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ネタバレゾーン — 家飛 -カットビ!-

このゾーンにはネタバレが含まれます。
家が飛んだ本当の理由と「ベルガ」の正体、千代の出自と金田家との血のつながり、おとねの「魔女裁判」が仕組まれた芝居だったこと、咲花みちるの"泣き虫"の正体、そして全5展開の結末を扱っています。未プレイの方はまず作品トップページをご覧ください。

詳細レビュー
ネタバレFAQ — 真相に関する質問
家飛で家が飛んだ本当の理由は?

晃二郎の祖母が原因です。亡き祖父にどうしても会いたくなった祖母が、オカルト雑誌『メー』に載っていた「よみがえりの秘術ベルガ」を自室で試しました。祖父の血が要ると書かれていたものの血は残っていないため、祖父が生涯大切にしていた刀を代わりに用いた結果、蘇生ではなくタイムホールの発生を招きます。この発生に伴って空間へ負の重力(斥力)がかかり、その斥力で家が浮きました。この説明が語られるのは千代の展開だけで、残る4つでは理由は最後まで不明のまま終わります。

家飛の「ベルガ」とは?

オカルト雑誌『メー』の特集「よみがえりの秘術 ―― ベルガ」で紹介されていた術のことです。第三帝国がヒトラーを蘇らせるために使ったとされ、それを操ったという錬金術師の名から命名されています。手順は魔法陣の中心に死者の体の一部を置いて呪文を唱えるというもの。祖母の部屋に残されていた障子紙の文様がこの魔法陣で、世界のいかなる言語にも当たらない文字が使われているとされます。おとねが記事どおりに唱え直しても何も起きません。

家飛の千代の正体は?

慶応4年5月10日の江戸から来た、一橋徳川家の出の人物です。父は一橋家7代・慶壽で、千代が生まれる前に死去しています。徳川慶喜の義理の妹にあたりますが、母が「地下の者」——道端で剣術を見せて金を稼いでいた女性——であったため家中では厄介者として扱われ、慶喜だけが彼女を気にかけて町の道場へ通うことを許しました。上野の山の彰義隊へ合流する途中、小石川・加賀中納言邸の前でタイムホールに落ちて現代へ飛ばされます。

家飛の千代と金田家はどういう関係?

千代は金田家の先祖です。 祖母が何気なく語る「おじいさんのおばあちゃん」——剣術使いで、江戸の頃は姫、御維新で上野の山へ行き、そこで「おじいさんのおじいさん」と出会った人物——が千代にあたります。祖父の形見の虎徹はその人の刀であり、つまり作中に2本ある虎徹は、同一の刀の時代の異なる姿でした。祖母の帯留めの赤い石が千代の虎徹の柄の石と同じものであることも、共通の先祖から受け継がれた証として示されます。

家飛のタイムホールとは? なぜ家は浮き続ける?

祖母の術によって開いた、時代をつなぐ穴です。おとねが名づけました。祖母は江戸へ、千代は現代の金田家へと、穴の中ですれ違うかたちで入れ替わっており、双方が「何かにぶつかった気がする」と証言します。家が浮き続けているのはまだ家の中にタイムホールが残っているからだと推論されます。裏づけとして、家は敷地の形ではなく祖母の部屋を中心に円く飛んでいることが挙げられます。部屋は建物の隅にありますが、庭を含めるとちょうど中心にあたります。

家飛のタイムホールが開く条件は?

千代が自力で推理した法則によれば、同じ時代の異なる場所に存在する"対になった同一の品"が魔法陣の中心に触れることです。作中では3回開いており、1回目(千代と祖母の入れ替わり)は2本の虎徹、2回目(祖母の帰還)は千代と祖母がそれぞれ持っていた同じ赤い石の帯止め、3回目は祖父の形見の鈴が「鍵」として働きました。千代はこの法則に気づいたうえで、あえて晃二郎には説明しなかったと自ら明かします。

家飛のおとねの「魔女裁判」の真相は?

