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ネタバレゾーン — 蒼色輪廻

このゾーンにはネタバレが含まれます。
ヒロイン・インフィニティーの真名がアシュダであること・「走馬燈」と「鍵」の仕組み・現代日本と異世界が同じ因果の系を持つ表裏一体の世界であること・堂浦聡がサティー・ドーラの最後の生まれ変わりであること・真エンド「蒼色輪廻 END」で二人が指輪を交換して共に飛び降りること・神之薗秀人の消滅など、本作のすべてのネタバレを含みます。未プレイの方はまず作品トップページをご覧ください。

詳細レビュー
ネタバレFAQ — 真相に関する質問
ヒロイン・インフィニティーの正体は?

インフィニティーの真名はアシュダです。師であるサティー・ドーラが「聖人が悟りを開いた木にちなんで」名付けたとされます。彼女は「最初に走馬燈という夢を見た者」であり「この世界という名の幻影を生んだ、最初の人間」で、今わの際にある蒼の剣士の成れの果てです。この世界そのものが、彼女が死の際に見続ける走馬燈=連鎖する夢であり、堂浦聡はその夢の中の登場人物の一人にあたります。心を読む少女として現れ聡に死を促す一方、内心では彼を深く愛しているという二面性を持つ人物です。

「走馬燈」と「鍵」の仕組みはどうなっているのか?

聡は死ぬたびに人生を過去へ巻き戻され(走馬燈)、その死の代償として「鍵」を得ます。鍵を自分の心の鍵穴に挿すと、それまで選べなかった別の選択肢・別の生(扉)が開いていきます。一つの死が一つのエンド=一つの鍵として機能し、これは「業(つみ)を流す」一周にあたります。すべての業を流し終えるまで、聡は本当の死にも輪廻にも至れません。全ての鍵が集まったとき、物語は最初の分岐点であるデパート屋上へと収束します。

現代日本と異世界という二つの世界はどういう関係なのか?

一つは聡が自殺しようとする現代日本、もう一つは聡が両性具有の剣士サティー・ドーラとして生きる異世界(ハルモニア大公国から冥王府)です。この二つは「全く同じ因果の系(同じ運命の流れ)を持つ」表裏一体の世界として描かれ、聡は強く念じることで両者を行き来します。ただし世界移動を繰り返すと廃人化するという代償があります。どちらの世界も、アシュダの走馬燈の内側で進行する同一の物語の二つの相にあたります。

堂浦聡とサティー・ドーラは同一人物なのか?

同一人物です。現代日本では自殺志願の引き籠もり青年・堂浦聡、異世界では両性具有の美しい剣士サティー・ドーラとして生きています。さらに「サティー・ドーラ」とは元来アシュダの師の名でもあり、聡はその師の最後の生まれ変わり=「この世界における最後の我」とされます。現代の聡・異世界のドーラ・アシュダの師という三重の入れ子構造になっており、聡が今生を終えるとき、アシュダの走馬燈=この世界そのものが終わります。

真エンド「蒼色輪廻 END」とはどんな結末か?

すべての鍵(業)を集め終えるとデパート屋上の場面に至り、インフィニティー=アシュダの正体が明かされます。聡は「好きな人と一緒に死にたい」と願い、共に死ぬ道を選びます。両親の形見である二つの結婚指輪を互いの薬指にはめ、二人は屋上から共に飛び降りて永遠の眠りにつきます。続いてアシュダ/蒼の剣士の視点に移り、師ドーラの死後に大公シャルルを討つ様が回想され、そして冒頭の屋上へ回帰して「はじめまして……ドーラ……」という一行で輪が閉じます。これが作品全体の最終決着です。

神之薗秀人の顛末は?

神之薗秀人はこの街を裏から支配する一族の当主です。代々の当主が授かるはずの転生眼(涅槃の眼)を自分は得られなかったため、それを宿す聡に執着し、不老不死を求めてインフィニティーを地下で拷問します。最後は祓岩戸神社の岩戸の光へ不老不死を求めて身を投じ、跡形もなく消滅します。「不死とは我を繰り返すことに他ならないのに」とインフィニティーに見送られる幕切れです。かつて聡の父・堂浦遼平を不死研究者として雇っていたことが、聡が転生眼を持つに至った伏線として語られます。

桜荘の黒猫クロと異世界の大公女リリスはどう繋がるのか?

異世界の大公女リリスは、前世(他生)から聡=ドーラを慕い続けていた人物です。彼女は「小さき者の瞳を借りて」桜荘の前で日向ぼっこしながらドーラを見守っていたと語ります。これは現代日本の桜荘に住む黒猫クロがリリスであったことを示し、二つの世界を静かに接続する伏線になっています。日常の小ネタ役に見えた黒猫が、実は異世界の人物の視線だったという仕掛けです。

全部でいくつのエンディングがあるのか?

現代日本側でおよそ15、異世界側でおよそ18、そして真エンド「蒼色輪廻 END」が1つで、合わせて34ほどの結末があります。ただし、その多くは聡の「死」そのものがエンド(鍵入手)として機能する構造で、一つの結末を見るたびに走馬燈で巻き戻り、次の可能性へと進みます。初恋の相手と添い遂げる純愛の結末から、陵辱や破滅に至る陰惨な結末まで振れ幅が非常に大きいのが特徴で、それら全ての可能性(業)を流し尽くした先に真エンドの心中が置かれています。