ネタバレゾーン — GAOGAO! 2nd. パンドラの森
このゾーンにはネタバレが含まれます。
クラブHT1がとうに絶滅しているという事実とドーム都市の虚構、ジャッキーとルシアの出自、リアを生んだ人工子宮、ナギとライラが作られた経緯、共振(アンプリファイア)能力、ルシアの両親を殺したもの、イリューヌの離反、ガーディナルの破滅、そして樹海への旅立ちという結末までを扱っています。未プレイの方はまず作品トップページをご覧ください。
クラブHT1は本当に外にいるのか?
いません。ジョセフ・ミズハラが遺したメッセージによって、クラブHT1はとうの昔に絶滅していることが明かされます。樹海の動物たちはやがて免疫を獲得して生き延び、ウィルスはもはや存在しません。つまり「外は危険」という前提そのものが虚構で、ドーム都市は支配する側が人々を内側に留めておくためにその嘘を維持し続けていただけでした。さらにこのウィルスは自然発生ではなく、研究施設からの事故流出という人災だったことも判明します。
ジャッキーとルシアの出自は?
二人とも、ルシアの父ジョセフ・ミズハラが人工的に生み出した変異体です。妻ソフィが生まれつき変異遺伝子の保因者であり、その性質を用いて二人は作られました。いとこ同士として育った二人が、実は同じ研究の産物だったことになります。ジャッキーはさらに、他の変異体の眠った力を目覚めさせる「共振(アンプリファイア)」という稀な能力を持っていました。
リア・ナギ・ライラはどこから来たのか?
リアはジョセフが樹海の研究施設の人工子宮で生み出した完全な人工変異体です。首輪に刻まれた「PANDORA」は、彼が遺したメッセージを解く合言葉のひとつでもありました。一方ナギとライラは、ジョセフの死後にガーディナルがソフィの保存された卵子を奪って作り出した個体です。所長が「愛娘」と呼んで手元に置いていたナギも、敵として現れたライラも、出自をたどればルシアたちと同じ源から来ています。
ルシアの両親を殺したのは何者?
ジョセフ自身が研究の過程で誤って生み出した、知能は高いが凶暴で制御のきかない獣です。樹海の奥で二人が遭遇した巨大な獣がそれにあたります。ジョセフとソフィはこの獣に追われて森の施設を捨てましたが、最終的に二人とも命を落としました。幼いルシアはその場面を目撃しており、記憶に蓋をしたまま育ちます。樹海で焼け落ちた建物と獣を目にしたことで封印が解け、「あいつが殺したのよお」と慟哭する場面が物語の転回点になります。
共振(アンプリファイア)とは?
ジャッキーが持つ稀少な能力で、他の変異体と心身で共鳴することで相手の眠った力を増幅・覚醒させるものです。イリューヌはこれを「力の増幅器」と説明します。物語終盤、ジャッキーはルシア・ナギ・ライラ・リアと共振して新たな力を発現させ、ネバールの罠に囚われたルシアを救出します。ガーディナルとの決着でも、この共振が彼の凶行を押し留めることになります。
ガーディナル所長の最期は?
追い詰められて発狂し、「愛娘」と呼んでいたナギに銃口を向けますが、離反したイリューヌのライフルに阻まれます。揉み合いの末に銃口を自らへ向けたところで5人の変異体の共振が彼の手を制し、引き金は本人の意思に反して自分自身を撃ちます。傷そのものはかすり傷で済むものの、その衝撃で精神は完全に破綻します。「その瞳にはもう現実のものは何も映ってはいなかった」と地の文が結び、正気を失ったまま物語から退場します。
結末はどうなる?全員が樹海へ行くのか?
樹海へ旅立つのはジャッキー・ルシア・リア・ナギ・ライラの5人です。メグとイリューヌはドーム都市に残ります。メグは変異体ではない「人間」の側からこの社会を少しずつ良くしていくと決め、イリューヌはジョセフの遺志を継いで内側から世界を変える道を選びます。変異体は人間より遥かに長命であること、ドーム内でも変異体の出生が増えつつあることが示され、新しい時代の到来を予感させて幕を閉じます。
前作『ラジカルシークエンス』とどう繋がっている?
※この項目は GAOGAO! シリーズ他作のネタバレを含みます。
本作の世界は前作の帰結そのものです。第1作でフリッツ・ウォーレンが伊集院財閥の支援下に作った遺伝子改造ウィルスが、彼の死後も財閥に引き継がれ、やがて事故で流出して世界に拡散したものがクラブHT1にあたります。シリーズの年表上、本作はD.C.269年——ドーム紀元269年に位置づけられ、第4作『カナン ~約束の地~』の冒頭プロローグにその年号付きで明記されています。人類最初のドーム都市が伊集院財団にちなむ「イジュウインシティ」であることも、作中で言及される都市名として顔を出します。また第1作のミィが猫娘で「ミィ」としか言えず首輪をつけられていたのに対し、本作のリアは獣耳で「みゅう/みぃ」と鳴き、首輪に PANDORA と刻まれています。同じ「変異体」というモチーフが、より精緻なSF設定として練り上げられているわけです。