終盤、葵妃が家中の人間を集めておとねの過去を暴く場は、おとねと葵妃が示し合わせた芝居でした。突きつけられた写真は偽物で、「同性から付きまとわれ辱めを受けていた」という筋書きも作り話です。目的は晃二郎に、おとねのことを好きだと言わせること。葵妃はそのために考えうる最短手段を取っただけだったと自ら明かします。おとねが替えのコンタクトが尽きたと言って眼鏡をかけたことも「作戦のうち」だったと本人が認めます。

家飛の咲花みちるの"泣き虫"の正体は?

表面的な"泣き虫で天然"という人物像は、晃二郎に守ってもらうために幼いころから意図的に維持してきた振る舞いでした。本人はこれを「魔法」と呼び、晃二郎にだけでなく千代にも本当の自分を隠していると告白します。起点は幼少期、木から降りられず大泣きしていた際に幼い晃二郎が言った一言で、"泣けば構ってもらえる"という学習のきっかけになりました。学校で友人ができず孤立していることも、おとねの証言と本人の独白の両方から確認されます。

家飛の千代の展開の結末は?

終盤の選択で2つに分かれます。ひとつは千代が祖父の形見の鈴を使って単身で江戸へ帰る結末で、晃二郎は虎徹を抜き、迫るミサイルへ斬りかかる場面で幕となります。もうひとつは、別れの直前に鈴が魔法陣の中心へ触れてタイムホールが再起動し、晃二郎ごと江戸へ渡る結末です。後者にはエピローグが付き、徳川慶喜の史実に続けて、千代が明治以降「金田千代」として家庭を持ち、4男5女をもうけ、大正12年の関東大震災で近所の子供を救って亡くなったことまでが語られます。

家飛の神馬葵妃の展開の結末は?

序盤で他の面々が全員脱出し、以降は晃二郎と葵妃だけの物語になります。徹底して任務優先だった葵妃が「人を守りたいと思ったから自衛官になったのに、守り切れてもいない」と初めて弱音を漏らし、続いて1000発の一斉射撃という事実上の死刑宣告を受けて号泣し「ゴメンなさい」を繰り返します。最終的に金田家はミサイルで完全に破壊され、二人はパラシュートで脱出。「必ず来てね」という再会の約束で幕を閉じます。固有のエンド名が本文に登場しない唯一の展開です。

家飛の橘美空の展開で明かされる過去の因縁は?

美空は以前この町に約1年間住んでいたことがあり、引っ越しの際に金田家で送別会が開かれて、「戻ってきたら返す」約束で宝物を交換していました。晃二郎が渡したミニカー(底に幼い字で記名がある)を美空は長年保管しており、晃二郎自身はこの記憶をすっかり忘れていました。毎晩の電話を誰にも言わないよう約束させ、公衆電話からしかかけてこなかった理由は、両親の不和と離婚という家庭の事情にありました。最終的に美空は転校を撤回して家出し、晃二郎の家族のもとへ身を寄せます。

家飛の「まゆげ猫事件」の犯人は?

最後まで明かされません。 祖母の飼い猫シロガネが何者かに眉毛を描かれ、同時に千代の刀が抜けないよう細工されるという二つの悪戯が起き、これが家中の疑心暗鬼に火をつけておとねが犯人として吊るし上げられる展開の引き金になります。しかしおとね自身は「シロガネのまゆげとお千代ちゃんの刀は私じゃない」と否定したままで、その後に共謀の全貌が語られた際にも、この一件だけは触れられずに終わります。

家飛にバッドエンドはある?

美空の展開に確認できます。電話が2晩続けて途絶えると、原因が分からないまま地上へ帰還し、家を失い、美空は転校していたと知らされて終わります。おとねの展開には、賭けが成立せず関係が元の罵り合いに戻る「変らない日常」というノーマルエンドがあります。なお、みちるの展開にバッドエンドがあるとするレビューサイトの記述がありますが、本編のテキストからは独立した結末を確認できませんでした。当サイトでは断定を避けて記録しています。