやすいが、こちらは実死亡している。
フルネーム:ティーナ・ステラドヴィッチ。両親:マルチナ(母)、グスタフ(父)。出身:ロシア。公式記録の死亡時データ:身長145センチ、体重35キロ。状態:故人。テオドラ研究所事故で父グスタフと共に死亡(公式発表)。
本作には登場しない(事故時点で既に死亡)。アルがマルチナの個人情報を調査する過程で、母マルチナの履歴照会と娘の照会から存在が判明。母の本棚にあった「夫グスタフ、我が愛娘ティーナと共に」と記された写真の裏書きに名前が登場。
母マルチナのフルネームは「マルチナ・ティーナ・ステラドヴィッチ」——「ティーナ」はミドルネームである。マルチナはループ内で過去世界に転送された後、グスタフと結婚し娘を出産した際、自分のミドルネームを娘の名に与えた。つまり自分の名前を娘に継承させた。これが、装置で若返って浜辺に到着した「過去の自分」と、実死した娘の両方が「ティーナ」を名乗る理由。
| 読み | ぐすたふ・すてらどゔぃっち |
|---|---|
| 立場 | マルチナの夫(偽装死) |
| 真相 | 全事件の黒幕 |
マルチナの夫。テオドラ研究所事故で死亡したと公表されていた人物。「環境と人類の融合」というエコロジー論文の代表者。世間からは「異才と言われた故ステラドヴィッチ教授」として記憶されている。
グスタフは偽装死で生き延びていた。テオドラ研究所事故では実娘ティーナが本当に死亡しているが、夫グスタフの方は事故死を装って姿を消しただけで、その後別の研究機関(実体はゲーツに名乗りを変えてメディカルセンター責任者となる)に潜伏してマルチナの研究を妨害し続けてきた。「夫も事故死した」という公式記録は、マルチナとグスタフが共有してきたカバーストーリーで、実体は夫の偽装死である。
A篇終盤でアルの前に瀕死の謎の男として登場し、C篇終盤でアルとマルチナの前に再び現れて「マルチナ、きさま、最後になって裏切ったな」と告発、マルチナを撃つ。最終的に装置の崩壊と共に消える。
| 読み | どくたー・げーつ |
|---|---|
| 立場 | 医療責任者(B篇黒幕) |
| 真相 | グスタフの共犯者 |
メディカルセンター責任者・医師。「人間の究極進化」「進化した究極の人間」を語る老医師として、エレナを助手として可愛がる温厚な振る舞いで通している。アルとは渋い中年として軽口を叩き合う関係。
B篇終盤で黒幕として暴かれ、C篇終盤で「私はグスタフ‥‥グスタフ・ステラドヴィッチ教授だ」と自己宣言。マルチナの夫・偽装死状態で生き延びていた人物の現在の偽名。装置を独自の目的(人類進化思想の実証)で運用しようとし、ティーナとアルを殺害して装置の制御を奪おうとしたところを、マコトに突き倒され、カイルに討たれて装置に転落死する。
| 読み | えれな |
|---|---|
| 立場 | 医療助手 |
| 所属 | メディカルセンター |
メディカルセンターの若い医療助手。「ゲーツ先生のお手伝いをさせてもらってます」(A篇序盤自己紹介)と謙虚に振る舞う。リオ国際工科大学卒業後、GB生体科学研究所を経て《デザイア》へ。
B篇終盤の自己告白「私はいま、40を過ぎているわ」が衝撃的な真相。装置による若返り/延命の「実験体」であり、ゲーツの「人間の究極進化」思想を信奉してレイコ・カズミ殺害の実行犯として動いていた。
マコトに対しては薬物的な性的快楽による誘惑でカイルの隷属関係に堕とそうとした。しかし最終局面ではゲーツの真の意図に疑問を抱き、装置真相を記録した本物のデータディスクをマコトに託す。
| 読み | かいる |
|---|---|
| 立場 | マコトの護衛 |
| 所属 | 《デザイア》 |
マコトの護衛役の大男。乱暴な口調。A篇ではアルを一発でノックアウトする敵対者として、B篇ではマコトの薬物・性的隷属関係の相手として、視点によって全く違う顔を見せる。
B篇後半、マコトとの濃密な肉体関係が描かれる。マコトの内面では「拒否したいのに身体が言うことを聞かない」「私‥‥もしかしたら淫乱なのかしら」という自我崩壊の場として機能するが、カイル自身はマコトを深く愛している。
最終局面、装置内部でゲーツを突き倒して装置に投棄するも、ゲーツの銃撃で致命傷を負う。マコトの「あなたを置いていけない」という懇願に対して「俺の名前を出せば大丈夫だよ‥‥さっさと行けったら」と命じ、絶命直前に「人生最後の楽しみだな、死ぬ瞬間ってのは‥‥一生に一度しか‥‥味わえない‥‥」と独白して死ぬ。
