ネタバレゾーン — 未プレイの方はご注意ください ← ネタバレなしページに戻る

ネタバレゾーン — EVE The Lost One

このゾーンにはネタバレが含まれます。
<EVE>=御堂真弥子の身代わり死、桜把=アドニスの正体、<LOST ONE>ウイルスの真相、見城=スネィクの罪、プリシア「暗殺」のトリック、そして結末まで、本作のすべてのネタバレを含みます。未プレイの方はまず作品トップページをご覧ください。

詳細レビュー
ネタバレFAQ — 真相に関する質問
<EVE>の正体は?

御堂真弥子。前国王の意識回路を移植され、女王プリシアの遺伝コピーとしてつくられた有機ヒューマノイド。実年齢は1歳で、記憶を後から移植されたため肉体が次第に壊れていく短命の存在。旧作の事件のあと、エルディア王宮の安置室で長く眠り続けていた。本作で「記憶」によって覚醒し、終盤プリシアの身代わりとして死を選ぶ。

真の首謀者・桜把=アドニスとは?

アルタイル・コーポレーション役員で工藤社長の直属の部下を装う一方、その実体はハッカー「アドニス」。見城の手製爆弾を目撃して脅迫し、見城を「スネィク」と名付けて操った張本人。鈴田夏海を直接殺害し、<ADD>研究データに人工ウイルス<LOST ONE>を密かに同梱して、インターネット経由で世界中に解放した。「そのボタンを押したのはオレだ。オレが世界を変えたんだ」と語る。

見城=スネィクとは何者?

杏子の先輩にあたる内閣調査室の調査員。その裏の顔はワールドインポートタワー爆発事件の真犯人。「ちょっと音がでて、椅子一つ吹っ飛ぶくらいのつもりだった」手製爆弾が予想外の威力を発揮してしまう。桜把=アドニスに目撃され脅迫を受け、ハンドルネーム「スネィク」を強要されて小瓶争奪戦の実行役にされた。最後は桜把との対決で杏子を庇って撃たれる。

ワールドインポートタワーの爆発事件の犯人は?

内調調査員・見城本人。インターネット上に流れていた爆弾の製法を、ムシャクシャした出来心で自宅で組んだものが、計算外の威力でタワー1階を壊滅させた。皮肉なことにその製法は、後に「ハラハラ時計」と呼ばれた学生運動時代の古いレシピで、見城は「未知の物」を手にしたつもりが幻滅させられる。この爆発を目撃したアドニス=桜把によって見城は脅迫されることになる。

<LOST ONE>ウイルスとは?

人工的に設計された殺戮ウイルス。感染後5日で死亡し、5つのコピーがそれぞれ遺伝配列を変えながら自己複製するため、通常の抗体製造では追いつかない。桜把=アドニスが新薬<ADD>のデータに同梱し、インターネット経由で世界中に解放した。タイトル『The Lost One』の由来であり、終盤の世界規模パンデミックを引き起こす本作最大の脅威。

「記憶」(茶色の小瓶)とは何だったのか?

殺された研究員・瀬野尾が恋人の鈴田夏海に託した茶色の小瓶の正体は、<EVE>を覚醒させる特殊な薬品。<EVE>の脳に移植された前国王の記憶回路を強制的に呼び覚ますためのもので、新薬<ADD>の最後の工程は前国王の記憶のなかにしか残されていなかった。桜把・米国防省・内調・見城が奪い合う、物語全体を駆動するマクガフィンとして機能する。

プリシアは本当に暗殺されたのか?

いいえ。バスキーヤ派のロメオス大司教による暗殺が迫ったとき、米国防省特別部員モニカ・セレッティが女王を<EVE>の棺に隠し、身代わりに<EVE>自身を女王として死なせた。プリシア本人が「私は空になった安置室の<EVE>の棺に、服を脱いで入りました」「死んだのは……<EVE>よ/私の分身/彼女が……私の代りに死んだの」と告白する。プリシアは生存し、新生エルディアの女王として再起する。

モニカ・セレッティの正体は?

表向きは米国防省特別部員。実体は女王プリシアの旧友で、10年前まではエルディアにいた人物。前国王時代の内戦で家族を失い、アメリカに渡って女王を守る個人的協力者として米国防省の地位を利用していた。プリシアの身代わりトリックを実行した後、<EVE>の棺を抱えて砂漠の彼方へ消え、ベドウィン村で力尽きて絶命する。

<LOST ONE>のワクチンはどうやって作られたのか?

「あのウイルスはただ1つ……クローンのボディにだけは作用しないことがわかったの」という発見が鍵。<EVE>はクローン体であり、その身体組織だけが<LOST ONE>の影響を受けない。遺伝子工学を学ぶマイナの知識を借り、アンチセンスDNAを用いてウイルスのメッセンジャーRNAをせきとめる技法でワクチンを合成した。だからこそ砂漠に消えた<EVE>の棺を追う必要があった。

<EVE>=真弥子はどんな最期を迎えたのか?

自分が数時間の命であると知った上で、プリシアの身代わりとして女王の棺に入り死を選ぶ。最期にプリシアへ「あなたのなかにずっといる」「わたし、いつも傍にいる人の笑ってる顔を見ていたいの」と告げる。前国王の意識を背負わされた存在でありながら、最後は他者の幸福を願う一人の人格として消えていく。ストーリー詳細で全文を扱う。

法条まりなの「0.1%」とは何の話か?

杏子の元教官・法条まりなは、内調エージェント時代の任務達成率が「99.9%」だった。その残りの0.1%=唯一失敗した護衛任務が、御堂真弥子の件。真弥子が<EVE>化するのを防げなかったことが、まりなが内調を辞めて教官になった本当の理由として語られる。旧作の事件を本作へ橋渡しする要として機能している。

本作と『EVE burst error』の関係は?

本作は『EVE burst error』の数年後を描くスピンオフ。旧作の主人公・法条まりな、私立探偵の天城小次郎とその助手・氷室、女王プリシア(旧名「プリン」)、<EVE>=御堂真弥子といった人物が、新主人公・桐野杏子の物語に接続される。旧作の真弥子事件が、まりなの「0.1%」やエルディアの政変として本作の土台になっている。

本作の結末は?

桐野杏子と工藤雄二は、モニカが残した<EVE>の棺を砂漠の果てのベドウィン村で発見し、その場でワクチンの合成に成功する。だが二人もすでに感染していた。桜把=アドニスとの最終決戦では見城が杏子を庇って撃たれる。氷室と見城への「必ずワクチンを持って帰る」という約束を抱え、杏子と雄二は感染したまま「帰らなくっちゃ……」と砂漠の道を引き返していく。