| 読み | かずみ |
|---|---|
| 立場 | 謎の女性 |
| 正体 | グランチェスタ財団工作員 |
アルが機内で出会う謎の女性。「これから行く《デザイア》は、もっと物騒だ」と忠告する物語の運命予告者。グランチェスタ財団系の工作員で、施設での生体兵器(B兵器)開発を阻止するため独自に動いていた。
受付クリスを薬物関与の口封じとして殺害したことが示唆される。第1格納庫爆破事件で爆発に巻き込まれて瀕死の重傷を負い、A篇のクライマックスではアルに救助されるが死亡する。マコト篇でも同様にエレナに殺害された側として処理される。
| 読み | しるびあ・ぶらざー |
|---|---|
| 立場 | 飛行場整備士長 |
| 所属 | 《デザイア》 |
飛行場整備士長。航空学校パイロット科卒業。気っ風の良い男言葉で、アルと最初に衝突するが、終盤の協力者となる頼れる女性。アルの「AL」刺繍を「女みたいなヤツだな」と呆れるなど、関係はざっくばらんで親しみのある対立から始まる。
A篇終盤、第1格納庫爆破事件後、第2格納庫でアルの避難を支援。ティーナを最終便で保護してもらう約束を交わす重要な協力者となる。アル篇エピローグでは、2年後アルの助手としてティーナ捜索を共にする。
| 読み | れいこ・くさなぎ |
|---|---|
| 立場 | マルチナ教授秘書 |
| 所属 | 《デザイア》 |
マルチナ教授の専属秘書。GIT経営工学科を主席卒業のキャリア。マコトのハイスクール時代からの悪友・元ルームメイト。教授を「優しいし、清楚で上品」と評する観察者。
中盤、装置事故を装ってエレナに殺害される(A篇では「変死」として処理)。これがマコトを精神的に追い詰める引き金となる。シェリルが伝聞で「教授の秘書のクサナギさんが犯人だった」と語る場面は、カズミ画策の偽の罪状の伝播を示す。
| 読み | しぇりる |
|---|---|
| 立場 | 制御室担当・数学物理学ドクター |
| 所属 | 《デザイア》 |
制御室担当の若い女性スタッフ。20歳そこそこで数学・物理学のドクターを保有する才媛。アルに密かに想いを寄せる。マコトは「彼女、一途だわ‥‥彼女を泣かすようなことをしたら、ただじゃおかないわよ」と評する。
A篇・B篇クライマックスで装置の暴走を制御室から収束させる重要な役割を担う。マコトがマルチナのお守りに隠されたICカードを使い、シェリルが制御室で実行に移すという連携。アル篇エピローグでは、2年後アルの助手としてティーナ捜索を共にする。
| 読み | くりす / くりすてぃ |
|---|---|
| 立場 | 受付・総務 |
| 所属 | 《デザイア》 |
研究所受付・総務の女性。中盤に薬物使用の兆候が描かれ、ティーナへの実験関与(人体実験の協力者)が示唆される。カズミに「クリスティ、あなたには失望したわ」と詰問される場面から、彼女の裏の動きが明らかになる。
カズミに殺害されたと示唆される(クリス殺害事件)。アルが容疑者扱いされる引き金にもなった。
| 読み | じょあん・ろいど |
|---|---|
| 立場 | 研究職員(B篇開幕で死亡) |
| 所属 | 《デザイア》 |
B篇冒頭で「研究職員ジョアン・ロイド、事故のため死亡」の字幕とともに登場が告げられる人物。直接登場はしない。マコト篇の発端を作る引き金として、装置の危険性への懐疑をマコトに抱かせる。後にゲーツの「進化した究極の人間」実験の犠牲者の一人であったことが示唆される。
グランチェスタ財団の最高責任者。本編内に直接の登場はなく、台詞の主としても画面に現れない。A01冒頭、アルが《デザイア》の用途について風聞を語る場面で「財団会長の秘密のハーレムという説もあったな」と冗談混じりに言及されるのが初出。マルチナの研究を予算面で支えた最高責任者として位置付けられ、カズミを施設へ送り込んだ雇用主でもある。A篇エピローグでは、2年後の独白でアルが「財団会長から、カズミ嬢の一件で、たんまりと謝礼が出た」と語る——カズミの死に対する「片づけ料」を払った差出人として、最後に名のみ姿を現す存在。本編に顔を出さないにもかかわらず、《デザイア》の建造から事件後の経済的清算までを陰で操作し続けた、財団陰謀劇の最上層を象徴する不在の権力者である。
「財団会長から、カズミ嬢の一件で、たんまりと謝礼が出た」— アル篇エピローグ・2年後のアルの独白